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今井麻美さん初のベストアルバム『A・S・A Vol.1』発売記念インタビュー。「この機会に歌手としての私のことも知ってほしい」

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今井麻美さん初のベストアルバム『A・S・A Vol.1』発売記念インタビュー。「この機会に歌手としての私のことも知ってほしい」
 声優・歌手として活動する今井麻美さんが2025年6月28日に自身初となるベストアルバム『A・S・A Vol.1』を発売。同アルバムにはファン投票で選ばれた9曲に加えて、今井さんと音楽活動のプロデューサーである濱田智之氏がそれぞれ選んだ楽曲が1曲ずつ、さらに新曲『ジャンヌの末裔』の全12曲が収録されている。

 そんなベストアルバムの発売を記念して、今井さんにインタビューを実施。ファン投票で選ばれた楽曲の印象、新曲『ジャンヌの末裔』の制作秘話や今後の活動についてなど、たっぷり語っていただいた。
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今井 麻美イマイ アサミ

5月16日生まれ。山口県出身。『アイドルマスター』シリーズ(如月千早役)を始め、『シュタインズ・ゲート』シリーズ(牧瀬紅莉栖役)、『グランブルーファンタジー』(ヴィーラ・リーリエ/フライデー役)など多数の作品に出演。

――1stシングルの発売から考えると、活動17年目にして初となるベストアルバムが発売されましたが、いまの心境を聞かせてください。

今井 
あっ、もう17年目なんですね。最近、ほかの取材などで聞かれることがあったのですが「10数年です」とごまかしていたので、いま改めて知れてよかったです(笑)。

――それはよかったです(笑)。

今井 
さっそく本題からそれました、私の中でベストアルバムを出すというのは、本当に長く活動されている方が多いという印象があったので、私もベストアルバムを出せるだけの年数を重ねたんだなというのが率直な気持ちです。

――活動17年目で初のベストアルバムというのは、珍しいような気がしますね。

今井 
そういうものですか?

――いろいろな方がいると思いますが、もう少し早くに出されているイメージがありますね。

今井 
じつは、2017年に当時のほぼ全曲を収録した『rinascita』というアルバムを発売したのですが、そのときにベストアルバムにするという案もありました。でも、当時の私が「ベストアルバムは違う気がする」と言ったことで、コンプリートアルバムという形になったので、このタイミングで初めてのベストアルバムになったのは完全に私のせいですね(笑)。

――発売されて少し経ちましたが、ファンの方の反応はいかがですか?

今井 
発売後にファンの方とお会いするイベントはこれからなので(※本インタビューは7月上旬に実施)、その時に直接感想などが聞けるのかなと思っています。ただ、ラジオなどにいただくメールを見ていると、ジャケット写真を褒めていただけているのが、すごくうれしいですね。今回のアルバムには新曲が1曲入っていますが、コアなファンの方々にとっては、それ以外の曲は既に知っているものなので、そういった方々にとっても「おっ!」と手に取ってもらえるようなものになったのかなと思います。

――ちなみに細かいところではあるのですが、既存の曲のマスタリングなどは変わっているのですか?

今井さんの音楽活動のプロデューサーの濱田智之さん(以下、濱田) はい、マスタリングは全曲やり直しているので、既存曲をお持ちの方は、聞き比べてみるのもおもしろいかと思います。

――そうなんですね。ちなみにジャケット写真のお話が出ましたが、撮影でのこだわりや思い出があれば教えてください。

今井 
今回は、新曲『ジャンヌの末裔』のイメージから、高貴でレトロ、そして強い女性を思わせるような、少し中性的な洋服がいいなと考えました。ただ、いかにもレトロな服やジャンヌ・ダルクのコスプレっぽいものは違うなと思っていろいろ探しているうちに、ちょうどいい塩梅の洋服を見つけたんです。メタリックな質感で、光が当たると光沢が出るワンピースで、これを着て戦うイメージです。そういったインスピレーションをうまく表現できたのかなとは思います。

――通常版とファンクラブ限定版でかなりイメージが違いますよね。先日のファンクラブイベントで、ファンの方に好きなほうを聞いた際にも意見が分かれていましたが、今井さん的にはどちらがお好きですか?

今井 
私は通常版が好きですね。真正面から捉えない構図や空気感がある雰囲気とかがお気に入りです。あと、私は背景フェチなので、背景がめちゃくちゃ素敵で。遠近感や後ろのシャンデリアの感じもすごく好きですし、見せたかった洋服もバッチリ映っているので。
[IMAGE][IMAGE]
写真左:通常版、写真右:ファンクラブ限定版
――まわりの家具や壁紙とも雰囲気がすごく合っていますよね。

今井 
そうなんです。本当にラッキーでした。でも、私はけっこうそういうことが多いんですよね。ファンクラブ限定版のほうもすごくおもしろい写真ですよね。

――籠のインパクトがすごいですね。そんなアルバムに収録されている楽曲12曲のうちの9曲はファンの方の投票で決まったとのことですが、結果を見たときの印象はいかがでしたか?

今井 
さすがバランスを取ってくるなと思いました。というのも、私はファンの方というのは、自分を表す鏡だとずっと思っていて。そんな中で私は自分のことを“バランサー”と表現することがあるので、応援してくださる方々も無意識にバランスを取ってくれるんだなと(笑)。

――『朝焼けのスターマイン』や『rinascita』など、わかりやすく人気の曲がありつつも、意外な曲が入っていたりして、本当にバランスがいいですよね。今井さん的に、「この曲が入るのは意外だった」みたいな楽曲はありますか?

今井 
やっぱりタイアップなどの作品に紐づく曲が選ばれるかなと思っていたので、『いっしょ。』とかは少し意外でしたね。

――初期のころはライブでいっしょに歌ったりするのが定番だったりもしたので、そのときのことが思い出に残っている人が多かったのかもしれないですね。

今井 
確かにそれはあるかもしれないですね。あと私の代表曲はどちらかというと幻想的なものだったり、ダークな雰囲気だったりするものが多いのかなと自分では思っていたので、『Aroma of happiness』が上位にいたのにはめちゃくちゃ驚きました。

――『Aroma of happiness』が発売された当時、「これがつぎの今井さんのアルバムの表題曲なんだ」と驚いた記憶があります。

今井 
やっぱりそうですね。その前のアルバムが『COLOR SANCTUARY』でしたし、方向性がまったく違うという(笑)。PVもめちゃくちゃかわいらしくて。基本的にPVの撮影は夜の暗闇の中を歩いたり、崖際で波の水を浴びたり、けっこう過酷なことが多かったのですが、『Aroma of happiness』はただただ楽しかったですね。子役さんたちといっしょで、すごく楽しかったですし、いわゆるステージママという方を初めて目の当たりにしてワクワクしました。皆さんとってもいい方々でしたが、自分のお子さんが迷惑かけてないかとか、言われた通りにできるのかというのをハラハラ見守っている感じがめちゃくちゃかわいらしくて。「これが子役の世界か」と思いました(笑)。

――その子役の子どもたちも、いまは成人になっているくらいですかね?

今井 
確かに。もうそんなにも時が過ぎたんですね。

――そう考えると歴史を感じますね。ファン投票で選ばれた曲に加えて、今井さんと濱田さんが選ばれた曲も収録されています。今井さんが『海月〜Jellyfish〜』を選んだ理由や、濱田さんが『オーロラの音』を選んだことに対してどのように感じられたか聞かせてください。

今井 
私はいくつか候補を挙げさせていただいたんですが、すべてライブのセットリストに入っているとうれしい楽曲を選びました。その中から、ほかの曲とのバランスなどを見て、濱田さんが『海月〜Jellyfish〜』を選んでくださった形です。

 濱田さんが自身のセレクトとして
『オーロラの音』を選んだのは意外でしたね。私の中で濱田さんが選ぶのは、ご自身が手掛けられている楽曲だと思っていたので。ただ、理由を聞いたら、「自分の曲を選ぶのはちょっと違うかなと思って、それ以外から選んだ」みたいなことをおっしゃっていたのですが、私のセレクト楽曲のほうは複数あったにも関わらず、「(自身が作曲を担当している)『海月〜Jellyfish〜』を選んでるやないかい!」と思いました(笑)。

――ちなみに先ほど今井さんセレクトの楽曲は、ライブのセットリストに入っているとうれしい楽曲を選んだという話をされていましたが、『海月〜Jellyfish〜』に関して思い出などはありますか?

今井 
当時はめちゃくちゃ難しくて、歌うのに苦労した思い出がありますね。CD音源とライブ音源とではまったく雰囲気が変わるんですよね。CD音源の幻想的な雰囲気というのが、バンドでは再現するのが難しかったみたいで、最初のころはライブアレンジにするとぜんぜん歌えなくて、リハーサルで泣くみたいなこともありました。そんな中で、スタッフさんやバンドメンバーが試行錯誤してくださって、歌えるようになったときの喜びはとくに印象に残っています。

 いまだと技術的にもだいぶ追いついてきて理解できるのですが、リズムの取りかたがけっこう複雑なので、当時は「どういう仕組みなの?」と思いながら歌っていたので、そういったものを乗り越えられた楽曲というイメージがすごく強くて。歌っていて本当に気持ちいいですし、「海月になりたい」と思ったこともあります。じつは、ふだん友人とプライベートで旅行に行くときに私から提案することはほとんどないのですが、「海月がたくさん見られるところに行きたい」と言ったことがあって。それは『海月〜Jellyfish〜』が好きだからというのがあったからかもしれないですね。

――今回のベストアルバムには、新曲『ジャンヌの末裔』も収録されていますね。先日のファンクラブイベントでも少し語られていましたが、改めて制作経緯などを聞かせてください。

今井 
『ジャンヌの末裔』は、20年近くいっしょに活動を支えてくださっている、森由里子さんが作詞してくださっています。すごく尊敬する作詞家さんのおひとりなのですが、そんな森さんが約2年前に突然「麻美ちゃんをイメージして作詞をしてみたんですけど、もし使う機会があったら」と、濱田さんに歌詞を送ってくださっていたんです。ただ、歌詞を送ってくださったのが、ちょうど新曲を自由に作れるタイミングではなくて、ずっと寝かされていたんです。

 それで、今回のベストアルバム用に新曲を1曲作るとなったときにすごい速さで歌詞があがってきたので理由を聞いたところ、森さんのその歌詞を使ったと聞きました。その話を聞いたときに、名だたる楽曲をたくさん生み出しているカリスマ中のカリスマの方が、私だけを思って作詞をしてくださるなんてことがあるんだとめちゃくちゃ驚きました。

濱田 ちなみに森さんはSNSで想いなども綴ってくださっています。


――今井さんをイメージした歌詞ということですが、とくに心に刺さったフレーズや、お気に入りの部分はありますか?

今井 
「私は絶望しない」というのがすごく強い言葉だなと思います。やっぱりご時世的にも、物価も下がらなかったり、気温は暑かったりで、なかなか未来が明るく思えなかったりしたときに、軽い気持ちで「もう絶望だわ……」と言ってしまうことが私もあって。ただ、「絶望」は「望みを絶つ」ということで、それこそジャンヌ・ダルクが生きた時代で考えると、言葉の重さの度合いがまったく違うんだろうなとすごく感じました。 私は「ご飯屋さんに行ったら満席で絶望したわ……」くらいの感覚ですぐに使ってしまうことがあったりしますが、そんなに簡単に言ってはいけない言葉だなと。

 そういう意味で、本当に言葉というものをもう一度思い起こすキッカケになるくらい、日本語が綺麗なんですよね。森さんの素晴らしいところが全部出ていて、そんな方に自分という存在をある種、認めていただいたと言ってもいいかなと思うと、めちゃくちゃうれしかったです。

――レコーディングはいかがでしたか?

今井 
楽しくできました。私のことをよくわかっているスタッフさんがレコーディングに携わってくださっていたので、割と悩まずに取り組めたかなと思います。あと、森さんも現場に来てくださって、楽しくおしゃべりをした記憶が強いですね。ひさしぶりにお会いできたので、それもすごくうれしくて。

濱田 じつは『ジャンヌの末裔』に関して、今井さんがまだ知らない秘密があります。

今井 
えっ!? なんですか?

濱田 今井さんに完成したデータを送って「OKです」と返事があったあとに、オケを少し直しました。なので、ファンクラブイベントで先行公開したときとは違うところがあります(笑)。

――最後の最後までこだわられたということですね。改めてになりますが、今回収録されている楽曲の中で、とくに思い出に残っているものや、いまだから話せるエピソードみたいなものはありますか?

今井 
そうですね……先ほど『海月〜Jellyfish〜』のときにも少し話しましたが、初期のころは自分の技量が追いつかなくて、よくレコーディングのときに泣いていました。収録中に悔しくて、「こんなはずじゃないのに……うまくできなかった……」みたいなのが何曲かあるんですけど、今回の収録曲の中だと『Hasta La Vista』とかはそうだった記憶があります。

――当時も難しかったと話されていたと思いますが、そこまでたいへんだったんですね。

今井 
私のレコーディングのやりかたとしては、慣らしで何回か歌って、「そろそろ慣れてきたな」となってきたら、1番をスムーズに何回か歌って調整していただいて、それを2番、3番と同じようにやって全部を聞くという流れなのですが、だいたい2番終わりくらいのタイミングで悔しさがこみ上げてくるんですよ。調整するときに何度も歌うので、「このテイクはここがうまく歌えたけど、このテイクはあそこがうまくいかなかった、」みたいなものがやっぱり自分の中であるので、「なんで、1発で完璧なものが出せないんだ……」という悔しさが積み重なって、蓋がポンッと外れて「うえーん」と泣いてしまって……。

――そうだったんですね。

今井 
いま振り返ると、「若かったな」とすごく思い出されますね(笑)。まわりの皆さんは、「そんなことないよ。歌えてるよ」と励ましてくれるのですが、当時の私は聞く耳をまったく持っていなかったです。でも、全部繋ぎ終わったら私が「意外と歌えてた!」と言うから、「だから言ったじゃん」といつも呆れられていました(苦笑)。

 でも、私的にはそれを一発で出したかったんですよ。当時はまだ技量が追い付いていなかったので、10回以上歌って、そのうちの1回だけがうまく歌えるという感じだったので、その精度をもっと上げたいという想いがすごく強かったんだと思います。最近は少しずつ技量も追いついてきて、表現したいと思っているものを割と早い段階で出せるようになってきてはいるので、そういう意味では、昔のようなドラマチックなレコーディングがなくなったのは少し寂しくもありますね。

濱田 レコーディングの時間が昔に比べると、圧倒的に短いですよね。

今井 
そうですね。10年以上前だと5時間以上は掛かったり、もっと長い時は夜中まで伸びてしまったこともありましたね。先ほどお話ししたように、最近は割と早い段階で自分でも納得できるようにはなってきていますが、それこそライブで歌うとまたすごくイメージが変わるので、「レコーディングのときにもっとこんな風に歌いたかった」と後々思うことが増えてきていますが、数打ちゃ当たるでレコーディングしていた時代が、懐かしく青春だなと思いますね。

――いまライブで歌うというお話もありましたが、今回の収録曲の中で、とくにライブで印象に残っている楽曲はありますか?

今井 
2012年12月にSHIBUYA-AX で開催した“5thライブ『Precious Sounds』”で『Dear Darling』を初披露したときのことはめちゃくちゃ覚えていますね。それこそ先ほどお話しした『Aroma of happiness』もそうですが、かわいい系の曲というか、ど真ん中の直球の曲というのはわりと私が嫌がっていたので、当時は恥ずかしくて。ライブで初披露ということもあって、皆さんのどよめいたお顔が忘れられません。

――何も言ってないのに会場がピンク色のサイリウムで染まりましたよね。

今井 
そうなんですよ。皆さんが慌ててピンクに変えている様子もおもしろかったです。いまでは、私のライブはサイリウムの文化が減ってきて、皆さん下のほうで軽く照らしてくださることが多くなってきましたが、当時はピンク色のサイリウムを上のほうで振っていて、あの光景も懐かしいですね。

――『Dear Darling』というと、最初のコールもインパクトがありますが、最初に聞いた時はいかがでしたか?

今井 
当時は「何やってるんだよ」と思っていましたが、いまは「なんかかわいいな」と感じています(笑)。

――ここ数年は声出しNGの時期もありますし、アコースティックライブも多かったので、最近ファンになった方からすると、「いつかあのコールを言ってみたい」と思っている方もいるのかなと思います。

今井 
確かにそうかもしれないですね。やっぱり年齢を重ねてきたこともありますし、私の特性上、得意分野がアコースティックなので、どうしてもライブをやるとなるとアコースティックライブが多くなってきています。私は弦楽器がすごく好きなのですが、この業界に入ってキャラソンとかを歌っているときに、「今井さんの声は弦楽器みたいだね」と言われたことが何度かあって、めちゃくちゃビックリしましたし、うれしかったんですよね。

 当時は「どういったところが弦楽器みたいなんだろう?」と理解できなかったのですが、時が経っていろいろ経験を積んでいるうちにわかってきて。弦楽器は空間を震わせる力みたいなものが強いと思うんです。ピアノとかも厳密には違うものの弦楽器のような側面もあって(ピアノは打弦楽器)、そういった楽器が自分にはすごく合っているなと感じています。

――ありがとうございます。これまで収録されている楽曲などについて語っていただきましたが、改めて振り返ってみて、今回のベストアルバムをひと言で表現するとどういうものですか?

今井 
「活動を長く続けていたらこんなご褒美をもらえるんだよ」という塊です。やっぱり数曲しか楽曲を出せていなかったらベストアルバムは作れないので、本当に長く続けてきたご褒美だなと思います。情報がたくさんあるからこそ、こうまとめていただけるのは、おそらく皆さんにとってもとても便利なのかなと。じつは、まだCDが私の手元に届いていないのですが、発売日にiPhoneのMusicにおすすめとして出てきて、「私、取り込んだっけ?」とビックリしました。

濱田 Apple Musicのおすすめかな?

今井 
おそらくそうだと思います。私はアナログな人間なので、ライブラリとApple Musicを連携させたくなかったのですが、操作を間違ったのか知らないあいだに連携されてしまったみたいで。でも、私と同じようにおすすめに表示されている人もいるかもしれないですし、そう考えるとこれまでの活動がまとめて追うことができますし、やっぱりすごくいい機会だなと思います。

――それこそ今回のベストアルバムを機に、今井さんのCDを初めて購入するという方もいるかなと思いますが、そういった方にアピールをお願いできますか?

今井 
それはすごく難しいですね……(苦笑)。でも、声優として活動しているときとは違った部分を見つけられるかなと。初めての方だと歌手としての私の活動をあまり知らない方が多い思います。もちろんその中にはキャラクターソングなどで、私の歌自体は聞いたことがあるという方もいらっしゃると思いますが、キャラクターソングを歌うときと、歌手の今井麻美として歌うときとでは少し違うところがあるので、そういったところに注目していただけるとうれしいですし、楽しいのかなと思います。

――楽曲の方向性もかなり違うので、きっと「この曲が好きだな」みたいなものが1曲はありそうですね。

今井 
そうであるとうれしいですね。

――今回の発売記念イベントは、いつものトーク&ライブに加えて、今井さんの個人活動で初のオンラインサイン会が開催されますね。こちらは追加分も含めて完売という状況ですが、意気込みをお願いします。

今井 
初めてオンラインサイン会をやったのがVTuberの詩趣ミンゴスとしてでしたが、面食らうような体験でした。今回は詩趣ミンゴスのときのように1対1ではなく、YouTube Liveで生配信されるということで形式は少し違いますが、雰囲気はなんとなくわかった気がします。

 正直にお話しすると、CDが余ってしまわないか不安でした。詩趣ミンゴスのときは初めてCD発売ということで、ご祝儀みたいなところもあったと思いますし、サイン自体もまだ数が少ないので。でも、皆さんが購入してくださって、完売ということで本当にありがたいです。私はふだんサインをするときは、いかに効率よくできるかを考えるのが好きで、今回もその感じでやってしまうと、すぐに終わってしまうので、ちゃんとイベントとして成立するように注意したいと思います(笑)。

――今後の活動についても聞かせてください。先日ファンクラブの会員向けに行われたバースデーイベントでは、今後のイベントや新たに制作する楽曲の方向性について、ファンの方と意見交換も行われましたが、議題に挙がったもの以外も含めて、「こんなことをやってみたい」、「こんな楽曲を歌ってみたい」というものはあったりしますか?

今井 
めちゃくちゃ仲のいい子といっしょにライブやバスツアーをやってみたい……あっ、なんでもないです。

――気にせずに言っていただいて大丈夫ですよ。

今井 
いまのは質問された瞬間に由実さん(原由実さん)とバスツアーをやって、由実さんがひたすらカニを食べているところを見たいと思って、何も考えず欲望のまま咄嗟に答えてしまいました(笑)。たぶん、いま某コンテンツのレッスンとかでみんなとめちゃくちゃ会っているので、みんなと何かしたいという想いが強くなっているみたいです。なので、それが落ち着いてから改めて考えさせてください。

――わかりました(笑)。ちなみに今回のベストアルバムは“Vol.1”と付けられていますが、“Vol.2”の予定は?

今井 
私は “Vol.1”と誰が付けたのかすら知らないので、わかりません(笑)。なので、“Vol.2”があるのかは言及しませんが、今回のアルバムを好評いただけたら、つぎを出せる可能性を残してくれているのはうれしいですし、おもしろいなと思います。

――最後に改めてファンの皆さんにメッセージをお願いします 。

今井 
17年目の音楽活動の一環としてベストアルバムを出させていただきました。『A・S・A』というタイトルはまさに私を表していると思います。最近はVTuberとしてもうひとつの体を手に入れて、そちらのほうが“ミンゴス”という香りが強くなっている中で、「生身の私もがんばってるよ」という思いも込めて、“ASAMINGOSU”の“ASA”を取って付けてみました。これから『A・S・A』が“Vol.2”、“Vol.3”と続いていけるかどうかは、皆さんにたくさん聞いていただけるかどうかにかかっていると思いますので、ぜひCDを手にとって、もしくはApple Musicなどの音楽配信サービスでも聞いていただけたらうれしいです。

『A・S・A Vol.1』情報

  • アーティスト:今井麻美
  • タイトル:『A・S・A Vol.1』
  • 発売日:2025年6月28日(土)
  • 価格:3300円[税込]
  • 発売元:SUZAKU label、販売元:AniTone Music
【収録内容】
  1. ジャンヌの末裔
  2. Dear Darling
  3. little legacy
  4. Hasta La Vista
  5. オーロラの音
  6. Aroma of happiness
  7. AQUAMARINE
  8. 海月〜Jellyfish〜
  9. 朝焼けのスターマイン
  10. rinascita
  11. 星屑のリング
  12. いっしょ。
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集計期間: 2025年07月23日03時〜2025年07月23日04時