スクウェア・エニックスより2024年10月24日に発売予定の『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』（以下、『ロマサガ2R』）。本作は、『サガ』シリーズの中でも人気が高い『ロマサガ2』のフルリメイク作品となっている。
※対応プラットフォームはNintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、PC（Steam）。Steam版は2024年10月25日発売予定広告
2024年9月19日、本作の体験版が各プラットフォームで配信開始となった。この体験版では、ゲームの冒頭から、最初のクジンシー戦までをプレイ可能で、データを製品版に引き継ぐことができる。
体験版の配信、そして東京ゲームショウ2024への出展など、ゲーム発売に向けてさまざまな展開を見せる『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』。同作のプロデューサーを務める田付信一氏に、国内外のゲームユーザーからの反響や、東京ゲームショウ2024の見どころなどについてうかがった。
田付 信一氏（たつけ しんいち）
スクウェア・エニックス在籍のプロデューサー。これまでに『ガーディアン・クルス』や『デッドマンズ・クルス』、『聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ』のプロデューサーを担当。『サガ』シリーズに関わるのは今回が初。
――先日、国内外のメディアで本作のプレビュー版試遊リポートが公開されました。ファミ通の記事や動画への反響を見ると、やはり往年の『ロマサガ2』ファンの声が大きいようなのですが、海外での反応はいかがでしたか？
田付
海外では、日本ほど『サガ』シリーズが浸透しているわけではないんです。ですので海外では、ゲーム内容がどんなものなのかがわからない方が多かったようなのですが、gamescomやPax Westで海外メディアの方にプレイしていただいたところ、非常にいい反応でした。スクウェア・エニックスのブースに来た方から、「『ロマサガ2』をプレイしに来たわけじゃなかったんだけど、やってみたらおもしろかったよ！」という声や、「『サガ』シリーズは自分とはあまり関係がないものだと思っていたけど、“I love this”だ」という声をいただいたりして。「『サガ』って、おもしろいゲームなんだね」と、初めて気づいたという方が多かったようです。
――それはうれしいですね！
――それはうれしいですね！
田付
以前のインタビューでお話しした通り、『ロマサガ2』のフリーシナリオは、いまのオープンワールドに通じるシステムだと思うんです。欧米のゲームプレイヤーにも楽しんでいただけるというものだということが、欧米のメディアの方に認知されたのがよかったですね。これをきっかけに、欧米のユーザーの皆さんにも知ってもらえたらと思います。
――田付プロデューサーがみずから、英語で『ロマサガ2』の魅力を紹介している海外向け動画もありますよね。
――田付プロデューサーがみずから、英語で『ロマサガ2』の魅力を紹介している海外向け動画もありますよね。
田付
おかげさまで、あの動画は海外の方から反響がありました。『ロマサガ2』を知っていただく機会のひとつになったならうれしいです。
――先日の先行プレイではクジンシー、スービエと戦うことができましたが、七英雄がバトル直前に、オリジナル版のドット絵と同じポーズをとる演出は胸アツでした。あの演出はどのようにして生まれたのですか？
田付
あの演出は開発初期に、オリジナル版の大ファンであるデザインディレクターから、「この演出を絶対に入れたい」という提案があって入れたものです。カッコいいですよね。クジンシーは、オリジナル版のグラフィックで見ると、どういう姿をしているのかがちょっとわかりづらいところがあります。だから今回、3Dグラフィックでクジンシーを見ると、「あれ、こんな格好だったっけ？」と思ってしまうかもしれないのですが、あのポーズをとる演出を見ていただければ、「あっ、同じだ！！」とわかっていただけると思います。
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――ソーモンでクジンシーと戦うところ（レオンが亡くなった後）で、楽曲『七英雄バトル』が流れていましたが、これはオリジナル版とは異なる仕様ですね。
田付
オリジナル版では、クジンシーと最初に戦うときの曲は、通常のバトル曲なんです。2回目が楽曲『クジンシーとの戦い』なんですが、リメイク版を作るにあたって、「あんなに強大な敵と戦うのに、通常バトル曲というのは違和感があるのでは……」という話になりまして。そこでリメイク版では、1回目を『クジンシーとの戦い』、2回目を『七英雄バトル』にしています。
――クジンシーに関しては、プレイ動画を見たファンから「思ったより声が若い」という意見が出ていました。おそらく、七英雄が人間だったときの姿を意識したキャスティングだと思うのですが、クジンシーの元の姿を知らない方は、もっと老いた声を想像していたのかもしれません。
――クジンシーに関しては、プレイ動画を見たファンから「思ったより声が若い」という意見が出ていました。おそらく、七英雄が人間だったときの姿を意識したキャスティングだと思うのですが、クジンシーの元の姿を知らない方は、もっと老いた声を想像していたのかもしれません。
田付
おっしゃる通り、七英雄のキャストに関しては、人間のときの姿を意識してオファーしました。というのも、今回の『リベンジオブザセブン』には、七英雄が人間だったときのお話が収録されているんです。七英雄がかつてこの世界で何をしていたのかがわかるようになっていて、クジンシーがほかの七英雄からどういう風に扱われていたのかも描かれます。それらを見ると、七英雄に対して、オリジナル版とはまた違った印象を受けるかもしれません。
■最終皇帝＆七英雄のキャスト
■最終皇帝＆七英雄のキャスト
- 最終皇帝：梅原裕一郎
- 最終皇帝：Lynn
- クジンシー：小林千晃
- スービエ：石川界人
- ダンターグ：三宅健太
- ノエル：武内駿輔
- ボクオーン：杉田智和
- ロックブーケ：早見沙織
- ワグナス：中村悠一
――体験版配信に合わせて新しいトレーラーが公開され、映像内で最終皇帝と七英雄のキャストが発表されましたが、非常に豪華なメンバーで、とても楽しみです。続いて、ゲームバランスについてうかがいたいのですが……プレビュー版で驚いたのは、思ったよりも、4ケタのダメージが頻繁に出ることでした。オリジナル版では、4ケタのダメージは簡単に出せるものではありませんでしたよね。
田付
そうですね。迫力が出るように、オリジナル版と比べてダメージ値はインフレしています。ただ、プレビュー版と製品版のバランスは異なるので、簡単に大きなダメージを与えられるとは限りません。
――では、製品版でスービエと戦うと、もうちょっと歯ごたえがあるんですね。
――では、製品版でスービエと戦うと、もうちょっと歯ごたえがあるんですね。
田付
はい。技を連発しているとBPが枯渇するので、BPの使いどころを考えながら行動する必要があると思います。もし「難しい！」と感じる方は、難易度を“カジュアル”にしていただければと。
――ほかにオリジナル版から変わっていたポイントとしては、メイルシュトロームのタイミングがわかりやすくなっていたことが挙げられます。
――ほかにオリジナル版から変わっていたポイントとしては、メイルシュトロームのタイミングがわかりやすくなっていたことが挙げられます。
田付
あれは、バトルを簡単にするためではなく、戦闘中に得られる情報が増えることで、立てられる戦略を増やすためです。“運ゲー”にするのではなく、つねに考えるバトルにするためですね。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/18120/a4f2966f6718890986caf6b94967c53ab.jpg?x=767)
――情報が増えるといえば、技を閃く可能性があるかどうかを示す電球マークの存在が印象的でした。電球マークがついていると、威力が低いとわかっていながら、ついつい通常攻撃を選んでしまう……というのは、オリジナル版にはないプレイ感覚でしたね。
田付
ついつい選んじゃいますよね。選んだとて、閃かないことも多いのですが（笑）。ほかにも、探索の楽しさを増やすために、オリジナル版にはなかった宝箱をフィールドの各地に配置したりもしていますので、新しい体験を楽しんでほしいです。
一方で、電球マークやタイムラインはオプションで非表示にできますので、「オリジナル版に近い感覚で楽しみたい」という人はそのようにしてお楽しみください。BGM音源も、リメイク版とオリジナル版を選べるようになっています。
――東京ゲームショウ2024では、先日メディアが試遊したプレビュー版と同じものが出展されるんですよね。
一方で、電球マークやタイムラインはオプションで非表示にできますので、「オリジナル版に近い感覚で楽しみたい」という人はそのようにしてお楽しみください。BGM音源も、リメイク版とオリジナル版を選べるようになっています。
――東京ゲームショウ2024では、先日メディアが試遊したプレビュー版と同じものが出展されるんですよね。
田付
はい。どんな感じのリメイクになっているのか、試遊していただければわかっていただけると思いますし、原作未経験の方には「あ、『サガ』って意外とやりやすいんだな」と思っていただける内容になっています。体験版をプレイして、「もっと先のバトルも楽しみたいな」と思った方は、スービエ戦を味わってみてください。
ほかに、イトケンさん（作曲家の伊藤賢治氏）のライブも楽しめるステージイベントを予定していますし（※）、フォトスポットとして“皇帝の玉座”も用意しています。
※2024年9月28日(土) 15時より。YouTubeにて配信も予定ほかに、イトケンさん（作曲家の伊藤賢治氏）のライブも楽しめるステージイベントを予定していますし（※）、フォトスポットとして“皇帝の玉座”も用意しています。
――おお、レオンやジェラールたちが座っている、あの玉座を？
田付
はい。一般公開日に玉座で撮影をしてくださった方には、最終皇帝やジェラールの顔をモチーフにしたうちわをプレゼントしますので、ぜひ参加してみてください。
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![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/18120/55a49e133eec6b89a18b50b2bf93a08c.jpg?x=767)
――2024年10月12日(土)～12月6日(金)には、秋葉原のスクウェア・エニックス カフェで“サガカフェ”の開催も予定されているので、ファンはそちらも要チェックですね。
田付
サガカフェは、前期(10月12日～11月8日)は『サガ』シリーズ35周年を、後期(11月9日～12月6日)は『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』をフィーチャーしたものになる予定です。後期は『ロマサガ2R』発売から2週間後くらいに始まりますので、まずはゲームをプレイして、その後カフェに来ていただければ。
――『ロマサガ2R』をきっかけに、新しいファンの方がカフェに来てくれたらうれしいですね。
――『ロマサガ2R』をきっかけに、新しいファンの方がカフェに来てくれたらうれしいですね。
田付
「『サガ』のことは知っているけど、難しそうで手を出せていない」という方は本当に多いと思うんです。「タイトルが多くて、どこから始めていいかわからない」という方も。そういう方々には、ぜひ、『ロマサガ2R』から始めてください！ とお伝えしたいです。チュートリアルも充実していますし、難易度設定もありますので、『サガ』の導入にぴったりです。まずは体験版をプレイしてみてください。『サガ』ファンの皆さんは、ぜひ、未経験のお友だちに薦めてください！
