リメイク版『ディズニー エピックミッキー』レビュー。ミッキーがヴィランに? 壊れかけた世界でどんな選択をするのかはプレイヤー次第。ミッキーとオズワルドが夢の共演を果たす魔法アクションアドベンチャー

byありみち

リメイク版『ディズニー エピックミッキー』レビュー。ミッキーがヴィランに? 壊れかけた世界でどんな選択をするのかはプレイヤー次第。ミッキーとオズワルドが夢の共演を果たす魔法アクションアドベンチャー
 2024年9月24日に発売となった、Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC向けソフト『ディズニー エピックミッキー:Rebrushed』。

 本作は2011年にWiiにて発売された『ディズニー エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~』のリメイク作品となっています。ミッキーマウスを始めとした多くのキャラクターたちの出演と、ディズニーファンにはうれしい小ネタが満載の本作ですが、ディズニーらしからぬダークな世界観も魅力的。

 忘れ去られた者たちの世界“ウェイスト・ランド”を舞台に、ミッキーが大冒険をくり広げる本作のレビューをお届けします。
広告
※この記事はTHQ Nordicの提供でお届けします。

ウェイスト・ランド崩壊の原因はミッキーの好奇心?

 『ディズニー エピックミッキー:Rebrushed』の舞台となるのは、忘れ去られた者たちが住むとされる“ウェイスト・ランド”。このウェイスト・ランドは、大魔法使いのイェン・シッドが、オズワルドたちのために作った街でした。

 イェン・シッドは映画
『ファンタジア』に登場する魔法使い。そしてオズワルドは、ウォルト・ディズニーらがミッキーマウスを生み出す前に作り出したキャラクターのひとりです。

 ある日、自室の鏡がイェン・シッドのいる空間と繋がり、ミッキーは彼の部屋へ忍び込みます。そこでミッキーが目にしたのは、イェン・シッドが、不思議な魔法で街を作り上げている場面でした。
[IMAGE]
イェン・シッドが魔法の筆でウェイスト・ランドを作り上げる。

 彼が去った後、ミッキーは見よう見まねでイェン・シッドの魔法の筆を使い、ウェイスト・ランドに手を加えます。しかしながら、魔法の筆は街を彩るどころか、謎の怪物を生み出してしまいました。
[IMAGE]
証拠隠滅を図るミッキー。

 物音を聞きつけイェン・シッドが戻ってくると、そこには変わり果てたウェイスト・ランドの姿が。

 ミッキーは鏡を通って自室に戻り、ウェイスト・ランドのことは忘れて日々を過ごしていました。そして再び鏡が繋がったとき、ミッキーはあのとき生み出した謎の怪物に誘拐されてしまったのです。
[IMAGE]
カートゥーン調で描かれるストーリー。

 ウェイスト・ランドに閉じ込められてしまったミッキーは、道中で知り合ったグレムリンたちの手を借りながら、脱出の方法を探していきます。

脱出の鍵を握るのは“しあわせウサギのオズワルド”

[IMAGE]
ウェイスト・ランドで出会うオズワルドの姿。

 ウェイスト・ランドの代表とも言えるオズワルドですが、なぜかミッキーの行く手を阻みます。彼なりに、ミッキーに思うところがある様子。

 オズワルドの後を追いかけて、ウェイスト・ランドから脱出する方法を聞き出しましょう。
[IMAGE]
オズワルドとウォルト・ディズニーの像。

壊れかけのダークな世界でペイントアクション

 ウェイスト・ランドで、ミッキーはイェン・シッドが使っていた魔法“ペイント”と“イレーサー”を操ることができます。

 ペイントとイレーサーは、ギミックやパズルを解く際に使用するほか、敵との戦闘にも使用します。ウェイスト・ランドにはミッキーに友好的なキャラクターもいますが、敵対してくるモンスターも存在するのです。
[IMAGE][IMAGE]
ミッキーが生み出してしまった怪物たち。

消えたものを復活させる“ペイント”

 ペイントは青い絵の具を使って、消えたものを元通りにする魔法です。

 ウェイスト・ランドは消えて壊れかけてしまったものが多く存在するので、白いモヤのような部分があればペイントを使ってみましょう。
[IMAGE][IMAGE]
ペイントで壊れた橋も元通り!

 おもしろいのが、ペイントの魔法は敵にかけると“洗脳”状態になり、ミッキーの味方になってくれます。敵の数が多いときなどに試してみたいところ。
[IMAGE]

 ペイントは青い絵の具を消費するので、右下の青いゲージの残量には注意。絵の具はフィールド上で敵を倒したり物を壊したりすると補給できます。
[IMAGE][IMAGE]

光っているものを消せる“イレーサー”

 ペイントとは逆に、物を消す能力を持っているのが“イレーサー”。これは緑の絵の具を使用します。ゲージは画面の左下に表示されていますね。
[IMAGE][IMAGE]
道をふさぐ邪魔な岩もイレーサーで除去。

 イレーサーはギミックのほかに、戦闘でも大活躍。敵に当て続ければ倒すことができます。
[IMAGE]
絵の具切れには要注意。

刺激的なボスとの戦いも待っている

[IMAGE][IMAGE]

 本作にはいわゆるボス戦も存在。

 ミッキーができるのはペイントとイレーサー、そしてジャンプとおもに3つのアクションなので、それらを使い分けながら手強いボスと戦いましょう!

キャラクターたちのお願いを聞きながらウェイスト・ランドを探検しよう

 ウェイスト・ランドの各所では、困りごとを抱えたキャラクターたちがミッキーに助けを求めてきます。
[IMAGE][IMAGE]

 困っているみんなを助けてあげよう! という流れでもいいのですが、じつはこのお願い、無視しても大丈夫です。というのも、こういったキャラクターたちとの関わりかたが、エンディングの分岐に関係してくるとか。

 個人的には困っているキャラクターを放っておきたくはないのですが、それはそれとして、ヴィランムーブをしてみたい気持ちもある……。迷いどころですね。

フィールドの移動は名作映画の中を通って

 本作ではフィールド間を移動する際、スクリーンを通して映画の中を渡っていきます。
[IMAGE]

 ここで変わるのが操作性。3Dアクションから2D横スクロールアクションへと変わるのです! しかも、モチーフとなっているのはディスニーの名作映画、アニメーションのものばかり。ファンにはうれしい仕掛けですね。
[IMAGE]
『蒸気船ウィリー』のステージ。
[IMAGE]
『ファン・アンド・ファンシー・フリー』より『ミッキーと豆の木』のステージ。
[IMAGE]
『ミッキーの大時計』のステージ。

優しいだけじゃないウェイスト・ランドの魅力

 ヒーローになるかヴィランになるかがプレイヤーに委ねられている、というのが本作の大きな魅力であると筆者は感じました。最初は「え、あのミッキーが?」と驚いたのですが、ゲームの設計から考えると、なるほどと腑に落ちました。

 本作はペイントとイレーサー、ふたつの魔法が使えます。壊れた家を直してほしい、岩の下敷きになった物を取ってほしい――もちろん前者はペイント、後者はイレーサーが有効です。しかし、使いかたによってはまったく“逆”の動きもできるわけで。「消して」と言われたものを復活させ、「直して」と言われたものを壊す、そんなことも可能なんです。
[IMAGE]
消してしまえば、ライドを修理する必要もなくなる?

 しかもプレイヤーの選択によってエンディングも分岐するというのですから、かなり重要な要素です。

 この壊れかけた世界で、どんな選択をするのか。プレイヤーのみなさんの選択結果をまとめた統計をとにかく見てみたいと思った筆者でした。
      この記事を共有

      本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

      週刊ファミ通
      購入する
      電子版を購入
      特設・企画