フルフルのおもひで
Today's text 大塚角満
お久しぶりです。大塚角満です。最近、たまたま大剣を使っているところを目撃されることが多く、そのたびに「ガンランス使ってないね!」、「もうガンランサーは名乗れないね!!」と仲間うちから非難されている大塚角満です。……おい! 目黒に笠井!! 一般の人に同調して「うん、まったく使ってないよw」、「使いかた、忘れてるらしいよww」とか言ってんじゃねえ!!! ホントにそうだと思われるだろうが!! 全国の角満ファン(いるのか?)の皆様、僕は決して、ガンランスを捨てたわけじゃありませんヨ。龍属性の大剣・ペイルカイザーが完成したことがうれしくて、わーいわーいと振り回しているだけなんですよ!! こんなこと、いまだけですよ、いまだけ。それにだいたいガンランス、俺は現時点で持てるものはほぼ揃えてあって、でもその中には龍属性を纏っているものが存在しないため、古龍討伐が最近のトレンドになっている俺のプレイスタイルにそぐわないんだもの。龍属性じゃないと、ナナとかクシャルの頭、壊せないでしょ? そうすっと、炎の鎧も風の鎧も消せないでしょ? でしょでしょ? と誰に言ってるのかよくわからないが、とにかくそういうわけで、一時的に大剣男となっているのでありました。ついでに書くと、「現時点で持てるものはほぼ揃えてある」と豪語したガンランスではありますが、たとえば強化するのに銀レウスの素材が必要だったり、作るのに上位ヴォルガノスの素材が必要だったりするものについては作ってません。「それじゃ揃えている、とは言えないのでは……?」と疑念を抱く方がいるかもしれませんが、素材が取れないんだから作るの無理!! というわけで製作が止まっているのであります。さらについでに書くと『フロンティア』の上位モンスター、どれも体力ありすぎっす。正直、まったくひとりでクエストに出向く気になれません……。
というわけで気を取り直して、先日行ってきたクエストのことでも書こう。
2、3日まえのことになるが、街にいつものメンバー、俺、中目黒目黒、女尻笠井、一般のお友だちのYさんという4人が集結した。全員、ハンターランクは45前後ってところなので、行きたいクエストや欲しい素材の共通点が多く、非常に遊びやすい面子だったりする。そして何よりもこのメンバーで密かに共有している想いに「金がぜんぜんない!!」というものがあって、街ではいつも、「どっかにいい金づるいない〜?」、「楽にゼニーを儲ける方法ないかなあ……」なんていう、ナニワの商人も真っ青なナマナマしい会話が展開されているのであった。
そしてそんな俺たちの前に、とんでもない金づるクエストが現れた。それが"スペシャルクエスト"という形で受注できるようになった"フルフル亜種2頭、討伐クエスト"だ。沼地を舞台にフルフル亜種を2頭討伐すればオッケーという、一見してチョロそうな内容なのだが、ここに登場するフルフル亜種はスペシャルクエスト用にビルドアップされた屈強なマッチョフルフルで、体力が尋常じゃないくらい多めに設定されている。じつはこの4人で出撃するまえに友だちのBとふたりで「まあ試しに……」って感じで出かけてみたのだが、30分経過した段階で1頭目の討伐も達成できず、「ダメだこりゃ」といかりや長介のようにつぶやいて退散してきた実績がある。しかしいくらアスリートのように頑強なフルフルでも、4人で挑めばどうにでもなるだろう。しかもこのクエストはクリアーすれば、なんと18万ゼニーももらえてしまうのだ。しばらくまえから金の亡者に成り果てている我々4人は欲の皮を突っ張らせまくりながら、「ははは、はやく行こう!! フ、フルフルフルフル!! 金カネかね!!!!」と絶叫して沼地マップに降り立った。ちなみに、俺はきちんとガンランスを装備していきましたよ。フルフルはガード性能のスキルを纏ったガンランスに限る!!
というわけでフルフル2頭に挑んだわけだが、俺は途中からこのクエストそのものよりも、数年まえの情景が頭に浮かんで、しみじみと懐かしい気分に浸ってしまっていた。
フルフル2頭に初めて挑んだのは、『モンスターハンター』の2作品目、『モンスターハンターG』でのこと。"電撃の二重奏"というクエストで、そのクエストをクリアーしないかぎりつぎのランクに進めない"緊急クエスト"という形で我々の前に立ちはだかったのだ。
このクエストは恐ろしかった。初めて挑んだときの衝撃度という点では、俺の長い『モンハン』人生の中でも5本の指に入るほどだ。フルフル2頭が同じエリアに入ってしまうと、1頭がバインドボイスを放ってハンターの動きを封じ、その隙にもう1頭が電撃を吐き出してハンターの息の根を止めるという凶悪コンボを連発してきてどうにも手の打ちようがなかった。誤ってフルフル2頭地帯に足を踏み入れようものなら、「早く出て出て!!」、「逃げろ逃げろ!!」、「無理無理無理無理!!!!」という絶叫がパーティー全体から発せられたものである。あれほどの恐慌状態、最近はトンと見かけなくなったが、それほどフルフル2頭が立ちはだかった"電撃の二重奏"というクエストは飛びぬけて恐ろしかったのである。
今回のスペシャルクエストにもその匂いがあった。沼地マップの4のエリアにフルフル亜種2頭が降り立ったとき、「せっかくなので……」ってことで足を踏み入れてみたのだが、ここぞとばかりに連発されるバインドボイスと電撃の乱れ打ちは「さすがフルフル」と妙に感心してしまうほど強烈なものがあったのである。正直、俺の防具にガード性能+2のスキルがついていなかったら、間違いなく4のエリアで屍をさらしていたことだろう。電撃を何度も無理矢理ガードしてヘロヘロになってエリア外に逃げ出したのだが、フルフルというモンスターは1匹だとどうってことない相手だが、2匹揃ったとたんに戦闘力が2倍にも3倍にも跳ね上がってしまうという事実に改めて気づかされた。こういうモンスターばかりだと困ってしまうが、非常に特徴的でおもしろいな、と、電撃で黒コゲになった身体をさすりながら妙に納得してしまったよ。
ちなみにこのクエスト、1匹目を捕獲した時点で2匹目を見失ってしまい、時間切れの恐れが出てきてしまったためリタイアしました。それでも、不思議なほどノスタルジックな気分に浸らせてもらえたので、俺的には十分満足。またこのクエストが配信されたら行ってみたいな、と思った次第である。