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『ゴースト トリック』15周年。『逆転裁判』の巧 舟氏が手掛けた一夜限りのミステリーアドベンチャー。"死者のチカラ"で事件の謎を追う【今日は何の日?】

byなんでもゆうこ

『ゴースト トリック』15周年。『逆転裁判』の巧 舟氏が手掛けた一夜限りのミステリーアドベンチャー。"死者のチカラ"で事件の謎を追う【今日は何の日?】

『ゴースト トリック』15周年。タマシイとなった男の孤独な追跡劇。死の真相の解明を「やってやりますともッ!」

 2010年(平成22年)6月19日は、ニンテンドーDS用ソフト『ゴースト トリック』が発売された日。本日で15周年の節目を迎えた。
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※iPhoneおよびiPod touch版の発売は2010年12月16日。
 本作は『逆転裁判』シリーズの生みの親、巧 舟氏による謎解きミステリーアドベンチャー。最初からクライマックスという展開は多くあれど、主人公がいきなり死んでいるところからスタートする作品は数少ない。……たぶん。
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 主人公の名前は“シセル”。文字通り“死せる”男だ。ゲーム開始時点ではすでに何者かに撃たれ、記憶のないタマシイとなっている彼は、謎の電気スタンド“クネリ”に導かれて“死者のチカラ”に目覚める。

 果たして誰が自分の命と記憶を奪ったのか。このままでは死んでも死にきれないと、シセルはみずからの死の真相を解明すべく動き出す。彼の魂消滅のタイムリミットは、明日の朝まで。
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自身に"死者のチカラ"があることを知ったシセル。
 シセルの特別な力では物体に“トリツク”ことができ、さらには取り憑いた物体を“アヤツル”こともできる。トリツク際には時間が停止し、物体とコアを伝って別の物体へ移動可能だが、距離が離れすぎていると乗り移ることはできない。
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 一方、アヤツル際には時間が進み、冷蔵庫だったら扉を開く、自転車なら走らせるなどのアクションを取れる。取り憑いている物体&コアの位置を物理的に動かすことで、それまで届かなかったコアに乗り移れるようになるわけだ。

 上記の方法を用いて、シセルは冒頭で本作のヒロインである刑事“リンネ”の死の運命を変えることになる。暗殺者の手に掛かって亡くなった彼女に取り憑くと、時間はなんと死の4分前へ。もうひとつの死者のチカラである“モドル”が発動したのだ。
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暗殺者の魔の手から救うべく物体を移動して操るうち、リンネの物語は進んで、命の残り時間が減っていく。
 最終的にシセルは金具に取り憑いて鉄球を落とし、かろうじて暗殺者の撃退に成功する。トリツクとアヤツルをくり返して制限時間内にパズルを解き、運命を改変するというシステムは本作ならではだ。各ステージをクリアーすると達成感とともに安堵感に包まれるのは、本作が生死をテーマとしているからだろう。
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死者のチカラで通話中の相手の電話番号を入手し、電話線を使って移動することも。
 ただし、タマシイが消滅を迎える明朝までの一夜限りのミステリーは、そうやすやすとは解決できない。公園、刑務所、犯人のアジトといった具合に物語の舞台はバラエティーに富んでおり、登場人物のアクションに依存したタイミング重視の移動なども用意されている。
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 また、物語上でも、登場人物に忍び寄る死の影、リンネが捜査中のとある事件、犯人たちの狙いなど、さまざまな要素が絡み合い、主人公の死から始まった一連の出来事は複雑な経緯をたどっていく。紆余曲折ありながらも失われた自身の過去に迫っていく物語は、プレイする者を魅了する。

 魅力を挙げればキリがないが、独特のテンポ感を持つセリフ、濃すぎるキャラクターたちなど、本作でひと際目を引く要素にも言及しておきたい。主人公はもちろん、ポメラニアンの“ミサイル”から犯人一味、名もなき刑事にいたるまで、彼らの言動はじつにユーモラス。アクが強く、クセになる。
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ミサイルという名前が、巧氏の愛犬から付けられていることは有名だ。
 さらに、『逆転裁判』シリーズでもおなじみの杉森雅和氏らによるBGMも心を湧き立たせる。ときに軽快でときにシリアスなBGMに乗せられて、プレイヤーはその世界観にどっぷりと浸ることができるのだ。

 2023年6月30日には、Nintendo Switch、プレイステーション4(PS4)、Xbox One、PC(Steam)用、2024年3月28日にはスマートフォン(iOS/Android)用のHDリマスター版が発売され、本作はより手軽に遊べるようになった。HDリマスター版は杉森氏によるオリジナル曲のほか、『
大逆転裁判』シリーズのBGMを手掛けた北川保昌氏がアレンジした37曲などを収録。新規コンテンツも追加され、新たに“ヨミガエッタ”このミステリーアドベンチャーをぜひ体験してみてほしい。
[IMAGE]画面写真はHDリマスター版(PS4)のものです。
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