非常に優れた創造性を持つゲーム開発会社・クリエイターに敬意を表し、日本・アジア地域でヒットしたPSタイトルの発表・表彰を行う“PlayStation Partner Awards 2024 Japan Asia”。 初代プレイステーションが発売されて30周年を迎えた記念すべき日に開催された表彰式の模様を、プレゼンターのコメントなどを交えながらリポートする。
歴代プレイステーションを彩った名作の数々を表彰
PARTNER AWARD(パートナーアワード)
受賞タイトル一覧
- 『The First Descendant』(Nexon)
- 『ゼンレスゾーンゼロ』(HoYoverse)
- 『鉄拳8』(バンダイナムコエンターテインメント)
- 『ドラゴンズドグマ 2』(カプコン)
- 『ペルソナ3 リロード』(アトラス)
- 『崩壊:スターレイル』(HoYoverse)
- 『龍が如く8』(セガ)
SPECIAL AWARD(スペシャルアワード)
受賞タイトル一覧
- 『Stellar Blade』(SIE、開発:SHIFT UP)
- 『Rise of the Ronin』(SIE、開発:コーエーテクモゲームス)
PLAYSTATION GENERATIONS AWARDS(プレイステーション ジェネレーションズアワード)
トロフィーの贈呈は、プレイステーションの生みの親・久夛良木健氏および、グローバルパブリッシャー&デベロッパーリレーション シニアバイスプレジデントのフィル・ローゼンバーグ氏が担当。
フィル氏は、「業界中の友人とも言える皆さんと直接お会いでき、すばらしい時間を過ごせることをうれしく思います。皆さんとともに働かせていただいているSIEの社員を代表して、皆さんが私たちといっしょにこの場にいていただけること、そして30年間私たちといっしょに歩んでくれたことに深く御礼を申し上げます」と語っていた。
ちなみに、“PLAYSTATION GENERATIONS AWARDS”の受賞タイトルに贈られるトロフィーは、そのハードを模した実物大で、重さも実物といっしょというこだわりぶり。もちろん世界にひとつ。思わず「ほしい」と思ってしまったのはきっと記者だけではないハズ。
- 『ファイナルファンタジーVII』(スクウェア・エニックス)
- 『ファイナルファンタジーX』(スクウェア・エニックス)
- 『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』(コナミデジタルエンタテインメント)
- 『モンスターハンターポータブル 3rd』(カプコン)
- 『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』(アトラス)
- 『ELDEN RING』(フロム・ソフトウェア/バンダイナムコエンターテインメント)
USERS’ CHOICE AWARD(ユーザーズチョイスアワード)
吉田氏が2025年1月15日をもってSIEを退職するのは既報の通りだが、プレイステーション立ち上げ時から支えてきた吉田氏に対して、フィル氏は「吉田さんはSIEの設立当初から、私たちの業界にとって欠かせない存在でした。この場にいる皆さんも、吉田さんとお会いする機会があったかと思いますが、彼の、ゲームとそして業界とのパートナーシップに対する情熱は類を見ません。吉田修平さん、改めて我々はあなたの貢献に敬意を表します」と賛辞を送った。
- 『黒神話:悟空』(Game Science Interactive Technology)
- 『Stellar Blade』(SIE、開発:SHIFT UP)
- 『ファイナルファンタジーVII リバース』(スクウェア・エニックス)
- 『Rise of the Ronin』(SIE、開発:コーエーテクモゲームス)
- 『龍が如く8』(セガ)
GRAND AWARD(グランドアワード)
- 『ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE』(フロム・ソフトウェア/バンダイナムコエンターテインメント)
- 『黒神話:悟空』(Game Science Interactive Technology)
- 『ファイナルファンタジーVII リバース』(スクウェア・エニックス)
EXCELLENCE AWARD(エクセレンスアワード)
受賞タイトル
- 『原神』(HoYoverse)
各部門の受賞を終えたところで、久夛良木氏が再度登壇。「プレイステーションが誕生してから、早いもので30年ですね。この30年のあいだに、どれだけたくさんのタイトルが生み出されたかを考えると、本当に感動で胸がいっぱいになります。コンピュータとエンターテインメントを結びつけた新しいジャンル、次世代のエンターテインメントを皆さんといっしょに育てていきたい、そして我々が応援させていただきたいという思いでプレイステーションを開発させていただきました。開発メンバーを代表して、私から熱く御礼を申し上げます」と笑顔で語った。
最後に西野氏が挨拶。西野氏は、久夛良木氏のビジョンに夢見て、当時のソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)にやってきたとのこと。西野氏は異動にあたって面倒な状況になっていて、「そんなにSCEに行きたいなら、久夛良木さんに会ってみたら」と言われて久夛良木氏と面談。面談時の久夛良木氏の鋭く見る視線は、「一生忘れないと思います」と語り来場者をニコリとさせた。
異動が叶い、西野氏は18年間プレイステーションに関わっているが、いまも当時の志と同じ思いであることをうれしく思うという。「パートナーさんと作るビジネス、ユーザーと作るエクスペリエンス、アプリケーション開発者との対話姿勢、そして、わくわく・ドキドキを共有する喜びと自慢する楽しさの創造。我々が注力すべきこと、そして皆さんとともにビデオゲーム産業・コンピュータエンタテインメント産業の中にいることは、16年前もいまも、私にとっては何も変わりません」と西野氏。
そして、この30年間、変わりゆく時代の中でも、“プレイステーションはそこにあり続けた”とし、「これからも未来に向かって、皆さんのプレイステーションでありたい」と締めくくり、表彰式の幕は閉じた。