モノクロ調のステージと前衛的な演出で、不気味さと不思議さが入り混じる世界は、想像力をかき立てられてステキ。聞こえてくる声とステージのギミックから答えを“感じ取る”謎解きとの相性も良好。ただ、奥と手前を行き来する仕掛けが多く、気づかないと延々と移動をくり返すことにも。扉を開ける、という解が、同じインターフェースなのにルール自体が異なるなど、“感じ取る”のが難しい場面も。

週刊ファミ通1599号より

不気味でありつつもアーティスティックなビジュアルが魅力的。遠近感が強調されたデザインで、画面の奥側へと進む構造は、得体の知れない何かに飲み込まれていくようで、ミステリアスなムードを引き立たせる。背景が回転する仕組みもナイス。ボリュームは少なめだが、適度に考えさせられるパズルを解きながら道を進むのは楽しめる。物語は、もうちょっと想像が膨らみやすい情報があるとよかった。

週刊ファミ通1599号より

不協和音が混じるサウンドやグロテスクなビジュアル、天地が入れ替わるギミックなど、プレイヤーを不安に陥れる舞台作りが見事。謎だらけのお話がやる気を牽引しますが、説明は結末も含めて間接的かつ最小限。想像力が喚起されるという人もいれば、逆に興味を失う人も出そう。パズルの難しさは、挑戦するうちに法則性がそれとなくわかり、解くことができるレベル。アートな表現を味わう作品です。

週刊ファミ通1599号より

“心のブロックを解除しながら内的世界の深奥を目指す”という設定をダイレクトに表現したビジュアル＆サウンド世界の居心地は、かなり刺激的。舞台のニュアンスと、ゲーマーとしての経験則で解法を探していくタイプのパズルゲームが好きという人であれば、雰囲気重視ゆえとも目される操作レスポンスの鈍さも気になることなく、のめり込めるでしょう。ゲームとしてのボリュームはやや少なめです。

週刊ファミ通1599号より