なお、“Blood on Crystal”の配信に合わせて、『Atomic Heart Ultimate Edition』のダウンロード版も発売された。本エディションは、いままで配信されたすべてのDLC(1~4)に、デジタルアートブックとすべての武器およびグローブ用スキンが収録された一本。
また、『Atomic Heart Ultimate Edition』は、プレイステーション5向けにパッケージ版が6月25日に発売予定となっている。
頼もしい仲間たちと最終決戦へ
DLC第3弾の物語の後、主人公のP-3は仲間たちと合流。おなじみの豪快でタフなジーナ婆さんや、DLC第1弾でP-3を導いてくれたレべデフ博士、DLC3で共闘した科学者のナスチャなど、作中でP-3に力を貸してくれた面々が集結。現状の情報共有を行い、それぞれの役割を確認した後、因縁相手が潜む最高機密で守られた極秘施設を攻略していく。


本編やDLC内の物語を忘れてしまったというプレイヤーもいるかもしれないが、DLC冒頭でレべデフ博士たちから、これまでのあらすじを振り返ることができるので、久々にプレイする方でも安心だ。
ただ、冒頭に触れたように、これまでの『アトミックハート』の総決算であり、次回作への足掛かりとなる物語であるため、本編、そしてこれまでのDLCをクリアーしてから遊ぶことで、存分に第4弾の物語を楽しめるだろう。

そんな本DLCの物語だが、これまでの仲間たちが全員集合し、皮肉の効いたジョークを交えながらにぎやかに進んでいくため、シリアスで過酷な冒険も重く感じることが一度もなかった。
狂気的かつ下ネタ全開な言動でコミュニケーションを取ってくる赤い冷蔵庫のノラ、歯に衣着せぬ物言いながらP-3への愛情を感じるジーナ婆さんとのやり取りはじつに『アトミックハート』らしく、ニヤリとしながら楽しめるし、ナスシャとハンターのぎこちない会話は微笑ましい。つねにこちらの気分を盛り上げてくれるので、ポジティブに進めていけるのがうれしかった。


進化したアクションも丁寧な導入で迷いナシ

もちろん、彼らに対抗するため、冒険を進めていくと強力なグローブアビリティや新武器が使用できる。新しい使い心地の武器もたくさん登場するため、新鮮なアクションが行えるのも魅力。油断すれば一気にやられてしまうような苛烈な攻撃をかわしながら、新しいアクションで敵を撃破できたときの達成感はひとしおだ。
P-3の初期装備は、近接武器のサンダークラップと、連射性能が高い遠距離武器のセカトールの2種。サンダークラップは先端がワイヤーとなっていてリーチにも優れているため、弾丸節約時、あるいは敵の数が少ないときには非常に使いやすい。
セカトールはほぼマシンガンのような連射速度なので、敵に囲まれた際に使うとじつに爽快。ただ、連射速度に優れているぶん、弾丸がなくなるのがあっという間なので、使いどころには気をつけたい。弾丸はクラフトで作成できるものの、必要な素材の入手方法が敵からのドロップがおもで、ガンガン手に入るわけではないため、重要な局面のために温存しておくとラク。

グローブスキルとしては、伸びるワイヤーによって敵を引きつけられるウィップ、火の玉を放つブレイズなど、プレイヤーにとって使い慣れたスキルが最初から使用可能。改めて印象的だったのはブレイズの火力の高さ。火の玉は敵やフィールドに当たると爆発するが、爆発範囲が想像以上に広くて2、3体は余裕で巻き込める。ダメージ自体も高く、武器と組み合わせて使えば、敵に囲まれても余裕をもって突破できる場面が多々あった。

そうして、今回のDLCにおけるP-3の基本的な戦いかたを学んだ後、冒険を進めることでグローブスキルの強化、新しい武器の作成が行えるように。成長を感じながら拡張していくアクションがバッチリと味わえるので、しばらくぶりのプレイヤーでも気負いせず楽しめること請け合いだ。
因縁の相手と決着をつけ、新たな物語へ


ストーリーとしても、頼もしい仲間が全員集合して、因縁の相手のもとに乗り込んでいく、ある種のお祭り感も味わえる豪快で爽快な仕上がり。2023年4月から約3年半にわたって描かれてきた物語の締めくくりにふさわしいデキだ。P-3たちの戦いが一段落着くことは少し寂しいが、同DLCのエンディングを経てスピンオフ『The Cube』と『2』の世界へとつながっていくため、まだまだ“アトミックユニバース”の物語に浸れるのはうれしいところだ。
さまざまな挑戦をしてきたこれまでDLCのよさが存分詰め込まれつつ、『アトミックハート』らしさも心ゆくまで味わえる第4弾DLC。これまで本作を追いかけてきたプレイヤーはもちろん、本編クリアー後からしばらく触れていなかった方でもバッチリ楽しめる作品となっているので、ぜひP-3の物語の結末を見届けてほしい。

















