【マーベル】『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』CBTレビュー。4対4チーム戦なのに1キャラだけでもプレイ可能。これはアーク格ゲーの集大成かもしれない【闘魂】

by西川くん

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【マーベル】『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』CBTレビュー。4対4チーム戦なのに1キャラだけでもプレイ可能。これはアーク格ゲーの集大成かもしれない【闘魂】
 2026年にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)より発売予定の、プレイステーション5(PS5)、PC向けタイトル『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』(マーベル トウコン ファイティング ソウルズ)。

 アメリカンコミック(アメコミ)で知られるマーベルのキャラクターたちが集結した対戦格闘ゲームで、開発は『
ギルティギア』シリーズなどを手掛けるアークシステムワークスが担当している。

 そんな本作のクローズドベータテストが、2025年9月6日~7日の期間に実施され、ファミ通.com編集部はSIEから招待を受けて参加できたため、クローズドベータ版を実際にプレイした感想と、ゲームシステムの詳細をお伝えしよう。なお、体験できたのは開発中のバージョンとなっているため、細かな部分は製品版と異なる場合があるのでご注意を。
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ジャパニメーション×アメコミ!

 アークシステムワークスと言えば、3D描画ながらアニメのようなグラフィックスタイルを得意としており、看板タイトルの『ギルティギア』シリーズはもちろんのこと、バンダイナムコエンターテインメントの『ドラゴンボール ファイターズ』、サイゲームスの『グランブルーファンタジー ヴァーサス』なども開発を手掛けている。

 本作でもアニメ調のグラフィックは踏襲されており、見応えバツグン。そこに日本のアニメ作品のようなテイスト・キャラクターデザインが加わりながらも、アメコミ調の影の付けかたなどが取り入れられ、和洋折衷のマーベルワールドを表現している。

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 いまのところマーベルキャラクターたちがバトルをする、といった内容にはなっているが舞台設定などは明かされておらず、どういった次元の世界になっているのかは不明。おそらく原作モチーフの世界観やストーリーがあるのだろう。

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 ジャパニメーション×アメコミといったアートスタイルは見ているだけでも美しく、カッコイイ。これまでにないマーベルキャラクターたちの活躍が楽しめるのは、ファンにはたまらないものだろう。アークシステムワークスのタイトルの例に漏れず、どのシーンを切り取って見ても「もうこれイラストか、アニメのカットでは?」と思えるほどに美麗だ。

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バトルの開幕は、両チームがぶつかり合って……。
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いざ勝負! となる。もうイラストにしか見えないが、3Dグラフィック。

クローズドベータ版について

 クローズドベータは、各種システムを実践して学べるチュートリアル(システム名は“スタートアップバトル”)もあるが、基本的にはいわゆるルームマッチでも対戦のみが体験できた。ちなみに開催1日目は、各セッション開始30分だけCPU戦が楽しめた。

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チュートリアルはかなり丁寧だが、一気にシステムを詰め込まれるので覚えるのは難しいだろう。クローズドベータだから仕方なく、一気に教えているのかも。
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また、右向き、左向きで各項目を復習する要素もあるなど、超丁寧に初心者に格ゲーを教えたい意気込みが感じられる。

 ルームはアークシステムワークスらしく、大きなゲームセンターのようなロビーにプレイヤーたちが集まって、コミュニケーションなどを取りながら対戦できるシステム。アバターもデフォルメされたキャラクターに変更できたほか、エモートなどにもキャラクターが描かれているのでとってもキュート。

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 一応ジャンプもできたが、対戦と観戦以外は基本やれることはなかったので、あくまで基本に忠実な対戦用のロビーといった感じ。

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独特の4対4システム

 ルールは対戦格闘ゲームらしく、相手チームの体力をゼロにしたプレイヤーの勝利。2D対戦格闘ゲームでは珍しく、3ラウンド先取方式がデフォルト設定になっている。また、チームバトル方式の格ゲーなのにラウンド方式なのも、これまた珍しい。

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 4対4のチームバトルでありながら、独特のシステムを採用しているのが特徴的だ。チーム方式の格ゲーは、キャラクターが倒されたらつぎのチームメンバーに交代、もしくはチームメンバーの誰かが倒れたら敗北、というようなルールが多い。

 本作はチーム全体で体力を共有しており、操作しているキャラクターが倒されてしまったらラウンド敗北となる。そのため、チームメイトがサポート攻撃をくり出しながら(いわゆるアシスト)、多数のキャラクターが入り乱れるチームバトルのよさは残しつつ、基本な立ち回りは1対1の対戦格闘ゲームのような味付けになっている。

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 と言いつつも、対戦中にチームメンバーへの操作交代も可能だ。使用するキャラクターを変えながら戦うわけだが、チーム方式の格ゲーはここがおもしろいところでもあり、ジャンルとして抱えるネックの部分でもある。多数のキャラクターを操作できるのは楽しいが、それはキャラクターを使いこなせてこそ味わえる魅力。

 初心者にとってはひとりを使いこなすだけのもたいへんなのに、複数のキャラクターを使いこなすのは難しく、ハードルの高さを感じるだろう。体力の共有によってそこの解消にアプローチしているようで、システム側が“キャラクター変更してもいいし、1キャラクターだけ使い込んでもいい”といった作りを狙っていると、筆者は感じた。

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 強制的に交代することはないので、ほかのチームメンバー3人はアシストとして使うだけでも戦えるのは、チーム格ゲーではとてもうれしい仕様だ。また、2キャラクターだけ使えるようにして幅を広げる、対戦相性に応じてキャラクターを変更する、などの運用方法も可能だろう。もちろん4人扱えれば、ものすごく自由度の高い戦術を作り出せるのも魅力だ。

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カンタン操作でバトル!

 画面は基本シンプルで、画面上に体力バー、その下にチームアシスト関連の“アッセンブルゲージ”、画面下にいわゆる超必殺技ゲージの“スキルゲージ”が存在する。キャラクターによっては、その近くに専用ゲージやシステムアイコンが表示される。

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 操作の基本は2D格ゲーのオーソドックスな形態で、スティック操作で移動やガード・ジャンプが可能。ボタンの基本は弱・中・強攻撃の3つ(正確にはライト・ミディアム・ヘヴィ)。そこに、アシスト系のシステムを発動する“アッセンブル”ボタン、キャラクターの固有能力を発動する“ユニーク”ボタンを加えた、計5つのボタン+スティックが基本操作となる。

 さらにワンボタン必殺技の“クイックスキル”、ボタンでダッシュ&バックステップができる“クイックダッシュ”などの便利なボタン機能も搭載。使用するか否かはプレイヤーの好みによるだろう。

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ゲーム中にコマンドリストを確認でき、技の動画とともに性能が解説されている。昨今の格ゲートレンドでありつつも、アークシステムワークスらしい要素。
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 移動周りは非常に軽快で、空中行動では基本空中ダッシュ、二段ジャンプ、ハイジャンプなども可能。地上でも高速バックステップ連打が可能でビュンビュン動き回れるため、ゲームスピードはそれなりに速い。

 必殺技ボタンの“クイックスキル”は初心者にも上級者にもうれしい要素で、難しいコマンドを入力せずとも各種必殺技を発動できるのはとてもやさしい。簡易コマンドながらに弱・中・強版の撃ち分けもできるので、上級者でも咄嗟の場面で活用するケースも出てくるだろう。ちなみに、強版の必殺技はスキルゲージを少し消費する、いわゆるEX必殺技のような立ち位置。

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 なお、コマンド入力でも必殺技をくり出すことができ、コマンド入力で技を出すと威力が少しだけアップするボーナスがある。また、超必殺技(スーパースキル、アルティメットスキル)もクイックスキルボタンを絡めた、ボタン同時押しだけでくり出せる。このあたりの仕組みは、『グランブルーファンタジー ヴァーサス』と似たようなシステムになっている。

 そして、ワンボタンで簡単にコンボをつなげてくれる“リンクアタック”といったシステムもある。押したボタンによって、超必殺技につなげてくれるものや、相手を吹き飛ばしてくれるものなど、さまざまなコンボをくり出してくれる。

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 リンクアタックは即実戦投入できるほどに便利で、初心者でもガチャガチャとボタンを押しているだけで相手に大ダメージを叩き込める。もちろん伸びしろはたくさん残されており、ちょっと慣れればリンクアタック→アシスト→リンクアタック……のようなコンボも可能だ。

 なお細かい部分だが、格ゲーにおけるボタン連打コンボシステムは、空振りしたら2段目に移行しないこともある。本作は弱攻撃の場合、空振りしても2段目以降が出たりするので、相手に密着せずとも弱ボタン連打で相手に近づけたりする(『ドラゴンボール ファイターズ』に近い仕様)。

本作ならではのチームシステム

 バトルの鍵を握るのが、チームメンバーのシステムと、アシスト関連の“アッセンブル”システムまわりだ。基本は4対4のチームバトルだが、試合スタート時はお互い2キャラクターだけ使用できる、2対2の状態で始まる独特のシステムを採用している。

 残りのメンバーは、自分がラウンドを落とすと1キャラクターずつ合流。または、相手に投げや特定の技を決めて吹き飛ばし、画面端から別のエリアに移行する際(ブレイクと呼ぶ)にも1キャラクター合流する。メンバーが増えるたびに、体力、スキルゲージの最大値がアップし、合流したメンバーのアシストが使用可能となる。

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相手を吹き飛ばしたら、ミズ・マーベルを発見!
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そしてチームに合流する、といったシステムになっている。

 ラウンド敗北によるメンバー合流は試合の逆転要素に近いが、攻めによる合流は、狙って起こせば攻め手側が有利な状況になるシステムとなっている。ただダメージを取りに行くのか、それとも合流を狙って特定の攻撃や投げを狙うのか、といった駆け引きがある。

 アシスト攻撃のアッセンブルアシストは、通常時に呼ぶだけならばアッセンブルゲージは消費しない。呼ぶメンバーはスティック入力で選択し、発動する技はメンバーの立ち位置(キャラクターセレクトで選んだ場所)などで決められている。

 また、攻撃中に呼び出せば“アッセンブルラッシュ”となり、コンボをつなげるのに最適な技をくり出してくれる。こちらは1回の発動に、アッセンブルゲージが1本必要だ。コンボを伸ばす、攻撃の隙をフォローするなど、使い道は非常に多い。いずれのアシストも無制限に呼べるわけではなく、呼び出したメンバーにはクールタイム的なものが存在し、連続ではすぐに呼び出せない、一連の行動中に2回呼び出せないなどの制限がある。

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 メンバー交代は、その場でアッセンブルボタンを長押しすると可能。どのメンバーに交代するのかは、呼び出す際と同じようにスティック入力で決める。そしてさらに、メンバーを呼び出したあとにアッセンブルボタンを押すと、そのキャラクターに操作を交代できる。

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アッセンブルラッシュでコンボ中。“CHANGE”のゲージが表示されている時間中ならば、コンボ中だろうと呼び出したキャラクターに変更可。交代すれば、さらにコンボを継続できたりする。

 これが本作の奥深いチームバトル要素で、コンボ中にアシストで呼び出して交代、立ち回りで交代して攻めを継続するなど、自由自在な使いかたができる。アシストで相手のガードを固めたのち、操作キャラクターは相手の裏に回って、アシストしたキャラクターに交代して表と裏からガードを崩す……など、メチャクチャな連携も可能だったので、交代を絡めた立ち回りはものすごく自由度が高い。また、アシストは同時に2キャラクターを呼び出すなども可能だったので、研究が進めばものすごく幅広い使い道がありそうだ。
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アッセンブルラッシュでスター・ロードを呼び出し、攻めを継続。
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距離が離れてしまったので、スター・ロードに操作を交代!
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相手が飛んで逃げようとしたので空中に飛び道具を撃ちながら、地上ではミズ・マーベルが手を伸ばして追いかける。
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相手は受け身を取って難を逃れたが、気づくと背後にはミズ・マーベルが。
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すかさず交代して……。
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背後から投げを決める! 通常ならば遠距離にいるはずのスター・ロードから、いきなり密着状態のミズ・マーベルに操作変更して攻撃、などなど自由すぎる攻めが可能になっている。
 ちなみに、呼び出したアシストキャラクターが相手に攻撃されると、時間経過で回復できる一時的なダメージを受ける。さらに、操作キャラクター本体とアシストキャラクターが同時攻撃されることもある。チーム格ゲー用語でいう、いわゆる“ハッピーバースデイ”状態なわけだが、複数の相手を巻き込んで同時攻撃すると威力も大幅アップするため、ワンコンボで体力を大幅に奪えることもあった。
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細かなアッセンブル関連のシステム

 ほかにも、相手の攻撃を受け止めながらくり出せる“アッセンブルスマッシュ”もある。アッセンブルゲージがあれば仲間が追撃してくれて、メンバー全員で攻撃できたら相手の体勢が崩れて(または画面端に貼り付いて)コンボにも移行できる。ただしフルメンバーじゃないと、効果は薄い。

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アッセンブルスマッシュは、ゲージがあれば味方が追撃してくれる。

 ディフェンス行動の“アッセンブルカウンター”は、発動したのち攻撃を受け止めると、自動でカウンター攻撃を仕掛けてくれる。アッセンブルゲージが必要で、こちらもフルメンバーじゃないと効果は薄いが、カウンターから大ダメージを狙える要素になっている。

 また、ガード中にはほかのメンバーが相手を迎撃してくれる“クロスオーバー”が発動可能。アッセンブルゲージがあると使用できる、いわゆる“ガードキャンセル攻撃”だ。ただし、反応がよければ同じ操作をすることで、クロスオーバーを仕掛けられた側が、さらに仲間を呼び出して阻止することも可能だった。さらに超必殺技から、ほかのメンバーが超必殺技で追撃する“スーパーアッセンブル”も存在する。

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攻撃をガードしたら仲間を呼び出して……。
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切り返し反撃! これがクロスオーバー。いわゆるガーキャン攻撃。

 といった具合に、アッセンブルゲージを絡めたアシストまわりの共通システムはかなり多く、そしてやや複雑な作りになっている(システム名の問題もあると思うが)。このあたりは上級者向けのシステムにも見えるが、アッセンブルスマッシュとアッセブルカウンターは、覚えておくだけでピンチを抜け出しやすい行動となっていた。
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クロスオーバーで切り返された! と思ったら、同じ入力をすることで……。
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メンバーが現れてガードし、ガーキャン攻撃を阻止! なんて攻防もある。

アークシステムワークスの集大成のような作品

 遊んだ感想としては、操作まわりや基本動作・コマンドの部分・キャラクターの特徴付けなどなど、基本の部分は格ゲー初心者のサポートが手厚い『グランブルーファンタジー ヴァーサス』のような作りになっていて、非常に遊びやすい作りだと感じた。また、一部システムやアシストが重要となる部分は『ドラゴンボール ファイターズ』を彷彿とさせてくれる。

 なお吹き飛ばし攻撃などで画面端から別画面に移行する“ブレイク”は、有利な効果を得られるが戦いが仕切り直しとなるので、逆転のチャンスにもなりうる要素。このあたりは『
ギルティギア ストライヴ』の“ウォールブレイク”を彷彿とさせるが、演出的にもかなり短く、ブレイク自体頻繁に起こるので、遊んでいるとウォールブレイク的な印象は薄かった。

 ほかにも『
ブレイブルー』シリーズを感じる要素があったりと、システム面はアークシステムワークスの集大成のような格ゲーだと個人的には感じた。

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ブレイクすると相手が吹き飛んで……。
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ステージが移行し、仕切り直しとなる。

 また、システムが多いので複雑そうに見えるが、キャラクターチェンジさえ考えなければ予想外にも手触りはシンプルな印象。キャラクターそれぞれ技の数はそこまで多くないことや、読み合い自体は格ゲーの基本が詰まっている点など、基本部分がオーソドックスな作りになっているので、多少慣れていればすぐになじめるはずだ。

使用できたキャラクター


 今回使用できたの6キャラクターの特徴を、ざっくりと解説。マーベルを代表する人気キャラクターが参戦しており、いずれもジャパニーズアニメのようなデザインなっていて、かなり新鮮味があった。

 ちなみにマーベル系のゲームは担当声優が作品によってけっこうバラバラで、ゲームオリジナルの声優陣を起用することもしばしば。本作はマーベルアニメ、または映画の吹き替えを担当した声優陣を採用していることが多く、いちマーベルファンとしてはそこもうれしかった。

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キャプテン・アメリカ(声:中村悠一)

 超人的な人間を作り出す計画に志願し、超人パワーを手に入れたヒーロー。軍隊式格闘術とともに、円型の特別な合金で作られたシールドを武器・そして盾にして戦う。
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 基本的にはキャプテン・アメリカのイメージそのままだが、本作用にアレンジされたジャケット姿のキャップの姿はアニメライクながらにカッコイイ。シュッとしていながらも、パワフルさも見た目から感じられる。
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 性能としては飛び道具・突進技・対空技が揃った、いわゆる主人公タイプ。オーソドックスで扱いやすい技が揃っているので、初心者でもすぐになじめるだろう。

 基本はシンプルながら、盾を用いたカウンター技や投擲攻撃など、ユニークな性能も兼ね備えている。飛び道具として投げた盾を蹴り飛ばして何度も跳ね返す、といったこともできたので、シューティング性能もそれなりに高い。
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アイアンマン(声:川原慶久)

 科学技術を詰め込んだ、パワースーツに身を包んだヒーロー。スーツによって性能はさまざまだが、本作においては基本的なアイアンマンらしい性能で、手から発射されるリパルサー、胸部からのユニビームなど、科学的な兵器を駆使して戦う。
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 見た目は本作らしさが満点なイメージで、頭部のアンテナなども含めてロボットアニメのようなビジュアルに(言ってしまうとガ〇ダムみたいな)。デモシーンなどではしっかりフェイスオフし、アイアンマンの正体であるトニー・スタークの顔も披露される。
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 多彩な飛び道具と突進攻撃を持ち、飛行能力もあるので、逃げ回りなら弾を撃つシューティングタイプのキャラクター。超必殺技では、巨人である対ハルク用に作られた、ハルクバスターに乗り込むのがなんともカッコイイ。
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 各種アシストと絡めて射撃しつつ、対空技や突進技で相手に近寄らせないようにしたり、隙を突いてコンボを狙うことが可能。飛行部分がやや特殊なので、扱うのは少しだけ難しい印象だった。
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ミズ・マーベル(声:黒木ほの香)

 体の巨大化と縮小化が可能なヒーロー。ミズ・マーベルは何代か存在しているが、本作のミズ・マーベルはカマラ・カーンという、ヒーロー大大大好き少女が襲名した現代のミズ・マーベルだ。
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 デフォルメが効いていて、少女らしさが強調されたデザインになっているのが特徴。一見キュートだが、中身はしっかりとヒロイックな性格になっており、巨大化した手足で相手をブン殴るパワフルな一面も持つ。
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 伸縮可能な手で相手のもとに一気に近づいたり、画面端に手を伸ばして離脱するなど、テクニカルな移動が可能。通常攻撃もリーチが長めで、小さな身体からは予想できないようなリーチも持っている。
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 なお必殺技などに投げ技が存在するが、いずれもワンテンポ待ってから相手を掴んで投げる技になっている。格ゲーでいう、いわゆる“投げキャラ”の立ち位置とはちょっと違うと思うが、相手のガードを揺さぶるのも得意だ。
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 超必殺技は巨大化した姿で相手を踏みつけ、デコピンをするコミカルな技に仕上がっている。見た目も楽しく、それでいてミズ・マーベルのかわいさが描かれている。
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スター・ロード(声:山寺宏一)

 地球人と宇宙人のハーフで、多彩なガジェットを使用して戦う、銀河を守る“ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー”のリーダー。スター・ロードの設定はいろいろあるが、全体的なキャラクター像は実写吹き替え担当の山寺宏一氏の声も相まって、実写映画版のイメージに近い印象だった。
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 ノリノリでジョークを言ったり軽口を叩く姿や、ビジュアルもスター・ロードらしくまとまっており、アニメ調に落とし込まれていながらもキャラクターぴったりのイメージ。勝利シーンでは“SONY”と書かれたウォークマン(昔の音楽プレイヤー)を使うあたりが、なんともニクい。実写映画ではスター・ロードが、SONYのウォークマン“TPS-L2”を使って音楽を聞いている再現だろう。
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実写映画でもSONY製のウォークマンを使っていたが、本作はソニー・インタラクティブエンタテインメントから発売されるタイトル。小ネタながらに、運命を感じる。あ、皆さんカセットテープって知ってます?
 複数の飛び道具を発射できるシューティングタイプのキャラクターだが、飛び道具戦自体はそこまで得意としていない感じ。飛び道具を起点に攻め込んだり、攻めのアクセントとして使いやすい味付けになっている印象だった。
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 また、突進技や移動技もあるほか、飛び道具の中には敵の動きを封じるものがあるので、アシストを使わずともコンボを伸ばしやすかった。
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ストーム(声:沢城みゆき)

 天候をあやつる力を持つミュータント(マーベル世界における、人間から突然変異した超能力者のようなもの)。全体的には『X-MEN』シリーズに登場する、オーソドックスなストームといったところ。
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 見た目もそこまでアレンジされていない印象だ。作品によっては常時白目だったりもするが、能力を発動したときのみ白目になる設定があり、本作ではデモシーンなどでしっかりストームの瞳が再現されているのが好印象だった。
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 基本はオーソドックスな性能だが、おそらくクローズドベータではいちばんテクニカルなアクションを持ち、ややこしくも楽しい。ユニークアクションで左右上下に風を起こすことができ、風に触れると自分が飛んだり、相手を引き離したりできる。
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 氷を置く、竜巻を設置するといった必殺技があるのだが、これに風を当てると竜巻が前進したり後退させることが可能となっている。これにより氷を空中に置いて、横→下に移動させるなど、ある程度自由な軌道で飛び道具を操れる。
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ドクター・ドゥーム(声:土師孝也)

 『ファンタスティック・フォー』のヴィラン(ライバル、敵役)で、超人能力は持たないが、超科学兵器と魔法を駆使する誇り高き男。たまーにその名で呼ぶ人がおるんで知らん人に解説しとくでな、日本の旧名は“悪魔博士”だぞオメェ(昔のアニメで名古屋弁だった)。
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 ビジュアルのアレンジは多少効いているが、ドクター・ドゥームのイメージを大きく踏襲された形になっている。超必殺技ではドゥームボットを大量召喚するなど、小国ラトベリアの君主であるイメージも大きくフィーチャーされている印象。
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 魔法などを駆使した飛び道具が得意なシューティングタイプで、ユニーク技の“ヌリファイシールド”は相手の飛び道具を一方的に防げるので、撃ち合いに非常に強い。アシストで出せる技も優秀なので、遠距離戦で活躍しやすい。ダッシュやバックステップは短距離ワープで相手をすり抜けるのでイヤらしい使いかたもできた。
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 なお、ユニーク技のヌリファイシールドはキャラクターが触れてもダメージがある。出す位置をある程度変更でき、遠くに出せば吹っ飛ばした敵を拾って、さらにコンボをつなぐといったテクニカルなこともできた。
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チーム格ゲーに革命を起こせるか

 チーム式の格ゲーは、たとえば3人チーム交代式の場合、1キャラクターがワンコンボで倒されても「でも実質3割くらいのダメージだよね」みたいな感じで味付けされている場合が多い。やや強引だが、キャラクターの控えがいるぶん、ド派手なコンボでものすごい高火力を出す、といった魅力が味わえるだろう。

 本作はそこにメスを入れており、チームだからこその楽しみも味わえるし、1キャラクターだけを極めるようなプレイも可能と、プレイスタイルの両立を図っているタイトルだと感じた。なお、今回のバージョンはいろいろ試し試しにやった感じ、コンボだけで見るとだいたい2~3回読み勝てばラウンドを取れるようなダメージ量だった(複数人巻き込み除く。もしかしたらもっと減るコンボもあるかもしれないが)。
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 また、画面端の概念が通常の格ゲーとは少しだけ異なり、ブレイクで壁を破壊できる画面端と、壁に相手が貼り付いてコンボを狙える画面の端(相手を吹き飛ばしてもステージ移動しない、本当の画面端)があり、これもまた独特の攻防が生まれそう。地味なところで、ラウンド終了時に立っていた場所により、つぎのラウンドスタート時、1P2Pの立ち位置が入れ替わる場合がある、といった要素もある。

 そうした目新しさはありつつも、難点としては、やはりシステムが多いため、ハードルが高いように感じてしまう人が多そうなことだろう。カジュアルな作りを目指しつつも、中身はやはりアークシステムワークスお得意の緻密な攻防が練り込まれている印象だ。ただ前述の通り、ボタンをガチャガチャ押しているだけでもガッツリ遊べるような作りになっているし、チームメンバー交代を絡めなければそこまで複雑ではなかったりする(ほかの格ゲーに慣れていれば、だが)ので、間口は広めに感じられた。

 やはりわかりやすい魅力となるのはアークシステムワークスが描くマーベルキャラクターたちの数々だ。今回の試遊では6キャラクターしか使えなかったが、すでにタイトル画面にいるように、スパイダーマン、ゴーストライダーは発表されていることからも、アニメチックな世界観で多くのヒーロー・ヴィランたちの活躍が楽しめるはずだ。今後の続報にも、ぜひ期待したい。
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