『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』飯塚隆氏&中村俊氏にインタビュー。シャドウの魅力を存分に伝えることをブランドテーマに掲げ、新たな能力に目覚めたダークヒーローの姿を描く

byNiSHi

by古屋陽一

『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』飯塚隆氏&中村俊氏にインタビュー。シャドウの魅力を存分に伝えることをブランドテーマに掲げ、新たな能力に目覚めたダークヒーローの姿を描く
 セガは、『ソニック』シリーズ最新作『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』を、Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam/Epic Games Store)向けに、2024年10月25日(金)に発売する。

 『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』は、ソニック20周年を記念して制作されたオリジナル版に新要素を追加し、より美麗に遊びやすくパワーアップさせた『ソニック ジェネレーションズ』と、ソニックのライバルのひとりであるシャドウがステージを縦横無尽に駆け抜け、過激でクールなアクションが楽しめる完全新作『シャドウ ジェネレーションズ』のふたつのタイトルを収録した作品だ。

 そんな本作について、『ソニック』シリーズのプロデューサー・飯塚隆氏と、本作のプロデューサー・中村俊氏にインタビューを実施。今後の
『ソニック』ブランドの展開について伺いつつ、本作への想いなどを聞いた。
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飯塚氏と中村氏。飯塚氏はアメリカ南カリフォルニア アーバインのセガ・オブ・アメリカのオフィスからのオンラインでの参加

飯塚隆氏いいづかたかし

『ソニック』シリーズプロデューサー。(写真左・文中は飯塚)

中村俊氏なかむらしゅん

『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』プロデューサー。(写真右・文中は中村)

『ソニック』ブランドは映画の影響でより広く知れ渡る


――セガでは近年『ソニック』ブランドを積極的に訴求していますが、手応えはいかがですか。

飯塚
 映画は、海外では今年(2024年)12月に3作目が公開されますが、1作目、2作目と大ヒットを記録しています。それに伴い、ライセンスビジネス、ゲームやグッズなどの売上も底上げされています。アメリカでは、街中の子どもたちがソニックのTシャツを着ていたり、リュックを背負っていたりしていることを見ることが多いのですが、『ソニック』が若い世代にも愛されていることが実感できて、うれしい限りです。

――やはり、映画の影響力が大きいのですね。

飯塚
 もともと『ソニック』ブランドは、とくに欧米で高い人気を誇っていましたが、映画によってさらに広く知れ渡った印象があります。

――改めて、『ソニック』のどういった点が受け入れられているとお考えでしょうか。

飯塚
 ソニックの媚びないところ、エッジが効いているけれど安心感のあるキャラクターが愛されているのかなと。少し生意気だけどそこがかっこよく、道理から外れることはしない。子どもたちに安心して見せられる姿は30年以上大切にしてきた部分です。その魅力を変わらずお伝えできている結果だと感じています。

――『ソニック』ブランドを展開するうえでの現在の方針を教えてください。

飯塚
 さまざまなメディアに『ソニック』の活躍の場を広げることです。映画を始め、Netflixでのアニメ展開など、あらゆるメディアで『ソニック』の魅力を知ってもらい、そこからゲームにも興味を持っていただくという流れを大事にしています。

 とはいえ、
『ソニック』の基本にあるのはゲームですので、我々としては、とにかくおもしろいゲームをコンスタントにご提供することを重要視しています。近年では『ソニックオリジンズ』、『ソニックフロンティア』、『ソニックスーパースターズ』など毎年新作をリリースしています。

 つねに新しい体験をお届けすることに注力しており、そうした取り組みを続けていることで、他メディアから
『ソニック』のことを知ってくださった方にゲーム作品も楽しんでいただけているようでして。過去タイトルの売り上げも大きく伸びています。

――『ソニック』ブランドとしては、今年はテーマとして“Fearless: Year of Shadow”を明らかにしていますが、その狙いを教えてください。

飯塚
 今年公開される映画3作目では、シャドウにフォーカスされるということで、映画に合わせて、ブランドとしてシャドウの魅力を発信することに注力するべく、このテーマに決めました。

 “Fearless”には、直訳すると“恐れ知らず”という意味があり、何事にも恐れず立ち向かっていくという想いが込められています。


――そうしたテーマに沿った展開のひとつとして、今回の『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』が生まれたのでしょうか。

中村
 おっしゃる通りです。映画を通じて、シャドウはもちろん、『ソニック』シリーズに興味を持ってくださる方がいらっしゃると思います。その方たちに向けた作品をご提供しようと決めた際、『ソニック ジェネレーションズ』は過去のソニックの活躍を振り返った作品ですので、新しいお客様にも楽しんでいただけると考えました。

 そこに、完全新作としてシャドウが活躍する作品も制作してご提供することで、新しいお客様はもちろん、長年シャドウの活躍を見守ってくださったファンの皆さんにも喜んでいただけると思い、制作する運びとなりました。

――ソニックとシャドウの物語はリンクするのでしょうか。

飯塚
『ソニック ジェネレーションズ』では、“タイムイーター”と呼ばれるバケモノが時間と空間を消し去ってしまうところからスタートします。『シャドウ ジェネレーションズ』でも、“タイムイーター”が登場して、“ホワイトスペース”という何もない空間を作り上げるところからお話が始まります。これ以上はお話できませんが、共通する世界観があることだけお伝えします。
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謎のバケモノ“タイムイーター”によって生み出された時空の歪みにより、ソニックとシャドウそれぞれの物語が動き出す。

『シャドウ ジェネレーションズ』では新たなふたつの能力でシャドウが活躍


――完全新作となる『シャドウ ジェネレーションズ』の開発にあたって、注力したポイントなどを教えてください。

中村
 もともと『ソニック ジェネレーションズ』は、お客様に過去の思い出を辿りながら楽しんでいただくタイトルです。そのため、『シャドウ ジェネレーションズ』においても、飯塚が生み出したシャドウの活躍を追体験できる作品にしようと考えました。そこに新たな要素も足して、ゲームとしてもシャドウの魅力をお伝えすることを大事にして開発しました。

――飯塚さんは、シャドウの生みの親でもありますよね。シャドウを描く上で大事にしているポイントなどはありますか。

飯塚
 シャドウは、『ソニック』シリーズのキャラクターの中で唯一悲しいバックグラウンドを持っています。そこがベースとなって彼の個性が形作られていますので、背景を含めて、シャドウの魅力を伝えることを大事にしています。
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『シャドウ ジェネレーションズ』では、かつて世界征服を目論み、シャドウに打ち倒された邪悪な超生命体"ブラックドゥーム”が再び動き出す。今度こそ世界を征服すべく、シャドウの力を手に入れようとする宿敵との戦いが描かれる。
――『シャドウ ジェネレーションズ』では新たな要素がプラスされているとのことですが、具体的にどのようなものか教えてください。

中村
 “カオスコントロール”という必殺技が登場します。時間を止める能力でして、敵やギミックの動きを止めて攻略をしたり、新たなルートを開拓するといった使いかたができます。シリーズに親しんでくださっている方ですと、より華麗なアクションの探求に役立てられるはずですし、アクションが苦手な方をサポートする能力でもありますので、あらゆるプレイヤーに役立てていただけると思います。

飯塚
 “カオスコントロール”の要素自体は、『ソニックアドベンチャー2』でも登場していました。ただ、実際に時間を止めるシステムとして落とし込んだのは今回が初です。時間を止めてステージを攻略していくという、彼らしい遊びが増えたことは、私としても本当にうれしいです。
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必殺技“カオスコントロール”は時を止める能力。敵やギミックの動きを止めて、困難を乗り切る。
中村
 新要素としてはほかにも、“ドゥームパワー”が登場します。詳細はお伝えできませんが、闇の力に目覚めたシャドウが操る能力でして、“カオスコントロール”とともに、ふたつの能力を駆使して攻略していく遊びは、『ソニック ジェネレーションズ』とは異なる点ですね。

 先日の“Summer Game Fest 2024”で公開した映像を通して、シャドウが“ドゥームパワー”を使い、黒い翼を生やした姿を披露しました。その能力を通じて彼の新しい姿も描いていますので、従来のシャドウファンの方はもちろん、新しいお客様にも驚きながら楽しんでいただけるかと思います。


――改めて、『シャドウ ジェネレーションズ』の物語の見所を教えてください。

中村
 シャドウを知らない方はもちろん、映画をご覧になられるであろう方にも楽しんでいただけますし、これまでシャドウを愛してくださった方にとっても新たな発見があり、魅力が深まると思います。『ソニック ジェネレーションズ』との関連性なども考察できるようにしていますので、そこも楽しんでほしいです。

飯塚
 『ソニック ジェネレーションズ』自体、ストーリーがなくても楽しめるように開発しましたが、逆に、『シャドウ ジェネレーションズ』はかなりストーリーに力を入れています。ですので、シャドウの物語をご期待いただいている方にはきっと満足していただけるはずです。

――映画3作目で描かれる物語とリンクする要素などはあるのでしょうか。

飯塚
 映画はまったく異なる世界でのお話ですので、物語がリンクすることはありません。ただ、映画でシャドウに興味を持っていただけた方に、存分に彼の魅力をお伝えできる作品となっていることは間違いありません。

――ちなみに、おふたりにとって、シャドウはどのような存在なのでしょうか。

飯塚
 私はシャドウのキャラクターの構想段階から関わっています。最初は『ソニックアドベンチャー2』で登場しましたが、彼のことを多くの方が愛してくださったおかげで、その後もシリーズ作に出演し、活躍を描くことができています。

 ファンの方々の愛を受け取りつつ、生み出したシャドウを長年育ててきましたので、この度の映画3作目でシャドウが取り上げられること、“Fearless: Year of Shadow”として彼にフォーカスしたブランド展開を行い、その一環として彼の新しいタイトルをお届けできるのが本当にうれしいです。

中村
 飯塚がシャドウを描くにあたって大切にしてきた、エッジの効いたダークヒーローという姿を崩さないよう、新作で彼が登場する際には飯塚から意見をもらいながら丁寧に作りあげています。シナリオでも、ゲームシステムの中でも彼らしさを感じていただけているように取り組んでいますので、本作でもきっと、彼の魅力を楽しんでいただけるはずです。
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自由に移動できる3Dマップ“ホワイトスペース“を中心に物語が展開する。ドゥームパワーを入手することで活動領域が広がる。

『ソニック ジェネレーションズ』は過去に遊んだ人も楽しめる作品に


――『ソニック ジェネレーションズ』の開発にあたって心掛けた点も教えてください。

中村
 『ソニック ジェネレーションズ』は、2011年に発売されたオリジナル版に新要素を追加したものです。開発においては、当時から進化したアクションなどもありますので、どれを取り入れるか、過去の思い出を残しつつ、新しい遊びも体験していただけるように、社内で議論を重ねながら開発しました。

飯塚
 過去に発売した『ソニックカラーズ』(2010年)をリマスターした『ソニックカラーズアルティメット』を、2021年にリリースしたのですが、その際、『ソニック ジェネレーションズ』もリマスターしてほしいとのお声をたくさん頂戴していました。

 また、当時はニンテンドー3DSでもリリースしていたのですが、ほかプラットフォーム版とはやや毛色が異なる作品となっていました。任天堂ハードでも同じ内容を体験したいという要望もいただいていましたので、今回Switch版もお出しして、幅広いお客様に遊んでいただけることを目指しました。

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『ソニック ジェネレーションズ』では、ふたりのソニックによる2D&3Dアクションが楽しめる。
――開発で苦労した点はありますか。
中村
 オリジナル版のリリースから10年以上が経過していますので、新しく開発に参加したメンバーがほとんどで、オリジナル版の開発現場を知るスタッフは本当に少ない状況でした。オリジナル版の開発メンバーとともに、当時の制作時に気を付けていたことを思い出しながら、再びソニックを作り上げ、シャドウを定義していきました。

 当時はまだ気合いで開発していた側面があり、仕様などがしっかりとまとめられておらず、意見の共有などで苦労しましたが、最終的には納得のいく形で作品を作り上げることができました。
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オリジナル版のDLC“カジノナイト・ピンボール”も収録。追加要素とDLCも含め、とことん遊び尽くそう。
――『ソニック ジェネレーションズ』の新要素としては、どのようなものがありますか。
中村
 “チャオレスキュー”という新要素を追加しています。詳細はまだお話できませんが、過去に遊んでいただいた方にもお楽しみいただける要素となっていますので、ご期待ください。
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各地に散らばったチャオを助け出す新要素“チャオレスキュー”によって、遊び応えもさらにパワーアップ。
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地面に着地した瞬間にダッシュできる新アクション“ドロップダッシュ”が追加。より快適にハイスピードアクションが楽しめるぞ。
――最後に、本作を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。
中村
 今年はシャドウの年ということで、彼をピックアップした施策を展開していますが、やはり、ソニックあってのシャドウだと考えています。そんな両者の作品をいっしょに楽しめる本作は、『ソニック』ファンにとって魅力的なものになっていると思いますし、シャドウを新しく知っていただいた方には、ダークヒーローと呼ばれる彼の魅力を存分に楽しんでいただけると考えています。両作を通じて、ぜひともふたりの魅力に迫っていただけたら幸いです。

飯塚
 今年は“Fearless: Year of Shadow”をテーマに掲げ、シャドウの魅力をお伝えすべく、ゲームや映画など、さまざまなメディアでの取り組みを実施していきます。シャドウはフランチャイズの中でもソニックに次ぐ人気のキャラクターです。『シャドウ ジェネレーションズ』はシャドウを知らない人にもゼロから魅力が伝わるように作っています。加えて、『ソニック ジェネレーションズ』では、ソニックの過去の活躍を思い出せるものになっています。ファンの方はもちろん、新規のお客様にも楽しんでいただける作品に仕上がったと思いますので、ぜひご期待ください。
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ソニック × シャドウ ジェネレーションズ

  • 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC
  • メーカー:セガ
  • 発売日:2024年10月25日発売予定
  • 価格:各6589円[税込]、デジタルデラックス版は各7689円[税込]、Nintendo Switch版とプレイステーション5版のコレクターズエディションは各12969円[税込]
  • ジャンル:アクション・アドベンチャー
  • 対象年齢:CERO 全年齢対象
  • 備 考:Xbox Series X|S版、Xbox One版、PC版はダウンロード専売 
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