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『スター・ウォーズ無法者たち』主人公ケイ役ハンバリー・ゴンザレスへインタビュー。「ケイも私も間違いなくファイター」。不器用だけど自分の人生を生きるケイのことをもっと好きになる！

『スター・ウォーズ無法者たち』主人公ケイ役ハンバリー・ゴンザレスへインタビュー。「ケイも私も間違いなくファイター」。不器用だけど自分の人生を生きるケイのことをもっと好きになる！

2024.09.04 19:30

　2024年8月30日に発売されたユービーアイソフトの新作オープンワールドアクションアドベンチャー『スター・ウォーズ無法者たち』。本作は、Lucasfilm Gamesの協力のもと『ディビジョン』シリーズのMassive Entertainmentが開発を手掛ける、『スター・ウォーズ』シリーズ初のオープンワールドゲーム。

　映画『スター・ウォーズエピソード5/帝国の逆襲』と『スター・ウォーズエピソード6/ジェダイの帰還』の中間にあたる時期の銀河の裏社会が描かれ、プレイヤーは悪党ケイ・ヴェスとなって相棒のニックスとともに、銀河でその名を轟かせていくことになる。

主人公のケイ・ヴェス

ケイの相棒、ニックス。マーカールという本作のために制作された種族

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　ここでは、主人公ケイを演じた女優、ハンバリー・ゴンザレスさんへのインタビューを掲載。オーディションや本編撮影の裏話、ケイとニックスの関係性、愛犬にまつわるエピソードなどを語ってくれた。

　また、ファミ通.comでは本作開発者へのインタビュー記事を掲載中。ぜひファミ通.com関連記事も合わせてチェックしてみてほしい。

関連記事
・開発者インタビュー第1回

・開発者インタビュー第2回

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・開発者インタビュー第4回

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主人公ケイ・ヴェスを演じたハンバリー・ゴンザレスさん。

――ケイを演じた感想をお聞かせください。

ハンバリー

　ビデオゲームで女性の主人公を演じるのは非常に名誉なことです。ケイは有色人種で移民という、ある種の象徴的なキャラクターです。このような人物に命を吹き込むことは、とくに『スター・ウォーズ』では大きな責任が伴うと感じています。それでも、私は彼女を演じる準備ができていましたし、『スター・ウォーズ』が大好きなので、役に挑戦する以外の選択肢はありませんでした。

　肌の色や言語、出身国に関係なく、誰もが『スター・ウォーズ』を観て育ったような気がします。ええ、とてもクールですよね。自分もその一部であると感じていますし、それがシリーズのすばらしいところだと思います。

　私のような人間が作品を引っ張っているのを見て、皆さんが「自分の芸術を追求できるかも」、「夢に向かって進めるかも」、「自分を信じられるかも」、と考えるきっかけになれば幸いです。

――ケイ役のオーディションを受けたきっかけは何ですか？

ハンバリー

　ずっとビデオゲームの仕事をやりたいと思っていましたし、2016年からユービーアイソフトの作品に携わっていたため、業界を知っていました。ビデオゲームの仕事は好きでしたが、主役を演じたことはなかったので、ぜひやりたいと。

　本作のオーディションは2022年1月に行われました。主人公役のオーディションでしたが、そのときは『スター・ウォーズ』作品だとは知りませんでした。たくさんの書類に署名しましたし、トップシークレットの大きなゲームであることはわかっていました。オーディションは5ヵ月間続いて、最後にどんな作品かを明かされました。ワクワクしましたし、怖れや緊張は不思議と感じませんでした。「これこそ、まさに私がいるべき場所だ」って。いまではもうモーションキャプチャーのベテランです（笑）。この仕事は私にとてもフィットしていると感じています。

――以前にナラティブディレクターのネイビッド氏にインタビューした際、あなたのテープを見てすぐに「彼女はケイを理解しているとわかった」とおっしゃっていました。

ハンバリー

　最初のオーディションを覚えています。それはのちにケイと命名されるキャラクターがバーにいるシーンで、彼女の仲間の小さな生き物もすでにそこにいました。この時点では、すべての名前が仮のものでした。

　私がここで彼女から学んだのは、彼女には応用力があり、あきらめず、物事がうまくいかないときでも、つねに利用する機会を伺っているということです。

　このシーンでは、彼女はバーに現れた男からプロポーズを受けるのですが、彼を一蹴してあしらいます。すると男は「僕といっしょならもっとうまくいくよ」と言って、お金を見せてきます。すると彼女は態度を一変させて彼と話し始めるのです。彼女の性格はクルッと180度変わります。そして「ああ、このキャラクターはあらゆる機会を逃さずに世渡りをしていく人物なんだ」と気づきました。

　ケイは自由になるためにリッチになりたいのです。彼女は帝国や反乱軍に所属したくありません。彼女はただ自分の人生を生きたいだけです。何も持たない人が大きな夢を抱くことは、とても刺激的だと思います。

　ケイが散々な暮らしを抜けて新しい世界に飛び込み、新しいスキルを学び、自分の道を見つけたことに、私は多くの共感を抱きました。だから作品の実体を伏せられた状態でも、あのようなキャラクターに踏み込むのは簡単でしたし、開発者の方々もそういう部分を評価してくれたのだと思います。

――ケイのハングリーさやタフさを気に入っているのですね。

ハンバリー

　彼女はあきらめないし、とても不器用な方法ですが、なんとか自分の人生を歩んでいます。とても人間的で魅力的ですし、共感できる部分ですね。何かうまくいかないときに私はよくこう考えます。ひとつのドアが閉まって別のドアが閉まり、また別のドアが閉まるようなことが起こったときに、ケイはきっと隠された入り口を見つけるんだろう、と。彼女にはそのようになんとかやっていく力があり、恐れを知りません。いえ、怖くてもとにかくそれをやってみるんです。

――ご自身と似ていると感じる部分も多いと。

ハンバリー

　はい、ケイも私も間違いなくファイターだと感じています（笑）。たんに力を振るうのではなく、弱さを強みに変えられるような精神を持ったファイターなんだと思います。そんな要素をケイに持ち込みました。ただ強くて、自信に満ちたクールな女性なんて演じたくなかったんです。本当の強さは別のところにあるんだって。

　ケイの悪党としての信条は“誰も信用しないこと”ですが、彼女は人々を受け入れていかなかればならないし、再び人を信頼することを学ばなければならない。これはケイと私とで大きく異なる部分ですね。私はつねにオープンな性格ですが、ときには人との境界線を持たなければならいことをケイは教えてくれました。なぜなら、それが危険な場合もあるから。きっと、私たちはお互いに何かを教え合ったんだと思います。

――演じた中で、とくに好きなシーンはどれですか？

ハンバリー

　どのシーンも大好きですが、ジャバ・ザ・ハットのシーンです。開発の初期段階での撮影でした。ジャバ・ザ・ハットを相手にするのは、『スター・ウォーズ』ファンにとってはとてもインパクトのある瞬間でした。私たちは皆、彼がどんなに危険で何ができるかということ、その場所には落とし穴があることなど、すべてを知っていますが、ケイはそうではありません。

映画でおなじみのキャラクター、ジャバ・ザ・ハットも登場。

　これまでの知識をほとんどすべて取り除き、新しい目線で宮殿を歩いている気分で演じました。カーボナイト凍結されたハン・ソロを見て、つぎにジャバの玉座を見ました。そこにはモーションキャプチャーの俳優がいて、彼はジャバの声で話し始めたのです。それは本当にシュールな瞬間で、その場にはたんなる木組みのセットがあるだけです。子どものころに『スター・ウォーズ』の人形で遊んでいたのですが、突然その人形になったような感じがして（笑）。

　それと、初めて宇宙に飛び立ったときの撮影はとてもエキサイティングでした。木材と金属でできた宇宙船の簡素なセットをスタッフふたりで動かすんです。ハイパードライブの動きもそうやって作りました。宇宙を見ていないのに、「ああ、なんてこと。私は『スター・ウォーズ』の中にいて、船を飛ばしているんだ」と、とても興奮して鳥肌が立ったのを覚えています。

――本作で好きなキャラクターは誰ですか？　ケイとニックスはもちろんだと思いますので、そのほかには？

ハンバリー

　ND-5が大好きです。クローン大戦のBXコマンドー・ドロイドが仲間なのは、とてもクールです。彼の頑丈な体やコート姿を、きっとみんな好きになるでしょう。私はND-5のジョークが大好きで、彼に命を吹き込んだジェイ・ランコンはすばらしいパフォーマーです。あんなふうにキャラクターを演じられたら本当にクールだと思います。あとは、バウンティハンターのヴェイルとケイの関係性も気に入っています。ネタバレになるのであまり多くは言えませんが、ヴェイルはすばらしいキャラクターですよ。

――お話し中もずっとニックスのぬいぐるみを抱えていますね。現実の世界にもニックスがいたらいいですよね（笑）。

ハンバリー

　本当にそう！　このイタズラ好きでかわいいマーカール（ニックスの種族名）が本物だったらいいのに！　みんなニックスのサポートが欲しいと思うに決まっています。ニックスはケイにとって3番目の腕のようなものです。ニックスはケイの体の延長であり、鏡であり、感情的な支えです。

ハンバリー

　彼の声を担当したディー・ブラッドリー・ベイカーはすばらしい仕事をしてくれました。初めてニックスの声を聞いたとき、その場にいた全員が衝撃を受けたと思います。私も彼を真似てニックスの声を出そうとするんですが、どうしてもできません（笑）。

　実際に私は犬を飼っていて、14年間ずっといっしょだったので、ニックスのケイの関係性を理解できます。 Lucasfilm Gamesがケイにニックスと楽しく過ごす時間を与えてくれたことをとてもうれしく思います。ケイにはもろい面もあって、ニックスのような生き物との関係が重要なのです。

――ハンバリーさんの犬の名前は何と言うのですか？

ハンバリー

　オレオです。クッキーのような黒と白の毛色なんです。

――最高の名前ですね！

ハンバリー

　オレオはよくモーションキャプチャースタジオに来ていました。彼はスタジオ内を自由に歩き回ったり、私を追いかけたりしました。興味を持ったスタッフが、「オレオにマーカーを付けたらニックスのように動きを記録できるかも」と言っていましたね（笑）。

――いままさに、ケイとニックスの冒険を楽しんでいるファンも多いと思います。

ハンバリー

　そう思うととてもワクワクしますね。まずはかわいい動物を撫でてあげてください。皆さんが『スター・ウォーズ』の世界に足を踏み入れることが楽しみです。銀河を隅々まで探検したいと思ったことがある人なら、カンティーナで会話を盗み聞きしたり、サバックをしたり、太った種族に話かけたり、何か食べるものを手に入れたり、エイリアンたちの演奏を聴いてみたりしてください。

　このゲームはあらゆるところに多大な努力が注がれています。ぜひとも、細かな部分まで見てください。誰もが愛する三部作、とくに『帝国の逆襲』、『ジェダイの帰還』のタイムラインをケイという新しいキャラクターの視点から探索することができます。私がケイを愛しているのと同じくらい、皆さんもケイを愛してくれることを願っています。ありがとう！

『スター・ウォーズ』デザインのネイルが素敵すぎです！

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『スター・ウォーズ無法者たち』公式サイト

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