『マビノギモバイル』勝手に他人と同じダンジョンに入って自動的に共闘できる「偶然の出会い」は挨拶なしでOKだから楽。スローライフMMORPGの新しい形

『マビノギモバイル』勝手に他人と同じダンジョンに入って自動的に共闘できる「偶然の出会い」は挨拶なしでOKだから楽。スローライフMMORPGの新しい形
 2026年10月7日(水)から日本正式サービス開始予定の、PC・スマホ向け新作『マビノギモバイル』。8月に続いて、9月上旬にも体験会が実施された。今回は第1回よりも長い時間が設けられ、前回のリポート記事でも触れていたシステムをついに体験できた。ダンジョンでほかのプレイヤーと共闘できる、“偶然の出会い”システムだ。
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生活コンテンツや戦闘など、さまざまなコンテンツを先立って体験できた。
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ダンジョン内でふと気づくと、隣で他プレイヤーが戦っていた。
 マッチングを待たずとも、同じダンジョンでプレイしているほかのプレイヤーと自動で合流するこのシステム。とくにあいさつや募集などの必要もなく、自然と共闘が成り立つということで、じつに手軽でありがたい。ダンジョンの突破速度も格段に上がる。

 そして何より、この出会いシステムからは古参MMORPGプレイヤーを惹きつける“ライブ感”の香りがした。
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見知らぬ間柄で、なおかつ誰も何も言っていないが、ボス戦前のたき火を囲んでの休憩時間が始まる。
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「そろそろ行こう」という誰かが発する空気を察して、みんな一斉に立ち上がる。
 言葉にしなくても何となく察するこの空気。カウントダウンでタイミングを仕切られるわけでもないのに、人の存在と意思、ぬくもりを感じる。これだ、この緩さこそMMORPGおじさんが求め、若者にも体験してほしい感覚だ。
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ダンジョンの入り口で突如始まる演奏会。なぜ? と問うのは無粋。空気がうまい。それだけでいい。
 今回はこの“偶然の出会い”システムを中心に、体験会のリポートをお届けしていく。なお、体験会のビルドは開発段階のもので、画面構成や数値などといった要素が正式版とは異なる可能性がある点はご了承いただきたい。

冒険は自分で見つける旅と生活のライブ感

 偶然の出会いシステムをより深く理解してもらうために、まずはゲーム概要を説明させていただきたい。本作は牧歌的な雰囲気や生活感から20年以上愛されるMMORPG『マビノギ』を、そのコンセプトはそのままに現代の感性に合わせて再構築したタイトルだ。
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スマホの縦持ちでのプレイにも対応するなど、より直感的なインターフェイスでプレイしやすくなっている(この写真はちょっと失敗してしまった)。
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トゥーン調で描かれるキャラや背景が、『マビノギ』らしい牧歌感を演出。
 『マビノギ』といえば生活コンテンツのイメージが強い。『マビノギモバイル』でも採取や釣りなど、さまざまな生活コンテンツが用意されている。さらに採取したアイテムで加工(料理など)を行なったりと、かなりの広がりがある。
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マップから目的のものが採れる場所を探し、クリック(タップ)すればそこへ自動で移動。メインストーリーの課題をこなしていくうちに、自然と採取できる種類も増える。
 筆者が気に入ったのは、生活コンテンツ自体もしっかり“冒険”になっている点。たとえば“肉のマヨネーズ炒め”というステータスアップ効果がある料理を作りたいなら、材料の肉、キャベツ、マヨネーズを集めることになる。それぞれの材料を集めに走り回るのも、立派なサブクエストだ。
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材料集めの途中で野良モンスターと遭遇したりと、ハプニングも楽しい。料理は将来的には簡単に大量生産できるようになるのだろうが、この初々しい状態もじつにいい。
 生活コンテンツには、それぞれに密接なつながりがある。何かをしたいならこういうこともしよう。これらをこなしていく冒険感とライブ感が、じつに『マビノギ』らしいと感じた。

 いまどきのRPGとしては手間に感じるこれらの工程も、生活感を見出すとおもしろさに変化。こうなると、逆に一瞬で料理が完成したりというシステマティックな要素は不自然に感じてくる。ライブ感が強く、不自然さは少ない。これが本作のおもしろさの本質につながっているように感じた。
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料理などの加工作業は作業台に任せられるが、完了までに時間がかかる。ならその時間をどう使おうかと、新たな冒険や生活感のきっかけがまた生まれる。

自然と合流、自然に交流。文字通り“偶然の出会い”

 ライブ感と自然さについてお伝えしたところで、これらとも密接に関係する“偶然の出会い”システムの話に移りたい。まず、本作の戦闘コンテンツの基本となるのはダンジョンアタック。体験会でプレイできた“ラビダンジョン”など、さまざまなダンジョンコンテンツに挑む。
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ラビダンジョンは複数フロアで構成されるダンジョンを1フロアずつ踏破していく形式。キャラの強さに合わせたおすすめダンジョンも表示される。
 ダンジョン内では、画面右上に表示される“●●ダンジョンエリア1をクリア”などと表示される部分をクリック(タップ)することで自動進行を開始。ルート進行と道中のモンスターとの戦闘を、すべて半自動で行なってくれるようになる。マップを見ながら手動で突き進むのもおもしろい一方いが、こちらはとにかく楽。
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初見のダンジョンでも、自動進行にすれば道に迷うことがない。迷ったり探索したりするのも楽しいので、ここは臨機応変に選びたいところ。
 このようにダンジョン攻略を進めるときに、ほかのプレイヤーと自動で合流するのが“偶然の出会い”システムの特徴だ。同じダンジョンを攻略している他人と、とくにマッチング申請や承認などを経ずに自然と合流するのだ。

 今回の体験会では1時間ほど、参加者全員とネクソンのスタッフが同じラビダンジョンに入る時間が設けられた。その時間中は、ほぼ毎回のダンジョンアタックで共闘が実現した。
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ふと気が付くと、近くで知らない人がモンスターと戦っている。最後のボス戦のタイミングで合流したケースもあった。
 たしかに、ファンタジーRPGのダンジョンでほかの冒険者と遭遇するというのは自然な流れだ。一般的なMMORPGでよくある、各ダンジョンが別次元のようになっていて、特殊な手順をふまないと同じダンジョンでは共闘できない、という状況のほうが不自然に感じる。

 何より、ダンジョンに入る前にパーティー募集の手間がかからないのは助かる。見知らぬプレイヤーとパーティーを組むのは緊張するし、気を遣うものだ。この偶然の出会いシステムなら、いつの間にか合流して挨拶や打ち合わせなどもとくに必要なく、同じクリアー目的に向けて自然と共闘が始まる。
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画面にパーティーメンバー表示などが出ないことからわかるとおり、パーティーを組むわけではない。あくまで通りすがりの他人とその場で共闘する形だ。
 ダンジョン攻略が格段に速くなるのも、言わずもがなのメリット。今回のラビダンジョンでは、共闘人数が増えても敵が強くなったりといった変化は感じられなかった。ボス討伐にかかる時間が、ソロで挑むときの3分の1以下まで短縮された回もあった。

 今回用意されたキャラクターは複数の武器を持っており、武器を持ち替えるだけでほかのクラスに転職できた。このため参加者はさまざまなクラスでダンジョンに集まることになり、さまざまなパターンの共闘が見られる。
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どんな共闘構成になるかがランダムなため、毎回違った味がして楽しい。周回をくり返すコンテンツになりそうなので、こういう刺激はありがたい。
 ランダムで共闘者が変わるということは、全員後衛などのとんでもない組み合わせが生まれうるということ。だが、今回体験した範囲では、クリアーが無理になるような組み合わせはなかった。むしろランダムな共闘者に合わせて、立ち回りを考えるのもおもしろかった。

 既存のMMORPGだとタンク(前衛役)、ヒーラー(回復役)、DPS(攻撃役)などと役割を分けてパーティーマッチングが組まれることが多いが、ダンジョン内での偶然の出会いでそんな役割別マッチングが成立するのはむしろ不自然。むしろもっと奇抜な共闘に期待してしまう。周回プレイ時のいい刺激にもなりそうだ。
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筆者が“火炎術師”で、後衛ばかり集まった回。前衛不在で大丈夫かと思ったら、全員のトンデモ火力で敵が近づく前に消し飛んでいった。気持ちよすぎる。
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筆者が“クロスボウ使い”で、同じクロスボウ使いと出会った回。ふたり分のマシンガンのような弾幕と範囲爆破攻撃で、戦場は爆発につぐ爆発。
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筆者が後衛支援役の“司祭”で、前衛攻撃役の“デュアルブレイド”の人と共闘した回。道中もボス戦もびっくりするくらいの安定感。
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回復・支援役のクラス“ヒーラー”ふたりだけの共闘もあったが、問題なくクリアーできた。
 このようにスムーズかつ自然に共闘が成立し、冒険のライブ感が味わえる“偶然の出会い”システム。ただ、筆者がこのシステムで一番おもしろさを感じた要素はべつの側面にあった。

 ダンジョンのボス前の部屋にはたき火が設置されていた。たき火にアクティベートしてもボーナスが得られたりするわけでもないし、ソロのオート進行で攻略するならそのままスルーする部屋だ。だが、しかし。
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ひとりが無言でたき火の周辺に座る。
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するとほかの共闘メンバーも、自然とたき火を囲む。
 これぞライブ感の極致。言葉にしなくても伝わる、冒険者間の“楽しもう”とするコミュニケーション。昔からMMORPGをプレイしている人にこそ、この“空気”は理解してもらえるだろう。システム的には時間の浪費だ。だが、プレイヤー的にはひとりでは体験できない、MMORPGならではの感覚だ。

 ちなみに、たき火休憩はシステム的に完全にむだなわけではない。たき火を囲む仲間には、料理アイテムをおすそ分け可能。ステータスアップ効果があるうえ、料理は作るのにそれなりの手間がかかるので、タダで料理がもらえるのはじつにありがたい。
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たき火の近くには商人NPCもおり、簡単な料理アイテムも販売されていた。とっさのおすそ分けにも困らないというわけだ。
 今回はメディア体験会ということで、ここから交流が広がるということはなかった(同室にいるので直接話しかけられる)。何となくたき火を囲んで食事をしたら、誰かがすっと立ち上がり、それを察してボス部屋に突撃する、という流れが常だった。

 正式版でなら、ここで筆者はチャットで話しかけるかも知れない。「すごい火力ですね、どういう武器使ってます?」とつい訊いてみたりする。相手が親切なら、武器のデータをコピペしたりしてチャットに貼ってくれることだろう。それに筆者は「あざます!」「THX!(Thanksの略)」などとお礼のチャットを返すのだ。いや、日本で後者はちょっとおじさんすぎるか。

 返答が一切なくても、MMORPGでは気にしないものだ。知り合いに無視されるのはちょっと気になるが、一期一会の共闘者相手ならあまり気にならない。そういうものだから。
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正式版ではたき火休憩に応じてくれている時点で、親切なプレイヤーである確率が高い。気になったことがあれば訊いてみるチャンスだ。
 そもそも、たき火休憩を待たなくてもチャットをするチャンスは十分にある。本作の戦闘ではスキルボタンと通常攻撃ボタンで手動のコンボを組み立てて戦うほか、“ASSIST”スイッチをオンにすることで全スキルを自動で使用するオートモードに変更できる。ぶっちゃけ、操作を一切しないでチャットなどをしながらでも戦闘をこなせるのだ。
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画面右下、スキルボタンの右にあるのがASSISTオン・オフのスイッチ。こちらも状況次第で切り替えて活用したい。
 オート進行、かつASSISTオンにすると、ダンジョン道中は難易度やクラス(職業)によっては完全に手放しでも進行できる。ただ、多くのクラスが手動操作で特定のスキルを順番に使うことで強力なコンボが組み立てられたりと、手動ならではのメリットも多い。
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たとえば巨大な剣を振るうクラス“大剣戦士”は、オートバトルだとすばやく動き回る敵に技を空振りしがち。
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大剣戦士の場合、手動でここぞというところで大技を叩きこむと、ダメージ効率と気持ちよさが格段に上がる。これもまたライブ感を感じる要素だ。

ほかのプレイヤーがいるからこその“ライブ感”を楽しみたい

 生活コンテンツやダンジョン攻略よりも、さらにライブ感をより強く感じた瞬間もあった。体験会参加者が全員でラビダンジョンに集まり、1時間が過ぎてこれくらいで体験会も終了かな、という空気が流れ始めたときのこと。

 ダンジョン入り口に集まっていた参加者とスタッフのあいだで、楽器演奏が始まった。楽器を装備していると、演奏している他プレイヤーをクリック(タップ)するだけで、その曲に合わせた合奏を始められるのだ。
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人が集まっているところでだれかが演奏を始めると、自然と広がっていく合奏の輪。
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ダンスを始めたりする人もいたりして、突発的な音楽祭が始まった。これはもう、撮影モードでスクショタイムだろう。
 ダンジョンでのたき火休憩と同じで、これで毎回経験値がもらえたりするわけではない。だが、正式版でも街のたき火周辺などで、こうした合奏などの光景は多く見られるはず。実際体験してみれば分かるライブ感の楽しさが、本作ではこういう突発的な交流に詰まっているからだ。

 生活コンテンツやダンジョンアタック、そしてこうした一期一会の交流の時間。今回の体験会ではそれら全部に共通して、この世界で冒険や生活をしているというライブ感が強く感じられた。
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採取中にめちゃくちゃ強いクマに襲われたり、ダンジョンボスの大技で全員大ピンチになったりといった刺激的な瞬間も多くあった。この世界で生きているって感じがする。
 体験会の参加者は十数名。正式版では数千、数万人以上のプレイヤーと、同じ世界での冒険を共にすることになる。体験会の段階でこれだけのライブ感を味わえたのだから、規模的に考えると正式版ではすごいことになるだろう。

 どんな世界で、どんな出会いが待っているのだろう。いまから正式版の世界での偶然の出会いの瞬間や、街のたき火の周辺に座るときが、待ち遠しくて仕方がない。

担当者プロフィール

  • カイゼルちくわ

    カイゼルちくわ

    フリーライター。MMORPGとブラウザゲームを黎明期から遊び続け、ゲームセンターに『ストII』の数年前から通いつつPCゲームで夜を明かしていたおじさん。アーケードゲーム雑誌のライター業を経て以来、ほぼ全ジャンルのゲーム記事を受け持っている。

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