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『風来のシレン6』有料DLCレビュー。パワーのアスカと逃げのコッパはプレイヤーの手によって化ける。目玉の“超・神髄”は名に恥じない難度

by二城利月

更新
『風来のシレン6』有料DLCレビュー。パワーのアスカと逃げのコッパはプレイヤーの手によって化ける。目玉の“超・神髄”は名に恥じない難度
 シレンジャーのみなさん、ダンジョン潜ってますか?

 1000回遊べるRPGこと、『不思議のダンジョン 風来のシレン』シリーズ最新作『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』(以下、『シレン6』)の有料DLC“plusパック”後編が、めでたくこのたび10月31日に配信されました。

 本DLCでは、とぐろ島クリアー後に御神木で遊べるようになるプレイアブルキャラクターとしてシレンの相棒であるコッパ、そしてシリーズの人気キャラクターのアスカを使えるようになるほか、本編よりも高難度のダンジョンや、ひと癖ふた癖もあるダンジョンが10個も遊べるようになります。

 筆者も追加ダンジョンを現在攻略中の身ではありますが、後編を約15時間以上プレイしてみてのコッパやアスカの使用感、追加ダンジョンをいくつかピックアップして紹介できればと思います。

 ちなみに現在、本編やDLCセットのバンドルがセール中! いまから初めてみても余すことなく楽しめますので、気になっている人はこちらもチェックしてください! 
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逃げ特化のコッパと攻撃重視のアスカ、プレイスタイルが噛み合えば非常に強力!

 まずは追加プレイアブルキャラクターとして登場したコッパとアスカの紹介から。ふたり(正確には1匹とひとり)はとぐろ島クリアー後から遊べる“御神木モード”でシレンから操作キャラを変更できるようになります。

 一度クリアーしたダンジョンなら好きに挑めるようになるので、本編ダンジョンはもちろん、今回紹介していくDLCの追加ダンジョンもシレンでクリアーすればコッパやアスカでのチャレンジも可能です。
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 “plusパック”前編で使えるようになったコッパは、ひと言で言えば”逃げ特化”のキャラクター。剣や盾、腕輪が装備できず、矢や石も使用不可で直接戦闘は一切できません。代わりに常時倍速行動で、満腹度を消費して強力な特技が使えます。
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 ほかにも足踏みで地面にもぐっていつでも“やりすごし”ができたり、画面内であれば視界不明瞭でも敵やアイテムを、たとえ壁の中であっても察知できる優秀な感知能力を持っています。

 特技の中でも“一目散”が強力で、満腹度を100も消費する代わりに問答無用でつぎのフロアに移動できます。通常プレイ中に切り札としても使えますが、持ち込み可能なダンジョンならば食料満載にすることで難しい階層や終盤をまるっとスキップすることもできてしまいます。

 巨大なおにぎりやちゃんこおにぎりを保存の壺に満載すれば、ノーダメージで即クリアーといったバランスブレイカーなプレイも可能。ドスコイダンジョンなどを活用すれば食料は簡単に集められるので、ぜひ一度は試してみてください。

 コッパの特徴を改めてまとめると、戦闘はできないものの杖や巻物といったアイテムは使用できるので、体力の低さを倍速行動や優秀な特技で補い、“逃げプレイを極めるキャラクター”と言えるでしょう。
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どこでもやりすごせる地面もぐりが素直に優秀(画面に映ってませんが地面の中にいます)。
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“デッ怪ラッシュ”のような、正面切って戦わず、逃げプレイが前提のダンジョンで、逃げ特化の性能が遺憾なく発揮されます。難度が激減どころか楽勝になってしまうほどの強力さです。
 続いて“plusパック”後編から使えるようになったアスカ。

 アイテムも全部使えるし、特技がないなど基本的にはシレンと同じ操作感なのですが、シレンより攻撃寄りな能力となっています。

 攻撃力が高く、さらに通常攻撃でたまに会心の一撃が出る反面、防御力が低めという"やられる前にやれ"というピーキーな性能で、やや上級者向けのキャラクターです。
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素の会心率は10%前後の模様。
 さらに攻撃能力の極みともいうべき能力があり、ドスコイ状態になるとなんと必ず会心の一撃が出ます。代わりに2歩で満腹度1消費(ドスコイシレンは5歩で満腹度1。通常時から比べると5倍!)のため、腹持ち効果の盾をつけていてもキープするのは難しいですが、モンスターハウスなどピンポイントで使用すれば通常攻撃だけで突破も可能な力を秘めています。

 攻撃重視のキャラクターのため、アイテムより通常攻撃で押していくスタイルのプレイの人にオススメできるほか、ドスコイ状態が短くとも非常に強力なので、後述の追加ダンジョン“首領の連戦場”でのボス連戦や、モンスターハウスが多いダンジョンなど、強敵との戦闘を力でねじ伏せるのにもってこいです。
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桃まんが好きすぎて、たとえ持ち込み不可のダンジョンであってもおにぎりに加えてランダムな桃まんを1個持ち込むという能力も持っているアスカ(どうやって持ち込んでいるんだろう……)。食べるモーションも、おにぎりのときとはすこしだけ変化していてかわいいです。
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ドスコイ状態では見た目も変化。乙女にさせていい姿なのかはさておき……。

古参シレンジャーへの挑戦!? 昔懐かしのダンジョンが今風にリメイク

 “plusパック”では前編で5個、後編で5個のダンジョンが追加されました。本編より難しいもの、特殊なルールで攻略するものなど非常にバラエティ豊か。数が多くて全部紹介するととんでもない量になってしまうので、ここでは前編からふたつ、後編からふたつ、筆者のオススメダンジョンをピックアップしてご紹介していきます。

 もちろん、ほかのダンジョンもやりごたえ抜群ですので、ぜひお気に入りのダンジョンを見つけてやりこんでみてください!

地変学者の実験場

 前編ひとつ目のオススメは“地変学者の実験場”。初代『風来のシレン』のもっと不思議なダンジョンである“フェイの最終問題”をセルフオマージュしたダンジョンです。『シレン6』に登場しないアイテムやモンスターなどは代替されていて、当時はなかったシステムやアイテム(神器やマゼルン、お香などなど)は登場しません。そのため『シレン6』のテクニックより、初代『シレン』攻略当時の知識を参考にしながら進んでいくことになります。
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システム的にはオーソドックスな作りながら“とぐろ島の神髄”よりかなり難度が高く、オリジナルの“フェイの最終問題”よりもモンスター的にもアイテム的にもかなり難しい印象を受けます。
 ちなみにお店(お店の床が地面のため罠があったり、設置も可能)やフロアの部屋&アイテム数といった細部も当時風。非常に腕を問われる形に変貌を遂げていますが、『風来のシレン』の“もっと不思議”が味わえるようになっています。
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ごっつい鎧を着込んだサイのような姿のドレムラスがマルジロウになっていたりと、似た特技を持つモンスターに置き換わっています。ずいぶんかわいくなったね……。
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フロア分布も似ているため、初代『シレン』だと問題ない敵が『シレン6』だと場違いなモンスターとなっていることもしばしば。盾を拾えないとまわるポリゴンやアイアンヘッドに瞬殺されることも珍しくありません。

やりくり上手の森

 ふたつ目は“やりくり上手の森”。階段を降りるたびにアイテムがランダムで支給される、いままでとはまったく違うタイプのダンジョンです。持ち越しも一切できないため、階ごとに手持ちのアイテムをやりくりしながら進むことになります。普段は使わないようなアイテムを使ったり、「もったいない」とアイテムを温存しすぎてしまう人の練習にもなるダンジョン。支給アイテムによる運ゲー感はあるものの、アイテム管理にシビアになる必要がなく、気前よくアイテムを使って進めるので個人的にお気に入りダンジョンのひとつです。
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どんなアイテムが出るかは運次第。武器や盾が無駄にたくさんあることもあれば、まったくないこともしばしば。レベルや最大HP、ちからなどは引き継がれるので、地力を上げるのも重要です。
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レアアイテムがしれっと出ることもあります。
 そのほか、最初はLv99で進めば進むほどレベルが下がるという異質なダンジョン“くねくね谷”、“罠師の抜け道”と“桃まんダンジョン”を混ぜ合わせたような“罠と桃まんの領域”といったひと癖ふた癖もあるダンジョンや、図鑑埋めのアイテムを集めるのにも便利な“武器と盾の古戦場”が前編では追加されました。
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くねくね谷
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罠と桃まんの領域
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武器と盾の古戦場

挑め最難関! 超難度の目玉ダンジョン“超・神髄”!

首領の連戦場

 後編のダンジョンでまずピックアップするのは“首領の連戦場”。ラストにストーリーで戦ってきたボスたちとの4連戦が待っているボスラッシュダンジョンです。ボスに向けてしっかり準備するのはもちろんなのですが、ダンジョン自体も“ヤマカガシ峠”ほどではないが、“とぐろ島”より難しめといった難度なので、ボスのためだけにアイテムを温存……というわけにはいかないのが悩ましいところ。幸い結構な確率で仲間NPCが出てくるので、彼らの力をフル活用して戦うのがよさそうです。
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ストーリーダンジョンと違い、お香以外のアイテムが未識別なのも辛いところ。ボス用のアイテムを確保する前に識別する必要があるのでリソースが削られがち。

超・神髄

 ふたつ目は本DLC最大の目玉でもある、“超・神髄”。『シレン6』のもっと不思議なダンジョンである“とぐろ島の神髄”をベースに、もっと難しくなったいわばもっともっと不思議なダンジョンです。復活の草や白紙の巻物、気配察知の腕輪といった神髄では比較的手に入っていた強力なアイテムがほとんど出ないことに加えて、アイテム稼ぎに有用なモンスターが減ったので安定して中盤を迎えるのも難しいバランスに。

 敵のラインナップも最多の157種とバラエティ豊かで、神髄に登場しなかった対処の難しいLV4モンスターも登場。しかもフロア比で強力なモンスターが出る&敵の湧きが早いので、序盤から殴り合いに苦労するほどです。こうすれば安定してクリアーできそうといった勝ち筋の構築が純粋に難しいので持てる知識をフル動員して挑むにふさわしいまさに“超・神髄”になっています。(ちなみに執筆時、筆者はまだクリアできていません……)
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 なお、2024年11月8日~17日、公式パラレルコードを利用して超・神髄に挑むキャンペーンが行われています。腕に覚えのある方はぜひ参加してみましょう!
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2階のタウロス、3階のまわるポリゴン、4階のカラクロイドなど、装備次第ではまったく殴り合えないレベルの敵もちらほら。最序盤から殺意マシマシです。
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どの階層も常にきつきつで10階到達すら安定しません。
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デッ怪も登場。“超・神髄”は広いマップが多くて消すのは大変ですが、レアアイテム入手のチャンスとも言えます。
 ほかには『シレン6』固有のシステムが登場しない、ベーシックなシレンが遊べる“いにしえの洞窟”。シレンも敵もHPが1で固定され、何を食らっても即死するピーキーな“一撃の修験道”。毎フロアランダムでお香の効果が発生する“フローラルガーデン”が追加されました。
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いにしえの洞窟
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一撃の修験道
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フローラルガーデン
 DLC以外にも“とぐろ島の神髄”を25フロアにぎゅっと圧縮した短めの神髄といえる“凝縮の断崖”、5フロアと超短い代わりに難度も急激に上がっていくハードだけどサクッと遊べる“GoGoダンジョン”といった6個の無料追加ダンジョンや、より便利になった名付けシステム、武器と盾をコレクションできる装備品かけなど、さまざまなアップデートが行われています。

 発売からもうすぐ1年が経ちますが、まだまだアツい
『シレン6』。100回、1000回といわず、年末年始はシレン三昧で迎えることになりそうです!
[2024年11月12日13時25分修正] 一部キャプションや表記に誤りがあったため、該当の文章を修正いたしました。読者並びに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。
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