そんなgamescomを運営する主催者サイドは、世界市場をどのように見ているのだろうか? イベント主催者へのインタビュー記事をお届けする。
Felix Falk氏(フェリックス・ファルク)
game(ドイツゲーム産業協会)マネージングディレクター
Tim Endres氏(ティム・エンドレス)
ケルンメッセ gamescom ディレクター
新技術、新作、新ハード。成長し続けるグローバルゲーム市場
――例年と比較して、gamescom 2026で大きく変わったところ、進化したところをお教えください。
世界中のファンに向けたデジタル体験の拡充も継続しています。“Opening Night Live”は引き続き大きなオープニングショーとして位置づけられ、今年からはIGNが制作を手掛ける“gamescom awesome indies”の開発にも投資し、gamescom出展のインディーゲームに、より一層の国際的な認知を与えています。
――gamescomや東京ゲームショウをはじめ、ゲーム市場の拡大に伴い、世界中でさまざまな展示イベント、開発者向けカンファレンスが実施されるようになりました。その中でgamescomはどのような個性、役割を発揮するイベントであるとお考えでしょうか?
同時に、gamescomはゲームを取り巻く文化全体も反映しています。それにはコスプレ、eスポーツ、コンテンツクリエイター、アニメ、マンガ、ボードゲーム、トレーディングカード、そしてますます存在感を増しているアジアのポップカルチャーも含まれます。
もうひとつの重要な要素は、ハイブリッドな性格です。“Opening Night Live”や“Awesome indies show”、“gamescomスタジオ”といった番組は、イベントの範囲をドイツ国外にまで広げ、日本を含む世界中のファンが主要な瞬間をデジタルで追体験できるようにしています。10月29日に開催される“gamescom asia x Thailand Game Show”や、2027年4月22日から開催される“gamescom latam”を通じて、重要な地域のゲームコミュニティともつながっているのも大きな特徴です。
gamescomを特別なものにしているのは、単一のイベントやひとつの側面ではないのです。私たちは全方向に向けてアプローチをしており、フォーマットに対するハイブリッドな発想で体験や場を提供しています。過去にほかのイベントがうまくいかなかった場面でも、gamescomが成功できた理由は数多くあるのです。
――ゲーム市場においては、Steam Machineの登場などハードウェア分野での競争について、欧州視点でどのように見ていますか?
――日本国内シーンでは近年、『めっちゃカメレオン』(MECCHA CHAMELEON)など、インディーゲームの隆盛が目立つようになりました。グローバル市場におけるインディーゲームの盛り上がりに関してどのように見ていらっしゃいますか? インディーゲームがもたらす市場への影響と、今後の予想なども含めてお話しいただけますと幸いです。
――gamescomには日本のメーカー・クリエイターも多数参加しています。現在の日本のメーカー・クリエイターにはどのような特徴や傾向があると考えていますか?
欧州のファンは、日本のゲームに対して長く、そして非常に情熱的な関係を築いてきました。多くの日本発のフランチャイズが、世界中の何世代ものプレイヤーに影響を与えてきました。たとえば『ダークソウル』、『ファイナルファンタジー』、『ゼルダの伝説』などが代表例の一部です。
日本のパブリッシャーに関する傾向として、gamescomをふたつの重要な目的のために活用しているという点があると感じています。ひとつは、西洋のプレイヤーから直接フィードバックを得て、グローバル市場向けにゲームをさらに磨き上げること。もうひとつは、コミュニティとの長期的な関係を築き、あるいは深めることです。けっきょくのところ、gamescomほど多くのゲームファンを惹きつける場所はほかにありません。日本企業がこれほど多くのファンと交流できる、これ以上の場はないのです。
――2026年のグローバルゲーム市場のトピックといえば、アメリカ、EUで議論された“Stop Killing Games”や“Stop Destroying Videogames”も印象的です。この議論がもたらすゲーム市場への影響をどう捉えていらっしゃいますか?
とはいえ、ゲームを文化的資産として保存していくことは、それ自体重要な課題です。そして、私たち社会が書籍や映画など、ほかのメディア形式を保存する方法を見出してきたのと同じように、ゲームについてもいい解決策を見出さなければならないと考えています。
――そのほか欧州のゲーム市場ならではのトレンドや、印象的な出来事があれば教えてください。
同時に、ゲームコミュニティはゲームそのものを超えて、より活発かつ可視化されるようになっています。ファンはただプレイするだけでなく、活動を組織し、社会的な取り組みを支援し、寄付を募り、コミュニティが集う場としてゲームを活用しています。こうした関わりかたは、ゲーム文化のますます重要な一部になりつつあります。そして最後に、オーディエンス自体もより幅広くなっています。いまやゲームは世代を超えてプレイされており、親世代や祖父母世代も含まれます。これにより市場は、コンテンツの面だけでなく、誰がどのようにゲームを日常生活に取り入れているかという面でも、より多様になっています。
――来年以降のgamescomはどのような進化を見せてくれるのでしょうか? すでに予定している、構想している新要素などがありましたらお教えください。
gamescomは市場とそのコミュニティとともに進化していかなければなりません。企業からの需要は引き続き大きく伸びており、私たちはすでに、今後数年間で出展者や新たなフォーマットのために追加のスペースや新たな機会をどのように生み出せるかを検討しています。また、現地の来場者と世界中のファンの双方にとっての体験を継続的に向上させたいと考えています。これには、ハイブリッドフォーマットのさらなる発展、ビジネスおよびネットワーキングの機会の強化、デベロッパー支援の拡充、そしてgamescomを特別なものにしているゲームやポップカルチャーの多様性を、さらに広く伝えることが含まれます。















