シェンガオレンを食べたい
Today's text 中目黒目黒
樹海で「万年床ってどこにあるの?」と真面目な顔で質問してしまい、赤っ恥をかいた中目黒目黒です。今回は女尻笠井がハンターランク30になり、試験を受けるとのことで、シェンガオレン撃退に行ったときのお話。知らない方もいると思うので説明すると、シェンガオレンは簡単に言えばデカイカニ。デカイって言っても表現に限界があるが、大きすぎて顔を拝める機会はほとんどない(そんなことないか)。大は小を兼ねるとよく言ったものだが、これは別次元。六本木ヒルズに行ったことのある人なら、森ビルのまえにあるオブジェ、あれがイメージにぴったりかも(iちゃん表現パクリました)。
で、偉そうなことを書いているが、じつはシェンガオレンバージンの俺。まず、何を持っていけばいいかわからんのですよ。そしたら大塚角満番長から「とりあえず、耐震がついているザザミ装備で固めて」とのアドバイス。さすがは我らの番長。さすがは知識豊富。さすがは年の功(←余計?)。防具生産は万年金欠、万年自転車操業の俺にとってはかなりの痛手となるが、成功した暁の報酬やポイントを考えれば先行投資は必要だべ! と、一気に揃え、残金1000ゼニー。「ゲームの世界でもこれかよ」と涙が出てきそうなったけど、もう負けられねえと見たこともない大敵に闘志を燃やす。
だが、ネットで「超強い!」との噂だったシェンガオレン。そういう情報だけはしっかり調べている俺。上位ひとり、下位3人の無謀パーティーで行くのは一抹の不安を覚えたが……俺はいつものとおり狩猟笛のグレートバグパイプ。女尻笠井は弓のハートショットボウ2。友だちのBちゃんは双剣のガノカットラス改。そして我らが番長、大塚角満は大剣のフルミナントソード。え? 番長? 大剣ですか? あんだけ最強と崇めているガンランスじゃ……。おそらく「断腸の思いで……」と番長は答えるのだろう。そのくらい強敵なのだと改めて気合いを入れた。
▲ハンターの何倍だろう? 実際にここまで大きい生物がいないので想像がつかない。
で、前方からビルのような巨体が表れる。やっぱデカイ。コワイ。小さい子なら夢見ちゃうって! こいつがエリア5の門を壊すまでに倒さないといけない。ビビりながらも「まず俺は何をすればいいのですか!?」と番長に再度アドバイスを求めると、「脚だけ斬っとけ」との端的な命令。まずは先制攻撃とばかりに大タルGが足元めがけて置かれる。
俺は右の左前脚担当に。はっきり言って目の前には脚しか見えない。夢中になってるというわけでなく、本当に脚しかみえない。「きえええ!!!!」と剣道仕込みの気合いで、狩猟笛をブンブンふりまわす。「そのうち赤くなるから一点集中だ」という番長の声が飛ぶ。何十回切っただろうか、それなのに色の変化がない。対角線上にいるBちゃん担当の足は赤くなっている。やはり双剣は手数が違う。でも、Bちゃんの装備には耐震がついていない。グラグラと酩酊状態のようになっている。さすが番長! こういうことだったんですね! だが、「Bちゃんがんばれ!」と思う余裕もない。
▲敵は脚!
それから珍しくサボルことなく無心にザックザク切り込む。たまに、最近マイブームの打ち上げ爆弾を隙を見計らって、見えない上空の本体に打ち込む(レイア、レウス、ガノトト、ディアブロスにおもに打ち上げる)。番長と女尻は慣れたもので、エリア4のどこかで別行動。顔? 口?を橋の上から爆弾で攻撃しているらしい。脚しか見てないから詳細は知らず……ごめんなさい。(※角満解説:こいつはまた適当なことを……。エリア内の橋にシェンガオレンが立ち上がって近づいたとき、ハンターが橋の上にいるとヤツは口を空けて液体? を吐き出そうとする。このとき件の口の中に飛び込んで”対巨龍爆弾”を設置することができるのです。しかも、この口の中で剥ぎ取りをするとラオシャンロンの素材をゲットすることが可能! そういうことをコッソリとやってたわけですねぇ〜)。気がつくとやっと赤くなってきた。カニ好きにはたまらん色ー! 茹でごろのタラバガニを思わず想像しちゃったところ、不謹慎とばかりになんと突然暴れ出すシェンガオレン! 脚が気持ち悪く伸びてるし、直角に方向転換しているようだし! 何度も脚が体にぶつかり、半分以上の体力がもってかれる。予想外の動きに「こんなに動きが激しかったっけ!?」と少し動揺している番長。俺は数倍動揺しているつーの!
▲赤くなってきた! カニ好きにはたまらん。
脚への攻撃は単純作業のようで、集中力の消費はすさまじい。もう5についたときには精神的にはボロボロ。でもここは番長が兵隊たちを鼓舞し、陣頭指揮をとる。「俺は龍撃槍をやりにいく!」。かっちょええ! 仕事ではちょっと見ることができない雄姿だ。シェンガオレンが門にさしかかったとき、轟音とともにドリルのような龍撃槍が砦から飛び出しくる。この世とも思えぬ雄たけびで痛がるシェンガオレン。「やった!」と喜んだものの、ここからも長い。
▲最終決戦の場!
何度でも最後の砦に体当たりしてくる大ガニ(もう省略)。相変わらず脚の動きだけに気をつけて、武器の切れ味が悪くなったら砥石で砥いで、たまに回復して……とくり返していたら残り5分。砦の耐久度は30パーセント。ズバリ、崩壊寸前。絶体絶命のピンチ! このとき、じつは番長と女尻笠井の頭の中では”クエスト失敗”の文字がよぎっていたとか。それも知らずに無心に純粋に(!)攻撃する俺とBちゃん。最後の最後まで勝利を信じて。結果は……残念ながら皆さんのご期待に沿えず、やりました! やっちゃいました! 倒せました! 時間も耐久度もギリギリの勝利です!
このクエ、正直しんどい! でもおもしろい。
そのあと上位の人たちがシェンガオレンやっているのを見ていたら、エリア5に到着したとたんに大ガニは料理されてました。そんなものです……。