『スターフォックス64』をベースに再構築

『スターフォックス ゼロ』は、任天堂から発売された3Dシューティングゲーム。共同開発として『ニーア オートマタ』や『ベヨネッタ』などで知られるプラチナゲームズが携わっている。
ベースとなったのはニンテンドウ64で発売された『スターフォックス64』だが、新要素を多数追加してイチから作り直している。Wii Uというハードの特性を極限まで突き詰めた“2画面操作”など、ユニークな試みを採用した挑戦作でもあった。
プレイヤーはフォックスに成り代わり、ファルコ・ランバルディ、ペッピー・ヘア、スリッピー・トードらおなじみのメンバーとともに死線をくぐり抜け、ライラット系の再興を目指していく。


画期的に感じたのはやはりテレビとWii U GamePadの2画面に別のカメラ映像をリアルタイムで映し出していたところ。テレビ画面には自機の周囲全体を見渡せるような、言わば映画のようなカッコイイ三人称視点の映像が、GamePadにはコックピットからの主観視点の映像が流れるといった凝りよう。
プレイヤーはテレビで周囲の状況を把握しつつ、GamePadで精密射撃を行うといった使いかたが可能で、状況に合わせて好きなほうの画面を観ながらプレイすることができた。
加えて直感的なジャイロ操作にも対応。GamePadを傾けることで照準を動かす操作なら、機体を右旋回させつつも照準だけ左の敵に合わせるといった芸当も実現でき(Rスティックはおもにスピード操作だった)、エースパイロットのような気分も味わえた。
また、アーウィンの操作をふたりで分担しての協力プレイも楽しめた。ひとりは機体、もうひとりは照準担当に分かれるので現実の攻撃ヘリや一部の戦闘機みたいな、実機を操縦しているような感覚も味わえるのがおもしろかった。


諸般の事情で未発売となったスーパーファミコン版『スターフォックス2』の時点で構想されていたというアーウィンの歩行形態“ウォーカー”が、約20年越しの悲願の導入となったこともファンとしては忘れられない。
戦車型の“ランドマスター”とはひと味違い、小型の肉食竜のような機敏に駆け回る姿が妙にかわいらしい点も魅力のひとつ。飛行形態では入りにくい狭い場所にも入り込み、敵の弱点を突くといったいままでにはない戦術を用いることも可能だった。また、“ジャイロウイング”と呼ばれる3つのローターでホバリング飛行を実現する偵察機の登場も新鮮に感じられた。
ステージ中の特定のゲートをくぐることでボスが変化したり別の出口へ進めるなど、さまざまな条件でルートが変化するのも『スターフォックス』シリーズならではの要素。1回クリアーしたステージでもウォーカーで進むと新たなルートを発見するなんてこともあり、驚かされた人も多かったはずだ。




スピンオフ作品『スターフォックス ガード』も本作と同時発売されていたのを覚えているだろうか。こちらはスリッピー・トードのおじ“グリッピー・トード”が経営する採掘基地を敵ロボットから防衛する、言わば新感覚のタワーディフェンスゲーム。
12個の監視カメラを切り替えながら、四方八方から攻めてくるロボット軍団を撃退していくのがユニークだった。テレビには12個の監視カメラの映像がずらりと並び、手元のGamePadで操作して撃退していく。
こちらもハードの特性を活かした作品になっていたのがおもしろかった記憶。『スターフォックス ゼロ』との同梱セットも発売されていた。
特殊な操作形態をしているからか、残念ながら本作はWii Uでしか遊ぶことができない。その代わりと言ってはなんだが、本作のベースとなった『スターフォックス64』であれば、Nintendo Switch Online + 追加パックの加入特典としてプレイできるので10周年を機に遊んでみるのもいいかもしれない。
あるいは当時未発売だった『スターフォックス2』で遊ぶのもあり。こちらは幻のタイトルとして、Nintendo Switch Onlineにて配信中となっている。ウォーカーは出てこないけどね。


















