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『スーパーリアル麻雀VR』伝説を令和に蘇らせたのはVRゲームメーカー。ノスタルジックと最新技術が融合した麻雀ゲームは、少年時代の夢から生まれた【インタビュー】

『スーパーリアル麻雀VR』伝説を令和に蘇らせたのはVRゲームメーカー。ノスタルジックと最新技術が融合した麻雀ゲームは、少年時代の夢から生まれた【インタビュー】
本稿で扱っている『スーパーリアル麻雀VR』は成人指定(アダルトオンリー)のコンテンツですが、掲載にあたってはファミ通.comの掲載基準に従い考慮しております。
 セクシャル要素を含むエンターテインメントは、令和という時代において何かと肩身が狭い。しかし、そのニーズは確実に存在する。
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 ゲームセンターの一画で、異様な輝きを放っていた脱衣麻雀ゲーム。1990年代のゲームセンターでは、格闘ゲームやアクションゲームの隣にふつうに脱衣麻雀ゲームが置いてあった。ゾーニングも何もない。いい意味でも悪い意味でも、すべてがおおらかな時代だったなと、振り返って懐かしく思う。

 そんな脱衣麻雀だが、現代においては、ほぼ絶滅してしまった。ビッグ5に続く、現代の大量絶滅だ。もう脱衣麻雀を作っているメーカーはなくなってしまった。我々は駅前の平成から続くゲームセンターの隅っこで、ほそぼそと稼動している昔の脱衣麻雀をプレイするしかないのだ。

 遊びたくても遊べない。あのドキドキをもう一度味わいたい。あと1回和了(アガ)ればあの子のあんな姿やこんな姿が見られるのに、まったく和了れない。あっちでチラチラ画面を覗いている中学生のためにも勝ちたい……。現代においては、そんな想いを味わう機会がほぼない。

 しかし、そんな脱衣麻雀ファンに光明が差す。脱衣麻雀ゲームの中でもトップクラスの人気を博した『
スーパーリアル麻雀』の最新作『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』(以下、『スーパーリアル麻雀VR』)を、ILLUMINATIONが開発・販売し、インフィニットループが開発協力を務めることが明らかになったからだ。

 さらに本日(2026年8月6日)、発売日が2026年8月27日になることが発表され、ファンのあいだで大きな盛り上がりを見せている。
※Steamストアページは成人指定(アダルトオンリー)のコンテンツが表示されますのでご注意ください。
 令和に脱衣麻雀がプレイできる! そんな少年の心を忘れない大人たちは大いに湧き、注目を集めた。開発の発表とともに実施されたクラウドファンディングでは、目標金額を大幅に超える1690%(支援総額:33,804,795円/目標:200万円/支援者:1,129名)の支援を獲得。脱衣麻雀ファンからの期待値の高さが尋常ではないことは、この結果が雄弁に語っている。
 多くの期待が寄せられる『スーパーリアル麻雀VR』を心待ちにするファミ通編集者&ライターがメーカーを直撃。プロジェクトのキーマン2名へのインタビューを実施した。

 VR技術を用いた"ゼロ距離脱衣"をコンセプトに掲げ、往年のファンと新規プレイヤー双方の獲得を目指す『スーパーリアル麻雀VR』。なぜいま脱衣麻雀なのか。なぜVRなのか。令和に脱衣麻雀文化を復活させたその情熱を語っていただいた。
■記事の注意事項
 冒頭の注釈でも触れたが、本稿は前述の通り脱衣麻雀をテーマとしたアダルトゲームの記事となっている。掲載にあたってはファミ通.comの基準に従いアダルトな画像や文章は極力掲載していない。しかし、筆者の熱意を表現するため一部ギリギリな文言を使わせていただく。そういった記事を見たくない方は、ブラウザバックしていただきたい。

松井 健太郎まつい けんたろう

インフィニットループ代表取締役会長。『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』ではプロデューサーを務める。好きなシリーズのキャラクターは、『スーパーリアル麻雀PIII』の芹沢姉妹(とくに香澄)。最初に出てくるキャラクターを好きになるという刷り込みのおかげで好きに。アーケードゲーム専門誌『ゲーメスト』のグラビアを見て、「これは」と思ってゲーセンに駆けつけた思い出がある。

よしK

インフィニットループ所属。『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』ディレクター。好きなシリーズのキャラクターは、『スーパーリアル麻雀P7』の豊原エツ子。その豊満ボディーにメロメロに。いまとなっては自分のほうが年上になってしまったが、いまでもずっと「さん」づけで呼んでしまうらしい。

「自分にしかできないことは何か」と考えたら答えが出た

――本作を開発しようと思われた経緯からお聞かせください。インフィニットループはもともと『スーパーリアル麻雀』のIPを保有していない会社ですが、なぜ『スーパーリアル麻雀VR』を手掛けることになったのでしょうか。

松井
 もともと私自身が『スーパーリアル麻雀』シリーズの大ファンで、ゲームセンターでリアルタイムでプレイしてきた世代でした。ですので、何らかの形で『スーパーリアル麻雀』に関わりたいとずっと思っていたんです。

 そんななか、2023年に会社の体制が変わって社長職を別の人間に譲り、私は会長職になりました。少し自由に動けるようになったのですが、「これから何をやろうか、自分にしかできないことは何か」と考えて出てきた答えが、「VRで脱衣麻雀を作ろう」というものだったんです。

 弊社はVRやメタバース関連の事業をやっている会社ですので、親和性も高いだろうという感覚もあったので。脱衣麻雀を作るとしても、オリジナルではなくてぜひ『スーパーリアル麻雀』でと思っていたのも理由になっています。

――ゲームセンターで『スーパーリアル麻雀』に触れた当時の衝撃が、原体験としてあったんですね。

松井
 まさにそうです。若いころにゲームセンターでプレイして、本当に衝撃でした。スクロールしたり、脱衣したりする表現が、当時はもう「信じられないものが世の中に出てきた」という感覚でした。そして、現代にはVRという技術がある。これを組み合わせれば、女の子たちが目の前にいる感じを演出して、これまでにない衝撃を若い世代に与えられるんじゃないかと考えたんです。

――ゲームセンターで脱衣麻雀をプレイするのは、当時それなりに勇気が要りましたよね。いつも「家でじっくりやりたい」と思っていました。

松井
 わかります(笑)。本当は脱衣シーンを観たいけど、ギャラリーがついていたらスタートボタンで演出を飛ばして「硬派な俺は麻雀がやりたいだけだから」みたいな顔をしていましたよね。でも本作なら、家で堂々とじっくりできますから……!
――もう演出を飛ばさなくていいんですね(喜)。開発体制についても教えてください。インフィニットループが中心的な役割を担っているとのことですが、具体的にはどのような分担になっているのでしょうか。

よしK
 パブリッシングはILLUMINATIONさんが行いますが、共同開発・開発協力という形で、企画とプロデュース、VRゲームの体験設計、3Dキャラクターデザインといった開発部分をインフィニットループが担当しています。

松井
 VR成人向けコンテンツに強いILLUMINATIONさんにパブリッシャーとして入ってもらいました。IPについてはマイティークラフトさんから権利をお借りして、『スーパーリアル麻雀』の魅力を損なわないように、監修などをしていただいています。

――マイティークラフトとはどのようなご縁が?

松井
 調べてみたら、じつはオフィスが近くにある会社さんだったんです。脱衣麻雀をやるなら絶対に『スーパーリアル麻雀』でやりたいと思っていて権利を持つ会社さんを調べてみたら、なんとご近所だったと。

――何か運命のようなものを感じますね。

松井
 本当にそうなんです。驚きましたね。

――『スーパーリアル麻雀』を作るにあたり、マイティークラフトからはどのような意見があったのでしょうか。

よしK
 「これをしてはいけない」、「あれはだめ」というような条件は、とくになかったんです。ですので、自分たちが作りたい『スーパーリアル麻雀』の開発にじっくりと取り組むことができました。マイティークラフトさんには、本当に感謝しています。その代わり、ひとつだけ要望、というかお願いをいただいて、「『スーパーリアル麻雀』をつぎの世代につないでほしい」と。

――すごくドラマチックなリクエストですね。

よしK
 大前提として、原作のキャラクター性やシリーズの魅力といった基本的なところは損なわないようにして、往年のファンの方がプレイしたときに「これは『スーパーリアル麻雀』だ」と思っていただけるものではないといけません。そのうえで、令和のいまの時代のプレイヤーにも刺さる内容にするという目標を掲げました。

 単に名前だけお借りして好きなように作るのではなく、原作へのリスペクトを持ちながら、VRと3Dという新しい切り口で『スーパーリアル麻雀』を次代に伝えたいと。

――イラストレーターを原作者ではなく新規の方にお願いしたのも、「つぎの世代へつなぐ」という方針からでしょうか?

松井
 そうですね。原作のキャラクターデザインを手掛けた田中 良先生はいまも現役で活動されていて、お仕事をお願いしようと思えばできたんです。でも、マイティークラフトさんともお話ししたなかに「つぎの世代にきちんとつなげたい」というキーワードがあったので、思い切って全く新しいイラストレーターのメリーはるひな先生にお願いすることにしました。
『スーパーリアル麻雀VR』伝説を令和に蘇らせたのはVRゲームメーカー。ノスタルジックと最新技術が融合した最新麻雀ゲームは、少年時代の夢から生まれた
よしK
 もともと魅力のあるコンテンツですが、新しいテイストのグラフィックにすることで、その魅力をさらに広げることも狙いのひとつでした。『スーパーリアル麻雀』のマンガを描かれた方などシリーズゆかりのイラストレーターさんはいるのですが、ここは完全に新しい方を起用して、若い新規のファンを獲得したいと考えているんです。

――実際にプレイさせていただきましたが、絵柄の変化は自然に受け入れられました。どのキャラクターかもすぐわかりましたし。

松井
 もともとの田中 良先生のキャラクターデザインがすばらしいこともありますが、メリーはるひな先生の絵柄のさじ加減がちょうどいいんだと思います。そのキャラクターのアイコン的な要素はそのままに、現代風にアレンジしていただいたことで、非常にすてきなデザインになっていると思います。

よしK
 そのなかでは、みづきはデザインが大きく変わりました。オリジナル版では髪型が当時人気だったアイドルの方をモデルにしたショートカットでしたが、最近はそういった同じ属性のショートカットのアイドルがなかなかいないということもあって、思い切って現代風に髪型をアレンジしました。でも「別人じゃん」とはならない絶妙なさじ加減を意識しています。

VRで脱衣麻雀を作ったらすごいことになる。中学生のころの妄想を大人になって叶えた

――インタビューの冒頭で「VRで脱衣麻雀を」と語られていましたが、開発が大規模なものになることは明らかだと思うのですが、それでもあえてVRでやろうと思われたのには、どんな意図があるのでしょうか。

松井
 私がずっとVRの仕事をやってきたという背景もあるのですが、やりたかったことがあったんです。最近はいろいろなゲームの3Dリメイクが行われていますが、単なる3Dリメイクではなくもっと体験として新しいことをしたかったんです。桂正和先生の『電影少女』というマンガがありまして……。

――テレビから女の子が飛び出してくるラブコメの名作ですね。

松井
 連載当時の男の子に、あれを見てドキドキしない人はいなかったはずなんです(笑)。自分もリアルタイムで読んでいた世代なんですが、中学生のころに「テレビから女の子が出てきたらいいのに」と強く想っていました。

――ものすごくわかります(笑)。

松井
 その夢を、大人になったいま、ぜひ叶えてみたいと思いました。それを実現するには、VRがいちばん相性がいいだろうと。自分の夢と自分ができることが、意外にもマッチしていたんです。脱衣麻雀をVRで作ったら衝撃的だろう、という確信もありましたし。

――ただ、VR機器を持っているユーザーはゲームファンのなかでもかなり少ないと思います。

松井
 そうなんです。そこは悩みました。最初は本当にVR専用タイトルとして出そうかとも思ったのですが、そうすると往年のファンの方をはじめ、多くの方がプレイできないものになってしまいます。ですので、VR機器がなくてもプレイできるデスクトップモードをメインに開発しました。そのうえで、VR機器をお持ちの方には“ゼロ距離脱衣”という令和の『スーパーリアル麻雀』の体験を楽しんでもらえるようなゲームになっています。

――すでに発表されていますが、リリースの形態について改めて教えてください。

松井
 当初は全部入りのセットで出す予定だったのですが、VR機器を持っていないユーザーさんも多いので、デスクトップモードで遊べる本体を通常版として、VRモードが遊べる追加コンテンツをDLCとして別途購入いただく形にしました。VR機器をお持ちの方はバンドルセットでご購入いただけるようにしますし、そうでない方は本体だけでも遊べます。より多くの人に楽しんでいただきたいと考え、このような販売形態にしました。

よしK
 VR機器を持っていないのでVRモードはいらないという人も、無駄な出費をせずにプレイいただけます。

――価格はいくらになるのでしょうか。

よしK
 現時点では、本体が4980円[税込]、VRモード追加DLCが1980円[税込]となっています。ふたつがセットになったバンドルはさらに割引になります。リリース当初はローンチセールも開催する予定ですので、さらにお安くご購入いただけます。

■ソフト価格一覧
  • 本体:スーパーリアル麻雀 Venus Returns(4980円[税込])
  • DLC:スーパーリアル麻雀 Venus Returns - VRモード追加DLC(1980円[税込])
  • セットバンドル:スーパーリアル麻雀 Venus Returns - VRモード同梱セット(5916円[税込])
松井
 本当はもう少し値上げしたい気持ちもあるのですが、若い世代にも楽しんでいただきたいので、この価格帯に。『スーパーリアル麻雀』はほとんど海外展開をしていないのですが、Steamのウィッシュリストを見ると韓国の方も多く登録してくれていました。本作が、ワールドワイドで話題になってくれるとうれしいですね。

――ちなみにですが、タイトルの『Venus Returns』の略称が『VR』になるというのも、最初から狙っていたのですか?

よしK
 最初は全然違うタイトルだったんです。ですが開発の途中で、VとRでそれぞれが頭文字になるタイトルを考えようというアイデアが出て、ひたすら単語を検索したすえにV=Venus、R=Returnsで『Venus Returns』だ! という形に落ち着きました。

松井
 最初はけっこう迷走したんです。『飛び出せ! スーパーリアル麻雀』とか。

――あっ、『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』で本当によかったと思います!

松井
 (笑)。『スーパーリアル麻雀』という部分は絶対に外せないし、『VR』も外せない。悩みに悩んで、最適なタイトルになったと思っています。

――本作はクラウドファンディングで資金調達を行い、なんと目標を1690%を超えるという結果となりました。これには驚かれたのでは?

松井
 そうですね。うれしい結果ですが、それだけ期待の重さも感じています。クラウドファンディングを実施したいちばんの理由は、このプロジェクトが非常にお金のかかるチャレンジングなプロジェクトだということでした。3Dでゲームを作るだけならそこまでではないのですが、“服を脱がす”というのがものすごくコストがかかるんです。

――洋服を脱ぐ動作や、体から洋服が離れたときなど、モーション制作に気が遠くなる工程がありそうです。

松井
 その通りで、キャラクターひとりを追加するだけで、モデリング、衣装、モーション、表情演出、ボイス収録と工程がどんどん増えていきます。現状はまだ採算が合っていないのが正直なところです。

――脱衣シーンを3Dでこれだけ緻密なアニメーションで再現しているゲームは、ほかにないと思います。
松井
 多分どこもやりたがらないような案件だと思います。また、クラウドファンディングを実施したのは、「ファンといっしょにゲームを作りたい」という想いもありました。Xのタイムラインを見ていると、いまも『スーパーリアル麻雀』のタグつきで動画や投稿が流れてくるんです。

――それは過去シリーズのゲームの動画ですよね。

松井
 そうです。それだけ長く愛されてきたシリーズで、本当にシリーズを愛しているファンの方々がたくさんいます。そんなファンの方々を巻き込んで、いっしょにゲームを復活させたかったんです。「絶対に復活させてほしい」、「ぜひプレイしたい」といった熱量を、クラウドファンディングを通じて感じています。

脱衣シーンは実際に脱衣して研究した

――資金調達はもちろんですが、プロモーションにもなりますし。さすがに1690%達成は話題になりました。

よしK
 長く愛されているシリーズというのが大前提ですが、古くからのファンの方々といっしょに熱量の高いメーカーがゲームを復活させようとしているというストーリーもあったので、これだけクラウドファンディングが成功したんじゃないかと思っています。

――クラウドファンディングではつぎのストレッチゴールとして、“ヒロイン総選挙”がありましたが、惜しくも期日までに届きませんでした。リリース後の売り上げ次第では、実現の可能性はあるのでしょうか。

松井
 もちろんやりたいです。“ヒロイン総選挙”は、当初はランキング上位のキャラクターをゲームに追加するという企画でした。ただ正直なところ、キャラクターを追加すればするほど赤字になる可能性が非常に高いんです。「必ずやります」とはこの段階では申し上げられないのですが、セールスが好評であれば、ぜひやりたいです。

 作っていくうちに我々の開発もスムーズになり、少しずつコストが下がってきているという認識もあるので、なんとか実現まで持っていきたいと考えています。総選挙をやったらどのキャラクターが上位に来るかは正直わからないですが、かなり盛り上がりそうです。

――キャラクターとしては4名との麻雀が楽しめるものになっていますが、キャラクターの選定理由も教えてください。これには悩まれたと想像するのですが……。

松井
 私は『スーパーリアル麻雀PIII』の芹沢姉妹のファンなので、芹沢姉妹を出したいという想いが強くありましたが……(笑)。どのシリーズにもファンがいるので本当は全員出したいですが、現実的には無理です。悩みに悩んだ結果、本作ではシリーズでもとくに人気の高い『スーパーリアル麻雀PV』のみづき、晶、綾の3人と、ストーリーを回す役割のお姉さんとしてショウ子を加えて4人という形にしました。ファンの方にも「『スーパーリアル麻雀PV』ならしょうがないね」と思ってもらえるんじゃないかと。
――芹沢姉妹については、片方だけではもう片方のファンからの不満が出るというのもありそうですね。

松井
 「なんでこっちがいないの」となってしまうのは確実で、ふたりセットにするとそれだけ開発がたいへんに……。そうするとほかの誰かが出せなくなるという話になってきてしまいます。キャラクターの選定については本当にたいへんでしたが、落ち着くところに落ち着いたかな、という感じはしますね。

よしK
 裏話的なところで言うと、Steamというグローバルなプラットフォームに出すうえで、見た目が幼すぎるキャラクターだと審査で落ちるかもしれないという問題がありました。我々もこういう審査を通したことがなかったので、絶対に審査に落ちるだろうというキャラクターを考えると『スーパーリアル麻雀PIV』はさらに難しいよね、という話に。

――セクシャル要素のあるゲームのメーカーだと、議題になりやすい要素ですね。

松井
 「本作の審査は大丈夫なの?」と思われる方もいると思うのですが、Steamではウィッシュリスト登録ページを開くタイミングで審査があります。そこで現在開発中の4キャラクターを提出しつつ、ゲームをプレイできる状態で審査を通しているので、ここから「審査が通りませんでした」ということはないので、ご安心ください。

――続いての話題ですが、3Dキャラクターの制作で、とくにこだわった部分を教えてください。

よしK
 まず最初に決めたのが、セルルック(アニメのような2Dテイストを3Dグラフィックで再現する手法。“セル”はセルアニメーションの意味)でグラフィックを表現するということです。『スーパーリアル麻雀』は、当時さまざまなメーカーが脱衣麻雀を出していたなかで、セルアニメーションでキャラクターが動くというのが大きな特徴でした。

 3Dで作る場合でもセルルックを守ることで、古くからのファンの方にも『スーパーリアル麻雀』らしさを感じていただけると思います。色の階調や陰影をリッチにすればするほど表現の幅は広がるのですが、セルルックの範囲を外れないように気を使いながらクオリティーを突き詰めています。

――グラフィックについてマイティークラフトからは何か意見のようなものはあったのでしょうか。

よしK
 監修時にアドバイスをいただいたのが、頭身を高くしてほしいということでした。服を全部脱いだときに頭身が低いと物足りない表現になるから、最低でも7.5頭身程度にしておくといいというご意見をいただき、それを守ってグラフィックを制作しました。たしかにその通りで、ちゃんと見栄えがするキャラクターになっています。

――目のうるうるとしたアニメーションも印象的でしたが、ああいった細かい演出のこだわりも教えていただけますでしょうか。
よしK
 表情の表現については、かなりがんばって作っています。瞳のうるうる表現だったり表情だったり、ヒロインからプレイヤーへ感情を伝える部分については、いままさにブラッシュアップでどんどんクオリティーアップしているところです。そういった部分にも注目していただけると、自分としてもうれしいです。

――あとは……“特定の部位”の作り込みについても相当こだわりがあるように見えました。

よしK
 特定の部位についてはクオリティーアップのための会議をたびたび開きました(笑)。他社さんになるのでタイトルは伏せるのですが、「あの作品の特定の部位は最高だよね。これを指標にしよう」ということになり、たいへん参考にさせてもらいました。特定の部位の質感の艶とか柔らかさには、本当にこだわって作っています。

――特定の部位もそうですが、ユーザーが最も注目するのは脱衣シーンのアニメーションだと思います。こちらについても、こだわりを教えてください。

よしK
 まず原作へのリスペクトとして、当時の制作陣が何を表現したかったか、ユーザーに何を伝えたかったかというのを分解・再構築することから始めました。そのうえで脱衣シーンのプロットを作り、原作と同様に絵コンテを切って、それを設計図にしてアニメーションを制作しています。

 技術的な話をすると、クレイアニメ(粘土でできた人形を少しずつ動かしながらひとコマずつ撮影するストップモーション手法)に近い作りかたをしています。服の3Dモデルを手作業で少しずつ動かしてアニメーションさせていくというのを、デザイナーが気合と根性でやっています。

――ひとコマずつ全部手付けで!?

よしK
 そうなんです。

――パンツを脱ぐシーンも手付けで!?

よしK
 物理演算のような技術で自動でやろうとすると、自然なアニメーションにできなかったんです。最初はある程度自動化できるかなと試みたのですが、やはりきびしかったので最終的には手付けでやるしかないという結論に。

――パンツのモーションキャプチャーとか。

よしK
 なんですかパンツのモーションキャプチャーって(笑)。ただ、アクションゲームのようにプレイヤーが介入できるわけではないので、完成させてしまえばいちばん見栄えがよくて、いちばんコスパのよい作りかたではあると思います。

――途方もない作業になりそうですが、たしかに最短ルートではありそうです。

松井
 最初は脱衣シーンにプレイヤーが介入できるようにしようというアイデアもありました。ですが、『スーパーリアル麻雀』からちょっと逸脱するかなというのと、開発が途方もなくなりそうでしたので、ボツとなりましたが。

よしK
 同業の知り合いのデザイナーに手付けで作っていると話したら「自分だったら絶対やりたくない」と言われました(笑)。しかもVRなので、カメラの場面転換やモデルの切り替えができないんです。ゲームによってはシーンごとに同じキャラクターでも3Dグラフィックモデルを替えるといったテクニックがありますが、それがまず本作では使えません。

 同じモデルで作業しなければいけないので、デザインチェックをする側もされる側も神経をすり減らしながらやってもらっていました。デザイナー一同には、本当に感謝しています。

――当時のアニメーション表現を振り返って、参考にされた部分もあったのではないでしょうか。

松井
 いまの技術でも、当時のアニメーションを超えられていない部分はある、という感覚が正直あります。当時の“味”がよかったと言うファンの方もいるでしょうし、そこへのリスペクトは本当に大きいです。

 ただ、VRといういまでしかできない技術でチャレンジできる部分もあると思っていますので、オリジナル版を超えられる存在になる、という意気込みは持っていますよ。

よしK
 私はデザイナーの出身でそこからディレクターになったので、当時のアニメーションの技法は達人技だと思いながら勉強させていただきました。『スーパーリアル麻雀』は当時アニメーションの技術を使っていた珍しいゲームでしたが、1980年代後半当時にアニメーターをゲームに起用していたというのは、かなりの先見の明があったと思います。

 我々も3Dならではの表現を活かしながら、当時のアニメーションのすばらしさに少しでも近づけるといいなと思いながら作っています。

――プレイして感じたのですが、ただ脱ぐだけでなく、焦らす“間の取りかた”が絶妙でしたね。

よしK
 脱ぐ過程を楽しませるという部分に注力しました。今回の脱衣モーションはモーションキャプチャーを採用していますが、テストでデザイナーたちで集まって実際に自分たちで服を脱いでみたんです。「よしKさん、そのファスナーを下ろす速度がちょっと早いです」とか言いながら、真剣になっておっさんの服の脱ぎかたにダメ出しする(笑)。そういう積み重ねで作られています。

――マンガにできそうなエピソードですよね(笑)。『スーパーリアル麻雀VR』を作った男たち、みたいな。

脱衣麻雀には、僕らのドキドキが全部詰まっていた

――改めて、おふたりにとって脱衣麻雀とはどういう存在なのかを聞かせてください。

松井
 急にテーマが深くなりましたね(笑)。当時はシリーズ全盛期のときは自分はまだ中学生でした。いまみたいにインターネットもないので、エッチなコンテンツといったら道端に落ちていたエロ本くらいしかなかったんですよ。だから、脱衣麻雀には僕らのドキドキが全部詰まっているみたいな存在でした。

 しかも、いま考えると信じられないですが、当時はゲームセンターだけでなく、スーパーやフェリー、ホテルのロビー、デパートの屋上なんかにもふつうに脱衣麻雀の筐体が置いてあったんですよ。いま考えると信じられないですよね。ゲームセンターに行って、ちょっとだけ後ろから覗くみたいな、そのときめきとドキドキは、本当にいまでも鮮明に覚えています。

よしK
 私は格闘ゲームが大好きだったのですが、対戦待ちのあいだに脱衣麻雀のデモ画面がとにかく気になる男の子でした(笑)。当時は麻雀のルールもわからなかったので、自分でプレイしたくてもできない。誰か早くクリアーしてくれと思いながらチラチラ見ていましたね。役を作らないと和了れないというルールを知らなくて、ポンやチーで牌を揃えたのに和了れない、なんでだと(笑)。

――“脱衣麻雀をプレイしたいから麻雀を覚えた”という人も多いと思います(笑)。

よしK
 でも本作がリリースされれば、好きなだけ、誰にも見られることなく楽しめます。なんなら途中でプレイを止めることもできますので、快適なはずです。

松井
 中学生のころの夢が叶うという話ですよ。
――このほか、注目ポイントがあれば教えてください。

松井
 今回ゲーム内には、当時の資料などを参照できるコレクション機能があります。『スーパーリアル麻雀』の歴史はかなり深く、そこも含めて知っていただきたいというのがあります。いまのゲームを作っている20代の若い世代では、脱衣麻雀を知らない人も多いんです。存在はかろうじて知っている程度で、実際にプレイしたことがある人はほとんどいない。そういう人たちにも、脱衣麻雀という日本の不思議なゲーム文化について、本作を機に知っていただきたいです。

 日本に、あれほど大量に存在した脱衣麻雀がいまでは完全になくなってしまった。本作をリリースすることは、そんな脱衣麻雀の歴史を伝えていきたいという想いもあるんです。

――資料館にはかなりの物量が収録されていて、資料的価値も高いですよね。

よしK
 プレイすればするほど資料がアンロックされていくので、コンプリート目指してプレイしてください。“◯◯を達成する”といった実績を達成すると少しずつ解放されていきますし、ポイントで購入したりもできます。
――いよいよ発売日も決定した『スーパーリアル麻雀VR』を楽しみに待っているファンも多いと思います。最後にそれぞれ彼らへのメッセージをお願いします。

松井
 このゲームを作るうえで私が望んでいるのは、新しいユーザーに遊んでいただきたいということです。VRで脱衣麻雀というのがキャッチフレーズですが、もちろんVR機器がなくてもデスクトップモードで楽しめますし、麻雀を知らなくてもプレイできるオートモードもあります。

 なつかしさと遊びやすさの両方を意識して作りましたので、脱衣麻雀を知らない世代の方にも、海外の方にも、ぜひプレイしていただきたいです。エッチなゲームというのは声高に言いにくいものですが、でもやっぱりみんな欲している、不思議なものだと思います。買いづらいと感じる方もいるかもしれませんが、気にせず楽しんでもらえたらうれしいです。

 また、Steam版を出して終わりではなく、他のプラットフォームでもリリースしたいと考えていますので、ぜひリリース後も引き続き応援をお願いします。

よしK
 ちょっと変化球な話題になるのですが、クラウドファンディングを経た結果、社内の雰囲気が大きく変わったんです。オフィスではコンプライアンスの観点から、本作の開発チームだけ壁で囲まれた区画で仕事をしていました。

 クラファン前は「会長がまた変なことを始めている」みたいな感じで、よくわからないプロジェクトだと思われていたんです(笑)。ですが資金調達が大成功を収めたら、「すごいプロジェクトなんだな」と社内の人が興味を持ってくれて、壁の中まで見に来てくれる人が増えました。さらに、開発チームの人員も増やしてもらえたんです。

 皆さんの期待に応えられる体制がクラファンを通じて整いましたので、楽しんでいただけるものに仕上げるために、いま最終調整をしている段階です。ぜひ楽しみにお待ちください!

商品概要

タイトル:スーパーリアル麻雀 Venus Returns
対応機種:PC(Steam)
価格:本体 4980円[税込]
   スーパーリアル麻雀 Venus Returns - VRモード追加DLC 1980円[税込]
   スーパーリアル麻雀 Venus Returns - VRモード同梱セット 5916円[税込]
対応言語:日本語、英語、中国語(簡体字/繁体字)、韓国語(音声は日本語のみ)
発売日:2026年8月27日
開発・販売:ILLUMINATION株式会社
開発協力:株式会社インフィニットループ

セール情報

 発売日の2026年8月27日12時からは、2週間限定で20%オフのリリースセールを開催。ソフトとVRモードがセットになったバンドルは、さらに割引価格となってオトクなので、購入しようと考えている人はお早めに。

※Steamストアページは成人指定(アダルトオンリー)のコンテンツが表示されますのでご注意ください。

担当者プロフィール

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