『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』の拡張コンテンツ“名誉の男”が、2026年8月14日に配信された。 人気アクションアドベンチャー『マフィア』シリーズの最新作である『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』では、シリーズの起源を描く物語が展開。1900年代初頭のシチリアを舞台に、ドン・トリージファミリーの一員として生き延びるため、主人公エンツォが命を懸けた戦いに身を投じるさまが描かれる。
拡張コンテンツ“名誉の男”では、後に『マフィア コンプリート・エディション』でドン・サリエリとして登場するエンニオ・サリエリとエンツォが出会うふたつの新たな物語や、過酷なチャレンジに挑んで報酬を獲得できるフリーライドモードの新コンテンツなどが追加された。
そんな“名誉の男”に関して、開発を手掛けるHangar 13のゲームディレクター、アレックス・コックス氏にインタビューを実施。“名誉の男”の遊びどころなどを聞いた。
『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』は、2Kよりプレイステーション5(PS5)、XBOX Series X|S、PC(Steam)向けに発売中だ。
※この記事は2Kの提供でお届けします。ゲーム全体を通してプレイヤーの心に響くような場面やテーマを描くことを目指した
――拡張コンテンツ“名誉の男”が配信されました。
アレックス
拡張コンテンツ“名誉の男”をリリースできたことを、たいへんうれしく思っています。チームは『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』で実現できたことをさらに発展させた、高品質な拡張コンテンツをお届けするために懸命に取り組んできました。そして今回、エンツォの物語におけるふたつの新たなチャプターを、プレイヤーの皆さんに実際に体験していただけることを楽しみにしています。
――配信後のプレイヤーからの印象的な反応を教えてください。
アレックス
『マフィア:沈黙の掟コレクション』を通じて、多くのプレイヤーが本作に戻ってきたり、初めて本作をプレイしたりして、“名誉の男”の新コンテンツを楽しんでいる様子を目にしています。新規・復帰を問わず、これほど多くのプレイヤーの皆さんに“名誉の男”を楽しんでいただけていることをうれしく思っています。
――“名誉の男”というタイトル名には、どういった思いが込められているのでしょうか?
アレックス
“Man of Honor(名誉の男)”は、“uomo d’onore(ウォモ・ドノーレ)”を英訳した言葉です。“uomo d’onore”は、シチリアのマフィアが正式に加入した構成員を指す際に用いる言葉です。今回のDLCの新チャプターは、エンツォが正式に加入してから数ヵ月後を舞台としており、ドン・トリージの組織の中で“名誉の男”としての地位を確立していく姿が描かれます。
――本作では、1作目『マフィア』に登場するサリエリ・ファミリーのボス、エンニオ・サリエリを中心とした物語が描かれています。今回、サリエリにスポットを当てた理由を教えてください。
アレックス
『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』では、ゲームと『マフィア』シリーズ全体をつなぐ小さな要素を随所に盛り込んでいます。“名誉の男”では、サリエリがアメリカへ移住する以前に何をしていたのかを掘り下げ、彼というキャラクターにさらなる深みを与える絶好の機会だと考えました。
――ストーリーで描かれるサリエリの大胆さや残忍さが非常に印象的でした。彼の人間性や今回の物語を描くうえで、とくに意識した点はどこでしょうか?
アレックス
すでに確立されている彼の人物像に忠実であることを大切にしました。一方で、“名誉の男”に登場する彼は、初代『マフィア』のころと比べてかなり若いため、後にドンとなった姿と比較し、当時はどのような人物だったのかを考える必要がありました。その結果、本作では彼を少し向こう見ずで血気盛んな人物として描いています。権力の頂点に上り詰めるまでには、彼にもまだ人間的に成長すべき部分が残っているからです。

――豪胆すぎるサリエリと慎重派のエンツォの対比から、“ボスになる男”と“ボスになれない男”のような違いを強く感じました。これは意図的な描写だったのでしょうか?
アレックス
そのような特定の対比を意図していたわけではありませんが、エンツォがサリエリに対して嫌悪感を抱く部分、とくに彼の向こう見ずな野心は、後にサリエリをボスへと押し上げる資質でもあります。エンツォがサリエリを信用していない一方で、チェーザレは彼の堂々とした振る舞いや大胆さに魅力を感じています。この3人のキャラクターの対比や掛け合いを通して、エンツォとチェーザレの友情に対するプレイヤーの理解をより深めることを目指しました。
――高級賭博場を運営する秘密結社のマークが、フリーメイソンを彷彿とさせるデザインで非常に印象的でした。劇中に登場するこの秘密結社の存在や、秘密結社による高級賭博場の運営といった要素は完全なフィクションなのでしょうか、それとも史実に着想を得たものなのでしょうか?
アレックス
賭博クラブは、シチリア・マフィアの実際の歴史から着想を得ています。シチリア・マフィアは19世紀、フリーメイソンやカルボナリ、非合法の革命組織など、多くの秘密結社が存在する政治文化の中で台頭しました。初期のマフィアの構成員たちは、こうした秘密結社の儀式や誓約、暗号的な言葉の一部を取り入れていたと考えられています。
また、フリーメイソンは政治家や実業家、役人を始めとする地域の有力者とのつながりを築くうえでも役立つ存在であり、マフィアのネットワークが一般的な犯罪組織の枠を超えて広がる一助となっていました。

――高級賭博場からの脱出後、サリエリはそのままアメリカへ渡り、別れや旅立ちのシーンがありませんでした。あえて彼の旅立つシーンを描かなかった理由があれば教えてください。
アレックス
初代『マフィア』では、サリエリがエンパイア・ベイでドンとなっているため、彼がいずれアメリカへ渡ることはすでにわかっています。一方、エンツォにはヴァッレ・ドラタでトリージ・ファミリーとともに歩む彼自身の物語があります。“名誉の男”は『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』本編の途中を舞台としているため、プレイヤーには引き続きエンツォとともに、彼の物語の続きを見届けてもらいたいと考えました。
――ストーリー全体を通して“とくにここに注目してほしい”というポイントを教えてください。
アレックス
『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』を、物語に焦点を当てたナラティブ重視のゲームとして制作するにあたり、ゲーム全体を通してプレイヤーの心に響くような場面やテーマを描くことを目指しました。本作のストーリー全体に誇りを持っていますし、プレイヤーの皆さんが物語の中でそれぞれお気に入りの場面を見つけていただけていたら、うれしく思います。
“名誉の男”における重要な場面のひとつが、チェーザレがエンツォを救うためにサリエリと袂を分かつシーンです。この場面は、チェーザレのエンツォに対する深い忠誠心を示すものであり、ふたりの友情、そしてその後に続く出来事にさらなる重みを与えています。
――“モデッロ・スペチャーレ”を始めとする追加武器について、モチーフとなった銃や選定の経緯を教えてください。
アレックス
ゲーム内の武器をデザインする際には、これまでも実在する銃器を参考にしてきましたが、“名誉の男”では、時代考証に基づくリアリティの枠を少しだけ超えた、新鮮で刺激的な武器をデザインしたいと考えました。
新たな銃器については、おもに初期の自動装填機構を参考にし、より速い連射速度など、ゲームプレイ上で際立った特徴を持つ銃を制作しました。また、新たなナイフも複数追加しており、そのひとつである“Rimbalzu(リンバルズ)”は、敵から敵へと跳ね返る能力を持っています。もちろん現実的な性能ではありませんが、楽しさを重視したものです!
“名誉の男”に登場する新たな武器には、さまざまなプレイスタイルに対応する強力な能力が備わっており、サリエリから課されるもっとも困難な任務に挑む際、プレイヤーに優位性をもたらします。

――フリーライドの追加コンテンツの見どころを教えてください。
アレックス
新たなフリーライドコンテンツでは、サリエリから課される新しい“チャレンジ”と“ジョブ”が追加されています。サリエリの“チャレンジ”は難易度がさらに高く設定されており、熟練したプレイヤーにとっても手応えのある内容となっています。
サリエリの“ジョブ”では、貴重な戦利品が隠された場所を探し出したり、高価な車両をサリエリのもとまで牽引したり、貴重で壊れやすい品々を満載した盗難トラックを届けたりと、まったく新しいタイプのミッションが登場します。
これらの“チャレンジ”や“ジョブ”をクリアーすると、苦労して稼いだディナリを使って、新しい衣装、車両、馬、武器、チャームを購入できます。

――今後の『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』における、新たなDLCや追加アップデートの予定はあるのでしょうか?
アレックス
現時点では、『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』の今後のDLCやアップデートについてお伝えできる情報はありません。
――最後に、ファンの方々へメッセージをお願いします。
アレックス
『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』を応援してくださっているファンの皆さんに、心から感謝をお伝えしたいです。初代『マフィア』からプレイしてくださっている方も、『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』からシリーズを始めてくださった方も、皆さんが『マフィア』シリーズとともに過ごしてくださった時間に、Hangar 13のスタッフ一同、心より感謝しています。
