集英社ゲームズが発売し、墓場文庫が開発を手掛けるNintendo Switch、プレイステーション5、PC(Steam)向けミステリーアドベンチャーゲーム『都市伝説解体センター』。
さまざまな“都市伝説”が関係する事件を調査・解体し、その先にある真実を導き出す……連続ドラマ形式で展開されるシナリオやキャラクターの魅力が大きな話題を呼び、先日“日本ゲーム大賞2025”優秀賞を受賞。SNSを中心に話題になり続けている作品だ。
そんな本作は、多彩なメディアミックスを実施。少女漫画雑誌『りぼん』にて連載中の『都市伝説解体センター Parallel File』(いしかわえみ・著)の単行本第1巻、ノベライズ作『都市伝説解体センター ノベライズ みらい文庫版 怪異を解き明かせ』(志田もちたろう・著)、『都市伝説解体センター 断篇集』(尾北圭人、月並きら、日部星花、円居挽、宮本 深礼・著)を同時発売。あわせて、全国582書店にて書店コラボキャンペーンも実施している(キャンペーンは10月19日まで)。
そこで今回は集英社ゲームズの林真理氏、墓場文庫のハフハフ・おでーん氏(オンライン参加)、集英社『りぼん』編集部のしおたん氏、日本出版販売株式会社(日販)の片山淳子氏の4名にインタビューを実施。
ゲームファンに向けたメディアミックスとはいかなるものか、ゲーム制作・コミック制作・店頭施策のそれぞれの目線から“解体”していく。
『和階堂真の事件簿』シリーズや『都市伝説解体センター』を開発する墓場文庫に所属するグラフィッカー・デザイナー。実験的開発ユニット”スカシウマラボ”の一員でもある。好きなものはカレー、麺、パン、プロレス、ダンスミュージック、アメコミ、稲川淳二、80’s。今回のインタビューはオンラインで参加。
集英社ゲームズ・シニアプロデューサー。過去にはディレクター・プロジェクトマネージャー・アートディレクター・3DCGデザイナーなども経験しており、ディライトワークスでインディーゲームのプロデュースを手掛けていたことも。
集英社『りぼん』編集部。『都市伝説解体センター Parallel File』ほか多数タイトルを担当する。
日本出版販売株式会社 マーケティング統括本部 企画チーム。『都市伝説解体センター』書店コラボキャンペーンを手掛ける。
――『都市伝説解体センター』の発売から約8ヵ月が経ちましたが、反響はいかがでしょうか?
林
僕たちが発売前に想像していた以上の盛り上がりで、予想を超えたところに進んでいるというのが正直な気持ちです。本当に多くの感想やファンアートをいただいていて、うれしい限りです。
おでーん
本編のボリュームはそこまで大きくないですし、一度プレイして終わる作品を想定していたのですが、ファンの方にこんなにも長く愛していただけるのは僕たちとしても予想外でした。
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――たくさんのプレイヤーに刺さったポイントは、どのような部分にあったと思いますか?
林
“キャラクターの魅力を出す”というのは最初から考えていたポイントで、そこがしっかり届いたなと思います。キャラクターを好きになってくれている方がいちばん多いですね。
また本作のジャンルはミステリーアドベンチャーなので、ネタバレに関する投稿はできるだけ配慮してほしいと呼びかけているのですが、その結果「ストーリーについて話したいからあなたもプレイして」と、周りを巻き込んでくれる方が増えています。
おでーん
プレイヤーさん自体が本作を広めてくれる環境が、いまの盛り上がりにつながったと思います。また、ファンの皆さんのネットリテラシーが非常に高いと感じますね。
――確かに、そういったファンの方が多い印象を受けます。
林
ネタバレにしっかり配慮してくれたり、発信したものをポジティブに広めていただけているのはとてもありがたいです。僕たちがゲームの中で描いた“よくないSNS”の真逆の形になってくれて、うれしいですね(笑)。
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――本作のメディアミックス化の経緯についてお聞かせください。いつごろから構想があったのでしょうか?
林
アドベンチャーゲームを集英社ゲームズでやるのであれば、横展開できるストーリーやキャラクターの魅力があるものを作りたいという構想は最初からありました。
タイトルをいくつか作っていくなかで、どこかのタイミングで編集部から声がかかればいいなと。なので1本目の『都市伝説解体センター』で、『りぼん』編集部さんからお声がけいただけるというのは想定していなくて。
――なるほど。『都市伝説解体センター Parallel File』の企画は、『りぼん』編集部さんのほうからの提案だったんですね。
しおたん
そうですね。私は『都市伝説解体センター』のことは社内向けのリリースの際に知りました。誰もが楽しめる“都市伝説”というテーマはとてもキャッチーですし「それを解体するってなんだろうか?」「センターということはキャラクターがたくさん出てくるのかな」と、タイトルにもとても魅かれまして。
そこで『りぼん』でのコミカライズ化の可能性について、お話に伺ったというのがきっかけですね。
――ちなみに、お声がけしたのはいつごろだったのでしょうか?
しおたん
2024年の夏、ゲーム発売前ですね。まず内容を詳しく伺うところからスタートし、担当作家や連載・読み切りの形式も未定でしたが、ぜひいっしょにやりたいという気持ちでお話ししました。
林
最初にコミカライズの件を聞いたときはメンバー全員が驚いて、僕も「『りぼん』!?」と言ったのを覚えています(笑)。まだ開発も大詰めの段階で、発売していないゲームにスポットを当てていただけるということで、ふたつ返事で承諾しました。
おでーん
僕たちの作品はどちらかというと青年誌向けのようなイメージだったんですが、実際に蓋を開けてみたら、『りぼん』が本当にぴったりでしたね。
しおたん
私たちからすると絶対にヒットするだろうという確信があったので「これはいける! 勝ち確!」という気持ちでした(笑)。
――『都市伝説解体センター Parallel File』を描いてくださる漫画家が、いしかわえみ先生に決まったのは、どのような経緯なのですか?
しおたん
最初に話をお持ち込んだ際にはもう、いしかわ先生に描いていただきたいという想定でいました。
『都市伝説解体センター』は、都市伝説を取り扱いつつもその先にある人の恐ろしさを描くタイトルなので、そういった部分をうまく表現できる人を考えたときに、『絶叫学級』シリーズをお描きになっているいしかわ先生がいちばん合っていると思ったのです。
その時点で私の中ではいしかわ先生以外の選択肢は考えられず、もしできないなら連載は難しいという心持ちでした。
林
僕たちの作品をいしかわえみ先生に描いていただけると聞いたときは驚きでした。大きなヒット作を出されている漫画家さんにゲームのコミカライズを担当していただける機会はなかなかないですから。
――いしかわ先生にコミカライズのお話をした際の反応はいかがでしたか?
しおたん
「ぜひ描かせていただきたいです!」とふたつ返事でご承諾いただきました。『絶叫学級 転生』との同時連載になる点についても「どちらの作品も続けることで、相互的に磨かれていくからやらせてほしい」とのことで。
先生にゲームをプレイいただきつつ、『りぼん』の読者に向けてミステリーの部分をわかりやすいように表現を調整したりと、諸々を相談させていただきながら進んでいきました。
――コミカライズ化にあたり、ゲーム制作側としてはどのような関わり方をされているのでしょうか?
林
クリエイターとして外せない『都市伝説解体センター』のこだわりがあるのでそこをお伝えしつつ、基本的にはいしかわ先生にお任せしている点が多いです。
読者のことをより理解しているのは先生ですし、ゲームに無理に合わせるよりも漫画としておもしろくする形で、ゲームとコミック、それぞれでファンができればいいなと。むしろ、『りぼん』編集部さんといしかわ先生に育ててもらっている感覚が大きいですね。
おでーん
エピソードの第1話目“ベッドの下の男”をまとめてもらった時点で、語り口のスマートさや見事な表現の仕方を見せていただき、僕たちも信頼してお任せしています。
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――ちなみに『都市伝説解体センター Parallel File』では、一部の設定がゲームと異なる部分がありますよね。
林
そのあたりは、いしかわ先生や『りぼん』編集部さんのアイデアが反映されています。
最初にラフを見せていただいたときのことをすごく覚えていまして、あざみちゃんが能力を使う際、ゲーム版ではメガネをかけるんですが『都市伝説解体センター Parallel File』では廻屋が後ろから手を回すという演出になっているんですね。
あんなの見たら……キュンキュンしますよね! これはお任せしたほうが絶対にいいとなりました。読者として楽しませてもらっています。
――あれは絶対にキュンとなります……! こういったアレンジは、『りぼん』の読者層を意識してのことなのでしょうか?
しおたん
もちろん距離感の近さを演出するという狙いもあったのですが、じつはそこまで“恋愛漫画好きな『りぼん』の読者”を意識したというわけではないんです。
そういった設定はどちらかというと、ミステリー漫画を読んだことがない読者に対して、どのようにしたら、このジャンルに興味を持ってもらえるかという部分を軸に考えて作ったものです。
またゲームでは描かれなかった魅力的な“余白の部分”を演出して、原作のファンも楽しめるようにする。この両方の軸を意識しつつ、いしかわ先生と相談しながら作っていますね。
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――実際に連載を読んだ読者の反響はいかがでしょうか?
しおたん
『りぼん』にはあまりないジャンルの作品ですし、いしかわ先生の漫画を読んでいるファンの方からは「いつもとは違う怖さがあっておもしろい」という意見をいただいています。
これまでは小学生を中心とした低年齢層の読者が多かったですが、中高生からも感想が寄せられるようになり、いしかわ先生が新しいステージを開かれたという実感はあります。
――発売された単行本の表紙デザインも印象的ですよね。
しおたん
『都市伝説解体センター Parallel File』は『りぼん』で連載されていますが、単行本はヤングジャンプコミックスのレーベルから出しているんです。
これは、コミカライズの存在を偶然書店で知ったという原作ファンも手に取りやすくするための施策で、表紙のデザインも男女年齢問わずシックでかっこいいと思えるようなものになっています。
原作ロゴ配色のシンプルながらもキャッチ―な部分をリスペクトしつつ、 “パラレル”とタイトルにあるように、原作とは異なるオリジナルバージョンだとわかるようなデザインになっています。ぜひ注目してみてください!
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(C)いしかわえみ/墓場文庫・集英社ゲームズ/集英社
――漫画連載における『都市伝説解体センター』のシナジーはどのような部分に感じますか?
おでーん
墓場文庫の作品ではゲームと漫画・小説の中間のような、曖昧なジャンルを狙いたいというコンセプトがあり、集英社ゲームズさんといっしょに取り組むと決まった際は、“ゲームの連載”としてエピソードを毎月更新するような構想もありました。
林
『都市伝説解体センター』が全6話構成になってるのもその名残なんです。そういった部分は、1話ごとに展開していくコミカライズとのシナジーにつながっていると思いますね。
――ちなみに、本作やこれまでの作品の傾向を踏まえて、どのようなタイトルがコミカライズ化に向いていると思いますか?
しおたん
先ほども少し話しましたが、読者の考察の余地がある、余白がある作品は向いていると思います。
『都市伝説解体センター』でいうと「もしかしたら本編以外にも依頼を受けているんじゃないか」「クルマに乗っているときのジャスミンとあざみの会話のバリエーション」「あざみはふだんもうちょっと廻屋に遊ばれていそう」だったり……。
本編では描かれてない、だから想像して楽しめる。そういった作品は漫画として表現する際に表現が広がりやすいですし、向いてると感じますね。
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――『都市伝説解体センター』は、発売に合わせて書店コラボキャンペーンが実施されました。その経緯をお聞かせください。
片山
1度目のキャンペーンの実施は、集英社ゲームズさんのほうからお声がけいただいたのがきっかけでした。
昨今の多彩なエンタメコンテンツがある中で、書店の魅力を伝えて足を運んでいただくため、弊社ではさまざまなIPとの書店コラボキャンペーンを2年ほど継続して実施しています。
その取り組みを集英社ゲームズさんも知ってくださり『都市伝説解体センター』とのキャンペーンが実現したという運びです。
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林
ゲーマーだけでなくミステリーを読んでいる方に本作を手にとってほしい、だから書店でキャンペーンがやりたいという、僕のわがままを通していただいたんです。
ただ、すべての書店にゲームのパッケージを置いていただくのも難しいので、発売に合わせて書店でのノベルティプレゼントキャンペーンを施策いただきました。
――お声がけいただいた際『都市伝説解体センター』のタイトルにどのような印象を受けましたか?
片山
まずゲームの概要をご紹介いただいたのですが、資料を拝見した時点で集英社ゲームズさんと墓場文庫さんの熱量を大きく感じたのを覚えています。
もともとタイトル自体は耳にしていて魅力的に感じていたのもあり、これは絶対にヒットする、人気が出る作品だなと思いました。
――キャンペーン第1弾の反響はいかがでしたか?
片山
キャンペーン開始時点でゲームをクリアーしている人はなかなか少ないはずなのですが、すでに大きな反響があって。多くの店舗から「ノベルティの追加はできませんか?」とお問い合わせがありました。
また印象的だったこととして、キャンペーン第1弾の終わり際に告知や概要記事のインプレッションがグッと伸びたんです。ゲームをクリアーした人が増えたタイミングだったようで「気づいたときには書店に行く機会を逃してしまった」という意見もいただきました。
そこで現在実施しているキャンペーン第2弾では、ノベルティに新たな描き下ろしデザインも用意いただきつつ前回から大きくデザインを変えないようにしたりと、第1弾を逃してしまった人も楽しめるように心がけています。
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――なるほど! では、現在開催されているキャンペーン第2弾のコンセプトについてもお聞かせください。
片山
今回はゲームとコミック、それぞれの魅力を伝えることをテーマにしています。ノベルティはゲーム・コミックそれぞれのデザインを用意していますし、展示するパネルもゲームとコミックの絵柄のキャラクターを並べてそれぞれの魅力がわかるようなデザインにしているのも工夫のひとつです。
また、オリジナルグッズの販売を実施した点も新しい取り組みとなっています。
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――オリジナルグッズでいうと、やはりさまざまなキャラクターがラインアップされた“おなまえアクリルチャーム”が気になります。
片山
メインキャラクターの3人は言わずもがなですが『都市伝説解体センター』には、ほかにも魅力的なキャラクターがたくさん出てきます。
そんなキャラクターたちもなるべく多くグッズに登場させたいという思いがあって、SNSの反響やキャラクター投票の人気ランキングをチェックしつつ、できるだけたくさんのラインアップを用意しています。
林
そのあたりのキャラクターは、ファンの方たちがキャラクターを温めてくれた結果、人気になったと本当に思いますね。たとえば如月努のグッズもこれ以外ではあまり出ていませんし、喜ばれているファンのコメントも拝見しました。
片山
じつは弊社の企画チームのほうで「如月努は必要でしょう!」というコメントがありまして。物語の上でとても重要な人物でもありますし、案が通るかが心配だったのですが……許諾いただいてありがとうございました!
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――もしもの話ですが、コラボ第3弾があった場合の展望はありますか?
林
おでーんさんや墓場文庫の“おすすめミステリー10選”なんてできたらおもしろそうですね。
おでーん
『都市伝説解体センター』制作時に資料として読んだ本も結構あるんですよ。そういったものも紹介できたらいいですね。
片山
墓場文庫さんから選書をいただいたり、その本の感想をSNSで投稿してコミュニティーにつながっていくと、弊社としてはとてもおもしろい試みができそうです。
おでーん
もともと墓場文庫のメンバーは書店が好きで、ふと表紙が気になって買うみたいな出会いはとても大事だと思うのですが、昨今はネットの普及でそういった機会も少なくなっていて。
林
僕も2、3日に1度書店に行かないと気が済まないような生活をしているので、もし書店に貢献できるようなことがあればぜひ協力したいと考えています。
――今回のコラボも大きな反響を呼んでいると思いますが、どのようなジャンルのタイトルが書店コラボと相性がよいのでしょうか?
片山
ファンの方によるコミュニティーがしっかり形成されていて、ファンどうしで自発的に情報を集めて考察を共有している、そういうことが活発なコンテンツだと、反響がありやすいと考えています。
『都市伝説解体センター』はまさしくそれに該当するタイトルだと思います。今回の場合は関連書籍を買いつつ、ノベルティといっしょに写真を撮ってくださったり、合わせて買った本を投稿していただいていたり……。
――確かに、ファンどうしのコミュニケーションが盛んなタイトルだと認識しています。
片山
自分の“好き”を多く持っている方は、書店でたくさんの“好き”を発見できるので、より相性がいいと思いますね!
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――ノベライズ『都市伝説解体センター 断篇集』では、多数のキャラクターにフォーカスした物語が展開されます。こういったキャラクターのピックアップはどのように行っているのでしょうか?
林
キャラクターが被らないようある程度していただいてはいるのですが、基本的には参加している作家さんがピックアップし、それぞれに関連した物語を書いていただいています。
作家さんたちもゲームをプレイしているのはもちろん、キャラクター人気投票の順位も事前にチェックしてくださっていて。
林
人気投票の発表時も思いましたが、山田ガスマスクの人気は意外でした。ただ後から気づいたことがあって……。
――なるほど?
林
キャラクターデザインをしている墓場文庫のきっきゃわーさんに、性別問わず刺さるキャラクター作りをしていただいたんです。
僕やおでーんさんは当初「あざみちゃんが人気になればいいね」なんて話していたのですが、ただ真っ先にファンに刺さったのは廻屋でファンアートも圧倒的に多かった。
山田ガスマスクも同じように、きっきゃわーさんならではの目線でデザインされたからこそ、あれほどプレイヤーに刺さったのではないかと思います。
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――改めて考えると、そういう理由もあったのかもしれないですね……。とても魅かれるデザインだと思います。
林
そのキャラクターデザインをいしかわ先生が磨くとさらに光るなってのは思いました。僕が当初考えていたより『りぼん』で連載していただく選択肢は間違っていなかったんですよね。
――納得です。そんなコミカライズ・ノベライズを経て、今後のメディアミックスの展望をお聞かせいただければと思います。
林
これからの展開としては10月22日より『都市伝説解体センター』オーディオドラマが配信されることも発表されました。
この先にあるとしたら“映像化”だと思うので、そこに向かってがんばっていきたいです。また、集英社ゲームズからは今後もアドベンチャーゲームがいくつかリリースされるので、続けて横展開ができたらと考えています。
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――では最後に、今回の『都市伝説解体センター』関連書籍3冊同時リリースに関して、それぞれコメントをいただきたいです。
林
漫画と小説という形で、多くの作家さんに楽しんで書いていただき、読者の方にもその楽しみを届ける。今回はそこを大切にしつつ企画を実現していただいています。僕たちとしては本当に嬉しい限りで、引き続きがんばっていきたいなと思います。
しおたん
今回発売された3冊はそれぞれベクトルが異なっていて、ファンの方にはセットで買ってほしい作品たちになっています。すべて読み比べて、その後に本当にゲームに戻るという循環機関ができているので、ぜひ手に取ってみてください。
片山
今回はあまり事例のない、作品の関連書籍の発売に合わせたコラボキャンペーンを実施できています。ファンの皆様に喜んでいただけるキャンペーンになっていたなら嬉しいなと感じつつ、これからも引き続き書店さんに足を運んでほしいなと思っています。
おでーん
『都市伝説解体センター』は、プレイが10時間ほどのアドベンチャーです。コンパクトにまとめられた作品になっていますが、じつは僕たちが描きたい要素やバックボーンはたくさんあり、それを補っていただけるのが書籍作品だと思います。ゲームと合わせて、いっしょに楽しんでいただけると非常に嬉しいです!