アトラス×ヴァニラウェアが放つ王道ファンタジーのシミュレーションRPG
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本作は、アトラス×ヴァニラウェアの20周年を記念するシミュレーションRPG。なめらかに動く美麗な2Dアニメーション、魅力的なキャラクターたち、独創的な戦闘システムなどが話題となり、全世界累計販売本数が100万本を突破した人気タイトルである。
主人公は亡国コルニアの王子、アレイン。反乱により国を追われた彼が解放軍を率い、新生ゼノイラ帝国からの民の解放と国の復興を目指していく。ゲームの舞台は、砂漠と山岳地帯のドラケンガルド、エルフ族が住まう緑に覆われたエルヘイム、寒冷地帯に位置する獣人たちの国バストリアス、島国のアルビオン、そして帝国の拠点が置かれた旧コルニアの5ヵ国だ。
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本作のゲームの流れは、味方ユニットを編成し、進軍して都市や砦を解放し、仲間を増やしていくというオーソドックスなもの。そのなかでも、とくに『ユニコーンオーバーロード』を印象付けている要素がユニット編成だ。本作に登場するクラス(職業)は、ファイター、ハンター、クレリック、ナイト、シーフなどのおなじみのものからワーライオンやドレッドノートといった異色なものまで、じつに60種類以上。
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もちろん、それぞれのクラスには剣で攻撃する、魔法を使うなどの特性があり、バトル時に相対する敵との相性の概念も存在する。さらに、各クラスに設定されている“リーダー効果”はユニットに効果が及ぶ要素で、ユニット自体に飛行能力を付与したり、ユニットが味方の戦闘時にアシスト射撃を行うようになったりするため、誰をリーダーにするのかもポイントだ。
なお、大前提として敵シンボルと隣接後に戦闘するユニットを選んだら、基本的にプレイヤーは戦いの行方を見守ることしかできない。そのため、本作ではさまざまな敵を想定したユニット編成をあらかじめ行っておく必要がある。
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ユニット編成と同じくらい重要なのがスキル設定。作戦画面で“前列の敵を優先”や“敵に術師系がいる”、“HPが50%以下の味方”といった発動条件を選ぶことで、思い思いの戦術を形にすることができる。
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ちなみに、スキルは発動にAP(アクティブポイント)を消費するアクティブスキルと、PP(パッシブポイント)を消費するパッシブスキルに大別される。クラス固有のスキルと武器や防具に付与されたスキルの中からどれを優先し、どんな条件下で発動させていくか。スキル設定を考えては模擬戦で試行錯誤し、コツコツと理想の戦いかたへ近づけていったプレイヤーも多いだろう。
また、戦闘などで手に入る“ブレイブ”を消費し、“ブレイブスキル”という複数のユニットに効果をもたらす特殊なスキルも発動できた。範囲内の敵ユニットにダメージを与えたり味方ユニットを回復できたりするのが便利なのだが、筆者は効率よくゲームを進めるためにユニットの取得経験値アップや移動速度上昇の効果を多用していたように思う。
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ここまでは物語や戦闘に関してお届けしてきたが、主人公アレインについても言及しておきたい。ゲーム序盤に少人数でスタートする解放軍は、みるみる勢力を拡大して大軍となる。それもそのはず、アレインは王家に伝わる“一角獣の指輪”を持ち、何者かに操られて敵対している人々を浄化し、味方につけていくのだ。敵が操られておらずとも、剣を交えた相手に対してアレインは寛容な態度を見せ、仲間に引き込んでしまう。
そればかりか、アレインは女性にモテまくる。いや、実際には街でいっしょに食事をしたり、親密度が上がる会話をコツコツとこなしていたりしたのは筆者なのだが、妙に意識してしまうようなセリフと一部の距離感が近いキャラクターのおかげで、『ユニコーンオーバーロード』はヒロイックファンタジーでありつつも恋愛シミュレーションのような気分を味わえる作品となっている。
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ゲーム終盤には、契約の儀式で懇意の相手に指輪を渡すことで、アレインとその相手が結ばれるイベントも発生する。おそらく多くのプレイヤーを悩ませたように筆者も誰に指輪を渡すかで頭を抱え、最終的に運命の相手を従姉のヴァージニアとエルフのエルトリンデのふたりに絞り、けっきょくエルフの魅力に抗えずにエルトリンデを選んだ。ヴァージニア、ごめん……。
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もはやヴァニラウェア作品の代名詞とも言える、料理についても少し触れておこう。本作でも料理の描写が凝っていて、肉や玉子がプルプルと小刻みに動く様子、質感、湯気、シズル感の演出には思わず食欲をそそられる。『ドラゴンズクラウン』や『十三機兵防衛圏』などで登場したいわゆる“ヴァニラ飯”が、明らかにパワーアップしているのだ。
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