洋ゲーライターBRZRKがさまざまな海外ゲームに挑む連載“BRZRKのうるせー洋ゲーこれをやれ”。今回は普段と方向性をちょっと変えて、ノベルゲーム『樹海迷路』をレビュー。
本作はSteamでPC版が2026年1月21日午後5時より配信開始。日本語にもテキストだけでなくボイス付きで対応する。定価は800円で、発売から2週間は20%オフの640円で販売される。
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ドモー、最近DiscordやSteamのアカウントを乗っ取られる知り合いが多いので、マジでアプリでの二段階認証とかできる限りの自己防衛を徹底し、脈絡もなくメッセージでURLを送られてくる場合は開かないといった基本に立ち返ろうと思っているBRZRKです。マジでみんな注意しようぜ!
気合の入った中国インディーによる日本語ボイス付きノベルゲーム新作
今回は中国のインディーゲーム開発者・致意のSFサスペンスノベルゲーム『樹海迷路』を紹介したいと思う。
本作のスタイルは、テキスト(ボイス付き)のストーリーを読み進め、主人公の選択肢を選んで分岐していくという、日本人にめっちゃ馴染み深いもの。致意氏が慣れ親しんできたという、『かまいたちの夜』や『弟切草』などの名作サウンドノベルからの影響を感じる内容だ。
舞台となるのはもちろん樹海。VTuberとして活動するヒロインのVlogを収録するために一行が“蒼”木ヶ原の樹海へと向かうところから物語が始まるのだが、目的地に向かう車中から、まさに前述した『かまいたちの夜』や『弟切草』を彷彿とさせるシリアスな会話が続く。

空模様が怪しいなか、一行は樹海を目指すことに。ヒロインの霜月が話す内容もなんだか不穏だ。
ちなみに前作『神無迷路』の主人公やヒロインなどが引き続き登場する第2弾ではあるのだが、物語的には独立していて、今作からプレイする人でも前知識無しで遊べるタイトルとなっている。
そうしていざ現地に到着して探索を開始すると早々に同行者が姿を消し遭難する……というお約束の流れとなるんだけども、ネタバレになるので細かい展開は割愛させていただこう。ここからは率直な印象を書き連ねていこうと思う。

『神無迷路』では背景+シルエットというスタイルだったが、今作では3Dキャラの止め絵という形に。
フォロワーとしてではなく、コレはコレとして振り回されるのを楽しむのがベスト
まず、本作はその見た目こそ前述したようなタイトルからの影響が感じられるが、話のベクトルは全然違っていて、いわゆる推理小説的なものではない。なので前提として、“フォロワー系タイトルとしての内容を期待するのではなく、あくまで本作のお話を楽しむ”ことが大事だ。
導入部こそ結構シリアスな雰囲気なのだが、物語を進めていくとツッコミどころのある急な展開が増えてきて、ギャグ要素もモリモリと出てくる。でも無茶な設定こそあるものの、かなりライトなSFサスペンスとして楽しく読むことが出来た。なんつーか、作者がすごく楽しんで作ってる感があるんだよね。

謎の施設や特殊部隊が出てきてオカルティックな展開になっていく。ってかシリアスな場面なのに主人公がムダに偉そうに立っててウザかわいい。

本来の目的を見失って過ごしている描写が“タンクトップ一丁で自室にいて気にするのはメシのことだけ”なのがなんとなく笑っちゃう。妙にガタイいいし。

顔芸キマりスギのギャグシーンが唐突に出てきたりする突拍子もなさがクセになってくるんすよ。
シナリオのシステムとしては、特定のエンディングを迎えることで途中の分岐をアンロックする鍵を入手し、最初は選べなかった別ルートへ派生できるようになるという形式。既読部分の高速スキップやフローチャートからのジャンプ機能も用意されているので、やり直しもやりやすい。


左画面のように最初は封じられている選択肢は、別のシーンでカギ(心印)を獲得することでロックが解除される。
ちなみにこの“フローチャートを遡って異なる選択肢を選ぶ”という行為だけども、本作ではシナリオと紐付けた意味付けもちゃんとされている。それがなんなのかはやってみてのお楽しみとして、普段あまりこういったジャンルをプレイしない筆者は「おぉなるほどね」と関心してしまった次第。

フローチャートはシーン選択が簡単にできて、カギをゲットしたシーンやアンロック可能になったシーンなどもわかる。

シナリオは簡単に行ったり来たりできるので「コレでBを選んだらどうなんだよ」をやってみて楽しむとよろしい。
謎のフォトモードや配信者向けモードも注目
なお本編の外に樹海の中で野鳥を撮影するフォトモードが実装されているのだが、こちらはシナリオの攻略に応じて撮影できるものが増える模様。ってか、このモードの存在が一番の謎かもしれない。

フォトモードはシンプル操作だが、ボケとかもりもりでやたらとフォトジェニックに撮れる
ちなみに本作はゲーム実況・動画に対してはかなりフレンドリーで、自由にやって欲しいというスタンスだ。またそれだけではなく、キーボードの数字キーを押すとプリセットで用意されている効果音を流せるサウンドボード機能がついているので、配信者は使ってみるのも一興かと。

別アプリを用意しなくても数字キーを押すだけで効果音を鳴らせるという機能。

音声ボリュームをキャラごとに調整できるのも今っぽいねぇ。
クリアまでの所要時間は、新しく出てきた未読部分はしっかり読みつつ既読部分はスキップ機能を使うといったスタイルで筆者の場合おおよそ4時間。濃すぎず薄すぎずといった、ちょうどいい塩梅といった感じだろうか。
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著者近況:2~4月は遊びたいタイトルが多くて財布への影響がヤヴァい。