2025年7月に20周年を迎えた『アイドルマスター』(アイマス)シリーズ。それを記念して、、“ガミP”の愛称で親しまれていた元『アイドルマスター』(アイマス)シリーズ総合プロデューサーの坂上陽三氏と、天海春香役の中村繪里子さん、如月千早役の今井麻美さんの鼎談を実施。
20年という長い時間を、『アイマス』とともに歩んできた3人だからこそ飛び出した話題が満載なので、最後までお見逃しなく!
※本対談は2025年6月上旬に実施しました。
※本対談は、週刊ファミ通2025年8月14日号(No.1909)に掲載した内容を調整したものです。中村繪里子さん(ナカムラエリコ)
11月19日生まれ。神奈川県出身。初めて受けたオーディションで天海春香役に抜擢。おもな出演作に、『ヤマトよ永遠にREBEL3199 』(桐生美影役)や『Caligula -カリギュラ』(ミレイ役)、『えとはなっ! ~干支っ娘・花札バトル~』(八俣クシナ役)、『OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者』(コルネリア、ドロテア役)など。
今井麻美さん(イマイアサミ)
5月16日生まれ。山口県出身。声優としてはもちろん、歌手やVTuber・詩趣ミンゴスなど、多岐にわたって活躍。出演作は『シュタインズ・ゲート』(牧瀬紅莉栖役)、『グランブルーファンタジー』(ヴィーラ・リーリエ役)、『超次元ゲイム ネプテューヌ』シリーズ(ノワール)など多数。
坂上陽三氏(サカガミヨウゾウ)
1991年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)に入社し、ビジュアルデザイナー、プロデューサーなどを歴任。2023年3月末、18 年間にわたり牽引した元『アイドルマスター』(アイマス)シリーズ総合プロデューサーのポジションを退任し、現在は江戸川大学社会学部・経営社会学科の教授としても活躍している。
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『アイマス』とともに歩んできた20年間
──『アイマス』が20周年ということで、まずは20周年を迎えた心境を教えてください。
中村
いまは18歳で成人といわれる時代になりましたが、私はまだ20歳で成人という感覚が残っていて。生まれた子どもが大人になり、独り立ちできるほどの時間をいっしょに過ごせたのは、本当にすごいことだなと思います。『アイマス』が9周年のタイミングのときに、趣味や特技はなんて答えたらいいかの悩んでいる、みたいな話を『アイマス』のスタッフさんたちとしたことがあったんです。そのとき石原さん(※1)に、「10年くらい続けているものがあったら、それはもう趣味や特技と答えていいんじゃないの」と言われたことがあって。
当時は、あと1年したら私にとって『アイマス』は趣味、特技ですと言えるときがくるんだと思っていましたが、あれから10年が経って20周年を迎えたいまとなっては、自分にとって『アイマス』はどんな存在なんだろうって……。本当に不思議な気持ちです。
※1……石原章弘氏。元『アイドルマスター』(アイマス)シリーズ総合ディレクター。坂上
人生ではないの?
中村
人生ですと言っちゃうのは簡単かもしれませんが、私は5周年を迎えたときも人生だと思っていたんですよ。それに、もし50年後にも『アイマス』が残っていたら、そのときこそ人生ですと言えるのかなと考えていて。ひと言ではなかなか表現できませんが、20周年を迎えられたことは、本当に得難いことなんだなと感じています。
──今井さんはいかがですか?
今井
20周年は、いろいろな作品やコンテンツが目指したくても、なかなか目指せるものではありません。口にするのは簡単だけど、本当にハードルの高いものだと思います。ちゃんと継続させていないとダメですし、たとえ間が空いたとしても、思い出してくれる人がいないと、周年をお祝いするのはなかなか難しいですよね。
でも、『アイマス』は毎年毎年、必ず活動をしたうえで、20周年という大きな節目を迎えることができた稀有な作品だと思います。『アイマス』が好きなすべての人たち。作っている人もそうだし、応援してくださっている人もそうだし、私たちみたいに手伝わせていただいている人もそうですが、みんなでお祝いできたらうれしいです。それに20年もの歴史があると、振り返るのも楽しいですよね。
ファンの中には、昨日『アイマス』が好きになった方もいると思います。そういった方たちからすると、自分たちは19年と364日の出来事を知らないと思うかもしれませんが、毎日毎日遡って20年分の『アイマス』をこれから知ることができると考えると、なんて充実した趣味なんだろうって。
坂上
気持ちはわかるけど、20年分も遡らないとダメ?(苦笑)
今井
もちろん、遡らなくてもいいのですが(笑)、それだけ深掘りできることを考えても、『アイマス』は本当にすごいコンテンツなんだなと思います。そんな『アイマス』に関われてきたことに、心から感動していますね。
──坂上さんの心境は?
坂上
20年を振り返って、いまでも覚えているのは周年ライブです。当時は「2周年でもやるの?」と言われましたが、自分たちからすると、「来年はどうなるかわからないからやれるときにやろう」という気持ちでした。10周年くらいまでは、そういう気持ちがずっとあったんですよ。
でも、そこから『アイマス』は20年も続けることができた。先ほど今井さんがお話したように、毎年毎年、活動を続けてきたからこそ20周年を迎えられたのですが、継続することは当時のプロジェクトのメンバーと誓い合ったんです。とにかく活動を続けようと。継続は力なりと言いますが、継続することで多くの方たちの協力を得られたのも、やっぱり大きかったのかなと思いますね。それにしても、もう20年か……。
今井
20年前に、3人でこんな鼎談をするなんて思いもしませんでしたよね。20年前と比べるとみんな変わっているはずなんだけど、気持ちはぜんぜん変わらない。
中村
変わらないのは、活動を続けてきたからだよね。久しぶりに会うと変わったところを探してしまうけど、私たちはずっといっしょに成長して進んできたから。
──『アイマス』が20年間、活動を続けてこられた秘訣はなんでしょうか?
今井
坂上さん教えてください。
坂上
うーん、ノリ?
一同 (笑)。
坂上
ウソです、ウソです(苦笑)。スタッフ間で大事にしていたのは、『アイマス』はカオスで、つねに斜め上を目指すことでした。どういうことかと言うと、できるだけ枠にはまらないようにしようという意味です。このコンテンツはこうだからと枠を決めてしまうと、クオリティーは上がっていっても、どんどん狭くなってしまいますよね。そうではなくて、つねに新しいものに対して敏感に反応していきました。
『アイマス』はアーケードからスタートし、家庭用ゲームに移行してソーシャルゲームでもリリースしています。当時は、社内の人間からもなぜ新作をソーシャルゲームで出すのかという声もありましたが、おかげさまで好評でしたし、その流れでアプリやブラウザゲームにもチャレンジできました。枠にはまらないようにする中で、『アイマス』の活動をどんどん広げていけたのが、継続できたいちばんの強みだったのではないかと思います。
中村
本当に続いちゃいましたよね。
今井
そうだね。私たちはお仕事を受ける側だから、続けたいと言っても難しいから。
中村
そうなんです。どのコンテンツも、いつまで続けられるかわからないじゃないですか。『アイマス』も最初はそうでしたが、続けるうちにプロデューサーさんの期待に応えられる環境になったことはすごいなと思います。プロジェクトを作っているクリエイター側だけではなくて、それを受け取ってくれるプロデューサーさんたちが生み出す空気感も、『アイマス』を長く続けられている秘訣になっているのかなって。
──なるほど。
今井
私は愛だと思います。『アイマス』を生み出した初期のスタッフさんたちが、アーケードゲームに革命を起こしたいという信念を持って作り始めたタイトルが、家庭用でより多くの人たちに愛された。それからアニメになることで、いままで波及していなかった層にも少しずつ広がっていって……。20年も続けていると、『アイマス』好きのクリエイターさんとお会いできることもあるんですよ。
坂上さんも総合プロデューサーを退任されましたが、ほかにもたくさんのスタッフさんが入れ換わっていて、新しく加わった方の中には、「子どものころから『アイマス』が好きで、『アイマス』に関われる仕事につけて幸せです」と言ってくれる人もいて。だから私は、愛情のバトンをつないでくれたから20年も続けてこられたと感じています。
中村
自分の好きなコンテンツをこうしたい、こうなってほしいと願うのは、ファンとして正しい欲求だよね。『アイマス』はファンの欲求を正しい形で継続できているんだなって思いました。
──それでは、みなさんの考える『アイマス』の魅力とはなんでしょうか?
今井
私はやっぱり“アイドル”だと思う。いまは世界中にいろいろなアイドルがいますが、日本人の生活には、アイドルというか、偶像的な存在が不可欠ですよね。
坂上
言い切っちゃった(笑)。
今井
アイドルに限らず、ペットでもそうだと思いますが、何らかの“推し”は存在すると思います。それくらい何かを“推したい気持ち”というものは、私たちの生活に根付いた気がするんですよね。
それがいま日本から世界に波及していると感じていて。アイドルという職業を選んだことで、日本の文化はおもしろいと感じてもらえていると思いますし、それが魅力につながったのかな。アイドルではなく歌手だったら、ここまで人気になっていなかったかもしれません。アイドルはいつまでも追いかけていたい存在でもあるので。
中村
私はアイドルが“不安定な存在”だからだと思います。完成しきっていない、まだ余剰があるところがアイドルの魅力といいますか……。私自身、春香を演じていて未完成だったり、不安定だったり、知らないところがまだまだあるなと感じています。不安定な存在だからこそ応援したくなりますし、多くの人が応援しているから、自分もアイドルを支える一員になりたいと思うんじゃないかな。
今井
坂上さんはどうですか?
坂上
ふたりの意見を聞いて、『アイマス』のテーマを伝えるときに使っていたキーワードを思い出しました。
──そのキーワードとは?
坂上
“永遠の未完成”です。中村さんがお話したように、デビューしたてのアイドルは未完成だと思っていて、千早のように将来は歌手になりたいと考えている子もいるでしょう。アイドルはあくまでも人生の通過点なのですが、なぜ“永遠”かというと、その先を描かないからなんです。アイドルとして成長していくいちばん楽しい時間を、ずっと見続けることができる世界。それが『アイマス』であり、作品のいちばんの魅力です。
20周年の『アイマス』を現す言葉は“愛”と“呪い”!?
──3人が集まってじっくり会話をする機会はなかなかないと思います。せっかくなので、お互いに聞いてみたいことなどありますか?
今井
はい! 坂上さんは、『アイマス』がイヤになったことはありますか?
坂上
いきなりぶっこんだ質問だなあ。イヤになったことはね、ときどきあるよ(笑)。
一同 (笑)。
今井
締切に追われているときとか?
坂上
締切もそうだけど、会社と部下の板挟みになったときかな。開発スタッフはこういうものを作りたいと提案をしてくれるのですが、僕はプロデューサーという立場上、『アイマス』をビジネスとして成功させなければいけなくて。会社と部下の板挟みになることが多々起こるんですよ。しかも要所要所で。
だからといって、会社に言われたことを部下には伝えないし、部下の不満を会社にも言わない。どちらの言い分もわかるんだけど、板挟みになっているときはひとりで悶々としていました。
中村
そういうときはどうするんですか?
坂上
深く考えない(笑)。
中村
答えが出るものだったら考えるけど?
坂上
それもそうだし、ビジネスとしてうまくいくように、最初に枠組みをしっかり作っていくところから動くようにしていたかな。
今井
ふだん悩んでいる姿を見せないで、プロデューサーたちから“ヘンタイ”コールを受けていたんですね。
坂上
あはは(笑)。
今井
そう思うと感慨深いですね。イヤなことはいろいろあったけど、『アイマス』は好きですか?
坂上
もちろん好きですよ。『アイマス』のように、自分たちでコンテンツ全体を作っていると実感できるタイトルはなかなかないので。だから『アイマス』に関わっていてすごく楽しかったですし、開発スタッフや中村さん、今井さんたちががんばっている姿を見ると、やっぱりほだされますよね。
今井
もうちょっとねばってみよう、みたいな?
坂上
そうそう。できるだけがんばってみようと思ったことは何度もありました。中村さんや今井さんは、『アイマス』のことをどう思っているの?
中村
愛していますが、一方で愛ってなんだろうと思っていて。
坂上
おぉ~。愛とは?
中村
答えはまだないんですよ。私にとってこれが愛ですという答えがまだないから、私は『アイマス』に関われている気がします。もし答えが見つかって、それが『アイマス』と相容れないものだったら、私が『アイマス』を受け入れられないし、『アイマス』が私を受け入れてくれないと思うので。だから答えがない
こと自体が、『アイマス』に対する愛なのかもしれません。
坂上
深いなあ。
中村
わかりやすく言語化できたり、共感を得られたりするような愛しかたを私はたぶんできていないし、していないと思います。あと、私は自己愛が強すぎて、自分と『アイマス』が一体化しているときがあるんですよ。それで『アイマス』のためにと思っていることと、自分が心地いいと思うことのバランスがわからなくなってしまうんですね。自分はこれでいい、心地いいと思っているものが、違う角度から見たときに『アイマス』のためにならないんです。
坂上
なるほどね。
中村
でも、自分の気持ちを否定したり、戦ったりしたら、それは私の生きかたとして心地よくないと思う。だから「愛とは?」に対する答えにはなってないんですよ。
坂上
気持ちはわかる。今井さんは?
今井
私にとって『アイマス』という存在は、いい意味でも悪い意味でも“呪い”だと思う。
坂上
ちょっと待って。そのキーワードを20周年の鼎談に残すのはやめよう(苦笑)。
今井
でも私はこの呪いを受け入れて、ともに生きることを選んだので、呪いも悪くないです。
坂上
そうなの?(苦笑)
今井
ただ、この『アイマス』という呪いに自分がかかっていることに気づけたのは、ずいぶん経ってからなんです。20代のころは、自分がいま生きて存在しているうちの大部分を、千早を演じるということが占めていたんですね。もうそれしかなかったんです。
呪いを少しずつほどきたくて、一生懸命ずっと取り組んできて、初めのうちは間違ったこともたくさんあったと思うし、いまが正しいとも思いませんが、少なくとも自分が千早とともに歩ませてもらってきた道が、自分にとってものすごく誇れるものなんだなと感じています。
それにまわりにいる方々や応援してくれているプロデューサーさんたち、私にとっていちばん身近な後輩たちが、「麻美さんが『アイマス』にいてくれてよかった」と忖度なく伝えてくれたときに、この呪いがとても幸せなものに感じるんです。
坂上
いいことを言っているんだから、呪いというワードを別の言葉に……(苦笑)。
今井
(笑)。でも、私もいろいろ考えたんですけど、いちばんピッタリくる言葉が呪いだったんですよ。千早に対してもそうなんだと思います。千早はいろいろなものを抱えている子で、底知れぬパワーを持った人物です。それまで深い人生を歩んでこなかった私が千早と出会い、彼女を演じるには、どう向き合っていったらいいんだろうと考えたときに、自分の引き出しを一生懸命探しても、答えが見つからないこともありました。そうやってずっと真剣に向き合ってきた20年だったと思うから、千早が私に問いかけてくるんですよ。「あなたもいっしょに『アイマス』の呪いを持ってくれるんですよね」って。
ただ、時が経っていろいろな千早を表現できるようになってから、呪いが違う形に見えるようになってきたんですね。とくに千早に自信が持てるようになったのは、アニメのときでした。アニメの収録を乗り越えてディレクターが「ありがとうございました」と言ってくださったときに、呪いが華やかなものに変わって自信がついた気がします。正直に言うと、自分には背負いきれなくて千早を演じるのがつらいときもありましたけど、逃げ出さずに立ち向かって、いっしょに歩んできてよかったなと思います。
坂上
まとめると、『アイマス』20周年は愛と呪い(苦笑)。
一同 (笑)。
坂上
呪いのほかにいい言葉はないかなあ。
今井
宿命……。
坂上
宿命か。
今井
でも、呪いと比べるとちょっと軽くなるじゃないですか。
坂上
宿命にしろ、呪いにしろ、言葉が重い!
今井
重い言葉を選んじゃうのは、千早だからですよ。でも、『アイマス』にはいろいろな子がいて、だからこそ作品の深みが増していると思います。千早は重い言葉を象徴するような子で、だからこそ向き合うのは本当に苦しかったし、自分に演じきれるのだろうかと泣くこともありました。千早の歌がうまいという設定も、下手って思われたらどうしようと悩みましたし。歌えたと思ったら、もっと難しい歌がきた、どうしようって(笑)。
坂上
あはは(笑)。
『アイマス』で体験したワクワクをもう一度!
──中村さんと今井さんが今後やってみたいこと、坂上さんはこんなことをやったらいいのにといったアイデアはありますか?
今井
総合プロデューサーを退任したいまなら、好き勝手に言えますからね。
坂上
ラスベガスでライブをやるのがいいんじゃないかな。
一同 (笑)。
今井
ついて行こうかなって?
坂上
ゲストで呼んでほしい(笑)。
──中村さんと今井さんは5月に行われたアニメセントラル(アメリカのシカゴで毎年開催されている巨大アニメイベント)に出演されましたからね。イベントでは、アメリカツアーをやりたいという夢を語られていましたが。
中村
そうですね! アニメセントラルに参加して、『アイマス』のプロデューサーは世界中にいるんだっていうことを実感できました。
坂上
開発者目線で言うと、未来の技術を積極的に取り入れると、ますますおもしろくなるんじゃないかなと思いますね。たとえば、自動生成AIがもっと進化して、プロデューサーに合わせて自動的にシナリオを生成してくれるようになると、プロデューサーごとに変化するストーリーを作れるかもしれません。
そういう意味でいうと、いつまで経っても『アイマス』に終わりはないんだろうな。これまで通り、型にはまらずに、斜め上に突き進んでほしいですね。ふたりはやりたいことある?
中村
アイドルと向き合ってきた私たちを、たくさんのプロデューサーが支えてくれているのが『アイマス』だと思っているので、私自身がやりたいことではなく、春香だったら何がやりたいんだろうと考えちゃいますね。
だから私がやりたいことをお話するのは難しいのですが、今後も春香がやりたいことを自分なりにしっかりと考えて、体現していきたいと考えています。
坂上
春香はお菓子作りが得意だから、レパートリーを増やしたら?
今井
世界旅行に行って。
中村
特技の項目が増えていく(笑)。
──(笑)。今井さんがやりたいことは?
今井
『アイドルマスター』から『アイドルマスター2』のときのように、ひとつ歳を取りたいです。
中村
春香は16歳から17歳になったんだよね。
今井
千早は15歳から16歳になりましたが、あのときものすごくワクワクしたんですよ。
中村
ワクワクした!
今井
作中で歳を取らないよさもありますが、歳を取って成長するおもしろさもあるじゃないですか。あのとき感じたワクワクをもう一度体験したいですね。
坂上
でも、歳を取って千早がヤンキーになっていたらどうする?
今井
やーだー!
一同 (笑)。
今井
千早はヤンキーにはなりません!
──2026年1月に、武道館での単独公演も控えていますからね。
今井
武道館単独公演は、千早と私はもちろん、クリエイターさんやプロデューサーの方々にとっても悲願でしたからね。『アイマス』では、これまでに何度かxRライブ(※2)を行っていますが、千早と私にとっては横浜以来になります(※3)。
※2……VR、AR、MRなどの現実世界と仮想世界を融合させる技術を用いたライブ。
※3……2018年5月に横浜市のDMMVR THEATERで開催された“THE IDOLM@STER MR ST@GE!! MUSIC♪GROOVE☆”のこと。なお、同公演はMRライブとなっていた。今井
最新の技術でどのようなライブパフォーマンスを行えるのか楽しみですし、演じるキャラクターで武道館の単独公演を行うのは声優として集大成をお見せできる機会だと思うので、いまからとても期待しています。
中村
千早の武道館公演は春香たちも私も心待ちにしていますし、うらやましいと思っているんじゃないかな。もちろん嫉妬心ではなくて、羨望の眼差しで「私もやりたい」って。
今井
xRライブを体験していないメンバーには、はやく体験させてあげてほしい。10月に開催されるやよいと伊織のライブ(※4)も楽しみにしています。
※4……高槻 やよい・水瀬 伊織 twin live“いつまでもなかよし!”のこと。
──まだまだ話題は尽きませんが、最後に20年間支えてくれたプロデューサーの皆様に改めてメッセージをお願いします。
中村
私は自己愛がとにかく強いのですが、それに気づかせてくれたのが『アイマス』でした。声優になる前は、自分のことがわからなくて好きではなかったんですよ。でも、『アイマス』で春香と出会い、多くのプロデューサーが私たちを応援してくれていることを、ライブなどを通して間近で体感したことで、自分のことを好きになることができました。
春香は私を導いてくれる大切な存在ですが、プロデューサーさんたちが春香といっしょにいてくれるおかげで、生きていられると思います。だからこれからもいっしょに過ごしましょうね、プロデューサーさん。
今井
20年の歴史があるので、多くのプロデューサーがこの鼎談を読んでくれているのではないでしょうか。『アイマス』からちょっと離れていた人、反対にいまいちばんハマっている人。本当にいろいろな人がいると思いますが、『アイマス』が好きだという共通点があるので、絶対にわかり合えるんじゃないかな。私はわかり合いたいと思うタイプなので、これからもどんな形であれ、『アイマス』のことを好きでいてくれる方とはつながっていられるのではないかと考えています。今後も『アイマス』や千早たちのことをよろしくお願いします。
坂上
『アイマス』が20周年ということで、まずは20周年をプロデューサーの皆さんとお祝いしたいと思います。本当におめでとうございます。20年の中でいろいろなブランドやコンテンツが生まれて、幅広い世代のプロデューサーに支えられてきました。私は総合プロデューサーのポジションを退任していますが、『アイマス』がこれからも世代を超えたプロデューサーの皆様に愛される世界が続くことを望んでいます。30周年、40周年、50周年を迎えられることを心から祈っておりますので、今後も『アイマス』を応援してください。
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