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『FF14』とコラボしたシュウ ウエムラに聞く「何のために化粧するんですか?」→「気分がいいから」話を聞くうちに約2万文字の大作記事になった (1/2)

byミス・ユースケ

更新
『FF14』とコラボしたシュウ ウエムラに聞く「何のために化粧するんですか?」→「気分がいいから」話を聞くうちに約2万文字の大作記事になった
 メイクアップブランドのシュウ ウエムラが『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)をイメージした化粧品を発売した。シュ……

 シュウ ウエムラ!? である。

 僕、ミス・ユースケは特別にメイクに詳しいわけではないが、シュウ ウエムラという名前は知っている。百貨店の1階にカウンターを構えていて、きらきらしていて、すごくおしゃれで、華があって。
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コラボのイメージビジュアル。かっこいい……。
 『FF14』にはシュッとしたイメージがあるので合うだろうなーと思っていたら、僕より興奮している人がいた。編集部のさとるりだ。シュウ ウエムラのファンらしい。

さとるり
 シュウ ウエムラは憧れのブランドなんですよ。

 やっぱりそうなのか。おもしろそうなので連絡したら取材できることになり、だめもとで「プロのメイクを体験したいのですが……」と恐る恐る相談したところ、
「やりましょう!」とやけに前のめりな返答があった。いいのか。

ユースケ
 『FF14』のキャラはかっこいいからああなりたい。形から入るタイプなので。

さとるり
 形から入るためにプロの力を使うな。力技すぎる。
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こういう風になりたい。ミス・ユースケ46歳。いくつになっても夢を持つことは大事だと思う。そうだろ?
ユースケ
 どんなメイクがいいかと聞かれたので、企画書を送っておきました。
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メンズメイクよりも、華やかなメイクに興味があります。舞台メイクのような派手な顔のまま帰って奥さんに「誰?」と言われることもやぶさかではございません。
さとるり
 どうしてそんなことするの?

ユースケ
 軽はずみにOKしたことを後悔させてやろうと思って。

さとるり
 その感情はよくわかりませんが、『FF14』コラボでメイクに興味を持った人も多いでしょうし、わかりやすく変化を見せられるのはいいですね。

 そして、こんなことになる。
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これが私……?
 いいですか、みなさん。これがシュウ ウエムラのむだづかいですよ。
※発表時点で大人気だったので、店舗によっては品切れになっているアイテムもあります。

プロに『FF14』キャラのメイクをチェックしてもらおう

 待ちに待った取材当日、シュウ ウエムラのオフィスにお邪魔すると、

ユースケ&さとるり あ!!!!
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ユースケ
 オフィスの中にデパコス(デパートで売っているコスメ)コーナーがある!

さとるり
 かわいい~~~~~!!!!!!
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ユースケ
 モーグリがアイシャドウしてる! そんなのかわいいに決まってるだろ!

さとるり
 かわいいに上限がない。無限かわいい。

 このように、担当者さんと名刺交換をする前にきゃっきゃする時間があった。いま思うと、はしゃぐ様子も撮影しておくべきだったが、取り乱すくらいかわいいものとご理解ください。

並木
 そのモーグリクッションは購入特典としてご用意していたアイテムですね。とても好評で、先行販売の時点で準備数がすべて終了してしまいました。すみません。

並木
 いまからですと、“オリジナル クリスタル リップケース​”​は間に合いますよ。11月22日からですので(店舗で対象商品を買った人にプレゼントされる)。

 突如として新キャラが登場したが、すっと会話に入ってスムーズに情報を伝えてくれたこの人はシュウ ウエムラソーシャル PR マネージャーの並木沙織さん。この後にメイクを担当していただくアトリエ アーティストの木村淳一郎さんと合わせて話を伺う。
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木村淳一郎さん(左)と並木沙織さん(右)。
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リップケースはキーホルダーになっていて、バッグに取り付けられる。さとるりは「かわいいし便利! リップってバッグの中で絶対に行方不明になるから」と感動していた。実用性も高い。無敵か?
ユースケ
 最初にお願いが……。『FF14』のキャラみたいなメイクをしたい人も多いと思うんです。

並木
 きれいなキャラも多いですもんね。わかります。
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ユースケ
 キャラの画像を見て、メイクのポイントを教えてもらえませんか?

木村
 あ、おもしろそう。私もちょっと興味あります。

 『FF14』のキャラクターメイキングのコツはいろいろあると思うが、僕はお化粧のほうのメイクのコツを知りたい。

 なお、キャラは『FF14』の担当ライター・バーボン津川にセレクトしてもらった。メイク知識はいっさいなし。フラットに選んでくれると思ったので。

●スフェーン
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木村
 目のフレームに特徴がありますね。アイラインをちょっとぼかして、目の際に深い色を入れてブレンドしてるのかな。あまり広く入れない方がこの娘には合うのでしょう。

並木
 リップもグラデじゃないですか? オンブレ(陰影)っぽい。

木村
 リップはヌーディーで、目にフォーカスしつつ、リップでバランスを取っていますね。

並木
 アイシャドウを目の色に合わせるのもよさそう。

●ウクラマト
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並木
 難しいなー(笑)。

木村
 これはキャットライン(目じりのアイラインを跳ね上げたようなメイク)じゃないかな。

並木
 あー、たしかに。めっちゃ目頭のところも切り込んでますね。

木村
 目頭は技量的にごまかせないところなんです。丁寧にやらないといけない。皮膚が内側にしまわれているから、鼻の方に伸ばして、そこに書く。

並木
 引っ張りながら書くってことですか?

木村
 そうそうそう。この娘は動物っぽい? 獣人みたいな感じですけど、テクニックで近づけることは可能です。(シュウ ウエムラの)創業者の植村秀も言ってました。「目頭を見れば丁寧さがわかる」って。

●ヤ・シュトラ
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並木
 わー、この娘かわいい。下まつ毛がいいですね。

木村
 目力がかなり強いメイクですよね。全体的に深みがあって……キャラクター的には、強さのある女性みたいな感じですか?

ユースケ
 合ってます。強くて優しい姉御肌、みたいな。

木村
 リップは深めの色がいいですね。雰囲気によく似合ってる。アイメイクは囲み目に近い感じなのかな。目を大きくというか、縦幅を出したいんだと思います。

並木
 (8月に出た商品を持ってきて)これなんか近くないですか?

木村
 あ、だいぶいいですね。テクスチャー的には……こっち? いや、これもいいな。
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真剣に吟味する木村さん。
 木村さんは全体的にアイメイクで目を強調していることに着目。「意思の強さを反映させようという意図が感じられます」と舌を巻く。

 言ってしまえば『FF14』は戦いの物語だ。生半可な気持ちでは運命を切り拓けない。彼女たちの強さは未来をキッとにらみつける目元に表れる。

 化粧によって人は自分の理想に近づく。
『幽☆遊☆白書』の画魔が戦闘の粧で自分を強化したように。

さとるり
 急に『幽☆遊☆白書』でたとえないでください。
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楽しそうに話しているが目は真剣だった。ときには実際の商品を照らし合わせながら分析。プロの話はぞくぞくする。
 昨今は化粧をする男性も増えている。メンズメイクについても聞きたいので、男性キャラも見てもらった。

●エメトセルク
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木村
 これは……どう言えばいいんだろ?

ユースケ
 何かすみません。

並木
 目元がマットっぽいというか。

木村
 シャドウが上下に広がってますね。あとやっぱりまゆ毛が特徴的。性格はたぶん……。

ユースケ
 何だろう……。ひねくれてる、かな。

木村
 ですよね!(笑) このまゆ毛がすごくいいです。意図を感じる。

並木
 悪役っぽい印象を持ってほしいのかな。演出面からメイクを考えるのはおもしろいですね。

木村
 もともと掘りの深い顔立ちで、目の下の陰で悪そうというか何か企んでる感じが出ている。

●マグナイ
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並木
 この人もいいですね。おもしろい。

木村
 目の周りは書いてると思うんですけど、フォルムが四角い。カクカクっとすると、強い・厳しいみたいな印象が出ます。

並木
 女性は丸みがあるのに対して、男性は鋭さがある。ひとりひとりの性格が見えてくるのは興味深いですね。
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楽しくてつい立ち上がり、キャラのプレゼンを始めるおれ。
 思いのほか盛り上がってしまった。そのまま書くとひたすら長くなるので、残りは記事の後半で。

想像以上に格が違ったシュウ ウエムラ

並木
 そういえばご存じですか? 店頭で製品を自由に試せるテスターサービスのスタイルを作ったのはシュウ ウエムラなんです。

ユースケ
 は?

 大手化粧品ブランドと聞くと、百貨店の1階にずらーっとコスメ商品を並べた光景が目に浮かぶ。自由に試して、美容部員(※)に相談に乗ってもらい、自分に合うものを探すのがふつうだ。
※美容部員:お客さんに適した化粧品を提案する販売員。ビューティーアドバイザー=BAとも呼ばれる。
 昔の化粧品は訪問販売が多く、お店に買いに行ったときも店員さんと話してから紹介してもらうのが当たり前。そんな時代に、気になったものをすぐに手に取れる仕組みを浸透させたのだという。<br />
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百貨店の化粧品売り場などでは、このようにさまざまなアイテムが並んでいる。この光景を作ったのがシュウ ウエムラということか。
並木
 何十色も並べて、プロも一般のお客さんもふらっと買いに来れるお店を表参道にオープンしたんです。

木村
 それが1983年のことですね。

ユースケ
 シュウ ウエムラ、もしかしてすごさの質が違う?

さとるり
 私もちょっと引いてます。コスメ業界のシステムを作ったってこと……?
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僕の隣りでさとるりがびびっていた。気持ちはわかる(多数のブランドがディスプレイされている場所で取材中。他ブランドが目立つ写真は念のためボカしておきます。見せてはいけないものが写っているわけではない)。
 そもそも、シュウ ウエムラとはどういうブランドなのだろう。この時点で想像よりすごいのは確実なので、成り立ちから教えてもらう。

並木
 日本発のメイクアップアーティストブランドで、伝説のメイクアップアーティストと呼ばれた植村秀によって創設されました。彼は1950年代にハリウッドスターたちのメイクを担当していたんですね。

さとるり
 1950年代のハリウッド!?

並木
 シャーリー・マクレーンですとかフランク・シナトラですとか。

ユースケ
 フランク・シナトラ!?
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一瞬、固まる。手にしているのは話のネタとして持ってきた私物の眼鏡。
 ゲームコラボの話を聞きに来たのに、いきなり大物の名前が出てきた。フランク・シナトラは『My Way』などで知られる世界的な歌手・俳優だ。もはや歴史上の人物である。

 僕の人生がフランク・シナトラとうっすらつながる日が来るとは思わなかった。「酒は人類にとって最大の敵かもしれない。でも聖書はこう言っている。“汝の敵を愛せよ”とね」という名言で有名(僕の中で)。

並木
 ハリウッド仕込みのメイクを日本に持ち帰ったことから、シュウ ウエムラというブランドはスタートしました。代表的なアイテムはクレンジングオイルです。
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ユースケ
 口紅とかアイシャドウではなく? クレンジングオイルって化粧を落とすやつですよね。

木村
 「美しいメイクアップは美しい素肌からはじまる」が植村秀の哲学なんです。

 その頃の日本には“顔に油を塗る”という概念がなかった。近いもので言うと、髪をお手入れする椿油くらいだろうか。

 そこで、植村秀はハリウッド女優たちが使うようなクレンジングオイルを日本に持ち帰り、何度も改良を重ねて世に送り出した。まさにパイオニアである。
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並木
 当時、ハリウッドではマジックオイルと呼ばれていました。

ユースケ
 お顔をきれいにする魔法の油だ。『FF』のアイテムとして出てきそう。

さとるり
 ほんとにすごいんですよ。シュウ ウエムラのクレンジングオイルはスッと落ちるしべたついた感じがない。ほかのはもう使えないくらい。

 僕の目の前にはシュウ ウエムラ関係者がふたりいて、それ以上の圧力を横のさとるりから感じる。3対1の構図になっている。

メイクはデッキ構築ゲーだった

並木
 木村は植村秀の存命中に「きみはメイクアップアーティストになりなさい」と指名されたんですよ。

木村
 前は営業でした。もともと興味はあって、美容系の学校に少し通っていたんですけど。

 最初は営業職として就職。そのまま仕事を続けるかメイクアップアーティストの道に挑戦するか悩んでいるとき、創業者から見出されて本格的にメイクの世界へ。すごい話だ。プレッシャーがすごそう。

木村
 創業者からそう言われたら迷いは吹き飛びますよね。
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 店頭でお客さんの相談を受けたりメイクをしたり(1万人くらいやったらしい)、技術トレーニングで腕を磨き、いまやシュウ ウエムラ所属のメイクアップアーティストを統括するような立場に。とんだシンデレラストーリーである。

さとるり
 植村秀さんはどんな方なんですか?

木村
 自由な人でした。「メイクは自由なものである」という信念があったんだと思います。当時、日本では表現が限られていたんですね。

 1960年頃のメイクは、ファッションや髪型に比べると脇役的な存在。それを主役の位置に持ってくるためのアイデアがユニークだったとのこと。

ユースケ
 たとえばどんなものが? きれいな感じですか?

木村
 まぶたに柄があってもいいじゃないかと、F1のチェッカーフラッグみたいな模様を乗せたり。

ユースケ
 思った以上にパンクだった。
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シュウ ウエムラ Instagram公式アカウントより引用。
並木
 長いまつ毛って下から持ち上がっているイメージがありますよね。そこで、つけまつ毛を逆につけて傘みたいにしたりですとか。アンブレララッシュという作品です。

さとるり
 その発想、どういうこと?
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シュウ ウエムラ Instagram公式アカウントより引用。
 日常的なメイクとは別にアート作品としてのメイクを提案。ファッションの世界で季節ごとにコレクションを発表するように、スプリング/サマー、オータム/ウィンターのコレクションで新しい表現に挑戦してきた。

木村
 大事なのは“個性美”です。

並木
 メイクをアートとして捉えたのが、植村秀。個性美を大切に、美しさを最大銀に引き出したい。ブランド全体として、その人が持つ美しさを最大限に引き出すことをミッションとしているんです。
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美を引き出したくて仕方ないおふたり。
 ここで『FF14』コラボコレクションについて説明してもらったところ、木村さんと並木さんは早口になった。単純にコスメアイテムの話をするのが好きなのだと思う。

 アイシャドウは色の出方からラメの大きさまで設計しているとか、リップもアイシャドウみたいに重ねて使ってもいいとか、色が抑えめなリップは男性にもおすすめとか、うんちく話がシンプルにおもしろい。

 『FF14』コラボコレクション全体の傾向として、目元はきらきら華やか、口元はバランスを取るために控えめになっているらしい。
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さとるりは木村さんから、僕は並木さんから、マンツーマンの予備校みたいに話を聞く。
 セールストークを受けているわけでないのに、どんどん買いたくなるさとるりの変遷がここでの見どころである。

並木
 こっちはしっかり発色する系で。これは逆にチークっぽく使えるんですよ。色をしっかり出しつつ、メタリックな質感がおもしろい。

さとるり
 そう言われるとどっちもほしくなる……。

ユースケ
 買いましょう。

さとるり
 買っちゃうか。
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うきうきしすぎ。
木村
 これとこれですとか、組み合わせるとその世界観がより印象的に出てくると思います。

さとるり
 顔は1個しかないからなぁ……。

ユースケ
 顔が1個しかないからって悲しまないで。大丈夫。みんな1個だから。

さとるり
 私の顔で『FF14』の世界観を表現していいんでしょうか……。

ユースケ
 悩みのスケールがおかしい。

 さとるりが悩んでいる姿には見覚えがあった。これはデッキ構築だ。
メイクはデッキ構築ゲーだったのだ。
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複数の色を備えたアイシャドウのパレットは多い。ここから効果的な組み合わせを探す。
並木
 私、これをハイライト的に使うのがすっごく好きなんです。

さとるり
 それよさそう~。

並木
 ハイライトって難しい気がしませんか? やりすぎると豚骨ラーメンくらいテカったりするんですけど、このラメ感はぬれたような仕上がりがちょうどよくて。

さとるり
 あんまり白すぎると、私も青魚みたいになります。

木村
 鯖みたいになることはあるかもしれません。

ユースケ
 どうしておいしい食べものでたとえるんだ。

さとるり
 肌なじみがいいのは助かります。私、魚にはなりたくないんです。

ユースケ
 でしょうね。
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手にぬって色を確認。
 この調子で延々と話してしまった。これもカットするのがもったいないので、記事の後半に載せようと思う。

ユースケ
 化粧品は色が大切ですよね。今回の『FF14』コラボはどういうコンセプトで全体の色を選んだんですか?

並木
 旅、冒険ですね。“モーグリといっしょに煌めく美の冒険の旅に出よう”が基本コンセプトです。

木村
 自分らしい美を探す旅みたいな。

 冒険を始めるようなわくわくを感じ、期待をあおるようなカラー展開がベース。きらきらなアイシャドウに対してリップは主張を控えめにすることでバランスよく。ほほう、これは日常使いしやすそうだわいとひげをなぜる。
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並木
 “アイスカルプト クポ!”(上の写真)はモーグリのポンポンにインスパイアされました。

さとるり
 モーグリの頭にはピンクとか黄色のポンポンがついてますもんね。(しみじみと)かわいいな……。

結局、メイクって何のためにするんですか?

 せっかくメイクアップの専門家と話せるのだから、どうしても聞きたいことがあった。それは「お化粧のいいところって何ですか?」。結局、人は何のためにメイクをするのだろう。

木村
 そうですね……。究極的にシンプルに言うと、
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気分がいいんです


 うれしくて写真をでかく載せてしまった。このたったのひと言に救われた。聞いた瞬間、心の中の布袋寅泰がギャギャーンとギターをかき鳴らした。やっぱりそうなんだ! それでいいんだ! うおー!

 白状すると「面倒なことを言われたらどうしよう」と不安もあったので、安心して力が抜けてしまった。メイクをすると気分がいい。ゲームも同じだ。ゲームを遊ぶと気分がいい。だから僕らは今日もゲームを遊ぶのである。

 そして、ここからの木村さんの言葉がすごくいい。額に入れて飾りたい。

木村
 いまはビューティー情報が蔓延していますよね。How To動画なんかも多くて、「これは正解、こっちは不正解」みたいな切り口で考える人もいます。

木村
 これ気になる、かわいいな、すてきだな、ちょっとつけてみよう。これはもう立派な“メイク”です。難しく考えずに、これくらいでいいんです。

木村
 フィーリングは大事。その人の美しさの可能性がどんどん広がっていきます。まさに、気分のままに自由に楽しめること。これがメイクのよさですね。

 その道のプロが「難しく考えなくていい」と言ってくれる。我々は許しを得たのだ。
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『FF14』のキャラみたいになりたいと研究するのも、気分がいいから。
さとるり
 パーソナルカラーをすごい意識しちゃうんですよ。

 パーソナルカラーとは、その人の肌や髪などの色と調和する色のこと。ブルーベースとイエローベースに大別され、第三者から見られたときに、似合う色を身に着けていると印象がいいとされている。

 こういう情報が多すぎると「メイクは難しい」という悩みにつながってしまう。

ユースケ
 ブルべ/イエベってやつですよね。しちめんどくせえと思ってました。

さとるり
 言い方。

ユースケ
 似合う(とされている)色と好きな色が違うこともあるわけで。好きな色なのに似合わないと言われたら嫌じゃないですか。
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「世間的に似合わないと言われているから」という理由でほしいコスメアイテムを諦めるのはもったいないと思う。
 僕は、人から見て似合う色より、自分の気分が上がる色のほうがいいと思っている。ここでも木村さんの言葉に救われた。心の中で拍手喝采。

木村
 厳密に言うと、ご自身の肌の明るさに合う色は何色かあるんです。でも、絶対にそれを使わなきゃだめかと言うと、そんなことはなくて

木村
 (第三者の視線を)気にする人の気持ちもわかりますけど、テクニックで何とかなります。大丈夫ですよ。

 ファンデーションは1シーズンで20色ほどあるので、うまく使えば好きな色をなじませられる。本当に使いたいものを使える(ようにする)ラインナップになっているという。

 好きな色が似合わないのが気になるなら知識と技術でカバーすればいい。そういうときこそ店頭の販売員さんに相談だ。
パーソナルカラーからの解放宣言である。もう一度言う。僕らは許しを得た。
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おふたりは店頭の美容部員(販売員)ではないが、これくらい親身になって教えてくれるそうです。
木村
 (選択肢が)狭まるより広がったほうが楽しいじゃないですか。“メイクで欠点を補う”という考え方もありますけど、それより長所を伸ばしたい。好きな色を気分よく使えるほうがいいですよ。

並木
 シュウ ウエムラは個性美の実現をサポートするブランド。パーソナルカラーや骨格に縛られることなく、自分が持つ魅力を楽しもうよって。

ユースケ
 ありがとうございます……。

さとるり
 泣いちゃった? 心理カウンセリング?

ヒカセンたちはシュウ ウエムラと相性がいい。すごくいい

ユースケ
 『FF14』コラボがきっかけでメイクに興味を持った人もいるでしょうし、「シュウ ウエムラのコスメはほしいけど、私なんかが」って怖気ついている子を解放したい気持ちもあります。

さとるり
 私も前はシュウ ウエムラさんにハードルが高いイメージを持ってました。

並木
 なるほど……。たしかに、“モード”と“エッジ”を大切にしているところはあります。

 何だか格上なイメージがあって、だからこそ遠慮してしまうことはあると思う。それでもヒカセン(『FF14』プレイヤー)の評判は上々。コラボの評判をX(Twitter)でチェックしていて、メイクに興味のなかった人がシュウ ウエムラの店頭に行ったという反応をよく見かけたそうだ。

 その中で、多くの人が話題に挙げていたことがある。それは、
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店員さんがこんなにやさしいなんて思わなかったって」


 人のやさしさだった。

 「スタッフの教育はすごくしっかりしています」と並木さん。親身に話を聞きつつ、美容部員の全員がメイクのプロ。ここまで接客と技術が高いレベルで両立しているブランドはそうそうないと誇らしげだ。

並木
 いろいろなメソッドがあるんですよ。ふつう、売り場のスタッフはここまでやらないだろってことまで。

木村
 お客様にメイクを施すうえで、最良の仕上がりにつながるメイクの過程も重視しています。

 ただお客さんにメイクすればOKというわけではないのだと思う。肌あたりが丁寧だとか、スキンケアをするときの所作がきれいだとか。些細なことだけど、こういうのが積み重なって心地よさが生まれる。

並木
 植村秀の言葉に「あなたたちはスターです」というものがあります。メイクアップスタイリスト(店頭の販売員)は舞台に立つスターであると。

 メイクはハリウッドの舞台を完成させるパーツのひとつ。それを生み出すみんながスターなんだから、表に立つ意識を忘れないように、ということらしい。

さとるり
 デパコスの売り場って特別な空間ですもんね。

並木
 オンステージであるという感覚を忘れないことを大切にしています。
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すてきなコスメ商品が目に留まるとわくわくする。
 シュウ ウエムラと『FF14』のコラボ発表を見た瞬間、「うわー! めちゃくちゃ合う!」と声を上げた人は多いと思う。僕はガタッと立ち上がった。どういう経緯で決まったのだろう。

並木
 ゲームはずっと興味のある分野だったんですよ。『FF14』はキャラクターをカスタマイズできるところがメイクと似てますよね。

ユースケ
 キャラメイクにこだわれるゲームはほかにもありますけど、たしかに『FF14』はシュウ ウエムラっぽいなーと思います。

さとるり
 すっごいわかる。

並木
 あとはクリエイティビティの精密さ。繊細できれいな仕上がりが画面から伝わってきますし、親和性が高いと思います。
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一面的なイメージだけでなく、『FF14』は複数の顔を見せる。
 『FF14』は女性プレイヤー率が比較的高く、年齢層も幅広い。シュウ ウエムラの名前に驚いた人はきっと多いだろう。悔しいほどに完璧な組み合わせである。

ユースケ
 やっぱり知らない人に知ってほしいですよね。効果はどうですか?

並木
 すごいです。こういったコラボのときは新しいお客様の数をカウントしていまして、記録を更新する勢いです。

 ふだんからコスメに注目している人には、シュウ ウエムラの魅力は十分認知されている。新しいお客さんと出会うにはコラボが効果的だ。

 また、ジェンダーレスなブランドだから男性にも見てほしい。おそらくメインの客層は20代~40代くらいの女性。そこと男性の両方にリーチできるという意味で、『FF14』ほど絶妙なIPはそうそうないんじゃないかと思う。

さとるり
 『FF14』ファンも楽しいでしょうね。お店に買いに行くなんてオフラインイベントみたいなものだから。

並木
 そうなんですね。楽しんでもらえるのはうれしいです。
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「みなさん、
討滅戦と仰ってました


ユースケ
 シュウ ウエムラって討滅戦が開かれることあるんだ。

並木
 「ヒカセンたちよ!」と呼びかけて、購入特典の攻略法をシェアし合うんですよ。これを買うとこれがもらえるとか。

ユースケ
 そうそう。ゲーマーはすぐに攻略情報を広めるんです。

並木
 それと、みなさん並ぶのがすごくお上手ですよね。

 先行販売が始まった10月23日の東京は、少し寒くて雨がちらちら降るような生憎の空模様。じっと並ぶのはストレスだろうに、とくに混乱もなく、スムーズに販売できたらしい。
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紙袋すらかわいい。これはほしいもんな。
 中でも驚いたのは、伊勢丹新宿店の出来事。多くのヒカセンが足を運び、10時のオープン前には建物を囲むように長蛇の列ができてしまった。熱心なお客様を待たせるのは悪いと感じたのか、伊勢丹は異例の対応に乗り出す。

並木
 特別に10分前に開店してくださったんです。『FF14』ファンが伊勢丹をこじ開けた! って大興奮でした。

さとるり
 伊勢丹みたいな由緒正しい百貨店が開店時間を早めるってすごすぎる。

ユースケ
 ヒカセンの熱意は伊勢丹をも動かすのか……。

なぜか自分でメイクできない呪縛を解いてほしい

 さっきの「お化粧のいいところは?」のほかにも聞きたいことはある。公私混同してでも相談したいことがあったのだ。

ユースケ
 悩みがあるんです。自分で言うのもなんですが、
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ふだんのミス・ユースケ。
ユースケ
 いかにもメイクしてそうじゃないですか?

さとるり
 言いたいことは何となくわかります。

ユースケ
 趣味に使えるお金も人並みにあります。でも自分でやったことがないんです。よくわからないけど、できない

 興味はある。理想の顔に近づけるのはおもしろそうだなと思う。遊び半分で友だちにメイクされたことは何回かあるが、自分でやる発想はなかった。いまも自分でやろうとは思わない。なぜか、できない。
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少しでも顔の印象を変えたいという心理が、僕に派手な眼鏡をかけさせるのだと思う。かけている眼鏡は、眼鏡デザイナーさんが“アイシャドウのパレット”をイメージして作ったもの。
 僕のペンネーム“ミス・ユースケ”は昔、女装していたことに由来する。当時もいまも極端なやせ型なのでメンズの服はサイズが合わず、着るのはレディースのみ。服は派手好み。いかにもメイクしてそうだなと自分で思う。

 でも、なぜか、できない。

ユースケ
 この呪縛を解いてほしくて。

並木
 思ったより深刻な悩みで困惑しています。

ユースケ
 理想は歌舞伎の隈取。あれくらい強い目がほしいです。

さとるり
 ぜひ『FF5』のギルガメッシュみたいになってほしいですね。

ユースケ
 呪縛の強さを知ってほしくて昔の写真を持ってきました。これ19歳のときの僕なんですけど。
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さとるり
 ここまでやってるのに自分でメイクしないのは逆にすごい。

さとるり
 あと、いきなり女装写真を見せるのはまあまあやばい自覚を持ったほうがいい。

ユースケ
 善処します。

 初対面の人に自分の女装写真を見せるのを何ハラと言うかわからないが、とにかく自分でメイクをしようと思わないのがふしぎで仕方ない。

 並木さんは少し言葉を選んでから答えた。

並木
 植村秀の言葉に「メイクアップの自由宣言」というものがあります。

 ポツダム宣言、奴隷解放宣言に続く、メイクアップの自由宣言である。

木村
 「メイクはこうしないといけない」みたいなルールはないんです。何なら「メイクしないのも、メイクだ」と言ってもいい。その人の判断ですからね。

 ノーメイクだからだめということはなくて、それが理想の状態なら、それはそれでいいということらしい。コスメ商品の販売を生業にしている人たちがノーメイクを公認するの、すごくないか。商品を売ることより大切な信念があるのだと思う。

 「これがおすすめですよ」なんて自社商品を宣伝してもよさそうなものだけど、おふたりはそういうことをしなかった。メイクできないいまの僕を肯定してくれている。

 自信のない自分を肯定するのが“メイク”という行為なのかもしれない。
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おふたりからやさしく説かれる。
 肯定と言えば、おふたりはずっと僕のすべてを肯定してくれるのだ。お母さんくらい肯定してくれる。こそばゆい。すべてを肯定するのがメイクの極意なのか。

並木
 (女装写真を見て)え? 美少女じゃないですか。

並木
 『下妻物語』に出てきそう。

並木
 色白だから違和感ないですよね。

木村
 何かスキンケアはされていますか?

ユースケ
 お風呂上りに化粧水と乳液を塗ってるくらいです。奥さんから勧められて。

木村
 すばらしい! なるほど、だからお肌がきれいなんですね。

ユースケ
 美容とか全然関係なくて、乾燥して顔がかゆくなるのが嫌なだけなんですけど。

木村
 いやいや、いいんですよ。そういう意識だけで十分なんです。

 こんなに褒められることは今後の人生で絶対にない。生きていること自体を称賛する勢いである。

ユースケ
 褒められすぎて怖い。大丈夫? 壺を買わされたりしない?

並木
 壺は売らないので安心してください。どちらかと言うと売りたいのは化粧品です。

さとるり
 それはそう。

木村さんの本気を見せてもらう

木村
 つまりユースケさんは、
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メイクで自分を変えたいんですね?


さとるり
 木村さんが謎の魔女ポジになってしまった。

並木
 何かと引き換えに美を手に入れるパターン。

ユースケ
 内臓と現金、どっちがいいですか?

木村
 めちゃくちゃアクセルべた踏みするんですね。そこは躊躇してほしかったな。

並木
 木村は世界に数人しかいないシュウ ウエムラのアトリエ アーティストでして、コレクションのビジュアルなどのメイクアップも担当しています。
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世界に数人しかいない……?


ユースケ
 もしかして記事のネタで気軽にお願いしていい人じゃなかった?

さとるり
 恐れ多い。

木村
 メイクするのは好きなので大丈夫ですよ。そうそう、こういうものを作ってきました。
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木村
 マザークリスタルをイメージしたつけまつ毛です。『FF』と言えばクリスタルですからね。

ユースケ
 わざわざ!? どうしてそんなことしちゃうの?

木村
 つい。

 企画書に添えた写真や僕の希望を鑑みてメイクの方向性を考えているうちに楽しくなり、つけまつ毛(一点もの)を作ってしまったという。何なんだ、この人。

ユースケ
 顔の産毛は剃ってきました。奥さんから「シュウ ウエムラさんに粗相のないように」と言われたので。

木村
 恐縮です。
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木村
 念のため確認させてください。どういう風にしましょうか。

ユースケ
 めちゃくちゃ派手にお願いします。これから舞台に立って、羽根を背負って大階段から降りてきても違和感がないくらい。

木村
 よくわかりませんが、わかりました。
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まずはスキンケア。化粧水やクリームなどで基礎を整える。土木建築系の仕事に従事している実家の兄ちゃんは「基礎工事がいちばん大事」と言っていた。同じだ。
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「男性もリップはいいですよ。色が抑えめなら見たときの印象も自然でいいと思います」とのことなのでやってもらった。唇がぷるぷるになっておもしろい。
ユースケ
 この筆、感触が気持ちいいですね。ふわふわだけど硬さもある。

木村
 頬の周りのパウダーはこういうのでぽんぽん叩くようにするといいですよ。
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さとるり
 どんどんきれいになっていく同僚(男)を見るのっておもしろいですね。

ユースケ
 実家のお母さんに電話したい。「おれいま、きれいになってるよ」って

木村
 それは不安になるからやめたほうがいいと思います。
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鏡で進行状況を確認。美容液入りリキッドファンデーション“アンリミテッド ケア ツヤ セラム ファンデーション”の色を、肌と照らし合わせて決める。
カメラマン ユースケさん、何かいい人に見えるよ。善人に見えてきた。

さとるり
 あと疲れが消えてます。
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ブラシの持ち方ひとつ取っても、シュウ ウエムラのメソッドがあるらしい。所作が美しく見えるような。
 ベースメイクを終えてからさっきのディスプレイ前に移動して仕上げに入る。

ユースケ
 顔色がいいし、つやつやしてる!
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さとるり
 血が通う人間になっています。

 よかった。人間になれた。それではまたしばらく木村さんお任せターンに戻る。
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“アイスカルプト クポ!”でまぶたにピンクの地を作り、“クラッシュド ジェム クポ! ピンク”を重ねる。
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“クポ! クリスタル パレット”を活用して目の際にも色を入れる。グラデーションがきれい。
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“キヌケアヌード グリーム リミット ブレイク コーラル”でリップに赤みを足し、頬の色を微調整。そして、どうしていいかわからず、されるがまま。
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なかなか艶っぽく仕上がったのでは。
 なお、この撮影場所はほかのスタッフさんも通るスペースだ。照明を組んでプロのカメラマンが撮るなど一見大がかりで驚いたかもしれないが、被写体はふつうの会社員である。
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「へぇー」と興味深そうな女子たち。人がメイクされてるのっておもしろいですよね。
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ビューラーでまつ毛を持ち上げて、マザークリスタルをイメージしたつけまつ毛をオン。
 完成版がこれ。新しいミス・ユースケの誕生であります。
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 鏡を見た瞬間、にやにやしてしまった。これはたしかに気分が上がる。このとき何かを落としたら一度ターンを挟んでからしゃがんでいただろうし、連帯保証人の書類があったらハンコを押していたかもしれない。危なかった。

 僕は顔に肉がないのでほうれい線が深いのだが、それを無理に消すことはしない。ファンデーションは薄くあくまで自然に。「美しいメイクアップは美しい素肌からはじまる」とはこういうことか。

 歌舞伎の隈取に憧れがあるので、目元はかなりバチバチにしてもらった。僕の肌にはピンク系が合うらしく、“アイスカルプト クポ!”と“クラッシュド ジェム クポ! ピンク”、“クポ! クリスタル パレット”はどれも相性がよかった模様。
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男性にこういうメイクをするのは珍しいようで、「私も撮っていいですか」と並木さんたち。社内資料としてご活用ください。
 派手派手おじさんの写真をたくさん載せるのはどうなんだという声があるのもわかっている。でも、そんなことを忘れるくらい気分が上がる。なるほど。これはいいものだ。

さとるり
 ユースケさん、めちゃくちゃテンション上がってるでしょ。

並木
 喜んでもらえてうれしいですね。

 なお、僕は写真を撮られるときのポーズは慣れているが、どんな顔をしていいかわからない。誰かに「笑えばいいと思うよ」と言ってほしい。
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 そして、ポーズを取るのに夢中になっていたため、真正面のわかりやすい写真を撮るのを忘れていることに気づく。何をやっているのだ。

メイクは最強の鎧であり、バフである

 この後、メイクを落とさずに会社に戻ってふつうに仕事をした。少し面倒な作業もあったが、「おれはいまメイクをしているから無敵」という気持ちで乗り切った。バフがかかっている。

 メイクはデッキ構築ゲー。ファンデーションにアイシャドウにリップに、組み合わせの最適解を探すのは楽しいだろう。凝り性のゲーマーは多いから本当に相性がいい気がする。
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 僕は自分でメイクできるようになっただろうか。まだわからない。ただ、スキンケア(かゆみ防止の化粧水と乳液)だけでも十分であると言ってもらえて、メイクのハードルが地面にめり込むほど下がったのは事実だ。

 「男性もメイクをしよう!」と声高に叫ぶつもりはない。「男がメイクをするのは変」という感覚も、それはそれで正しいのだと思う。ただ、自分が変わる感覚はおもしろい。別の自分になるという行為はMMORPGとも重なる。

 すてきなメイクはある種の戦闘服。「気分がいい」という最強の鎧を身にまとって出発すれば、その冒険はもう成功したも同然である。

店舗のイベント見学

 さて、記事はいち段落して、11月2日のこと。シュウ トウキョウ メイクアップ ボックス(東京・表参道旗艦店)でユーザーを招いたイベントが開催された。僕は近くでとあるイベントに参加していて、時間が合ったので第2部の開始前に少しだけ見学させてもらった。

 店内に入ると、いきなりマザークリスタルを模したオブジェがどーん。『FF14』コラボの力の入れようが伝わってくる。この日はイラストレーター・米山舞さんによるライブペインティングやトークショウが実施され、僕が行ったときはちょうど準備の真っ最中だった。
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当初、マザークリスタルはここまででかくなかったらしいが、「インパクトがほしい」という意見が出たので、でかいやつを作ったそうだ。いい勢いである。
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こういう展示の仕方、わくわくしますね。(左)/「level up your beauty gear.」。いい言葉。(右)
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奥には今回のコラボ用に制作されたビジュアルが展示されていた。(左)/お客さん用のイスもクリスタルモチーフ。(右)
 店内には気になるものも展示されていた。
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創業者の植村秀さんがフランク・シナトラから贈られたメイクボックス(レプリカ)。
 やっぱりすごいなーとくらくらする。さて、もともと参加していたイベントに戻ろう。
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お客さんがずらり。みんなヒカセンかな。
 参加していたイベントとは“地味ハロウィン”。僕の仮装は“人知れず活躍する只者じゃないキャラ”でした。

『シュウ ウエムラ』 × 『FF14』ホリデーコレクションセットをプレゼント

 シュウ ウエムラ×『FF14』ホリデーコレクションの3アイテムをセットにして、抽選で1名にプレゼント。ファミ通.comのX(Twitter)アカウントをフォローして、ふるってご応募ください。

応募締切

2025年11月26 日(水)23時59分

賞品

以下の3点セット:1名
  • クポ! クリスタルパレット
  • スペシャル リップ 限定1色(エーテルヌード)
  • アルティム8∞ スブリム ビューティ クレンジング オイルn コレクション限定デザイン 150mL
製品詳細はこちら

応募方法

当選発表

 当選者へのみ2025年12月5日(金)ごろ、X(Twitter)のDM(ダイレクトメッセージ)にて「@famitsu」よりお知らせします。
※あらかじめDMを受け取れるよう設定してください。 ※ご当選の場合、2025年12月12日(金)23時59分までに賞品送付先を専用フォームにてご登録いただく必要があります。かならず期日までにDMをご確認ください。

賞品発送

2025年12月下旬予定(発送先は日本国内に限ります)

注意事項 ※あらかじめご了承のうえご応募ください。

応募には、X(Twitter)への登録(無料)が必要です。
当選はおひとりにつき1口までとなります。
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