オリジナル版のスタッフの手によって蘇った『ファイナルファンタジータクティクス』

本作は『ファイナルファンタジー』シリーズ初のシミュレーションRPGとして、1997年6月20日にプレイステーションで発売された『ファイナルファンタジータクティクス』のリマスター作品。
“クラシック”と“エンハンスド”の各モードを収録しており、クラシックはオリジナル版を忠実に再現、エンハンスドはUIの一新やストーリーの大幅加筆・調整、フルボイス対応となっています。エンハンスドはフルボイス化に合わせてオリジナル版の脚本を手がけた松野泰己氏みずからがシナリオを加筆調整するなど、ファンのツボを押さえた作りになっているのが特徴です。

さて、『ファイナルファンタジータクティクス』といえば、かつてファミ通の攻略本である『ファイナルファンタジータクティクス大全』で、盗めないはずの源氏シリーズ装備品が低確率で盗めると書いてあり、実際には盗むことができなかったのは有名な話。多くの人がこの情報に踊らされてしまうという悲しい出来事がありました。
ファミ通としては過去をくり返さないため、2025年6月17日に公開した記事でディレクターである前廣和豊氏に「今回、源氏シリーズは盗めますか?」と直撃。その返答は「盗めません!」でした……。
エンハンスド全体に関しては、追加ストーリーなどはないものの、UIの刷新やフルボイス化、ストーリーの加筆・調整などもあり、実際のプレイ感はかなり変わっています。とくにブラッシュアップされたシナリオは、オリジナル版を尊重しつつ、より理解を深められるような内容になっています。



さらにボイスが付いたことで、キャラクターの心情がより深く理解できます。高木渉さんが演じるガフガリオンは冷徹なリアリストですが、ラムザに対する情のようなものも感じられますし、吉野裕行さんが演じるアルガスは貴族や平民など、相手によって態度を変えるすごく嫌なキャラクターですが、ボイスが付いたことでさらに憎たらしくなっている印象です。
また、バトル中の掛け合いも追加されており、因縁のあるユニットを参戦させると、特定の相手との会話が発生します。後半に仲間になるオルランドゥは因縁のある相手が多く、より掘り下げられている人物です。
バトルに関しては難易度選択が追加されており、シミュレーションRPG初心者にもやさしい作り。難易度“カジュアル”でも油断すると全滅するようなバランスになっており、歯ごたえもあります。
グラフィックの変化やUIの刷新などで、遊びやすさも大きく向上。“コンバットタイムライン”でユニットごとの行動順がわかりやすくなっていたり、“ジョブツリー”でどのジョブのジョブレベルを上げればジョブが解放されるのかひと目でわかったりと、利便性が格段に高まっています。




文章やバトルの早送りも可能で、レベル上げもとても快適です。フィールドマップも刷新されており、フィールドバトルの発生時に戦うか撤退するかを任意で選べるようになったのもありがたいポイントです。
さまざまな新要素の追加や調整で、現代風に遊びやすく進化した本作。オリジナル版そのままの“クラシック”も収録されているので、まだプレイしていなかった人はこの機会にぜひチェックしてみてくださいね!













