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“SQUARE ENIX 1st Production Department Premiere”詳細リポート――【スクエニ第1制作部カンファレンス】

ゲーム プレイステーション3 Xbox 360 PSP ニンテンドー3DS
2011年1月18日に、東京都のTOHOシネマズ 六本木ヒルズでスクウェア・エニックスの第1制作部関連タイトルのカンファレンス“SQUARE ENIX 1st Production Department Premiere”が開催された。ここでは、その詳細リポートをお届け。

●『FFXIII-2』に『FF零式』が発表! 『FF ヴェルサスXIII』は別次元のクオリティー

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 2011年1月18日に、東京都のTOHOシネマズ 六本木ヒルズでスクウェア・エニックスの第1制作部関連タイトルのカンファレンス“SQUARE ENIX 1st Production Department Premiere”が開催された。ここでは、そのカンファレンスの詳細リポートをお届けする。

 本カンファレンスは、午後6時〜午後7時30分と午後8時〜午後9時30分の2回開催され、スクウェア・エニックス メンバーズの応募者の中から抽選で計300名が招待。2回目の模様は、その抽選に外れた応募者の中から抽選で10000人にニコニコ動画のストリーミング放送が実施された。速報記事でもお伝えしたとおり、本カンファレンスでは『ファイナルファンタジーXIII』など“ファブラ ノヴァ クリスタリス”関連タイトルのほか、『キングダム ハーツ』シリーズ、『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー』の最新情報がつぎつぎと発表。壇上では、各タイトルのクリエイターが、最新PVや最新情報についての解説を行った。

 また、今回、MCを担当したのは声優の櫻井孝宏さん(クラウドなどの声を担当)と鈴村健一さん(ザックス・フェアなどの声を担当)が務めた。

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▲MCを務めた櫻井孝宏さん(画面左)と鈴村健一さん(画面右)。

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▲まず、スクウェア・エニックス 第1制作部 コーポレート エグゼクティブの橋本真司氏が挨拶に立ち、昨年、第1制作部を設立し、東京と大阪のプロダクションがひとつになったかなり大きなプロダクションだということが紹介された。また、PSP版の『FFIV コンプリートコレクション』には、『ザ・サード バースデイ』などと同様に『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー』のプロダクトコードが封入されることも明らかに。

■『キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]

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 これまで『キングダム ハーツ 3D』という仮題で発表されていたニンテンドー3DS用の本作だが、本日、正式タイトルが『キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]』と発表された。カンファレンスでは、まず、2011年1月20日に発売されるPSP(プレイステーション・ポータブル)用ソフト『キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナル ミックス』の映像が公開され、Coディレクターの安江泰氏が登場。「今週の木曜にいよいよ発売となります。制作は去年の春ごろから進めていました。豪華な内容で、追加なさまざまなミッション、爽快なアクション。強敵を追加しています。イベントにはいろいろな複線が張られ、そのヒントも入っていたりします」(安江)と、『キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナル ミックス』のコメントに続いて『キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]』の映像がお披露目された。

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▲「タイトルは物語だけでなく、遊びかたのヒントにもなっています。高いところからドロップしたり、立体を活かした演出など。遠い距離、ディスタンスを飛んでいくとか。突き抜けるような爽快感があります。壁をキックして攻撃につなげるなどを取り入れていきたいですね。開発機材で実際に試してみると映像以上に爽快感があります。アクションも一新してやっていこうと思っています。ソラとリクを交互に切り替わりながら遊んでいきます。『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』と違い、短い期間でソラとリクを切り替えていくんです。ゲームのテンポ感が新鮮なものになっていると思います」(Coディレクター 安江泰)

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※ニンテンドー3DSの3D映像は本体でしかご覧いただけません。画面写真は2D表示のものです。

■『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー

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 続いてお披露目されたのは、『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー』。最新映像では、昨年開催されたジャンプフェスタで足元だけチラリと写った『FFX』のユウナ(声は青木まゆこ)が登場! 加えて『FFXI』からプリッシュ、さらにはバッツに話しかける謎の人物も……。この人物は勘が鋭い人なら想像がつく!? さらに、驚きの発表として、『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー』につながるオリジナルのショートストーリーやバトルが楽しめる『ディシディア デュオデシム プロログス ファイナルファンタジー』がPlayStation Storeにて先行配信されることが発表された。価格は300円[税込]。本作のディレクターを務める高橋光則氏は「製品版に先駆け、先行配信版という形で、いま、これより配信開始となります」と宣言。会場はこのサプライズに騒然とした雰囲気となった。 

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▲「先行配信版のデータがあると、製品版でエアリスが使えるんです。先行配信版をダウンロードしてもらうと、オリジナルのショートシナリオがあり、そのほかにアーケードモードもあるので、長い時間遊べます。カスタマイズはできませんが、バトルシステムはすべて入っています。エアリスは先行配信版の中では使えないんですけど、製品版ではアシストキャラとして使えますのでお楽しみに」(ディレクター 高橋光則)

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●“ファブラ ノヴァ クリスタリス”の神話が公開――“ファブラ〜”のロゴも変更

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 ここからは、“ファブラ ノヴァ クリスタリス”についての紹介が行われ、作品の最新情報の前に“ファブラ ノヴァ クリスタリス”関連タイトルのベースとなる神話が映像と北瀬佳範氏によって解説された。北瀬氏は「もともと“ファブラ ノヴァ クリスタリス”のタイトルは、ある神話を元にして作った作品であります。今後もファブラの作品が続々と出てくるので、この機会にご説明しようと思い、映像を用意しました」(北瀬)と、このカンファレンスで神話を紹介する意図を説明した。

以下が、神話の要約。

神話

世界のすべてを統べる神がいました。名を、ブーニベルゼといいます。

ブーニベルゼは、母なる女神ムインを倒して、世界を手に入れました。
ムインは、目に見えない世界――不可視世界に消えました。

ブーニベルゼは悩み多き神でした。
世界は有限で、すべてが滅びる運命(さだめ)にあるからです。
彼はこれを、不可視世界にいる母ムインの呪いだと考えました。

滅びの呪いを解くために、ブーニベルゼはムインを倒そうと考えました。
母の待つ不可視世界へ辿り着くために、入口を探さねばなりません。

ブーニベルゼは、自らの意志を抽出し、ファルシを創り出しました。
はじめに創られたのは、ファルシ=パルス。
パルスの使命は、世界を切り開き、不可視世界の扉を見つけることでした。

つぎに創られたのは、ファルシ=エトロ。
ブーニベルゼは、誤って、ムインそっくりにエトロを生み出してしまいました。
その姿を恐れたブーニベルゼは、エトロに何の力も与えませんでした。

かわりに創られたのが、ファルシ=リンゼです。
リンゼの使命は様々な脅威から、ブーニベルゼを守ることでした。
ブーニベルゼはリンゼに、時が来たら起こすように命じ、
クリスタルとなって永い眠りにつきました。

パルスは世界を広げるために、ファルシとルシを創り出しました。

リンゼは世界を守るために、ファルシとルシを創り出しました。

けれど、エトロには、何もすることができませんでした。
孤独になったエトロは、自らの姿に似た母のことを思いました。
エトロは、自らを傷つけて血を流し、消えてしまいました。

流れたエトロの血から、人間が生まれました。
人間は、生まれては、死ぬだけの存在でした。

目に見える可視世界の存在が滅びるのは、呪いではなく運命(さだめ)でした。
世界の総和は定められていて、可視と不可視の世界が分け合っています。
その均衡が崩れれば、やがて、世界は崩壊してしまいます。

ブーニベルゼの母ムインには、運命(さだめ)を止める手だてがありませんでした。
彼女は不可視世界の混沌に飲み込まれようとしていたのです。

消えゆくムインのもとへ、エトロがやってきました。
ムインは世界の均衡を保つようエトロに伝え、混沌に飲みこまれました。

エトロは愚かだったので、ムインの言葉の意味がわかりませんでした。

孤独になったエトロは、混沌に飲まれていくだけの人間に親しみを覚え、
人が死にゆく時、微笑み、混沌を贈りました。

人間は、エトロに贈られた混沌を『心』と名づけました。
心は力になるはずでしたが、人はまだそれを知りませんでした。

やがて人は、パルスを全能の支配者、リンゼを守護神、エトロを死神と考え、
心という不可視世界を抱えて暮らすようになりました。
人が混沌を抱えることで、世界の均衡は、かろうじて保たれているのです。

クリスタルとなったブーニベルゼは眠り続けます。
永遠が終わるその時まで――

※上記の内容は、カンファレンスで公開された動画のナレーションを元にしたテキストで、これが神話のすべてではなく、神話を要約したものです。

■『ファイナルファンタジーXIII-2

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 そして今後の“ファブラ〜”の新作として、発表されたのが『ファイナルファンタジーXIII-2』。最新映像ではプレイステーション3、Xbox 360向けに2011年に発売予定と発表され、北瀬氏から「ライトニングは『FFXIII』のときとイメージが変わっています。詳しいことを説明できる人間を呼んでいます」(北瀬)という紹介で、ディレクターを務める鳥山求氏が登場した。鳥山氏は『FFXIII-2』を制作することになった経緯について、「ファンの方から続編を望む声をいただき、僕たちもライトニングのドラマチックなストーリーを見せたいと思い、実現しました」と説明。2011年の発売を目指して鋭意製作中とのことだ。

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▲「PV映像に出てきた男性はライトニングに匹敵するキャラクターです。『FFXIII』でいろいろなご意見をいただいていますので、その回答となるのが『XIII-2』です。スクエニメンバーズの人にプレイしてもらう機会も設けたいですね」(ディレクター鳥山求)。また、北瀬氏は「キャラクターをいかに魅力的に見せるか、ということを突き詰めていく。せっかく育ててきたキャラクターなので、1作で終わるのはもったいない。もう1回キャラクターを深く描けるのはやりがいがあります」とコメント。

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■『ファイナルファンタジー零式

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 映像上映の前には『ファイナルファンタジー アギトXIII』と紹介され、映像が流れてみると……最後に『ファイナルファンタジー零式』のロゴが。MCを務める櫻井さん、鈴村さんも「どういうことだ!?」という反応。その説明に登場した本作のディレクター田畑端氏は、「タイトルが変わったのは、今後を見据えて育てていきたいタイトルにしたいと思ったからです。100%ポジティブ(な理由)です(笑)。“零式”については、いわゆるナンバリングのゼロなのではなく、新たなブランドとして立ち上げ、新しい旅立ちとしてのタイトル変更です」と、その理由を説明した。

 ちなみに、メインキャラが多く登場する本作には、櫻井さん、鈴村さんも参加しているという。「僕らは収録に参加しているので物語をある程度知っているんですが、胸がギュっとするストーリー展開です」(鈴村)、「表情もそうですが、映像がすばらしくて引き込まれてしまいます」(櫻井)と本作についての感想を述べた。

 UMD2枚組で発売は2011年夏。あともう少しの辛抱だ。

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▲「主人公がたくさんいて、30人以上のセリフのあるキャラクターがいます。そこで、主役を張れるような声優さんを多数起用させていただいています。ビッグネームの方ばかりなので、スケジュールがたいへんです(笑)。シングルプレイの中にマルチプレイを組み込む、独自のシステムを開発中です。期待して今後の情報をお待ちください」(ディレクター田畑端)

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■『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII

 最後に公開されたのは、野村哲也氏みずからがディレクターを務める『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』。公開されたシーンのほとんどが初お披露目となるもので、これまで公開されたシチュエーションの映像もかなりブラッシュアップされている印象。さらに、バトルシーンもふんだんに公開され、主人公ノクトが魔導アーマーに乗って戦っていたり、ノクトの仲間たちによる個性あふれる戦闘シーンなども公開され、期待せずにはいられない内容となっていた。今回、ディレクターの野村哲也氏の登場はなし。

 盛りだくさんのカンファレンスは、『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』の衝撃映像で終了。今カンファレンスの最新映像は、『ファイナルファンタジーXIII-2』が2011年1月20日に公式サイトで、ほかのタイトルは同27日にHDクオリティーで公開される。

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(C)Disney. Developed by SQUARE ENIX
(C)SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA
(C)2011 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA
※画面は開発中のものです。

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