Ashley Reed(アシュリー・リード)
『Apex Legends』ナラティブリード。(文中はアシュリー)
John Larson(ジョン・ラーソン)
『Apex Legends』レジェンドデザイナー。(文中はジョン)
Eric Canavese(エリック・カナヴィース)
『Apex Legends』リードBRデザイナー。(文中はエリック)
Evan Nikolich(エヴァン・ニコリッチ)
『Apex Legends』デザインディレクター。(文中はエヴァン)
Chris ‘C4’ Cleroux(クリス・シーフォー・クレルー)
『Apex Legends』ディレクター・オブ・プレイヤー・インベストメント。(文中はクリス)
モバイル版レジェンド・フェードとの類似性は偶然か。アクセル設計に見るコンセプトの違いと開発の裏側
今後は、カジュアルなプレイからランクマッチまで幅広くピックされる可能性が高いと思います。とくにランクマッチでは、マップ内のローテーションや素早い位置取りに役立つキャラクターとして存在感を見せるのではないでしょうか。
さらにALGSのような競技シーンでも採用される余地は十分あると見ています。なかでもアルティメットは非常に強力で、防衛性能の高いジブラルタルやニューキャッスルに対する有効なカウンターとして機能すると考えています。

とくに真価を発揮するのは、平坦な地形や下り坂の多い場所ですね。横への移動性能が高いぶん、マップ構造を理解しているプレイヤーほど、その強みをより引き出せると思います。地形と噛み合ったときの突破力はかなり高いはずです。
私たちは新しいレジェンドを実装する際、ひとりで何でもできてしまわないよう非常に慎重に設計しています。すべての状況に対応できる万能さを持たせると、どうしてもゲームバランスが崩れてしまうからです。そのため、強みと弱みを明確に分け、編成や立ち回りにしっかり駆け引きが生まれる形を意識しています。
アクセルへの対抗策としては、高所を取ることがひとつの有効な手段になるでしょう。縦方向の移動は得意ではないので、高低差を活かして有利ポジションを維持する立ち回りが効果的だと思います。
――スライディング強化や円盤型の装置など、過去にモバイル版で登場したフェードを連想させる部分も見られますが、キャラクター設計やコンセプト面で意図的なつながりはあるのでしょうか?
使いかたも役割もまったく違うので、意図して制作したわけではないですね。
――キャラクター設定やデザインについてもお聞きします。ゲーム内ではドイツ語由来と思われるセリフも確認できましたが、ルーツや服装・義足を含めたデザイン面で意識したこと、開発時の裏話があれば教えてください。
デザイン面では、とくに身体の非対称さを自然に見せる部分に苦労しました。義足によって全体のシルエットがかなり特徴的になるため、違和感なく成立させつつ、キャラクターとして魅力的に見せるバランスを取るのが難しかったですね。
とくに意識したのは、彼女のスピード感をアニメーションからしっかり伝えることです。スライドから射撃へ移る動きやブースト後のアクションなど、細かな動作のつなぎにはかなりこだわりました。
『Apex Legends』らしい勢いのある動きを意識して仕上げたことで、アクセルならではのスピーディーな動きはしっかり形にできたと思っています。

アクセルはApexゲームに友だちを作りに来たわけではなく、あくまで勝つために来ています。非常に一直線でシリアスな性格なので、同じように勝利を重視するレジェンドには強いリスペクトを持っているんですよ。
その代表がマッドマギーですし、完璧主義なアッシュ、戦略的に物事を考えるコンジットに対しても高く評価しています。
逆にミラージュやオクタン、ヒューズのような少しふざけたタイプとはあまり相性がよくありません。アクセルからすると「もっと真剣にやるべきだ」と感じているんですね。
そうした好き嫌いや距離感はセリフにもかなりはっきり表れています。アクセルは思ったことを真っすぐ口にするタイプなので、人によっては少し棘があるように聞こえるかもしれませんが、本人にとってはそれがごく自然な態度なんです。
――過去に関わるバトルレース“レッドライン”についてお聞きします。日本には同名でレースを題材にしたアニメ映画『REDLINE』がありますが、こちらを意識したオマージュのような要素はあるのでしょうか?
もともと“レッドライン”という名称は、乗り物の速度計で最高速度域が赤いラインで示されていることに由来しています。限界まで踏み込む、限界を超えていくというイメージを表す言葉として採用していました。
ただ、検討を進めるなかで「同じ名前で同じくレースを舞台にした作品がある」とチーム内で共有され、そこからは私たちも意識するようになりました。コンセプトを詰めていく過程でもたびたびその話題が出ていたので、結果的には少なからず影響しているのではないかと思います。
個人的にもとても楽しい要素でしたし、そうしたつながりに気付いていただけたのはうれしいですね。

競技シーンを見据えたリスポーンシステムの狙い。開発「ALGS導入も視野に設計している」
とくに競技性の高い試合では、どうしてもダウンは発生しますし、そのなかで人数不利を抱えたまま戦い続けなければならない場面も多いですよね。今回のシステムによって、そうした局面でもより素早く戦線へ復帰できる可能性が生まれるため、試合展開はさらに激しく、見ていておもしろいものになると考えています。
これまでより攻めの流れを切らさず戦いやすくなるはずですし、プレイヤーがこれをどう使いこなしていくのか私自身とても楽しみです。もちろん導入にあたっては、バランスが崩れないよう十分なテストを重ねたうえで実装していますので、その点は安心していただければと思います。
――このリスポーン機能には、使用条件や距離制限はあるのでしょうか。
ただし、モバイルリスポーンビーコンのように好きな場所で復帰させられるわけではなく、倒れた位置でそのまま蘇生することになります。安全な遮蔽物の近くで倒れていれば容易ですが、開けた場所では復帰直後に狙われるリスクも大きいですね。

マップ側に用意された移動手段へ強く頼るよりも、レジェンドの能力や部隊構成によってローテーションに差が生まれるほうが、ゲームとして駆け引きが増えると考えています。今回アクセルのような機動力に優れたレジェンドが加わることもあり、その方向へ寄せていく形ですね。
――L-スターの大幅強化に注目が集まっていますが、そのほかに新シーズンの武器調整でとくに注目しているポイントや、パフォーマンス面で意識した武器があれば教えてください。
たとえばヘムロックについては、以前行った弱体化を踏まえつつ、今回はブリーチチャージのクールタイムを少し延ばしました。前回の調整で全体としてはかなり健全な状態になっていると見ていますが、そこからさらに使い勝手を微調整している形です。
また、オルタネーターもダブルタップトリガーの解除までに少し時間がかかるよう変更しています。ここ数シーズン、このホップアップがかなり強力に機能していたので、もう少しバランスを取りたいという意図ですね。とくにCARが通常ドロップへ戻ることもあり、近距離武器全体の環境を見据えた調整になっています。
全体としては、シーズン28までの調整を踏まえて、より細かくバランスを整えているイメージです。過去には一部武器の追加や強化によって環境が大きく動いた時期もありましたが、今回はそうした急激な変化を避けながら、全体を安定させる方向で調整しました。現時点では、いまの武器環境にかなり満足しています。
――前シーズンは硬質光メッシュ導入やジブラルタル、ワットソンの強化など防御寄りの流れが感じられました。一方で今回はよりスピーディーで攻撃的な環境へ動きそうですが、今後のゲームバランスについて、開発としてどのような方向性を想定していますか?
プレイヤーの皆さんに長く楽しんでいただくためには、環境に適度な変化があり続けることが重要だと思うんですよ。そのため、毎シーズンどこに変化を加えるかはつねに意識しています。
ただ、特定のクラスや戦いかただけが正解になってしまう状態は避けたいですね。ひとつの形に収束させるのではなく、さまざまな選択肢が成立する環境を保ちながら、新しい楽しさを感じてもらえるよう調整していきたいと考えています。

ただ、これは単純にひとつの調整で解決できる問題ではありません。どちらか一方だけを大きく変えてしまうと、プレイ感そのものを損なう可能性があるため、非常に慎重な対応が必要になります。
私たちが重視しているのは、キーボード&マウスでもコントローラーでも、プレイヤーが「自分のやりたい操作をきちんと実現できている」と感じられることです。これはエイムアシストに限らず、ゲーム全体の入力体験として重要な部分ですね。
もちろん、難しい課題だからといって何もしていないわけではありません。つねにデータやプレイヤーの反応を確認しながら検討は続けていますし、今後も時間をかけて細かな調整や対策を考えていきたいと思っています。
――以前のアップデートではドロップシップ降下中に地名が表示されるなど、初心者がマップを把握しやすくなる改善も行われました。今後もこうした新規プレイヤー向けの施策は継続していくのでしょうか?
たとえばゲームのルールを理解しやすくすることや、実際にプレイしながら自然に学べること、そしてマップ構造を把握しやすくすることなど、新規参入のハードルを下げるためにできることはまだ多いと考えています。
今後もそうした方向で改善は続けていく予定ですので、ぜひ楽しみにしていてください。




















