【PC版】『FF7 リバース』北瀬P、浜口Dインタビュー。最高品質のグラフィックや操作などへのこだわりを訊く。3作目はシナリオも完パケし作り込み段階へ

by杉原貴宏

by村田征二郎

更新
【PC版】『FF7 リバース』北瀬P、浜口Dインタビュー。最高品質のグラフィックや操作などへのこだわりを訊く。3作目はシナリオも完パケし作り込み段階へ
 2025年1月23日、スクウェア・エニックスからSteam、Epic Games Store向けに『ファイナルファンタジーVII リバース』(※)がリリースされる。価格は通常版が9878円[税込]、Digital Deluxe Editionが11501円[税込](2025年2月6日までは早期購入セールとして通序版は6915円[税込]、Digital Deluxe Editionは8051円[税込]の30%オフで購入可能)。
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※『ファイナルファンタジー』は『FF』と略しているところがあります。
 PC版にはライティング調整、シーン全体のポリゴン密度・テクスチャ密度が向上し、より美しく・精細な背景を実現、最大120FPSへの対応、PCへの最適化はもちろん、Steam版では“Steam Deck”でのプレイにも対応している。
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 本稿ではそんなPC版のさらなるこだわりや特長などを北瀬佳範プロデューサーと浜口直樹ディレクターにうかがった。3作目の進捗に関する発言にも要注目だ。

北瀬佳範氏キタセ ヨシノリ

1966年生まれ。アニメーションの制作会社を経て、スクウェア(当時)に入社。『FF』シリーズには『FFV』から参加。『FFVI』では初のディレクターを務め、以降、多数のシリーズ作でディレクターやプロデューサーとして制作を統括する。 代表作『FFV』~『FFVIII』、『FFX』、『FFX-2』、『FFXIII』、『FFVII リメイク』ほか (文中は北瀬)

浜口直樹氏ハマグチ ナオキ

『ファイナルファンタジーVII リバース』 ディレクター 2003年にスクウェア・エニックスに入社し『FFXII』の制作にプログラマーとして参加する。その後、『FFXIII』シリーズ、スマホアプリ『メビウス FF』など、数々の制作に携わる。 『ファイナルファンタジーVII リメイク』では、共同ディレクターとしてチームを牽引。 (文中は浜口)

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3作目に向けていい空気を作る、という仕事は果たせた

――PC版のことをうかがう前に、発売から約1年が経ち、Metacritic(レビュー集約サイト)で高いスコアを記録し、各国でのアワードでもさまざまな賞を受賞した『FFVII リバース』を振り返っての感想をお聞かせいただけますか?

北瀬
 浜口を中心に、開発チームがいいものを作ってくれたという思いはあったのですが、リメイク作品であること、3部作の中の2作目であることがプレイヤーやゲームファンの方々にどう響くかという不安はありました。結果として、それを跳ね返すような評価をいただけたことはうれしかったですね。

 プレイヤーの皆さんはもちろん、海外も含めてメディアの皆さんにも応援していただけたとも感じました。原作の
『FFVII』を遊んで、それがきっかけでゲーム業界に携わっているという方も多くいらっしゃって、そういった方々の想いもあってこの結果につながったのかなと思います。

浜口
 北瀬も触れた通り、今回は3部作と発表したうえでの2作目でしたので、立ち位置としてもすごく重要なんですよね。2作目のゲーム部分は『FFVII リメイク』のまま、ストーリーだけが違います、といったものだと3作目への興味が冷めてしまうじゃないですか。

――たしかに、それだと『FFVII リメイク』ほどのインパクトは感じないかもしれません。

浜口
 ですので今回、『FFVII リバース』はゲーム体験としてもストーリー体験としても振り切って、3作目に向けてユーザーの興味を惹きつけなければならない、というのが宿命的な課題でした。

 ゲームの内容についても、開発中にある程度の形が見えてきたころから、「これはいいクオリティーの作品になるぞ」と手応えを感じていましたし、自信を持って世の中に送り出せたところもありましたので、プレイヤーや各種メディアなどからいい評価をいただけたのは、とてもうれしく思っています。

 しっかり評価いただけたからこそ、PC版のプレオーダーも非常に好評ですし、3部作目に対してすごく期待されているのも、我々に伝わっているんですよ。そういう意味で、3部作目に向けていい空気を作る、という仕事は果たせたのではないかなと思います。

――やはり3部作の2作目という部分での難しさは相当感じていらっしゃったようですね。そもそも原作があったものをここまでアレンジしてリメイクし、さらに分作でリリースするというのは類を見ない挑戦ですし。

北瀬
 2作目というのは、言ってしまえば物語が途中から始まって途中で終わりますので、プレイを終えた後に3作目への興味につながるようにしないといけない、というのが難題ですからね。

 発売前のプロモーションでもお伝えしたのですが、映画の3部作というのは、2作目がある種のハンデになりつつも名作とされる作品も多いんですよ。私が好きな作品で言えば、
『スターウォーズ』や『ゴッドファーザー』などの2作目がまさにそうですね。

 そういった前例があるので、しっかりと作れば2作目であってもしっかりと評価してもらえるはず、とは信じていました。そこに応えるような作品を開発チームが作ってくれましたね。

浜口
 『FFX-2』や『FFXIII-2』、『ライトニング リターンズ FFXIII』のように、結果として同じ主人公が続投して2作目、3作目と続いたり、同じ世界観で主人公を変えて作ったりといったことはあると思うのですが、もともとひとつの物語だったものを、「分作です」と宣言して作るというのは、本当にたいへんです(笑)。

――映画でもマンガでもゲームでもそうですが、分作の作品ならではの傾向として「完結してから一気に楽しみたい」という人もいますから、そこも分作の難しい部分のひとつではないですか?

浜口
 そうなんです。たしかにそのお気持ちはわかるんですけど、PC版の発売に合わせて『FFVII リメイク』と『FFVII リバース』がお得に買えるツインパック(※)もご用意しているので、このタイミングでプレイしていただければと思います(笑)。
※ツインパックは『FFVII リバース』と前作『FFVII リメイク インターグレード』のお得なセット。最大30%オフ。
北瀬
 私も映画などを完結してから一気に観る、といったことはあるんですが、ストーリーを連続で体験できるというメリットはある一方で、「なぜ1作目の公開当時から観ておかなかったんだろう」といったもったいなさも感じるんですよね。

――わかります(笑)。

北瀬
 当時の反応などを検索してみると、「こんな盛り上がりかたをしていたのか」とか「どうして自分はこの波に乗らなかったんだ」といった悔いを感じることがありますので、ゲームファンの方もゲームをプレイする時間だけでなく、それを待つ期間も楽しんでいただければと思います。

――原作『FFVII』も当時、パソコン通信で盛り上がっていましたし、時代と紐付いて思い出も記憶されますので、リアルタイムで体験するというのはかなり大きいですよね。そもそも『FFVII リメイク』も『FFVII リバース』はボリュームがスゴイですから、一気に遊ぶのはたいへんですし、いいタイミングで始めてほしいですね(笑)。

浜口
 それぞれでけっこう時間はかかりますからね(笑)。
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PCゲームユーザーも増!? 『FFVII リメイク』のPC版は発売時もその後も、すごく数字が伸びている

――近年は家庭用ゲーム機向けに発売された作品がその後PCでもリリースされたり、最初から対応機種にPCも入っていたりと、PC版の発売も自然の流れになってきました。長年、家庭用ゲームを中心に手掛けられてきた北瀬さんとしては、いまのトレンドについてはどう感じていらっしゃいますか?

北瀬
 時代的な流れもあると思いますし、メーカーの立場で言えば開発費も高騰しているので、そのぶんより広い市場、より多くの方に届けていく必要があります。

 各プラットフォーマーさんの方針などで、地域によってはコンソールがそもそも販売されていないケースもあります。PCに関してはそうした“国境がない状態”ですので、より広く遊んでいただくという意味では、PC版が出る流れは必然かなと思います。

 個人的にはPC版なら、ゲームをウィンドウモードで立ち上げながら、知らないことはウェブで調べる、みたいなこともできるので便利ですね(笑)。

――以前はPCゲームはどちらかと言うと海外ゲーマーがメインという印象もありましたが、最近では日本でもPCで遊ぶ人が増えている傾向にありますね。

北瀬
 そうですね。ウチの息子も大学生になるタイミングでPCを買ってほしいという話をしてきたんですけど、よく聞くと「GALLERIA(ガレリア)のゲーミングPCが欲しい」と言うんです。そういうブランド名を名指しで言ってくる時代になったんだな、と(笑)。ゲーミングPCのブランディングが浸透してることも実感しました。

――そういったPC版の盛り上がりみたいなものは、『FFVII リメイク』のPC版などでも感じられましたか?

浜口
 はい。詳細な数字はお伝えできないんですけど、『FFVII リメイク』のPC版は発売時もその後も、すごく数字が伸びているんですよ。市場としてもつねに注目しないといけないぐらいの規模感になっていて、とくにここ3、4年くらいでそれが加速している印象があります。

――PC版が加速している要因は何だと分析されていますか?

浜口
 複合的なものだとは思うのですが、ひとつはコロナ禍によってコンシューマーの普及に変化がおきたことが大きいかなと思います。あそこで世の中のゲームユーザーの流れみたいなものが、すごく変わったんだなと感じています。

 それもあって
『FFVII リバース』のPC版は、『FFVII リメイク』のPC版が出た期間よりも短くなるよう注力しました。とくに昨年末は各種アワードで『FFVII リバース』がノミネートも含め、ゲームファンに再び目にしていただく機会が多い時期でしたので、この注目されるタイミングから近い時期にPC版をリリースできるように、というのは最重要視していました。

――『FFVII リバース』は2024年2月29日にPS5用ソフトとしてリリースされ、PC版は2025年1月23日の発売ということで、単純に1年弱がかかったわけですが、PCへの移植はこの程度の時間は必要になるのでしょうか。

浜口
 どこまでPCに向けてカスタマイズするかというのもありますが、ポイントはふたつですね。

 ひとつ目は、各種グラフィックボードなどが持つ特殊なハードウェアの機能や、機材の組み合わせでなぜかフレームレートが落ちてしまうといった、ハード依存の現象に対応する必要があること。もうひとつはキーボード、マウスへの対応です。

――PCでDualSenseワイヤレスコントローラーを使えるのはありがたいですが、DualSenseを持ってない方は『FFVII リバース』はミニゲームも多いですし、通常操作とミニゲーム中の操作を個別に設定できるはうれしいですね。

浜口
 『FFVII リバース』のミニゲームは多彩なのでプレイヤーが好みのキー設定ができる必要性を感じていました。たとえばピアノのミニゲームならド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドをキーボードにアサインできるようにするなど、各ミニゲームに合わせたキー設定ができるようにしています。そういったものは独自の個別実装が必要になるので、それなりに時間がかかるんですよね。
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 加えて、PC版のメリットはより多く、より広い市場のユーザーさんに届けられるというところにあるので、最先端の環境でだけ動けばいい、というわけにはいきません。

 
『FFVII リメイク』から『FFVII リバース』の開発に移った際に、PS5のSSDをベースとした描画設計に刷新し、さらにUnreal Engineもそのまま使うのではなく、ほぼ独自の描画パイプラインに置き換えて動かしていたので、それが各PCの環境で安定して動かせるかどうかのチェックにも苦労しました。

――最初にPS4向けに開発された『FFVII リメイク』とは違い、PS5向けに開発された『FFVII リバース』はSSD前提で設計できたのですね。

浜口
 HDDとは描画のロジックがかなり違うんですよね。HDDまではいまプレイヤーがいるシーンを全部読んでおいて、どこかのタイミングで大きく読み直す、という設計だったんです。でもSSDは読み込みが速いので、その瞬間その瞬間でデータを読んでは捨てていく、みたいな設計にできるんですよ。そこはけっこうガラッと変わる部分ですね。

 3作目もSSDありきの、比較的現状に近い設計で開発しますので、3作目のコンシューマー版発売からPC版の発売までにかかる時間は、より短くできるのではないか、と思っています。
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――ポータブルゲーミングPCへの対応はいかがですか?

浜口
 なるべく幅広く最適化をして、Steam DeckなどポータブルゲーミングPCでもちゃんと動くようにする、というのもチームの目標としても掲げて、このたびSteam Deck 互換性確認済みタイトルとして承認されました。

 Steam Deckはスペックで言うとPS4くらいなので、各社苦労しているところとは思いますが、
『FFVII リバース』はSteam Deckでもほぼ30FPSで安定して動いています。ですので、Steam Deckでプレイしていただいてもユーザー体験が損なわれることはないと思います。

PC版の特長はアセット密度やライティング処理によるリッチなグラフィック

――実際にPC版をプレイさせていただいたのですが、最高品質(4K画質の60FPS ※グラフィックプリセット“高”)の状態だと本当にグラフィックがキレイですね。

浜口
 ハイエンド機で遊ぶと解像度的な意味でキレイなのはもちろんですが、アセット密度がかなり上がるので木や花といった自然物、遠くの建物などがすごくキレイに見えるようになります。そこは明らかに違いを感じていただける部分かなと思います。

 ライティングの処理も全域で見直しているので、そこもPC版ならではの体験として感じていただけるところですね。
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――グラフィックの描画まわりは、具体的にはどういった処理が行われているのでしょうか。

浜口
 『FFVII リメイク』のときは、背景のLoD段階(レベル・オブ・ディティール。描画の細かさの度合い)は数段階程度しか持っていなかったのですが、『FFVII リバース』ではそれを12、13段階くらい持たせています。

 ですので、PCのスペックが高ければLoD段階の高いものだけで表現ができるようになり、遠くのものがとにかくキレイになるんです。ゲーム画面を構成しているものは、ほとんどが遠くにあるものじゃないですか。

――壁際に寄るなどすれば別ですが、基本的には大部分に遠景が見えるような構図が多いですね。

浜口
 その遠景の描画がキレイになるので、結果として画面密度がガッと上がるんですよ。かつ、4Kなどになれば1ピクセルごとの情報量も増えてくるので、かなりわかりやすい差が出ます。それに加えてライティングも調整しているので、ゲーム体験の映像としてよりいいものになったと思います。

――アセット密度の変化は、やはり自然物が多いフィールドマップでとくにわかりやすいかと思うのですが、街中などもけっこう変わってくるのでしょうか。

浜口
 変わりますね。これは弊社のゲームに限らずですが、木や花みたいなものって、ポリゴン数をけっこう食うんですよ。ですので、そういったものは少し離れるとLoD段階が下がりがちで、街の花とかに注目すると、離れていくにしたがってじつはどんどん数を減らす処理をしています。ハイエンドPCであればそれがキレイなまま残っているので、そこはわかりやすいと思います。

――とくに処理がたいへんでハイエンドPCの力が存分に発揮されるエリアはどこでしょう?

浜口
 高負荷がかかるのは木が密集しているゴンガガですね。PS5版のゴンガガは木のLoD段階をいかに遠くして誤魔化すか、みたいなところで負荷の調整をしていました。そこもハイエンドPCでプレイしていただければ、密度の違いを感じていただけると思います。
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――PS5版でもラインティングはかなりキレイだった印象があるのですが、さらに調整を加えたのは何か理由があるのですか?

浜口
 近年のフィジカルベースな、リアルなライティング計算で3Dを表現するようになってくると、ライティング処理によってモデルやシーンが映えるかどうかがかなり変わってきます。

 今回、PC版をリリースするにあたってどこにコストをかければユーザーさんに届きやすいか、ということを考えたときに、ライティング環境を見直して手直しするのがいいだろうと判断したのがその理由です。

 あとは、木の下や影に入った際にキャラクターの顔が怖くなる、みたいなことをけっこう言われていたんですよ。ここについてもPC版では改善されています。
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PS5版の機能追加は今後も検討

――ゲームバランスや難易度の調整、実績の取得など、ゲーム部分で変わったところはありますか?

浜口
 そこは変えていません。変えることでいい面もあるのですが、PC版のほうが完全版に思われたり、どちらが本物なのかみたいな論争が起きてしまうおそれもあるので。基本的に、一度定めたゲーム設計や難易度は、プラットフォームで変えることはしないほうがいいと個人的には思っています。実績についても同様ですね。

――PS5版ではプラチナトロフィーを取るのが本当にたいへん(取得率2.1%。2025年1月16日現在)、という声もあります。

浜口
 そうですね。あれは、ちょっとやりすぎました。PS5史上で数本に入るくらいの難度だ、みたいなことをよく言われます。

――先日行われたアップデートで、『FFVII リメイク』のPS5版、PC版ともにタイトル画面でキャラクターのレベルや所持品があらかじめ強化された状態でゲームを開始できる“強くてNEW GAME”が実装されましたが、こういった要素は『FFVII リバース』でも追加する予定はありますか?

浜口
 少なくともPC版がリリースされるいまのタイミングではないかな、と考えています。アップデートで『FFVII リメイク』、『FFVII リバース』ともにイベントのシーン早送り機能(1.5倍、または2.0倍)は入れたのですが、『FFVII リバース』の“強くてNEW GAME”に関しては、3作目を見据え、需要があれば入れていきたいと思います。

――『FFVII インターナショナル for PC』には5倍速モードやエンカウントなしなどのゲームブースター機能が追加されていました。同じような機能があると、一度PS5版をプレイした人が改めてPC版をプレイする際などにありがたいと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

浜口
 いまは読み込みの仕組みが違うので、5倍速とかになると読み込みが間に合わなくなったり、いろいろたいへんなことになるんです。ただ、それとは別の、たとえばすぐにレベルを最大にできたりアイテムを取得できたり、といった要素はあってもいいかもしれないですね。

――PC版と言えば、いわゆるMOD(ゲーム内容を改変するデータ)の存在がコンシューマー版とは大きく異なる部分ですが、このあたりはどうお考えなのでしょうか。

浜口
 MODコミュニティを尊重しつつも、倫理観を守って活用してください、というのが会社的なスタンスです。私個人のスタンスで言えば、私もPCでゲームを遊ぶので、MODコミュニティに対してはリスペクトはあります。

 MODにもいろいろなものがあり、そのMODがもたらす変化を求めている人が求めているように遊ぶぶんには、個人の楽しみかたとして問題ないとは思います。ですが、そのMODで何が適用されるかがわかりにくくて、求めていないゲーム体験が引き起こされてしまう可能性もあるので、そこはMODを作る側も使う側も、一定の注意は持ってほしいなと思います。

――PC版の発表以降、PS5ユーザーから何かリクエストはありましたか?

浜口
 PC版のプロモーションビデオを公開した段階で、PS5版にも同様のアップデートが欲しいという声はかなりいただいているのですが、PS5版の性能的に可能な範囲でどこかで実現したいとは考えています。

3作目のシナリオは完パケ! 「きっとファンの皆さんに満足していただける完結編になる」


――最後に3作目についても少しおうかがいできたらと思うのですが、開発は順調に進んでいますか?

浜口
 非常に順調です。『FFVII リバース』が終わってからすぐ3作目に取り掛かっているのですが、2024年の年末の段階で、ゲームとして目指すべきものが確認できるビルドは仕上がり、すでに着地の方向は見えているので、今年に入ってからはそこに向けて作り込みに入っているところです。リメイクプロジェクトを立ち上げたときに計画していたスケジュールから遅れることなく進んでいますので、ぜひ期待してお待ちいただければと思います。

――PS5版『FFVII リバース』の発売直前のインタビューでは3作目のシナリオはひと通り終わっているけれど、まだやらないといけないこともある、といったお話しがありました。

北瀬
 つぎは完結編ということで、原作をリスペクトしつつ、原作では味わえなかったその先の満足感がある、リメイクプロジェクトの締めくくりとなるようなものがほしい、というのを野村(野村哲也氏。『FFVII リバース』クリエイティブ・ディレクター)に宿題として出していました。

 それが年末にとうとう上がってきて、3作目のシナリオはそこで完パケしています。
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――おお、ついに! 完パケしたシナリオの率直なご感想は……?

北瀬
 少なくとも私は非常に満足できるものになったので、きっとファンの皆さんにも満足していただける完結編になると思っています。

――楽しみにしています。それでは最後に、『FFVII リバース』のPC版の発売にあたって、ファンに向けてのメッセージをお願いします。

北瀬
 先ほどお話しした通り、この3作目を待つ期間も考察などでワイワイと楽しめる作品ですので、3部作すべてが出揃ってから遊ぼうと考えている方も、ぜひこのタイミングで触れていただければと思います。いまならお得なツインパックもありますし、まだプレイされていない方はぜひ、PC版でお楽しみいただきたいです。

浜口
 原作で描かれたエアリスの運命は、ゲーム史における大きなイベントのひとつだったと思うんです。それがいまの時代に生まれ変わり、どうリメイクされ、表現されているかを体験できるのが『FFVII リバース』です。当時原作を遊ばれた方もそうですし、いまの若い人にもぜひ触れてほしいなと思います。

 これまで
『FFVII リメイク』や『FFVII リバース』には触れていなかったけど、『FFVII』という作品に興味がある方は、北瀬が触れたように、ツインパックもディスカウントされてお得になっていますので、ぜひ我々クリエイターが本気で取り組んだ『FFVII リメイク』や『FFVII リバース』をプレイしていただければと思います。
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