
2025年6月7日(現地時間)からアメリカ・ロサンゼルスで開催されたSummer Game Fest 2025 Play dayに、ポーランドのTechland社が開発するゾンビサバイバルアクション『Dying Light: The Beast』(ダイイングライト:ザ・ビースト)が出展された。
人気シリーズ『ダイイングライト』シリーズの最新作で、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC向けに2025年8月22日に発売予定。
日本語音声・日本語字幕対応のプレイステーション5版(パッケージ版)は、スパイク・チュンソフトが販売。本作は『ダイイングライト2 ステイ ヒューマン - Ultimate Edition』に含まれるコンテンツとなるため、Ultimate Editionの購入者は無料で入手可能とのこと。
人気シリーズ『ダイイングライト』シリーズの最新作で、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC向けに2025年8月22日に発売予定。
日本語音声・日本語字幕対応のプレイステーション5版(パッケージ版)は、スパイク・チュンソフトが販売。本作は『ダイイングライト2 ステイ ヒューマン - Ultimate Edition』に含まれるコンテンツとなるため、Ultimate Editionの購入者は無料で入手可能とのこと。
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本作では初代『ダイイングライト』の主人公カイル・クレインがカムバック。人々を救ったカイルはその後、捕虜として捕らえられ、13年間にわたっておぞましい人体実験を行われ続けてきた。そして、施設から脱走したカイルが復讐を誓う……というのが本作のプロローグだ。
舞台となるのはキャスター・ウッズと呼ばれる街で、かつては人気の観光地だったものの、鬱蒼とした森に囲まれた陰鬱な田舎街となっている場所だ。『ツイン・ピークス』や『ストレンジャー・シングス』などの影響を受けているとのことで、前作までの都市とは違った緊張感が味わえる。
デモではこれまでよりも洗練されたパルクールや、おなじみの近接戦闘(ドロップキックも)が見て取れた。本作の夜はさらにスリリングになり、ゾンビたちの息使いが迫りくる真っ暗闇を光を求めて進んでいく恐怖感は、進化したグラフィックや天候表現も相まって、さらに度合いが増している。
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本作最大の特徴として、主人公カイルが実験の中で手に入れた新たな能力“ビースト”が挙げられる。これは、特定条件を満たすと発動できる能力で、素手でゾンビたちを蹴散らせるほど、身体能力が著しく向上するというもの。戦闘を回避できない場面やボス戦といった難局を打破するのに有効だ。
また、近接戦闘だけでなく、ゲームの早い段階から銃を手に入れられるのもポイントのひとつ。アサルトライフルやショットガン、弓や火炎放射器といった武器がデモでも体験できた。
デモの最後で体験できたボスとの戦闘では、ゾンビが群がってくる中でボスの大技を回避しつつ攻撃を加えていくという緊張感あふれるバトルが展開。弾が底をつき、近接武器でボスに挑み、ついにはビーストモードで暴れ回るという流れは、爽快感と達成感にあふれていた。
また、近接戦闘だけでなく、ゲームの早い段階から銃を手に入れられるのもポイントのひとつ。アサルトライフルやショットガン、弓や火炎放射器といった武器がデモでも体験できた。
デモの最後で体験できたボスとの戦闘では、ゾンビが群がってくる中でボスの大技を回避しつつ攻撃を加えていくという緊張感あふれるバトルが展開。弾が底をつき、近接武器でボスに挑み、ついにはビーストモードで暴れ回るという流れは、爽快感と達成感にあふれていた。
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一人称視点での助走からのジャンプや、進むべき場所がややわかりづらい(掴んで移動できるポイントや、デモ中のヒューズやガスを手に入れる要素)といった部分はあったものの、慣れてしまえば、スリリングなサバイバルを堪能しまくれるはず。懐中電灯だけで夜の森を進んでいくのは、このうえない恐怖体験だった。
試遊後には、シリーズのディレクターを務めるティモン・スメクタワ氏へインタビューを行った。過去作との対比や、本作へのこだわりなど、さまざまな点について伺った。
試遊後には、シリーズのディレクターを務めるティモン・スメクタワ氏へインタビューを行った。過去作との対比や、本作へのこだわりなど、さまざまな点について伺った。
ティモン・スメクタワ氏
『ダイイングライト』フランチャイズ ディレクター
――ゲームの発表以降、ユーザーからの反響はいかがでしたか?
ティモン
反響は非常に大きかったです。最初の発表では、初代『ダイイングライト』の主人公であるカイル・クレインの復活に焦点を当てました。それは、私たちのコミュニティにとって非常に感動的で特別な瞬間となりました。皆が彼の帰還を心待ちにしていたからです。
カイル・クレインは10年前に発売された『ダイイングライト』1作目の主人公であり、たとえ10年が経った後も、彼の人柄や行動、存在感は世界中のプレイヤーにとっていまなお強く印象に残っています。
『ダイイングライト』シリーズは非常に成功しており、これまでに5000万人以上がプレイしています。その多くが1作目をプレイしていて、彼らはカイルの復活をとてもよろこんでくれました。
カイル・クレインは10年前に発売された『ダイイングライト』1作目の主人公であり、たとえ10年が経った後も、彼の人柄や行動、存在感は世界中のプレイヤーにとっていまなお強く印象に残っています。
『ダイイングライト』シリーズは非常に成功しており、これまでに5000万人以上がプレイしています。その多くが1作目をプレイしていて、彼らはカイルの復活をとてもよろこんでくれました。
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――ゲームははもう完成に近づいていますか?
ティモン
はい、コンテンツ自体はすでに完成しています。現在は細部の調整と全体のブラッシュアップの段階に入っていて、8月22日のリリースに向けて最終的な最適化を行っているところです。
――なぜカイルを再び主人公にしようと決めたのでしょうか?
――なぜカイルを再び主人公にしようと決めたのでしょうか?
ティモン
私たち自身がカイル・クレインの大ファンだからです。開発チームのうち、約6割が1作目の『ダイイングライト』に関わったメンバーで、私たちはいつか彼を再び登場させたいと考えていました。
そして、カイル役のロジャー・クレイグ・スミスが再びこの役を演じることを決めたとき、私たちはまるで10年前に戻ったかのような活力を取り戻しました。当時の情熱を再燃させるような、非常に特別な感覚がありました。
――初代、前作と比べて、本作のゲームプレイにはどのような新しい要素がありますか?
そして、カイル役のロジャー・クレイグ・スミスが再びこの役を演じることを決めたとき、私たちはまるで10年前に戻ったかのような活力を取り戻しました。当時の情熱を再燃させるような、非常に特別な感覚がありました。
――初代、前作と比べて、本作のゲームプレイにはどのような新しい要素がありますか?
ティモン
まず、これまでのシリーズの要素を徹底的に分析しました。初代と『ダイイングライト2』の両方から、とくにすぐれていた点を選び、それらをさらに強化する形で本作を作り上げたのです。
パルクールや近接戦闘、昼夜のサイクルといった基本のゲームメカニクスは、これまでのどの作品よりも洗練されており、10年間の経験が存分に活かされています。
さらに、本作ならではの新要素として、大きくふたつの点が挙げられます。ひとつは主人公が持つ“ビーストのような能力”です。感染や人体実験の影響で、主人公は怒りや本能を解放し、超人的な力を発揮できるようになりました。高く跳び、素早く走り、敵を一撃で倒すような強力な動きが可能になり、圧倒的な力で敵をなぎ倒していく感覚です。
もうひとつは、新たな舞台環境です。スイスのアルプスにインスパイアされた自然豊かな地域が舞台となっており、都市ではなく山岳地帯や森林、農地などが広がる美しい風景の中でゾンビとの戦いが展開されます。この新しい環境は、日本のプレイヤーにとってもとくに魅力的だと思います。というのも、スイスやアルプスは日本人にとって人気の観光地のひとつですし、本作ではゲームの中でその雰囲気を旅することができるからです。
パルクールや近接戦闘、昼夜のサイクルといった基本のゲームメカニクスは、これまでのどの作品よりも洗練されており、10年間の経験が存分に活かされています。
さらに、本作ならではの新要素として、大きくふたつの点が挙げられます。ひとつは主人公が持つ“ビーストのような能力”です。感染や人体実験の影響で、主人公は怒りや本能を解放し、超人的な力を発揮できるようになりました。高く跳び、素早く走り、敵を一撃で倒すような強力な動きが可能になり、圧倒的な力で敵をなぎ倒していく感覚です。
もうひとつは、新たな舞台環境です。スイスのアルプスにインスパイアされた自然豊かな地域が舞台となっており、都市ではなく山岳地帯や森林、農地などが広がる美しい風景の中でゾンビとの戦いが展開されます。この新しい環境は、日本のプレイヤーにとってもとくに魅力的だと思います。というのも、スイスやアルプスは日本人にとって人気の観光地のひとつですし、本作ではゲームの中でその雰囲気を旅することができるからです。
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この地域の特徴は、シリーズで初めて都市ではない環境が舞台になっている点です。前作のヴィラドールや、初代のハランのような都市型マップとは異なり、本作では自然が広がる中にゾンビが潜んでいるという、これまでにない体験ができます。ゾンビたちの存在が、緑豊かな風景と強烈な対比をなしており、よりいっそう恐怖や緊張感を高めています。
――“ビーストモード”について触れていただきましたが、これがプレイヤーにどのような体験をもたらすのか、教えてください。
――“ビーストモード”について触れていただきましたが、これがプレイヤーにどのような体験をもたらすのか、教えてください。
ティモン
少し驚かれるかもしれませんが、私たちがビーストモードの着想を得たのは、クラシックゲームの『パックマン』なのです。
『パックマン』は、ある意味サバイバルホラーだと思っていて。ふだんはゴーストに追われる弱い存在で、逃げる側ですよね。私たちのゲームでも、プレイヤーは“ヴォラタイル”(夜に出現する強力なゾンビ)に追われるという、似た状況になります。でも『パックマン』ではパワーペレットを取ると立場が逆転して、今度は自分が追いかける側になります。本作のビーストモードもそのような感覚を意識しました。
追われる側だったプレイヤーが、怒りを解放し、ビーストモードを発動させることで、一転してゾンビたちをなぎ倒す側に変わる。その瞬間のカタルシスは、非常に新鮮でおもしろいメカニクスになっています。
――主人公がそのような超人的なパワーを持つ一方で、敵に襲われる恐怖や暗闇の中での緊張感といった、本シリーズ特有のスリルは維持されているのでしょうか?
『パックマン』は、ある意味サバイバルホラーだと思っていて。ふだんはゴーストに追われる弱い存在で、逃げる側ですよね。私たちのゲームでも、プレイヤーは“ヴォラタイル”(夜に出現する強力なゾンビ)に追われるという、似た状況になります。でも『パックマン』ではパワーペレットを取ると立場が逆転して、今度は自分が追いかける側になります。本作のビーストモードもそのような感覚を意識しました。
追われる側だったプレイヤーが、怒りを解放し、ビーストモードを発動させることで、一転してゾンビたちをなぎ倒す側に変わる。その瞬間のカタルシスは、非常に新鮮でおもしろいメカニクスになっています。
――主人公がそのような超人的なパワーを持つ一方で、敵に襲われる恐怖や暗闇の中での緊張感といった、本シリーズ特有のスリルは維持されているのでしょうか?
ティモン
もちろんです。ビーストモードは常時使えるものではなく、発動にはタイミングや条件があります。したがって、プレイヤーはその使いどころを慎重に見極める必要があります。
さらに、本作では“キメラ”と呼ばれる強敵が登場します。デモ版でもプレイされたかと思いますが、これはバロンによる人体実験の結果、生まれた敵でビーストモードを使ったとしても手強い存在です。
ビジュアル面にもこだわっており、むき出しの筋肉や肉塊のような見た目は、『進撃の巨人』の巨人に通じるところもあります。最後にはバロン自身との対決も待ち受けており、彼はまさに最大の脅威です。詳しくは言えませんが、日本のプレイヤーにとって非常に印象的な体験になると確信しています。なので、ぜひご自身でプレイして確かめてみてください。
さらに、本作では“キメラ”と呼ばれる強敵が登場します。デモ版でもプレイされたかと思いますが、これはバロンによる人体実験の結果、生まれた敵でビーストモードを使ったとしても手強い存在です。
ビジュアル面にもこだわっており、むき出しの筋肉や肉塊のような見た目は、『進撃の巨人』の巨人に通じるところもあります。最後にはバロン自身との対決も待ち受けており、彼はまさに最大の脅威です。詳しくは言えませんが、日本のプレイヤーにとって非常に印象的な体験になると確信しています。なので、ぜひご自身でプレイして確かめてみてください。
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――シリーズは近接戦闘のイメージが強いですが、本作では早い段階から銃が使えるようになっていますよね。そのようにした意図を教えてください。
ティモン
今回は「銃をちゃんと作ろう」と思ったからです。初代『ダイイングライト』にも銃は登場しましたが、当時はそれをゲームの主軸とは考えていませんでした。どちらかというと、モノポリーで“刑務所から出られるカード”を持っているくらいの感覚で、特定の瞬間に有利になる“おまけ”の要素だったんです。
『ダイイングライト2』では思い切って銃を登場させませんでしたが、それが失敗でした。発売直後から、多くのプレイヤーに「銃はどこだ?」と聞かれたんです。
だから本作では、銃をゲームの中心的な要素のひとつとして初期段階から組み込みました。音や手触り、見た目、敵に対する影響など細かい部分にもかなりこだわって作り込み、バランスもしっかりと取るようにしています。銃が強すぎて頼るというよりも、“状況によって使い分けるツールのひとつ”として機能するようになっています。
――カイルには敵を感知する能力がありますが、これは脅威を避けやすくなる一方で、緊張感が薄れてゲームが簡単になりすぎる心配はありませんか?
『ダイイングライト2』では思い切って銃を登場させませんでしたが、それが失敗でした。発売直後から、多くのプレイヤーに「銃はどこだ?」と聞かれたんです。
だから本作では、銃をゲームの中心的な要素のひとつとして初期段階から組み込みました。音や手触り、見た目、敵に対する影響など細かい部分にもかなりこだわって作り込み、バランスもしっかりと取るようにしています。銃が強すぎて頼るというよりも、“状況によって使い分けるツールのひとつ”として機能するようになっています。
――カイルには敵を感知する能力がありますが、これは脅威を避けやすくなる一方で、緊張感が薄れてゲームが簡単になりすぎる心配はありませんか?
ティモン
そうは思いません。むしろ前作よりも少し難しくなっているかもしれません。前作ではUI上にミニマップが表示されていて、プレイヤーはとくに何もしなくても360度の敵の位置を把握できました。しかし今作では、サバイバルセンスを使わないと敵の位置が見えませんし、可視範囲も目の前だけです。
つまり、前作よりも“頼れる情報”が少ないんです。敵がどこにいるか、どこに移動しているかは数秒しか確認できないので、決して“万能なチート機能”ではありません。
それに、もし簡単すぎると感じた場合は、ハードモードでプレイすることでサバイバルセンスの感知範囲や持続時間が制限され、より高い難易度で楽しむことも可能です。
――本作における“夜”というものについて、もう少し詳しく教えてください。
つまり、前作よりも“頼れる情報”が少ないんです。敵がどこにいるか、どこに移動しているかは数秒しか確認できないので、決して“万能なチート機能”ではありません。
それに、もし簡単すぎると感じた場合は、ハードモードでプレイすることでサバイバルセンスの感知範囲や持続時間が制限され、より高い難易度で楽しむことも可能です。
――本作における“夜”というものについて、もう少し詳しく教えてください。
ティモン
夜はシリーズにおいて欠かせない要素です。私たちは「夜のない『ダイイングライト』なんて考えられない」とすら思っています。
昼と夜のサイクルは、単にビジュアルが変わるだけではなく、ゲームプレイそのものが大きく変化します。夜になると最も危険なクリーチャー――ヴォラタイルたちが出現し、プレイヤーはそれらに見つからないよう慎重に行動しなければなりません。これはシリーズ伝統のサバイバルホラー的な要素ですね。
ただし、本作では舞台が自然豊かな地域になったことで、夜の恐怖がさらに強調されていると感じています。たとえば、農地や森林など、視界が悪くて先が見えない場所が多く、懐中電灯で照らしたその先に突然ヴォラタイルが現れる……そんな予測不能な瞬間が、プレイヤーを驚かせ、緊張させるのです。
さらに、こうした自然環境ではパルクールでの移動が制限されるため、プレイヤーはより無防備な感覚を味わうことになります。結果として、シリーズでもっともスリリングな“夜”を体験できる仕上がりになっています。
――では、前作から踏襲したシステムにはどのようなものがありますか?
昼と夜のサイクルは、単にビジュアルが変わるだけではなく、ゲームプレイそのものが大きく変化します。夜になると最も危険なクリーチャー――ヴォラタイルたちが出現し、プレイヤーはそれらに見つからないよう慎重に行動しなければなりません。これはシリーズ伝統のサバイバルホラー的な要素ですね。
ただし、本作では舞台が自然豊かな地域になったことで、夜の恐怖がさらに強調されていると感じています。たとえば、農地や森林など、視界が悪くて先が見えない場所が多く、懐中電灯で照らしたその先に突然ヴォラタイルが現れる……そんな予測不能な瞬間が、プレイヤーを驚かせ、緊張させるのです。
さらに、こうした自然環境ではパルクールでの移動が制限されるため、プレイヤーはより無防備な感覚を味わうことになります。結果として、シリーズでもっともスリリングな“夜”を体験できる仕上がりになっています。
――では、前作から踏襲したシステムにはどのようなものがありますか?
ティモン
もちろん、基本的なゲームシステムはすべて引き継いでいます。パルクール、近接武器による戦闘、昼夜のサイクル――『ダイイングライト』の核となる要素ですね。ただし、それらは単に引き継いだだけではなく、全体的に改良を加えています。私たちは、これまでの経験を踏まえて、それぞれのシステムをシリーズ史上もっとも洗練された形で再構築しました。
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――新世代機だからこそ実現できた要素はありますか?
ティモン
おもにビジュアル、つまりグラフィック面ですね。私たちのゲームでは、ビジュアルはとても重要な要素です。というのも、プレイヤーがその世界に本当に入り込んだかのように感じられる没入感を目指しているからです。
たとえば、天候の表現は非常にリアルでなければなりません。木製のテーブルを見れば、「これは本物の木のテーブルだ」と感じられるような表現が求められます。建物に入ったときには、その場に本当に“いる”と感じられるように、空間の密度や質感まで徹底的に作り込んでいます。
レベルアーティストたちはマップのすみずみまで手作業でデザインし、細部までこだわって現実さながらの空間を構築しています。ライティングや影の表現なども、現行世代のハードウェアによって初めて実現できたものです。こうした要素により、非常に高密度かつ高精細なオープンワールドが可能になりました。
――協力プレイでは、プレイヤーごとに自分のキャラクターを作成できますか? 全員がカイルを操作する形になるのでしょうか?
たとえば、天候の表現は非常にリアルでなければなりません。木製のテーブルを見れば、「これは本物の木のテーブルだ」と感じられるような表現が求められます。建物に入ったときには、その場に本当に“いる”と感じられるように、空間の密度や質感まで徹底的に作り込んでいます。
レベルアーティストたちはマップのすみずみまで手作業でデザインし、細部までこだわって現実さながらの空間を構築しています。ライティングや影の表現なども、現行世代のハードウェアによって初めて実現できたものです。こうした要素により、非常に高密度かつ高精細なオープンワールドが可能になりました。
――協力プレイでは、プレイヤーごとに自分のキャラクターを作成できますか? 全員がカイルを操作する形になるのでしょうか?
ティモン
全員がカイルを操作しますが、見た目のカスタマイズが可能で、それぞれ異なる外見でプレイできます。今回は物語の中心にカイルがいるので、新たなキャラクターを無理に登場させるよりも、カイルのまま進める方が自然だと判断しました。
協力プレイでは物語の細部にとらわれすぎず、友達と気軽に楽しめることが大切だと考えています。とはいえ、物語の主人公であるカイルが、見知らぬキャラクターたちといっしょに走り回っているのも不自然だと感じました。
ですので、私たちとしてはちょっと遊び心を取り入れて、“見た目の異なるカイルが4人いる”という設定にしています。それぞれの見た目が違うだけでなく、プレイヤーごとの選択やプレイスタイルによって操作感も異なるようになっています。こうした仕様は初代『ダイイングライト』でも採用していて、多くのプレイヤーに好評でしたので、あえて変える必要はないだろうと判断しました。
協力プレイでは物語の細部にとらわれすぎず、友達と気軽に楽しめることが大切だと考えています。とはいえ、物語の主人公であるカイルが、見知らぬキャラクターたちといっしょに走り回っているのも不自然だと感じました。
ですので、私たちとしてはちょっと遊び心を取り入れて、“見た目の異なるカイルが4人いる”という設定にしています。それぞれの見た目が違うだけでなく、プレイヤーごとの選択やプレイスタイルによって操作感も異なるようになっています。こうした仕様は初代『ダイイングライト』でも採用していて、多くのプレイヤーに好評でしたので、あえて変える必要はないだろうと判断しました。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/45018/aa4d4058863868b52808d8501f3bd23c2.jpg?x=767)
――協力プレイについてもうひとつ質問があります。各プレイヤーが育てたキャラクターをそのまま協力プレイに持ち込むことはできますか?
ティモン
はい。協力プレイ中でもキャラクターの成長はそのまま維持されます。これは私もぜひお伝えしたかったポイントです。そして、とくに大きな変更点は、物語の進行状況も各プレイヤーに保存されるようになったことです。
つまり『ダイイングライト2』では、プレイヤーが物語の中で選択を行う際、実際に選択を行えるのは基本的にホストプレイヤーのみで、物語の進行状況もホストのデータにしか保存されませんでした。その仕様には多くのプレイヤーが不満を感じていました。
本作では方向性を見直し、プレイヤー全員がストーリーとキャラクターの進行を保持できるようにしました。これは前作との大きな違いであり、非常に大きな改善点です。
――本作はもともと『ダイイングライト2』のDLC(ダウンロードコンテンツ)として開発が始まったと聞いていますが、そこからプロジェクトはどう広がっていったのでしょうか?
つまり『ダイイングライト2』では、プレイヤーが物語の中で選択を行う際、実際に選択を行えるのは基本的にホストプレイヤーのみで、物語の進行状況もホストのデータにしか保存されませんでした。その仕様には多くのプレイヤーが不満を感じていました。
本作では方向性を見直し、プレイヤー全員がストーリーとキャラクターの進行を保持できるようにしました。これは前作との大きな違いであり、非常に大きな改善点です。
――本作はもともと『ダイイングライト2』のDLC(ダウンロードコンテンツ)として開発が始まったと聞いていますが、そこからプロジェクトはどう広がっていったのでしょうか?
ティモン
まさにそのとおりです。ただ、私の願いはプレイヤーの皆さんがこの作品の“出自”を忘れてくれることです。
というのも、この数ヵ月で本作は大きく成長し、完全なフルスケールのAAA作品へと進化を遂げました。もはや“ダイイングライト3”と呼んでもよいほどのスケールと完成度を誇っています。
ナンバリングではなく“ザ・ビースト”というタイトルにしたのは、新規プレイヤーにも親しみやすくするためです。メインストーリーだけで約20時間のボリュームがあり、サイドクエストや探索要素、隠されたコンテンツなどを含めれば、その2倍以上のプレイ時間を楽しめます。
広大で丁寧に作り込まれたオープンワールド、高品質なコンテンツ、ボリュームともに、シリーズ最新作にふさわしい内容となっています。
――メインストーリーをクリアーした後に、さらに掘り下げて楽しめる要素がある、と。
というのも、この数ヵ月で本作は大きく成長し、完全なフルスケールのAAA作品へと進化を遂げました。もはや“ダイイングライト3”と呼んでもよいほどのスケールと完成度を誇っています。
ナンバリングではなく“ザ・ビースト”というタイトルにしたのは、新規プレイヤーにも親しみやすくするためです。メインストーリーだけで約20時間のボリュームがあり、サイドクエストや探索要素、隠されたコンテンツなどを含めれば、その2倍以上のプレイ時間を楽しめます。
広大で丁寧に作り込まれたオープンワールド、高品質なコンテンツ、ボリュームともに、シリーズ最新作にふさわしい内容となっています。
――メインストーリーをクリアーした後に、さらに掘り下げて楽しめる要素がある、と。
ティモン
はい、サイドクエストやサイドストーリーが非常に多く用意されています。いくつかはメインストーリーと同じキャラクターが登場していて、物語の延長のように楽しめますし、まったく独立した内容のものもあります。
ただ“サイド”とは呼んでいるものの、私たちはそれらもメインストーリーと同じくらい丁寧に作り込んでいます。カットシーンの数や演出面も含め、クオリティーに一切の妥協はありません。
そのほかにも、オープンワールド上でのアクティビティや安全エリアの解放、探索できるロケーション、収集アイテムなど、多彩な要素が用意されています。
とくに収集アイテムについては、これまでとは違うアプローチで「集めること自体が楽しい」と思えるような工夫をしています。セットごとに異なる仕掛けや意味があるので、ぜひ探索してみてください。
――今後の拡張コンテンツやDLCについて、何か構想はありますか?
ただ“サイド”とは呼んでいるものの、私たちはそれらもメインストーリーと同じくらい丁寧に作り込んでいます。カットシーンの数や演出面も含め、クオリティーに一切の妥協はありません。
そのほかにも、オープンワールド上でのアクティビティや安全エリアの解放、探索できるロケーション、収集アイテムなど、多彩な要素が用意されています。
とくに収集アイテムについては、これまでとは違うアプローチで「集めること自体が楽しい」と思えるような工夫をしています。セットごとに異なる仕掛けや意味があるので、ぜひ探索してみてください。
――今後の拡張コンテンツやDLCについて、何か構想はありますか?
ティモン
現在は『ダイイングライト:ザ・ビースト』のローンチに全力を注いでいます。本作は8月22日に発売予定で、リリースまでの9週間はとにかくこの作品に集中したいと考えています。
ほかのことに気を取られたり、注意を逸らしたりするのではなく、いま目の前にあるこのリリースに真剣に向き合っています。これは私たちにとって非常に大切なリリースです。
このゲームが『ダイイングライト』シリーズでもっともすぐれた作品であることを証明したい。そして、世界中のプレイヤー、もちろん日本の皆さんにも、その想いとクオリティを感じ取ってもらえることを願っています。
――最後に、プレイヤーにいちばん注目してほしい要素についてあらためてお聞かせください?
ほかのことに気を取られたり、注意を逸らしたりするのではなく、いま目の前にあるこのリリースに真剣に向き合っています。これは私たちにとって非常に大切なリリースです。
このゲームが『ダイイングライト』シリーズでもっともすぐれた作品であることを証明したい。そして、世界中のプレイヤー、もちろん日本の皆さんにも、その想いとクオリティを感じ取ってもらえることを願っています。
――最後に、プレイヤーにいちばん注目してほしい要素についてあらためてお聞かせください?
ティモン
とても難しい質問ですね。10個も20個もあるのですが……あえてひとつ挙げるならば、“ディテール”に注目していただきたいです。
たとえば、壁にゾンビを投げつけたとき、隣に飾ってある絵が落ちるような細かな物理演出、あるいは、キメラの筋肉の描写にどれだけこだわったか、そういった細部のひとつひとつです。
私たちはこの作品に、深い愛情と情熱を込めて開発を続けてきました。これは『ダイイングライト』シリーズのファンの皆さんに贈る“ラブレター”のような作品です。
この10周年という節目にふさわしいタイトルになっていると信じています。ぜひ、その想いを感じながらプレイしていただけたらうれしいです。
たとえば、壁にゾンビを投げつけたとき、隣に飾ってある絵が落ちるような細かな物理演出、あるいは、キメラの筋肉の描写にどれだけこだわったか、そういった細部のひとつひとつです。
私たちはこの作品に、深い愛情と情熱を込めて開発を続けてきました。これは『ダイイングライト』シリーズのファンの皆さんに贈る“ラブレター”のような作品です。
この10周年という節目にふさわしいタイトルになっていると信じています。ぜひ、その想いを感じながらプレイしていただけたらうれしいです。
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