ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)より2025年10月2日発売予定のプレイステーション5用タイトル『Ghost of Yōtei』(ゴースト・オブ・ヨウテイ)。
本稿では、東京ゲームショウ2025に合わせて来日した、主人公の篤を演じた俳優のエリカ・イシイさんへのインタビューをお届け。大のゲーム好きで時代劇好きだというイシイさんが、サッカーパンチプロダクションズとともにどのように本作を作り上げていったのか、たっぷり語っていただいた。
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ゲーム中の篤とおんなじお顔のイシイさん。でも篤のようなコワイ人ではなく、とても明るくキュートな方でした。
なおイシイさんは、2025年9月27日午前11時から実施されたSIEのステージイベントにも出演し、制作時のエピソードなどのトークを披露している(しかもゲーム中の篤の扮装で!)。このイベントには、サッカーパンチプロダクションズ共同創設者のブライアン・フレミング氏も出演し、「『Ghost』シリーズとして、今後もつねに日本を舞台として考えていきたいと思います」(フレミング氏)といった注目発言も飛び出している。アーカイブが視聴できるので、ライブ配信を未見の方はぜひチェックしてみてほしい。
――今回、イシイさんが担当されたのは、どんな部分なのでしょうか。
イシイ
モーションとフェイシャル(表情)のキャプチャー、あとはもちろん音声(セリフ)ですね。
――ステージイベントではモーションキャプチャー中の様子も披露されていましたが、スタントに関してもイシイさんご自身が担当されたそうですね。
イシイ
はい。スタントの中でも剣戟に関わる部分は専門の方が担当されましたが、落下するシーンや刺されるシーンなど、実際に私が演じています。
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馬を駆るモーションや、刀を構える、三味線を弾くといったモーションも、イシイさん自身が演じたとのこと。ステージイベントではその模様が披露された。(写真は配信よりキャプチャーしたもの)
――ハードな部分も担当されているのですね。ちなみにイシイさんは、いままでにもゲーム制作に参加した経験はおありなのですか?
イシイ
はい、これまでにもたくさんのゲームに関わってきました。でも実際に私自身の顔で出演するというのは初めてです。また、今回は本当に初期の段階からライター陣といっしょに話す機会を設けていただいたり、ストーリーミーティングでも物語について早い段階から聞くことができたり、そういった包括的な関わりかたができたのも初めてのことで、とてもうれしく思っています。
――サッカーパンチプロダクションズとのお仕事は、いかがでしたか?
イシイ
サッカーパンチプロダクションズは、やっぱり世界でも有数のストーリーテラーだと思っています。そして実際にお仕事をしてみて、非常に優秀な方々で、役者とのお仕事のしかたをすごくわかってくれているスタジオだなと感じました。私たちが演じるために必要な情報をいろいろ提供してくれますし、逆にこちらからインプットを求められることもありました。とても働きやすくて、楽しい体験でした。
――今回、イシイさんが演じた篤という人物について、どんな印象を持ちましたか?
イシイ
最初にオーディションで台本を読んだ時点で、とても篤に共感できて、すぐにこのキャラクターが大好きになりました。篤は荒々しく、たくましいキャラクターですが、どこか脆さももっていて、ほかのゲームでは見られないようなキャラクターになっていると思いますね。また、脚本の制作が進み、演技の収録が進んでいくうちに、新しい側面も見えてきて、さらに厚みが出ていきました。
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――サッカーパンチプロダクションズの脚本家と、イシイさんが話し合って作り上げていったとのことですが、両者の考える篤の人物像に、食い違うところなどはなかったのでしょうか?
イシイ
そこは、かなり最初の段階から合致していたと思います。やはり、私もサッカーパンチプロダクションズの皆さんも、日本の映画が大好きだということもあって、同じようなイメージを持てていたのかなと思います。
――篤を演じるにあたって、イシイさんが気をつけた部分を教えてください。
イシイ
アクションゲームのキャラクターというと、タフでかっこいいキャラクターを演じることになりがちです。もちろん篤にもそういう強さはありますが、ちゃんと人間らしさを演じようと考えました。篤は、子どものころに家族を奪われたという経緯もあり、どこか子どもらしさが残っているという側面もあり、そういう部分もしっかり表現したいと思ったんです。
――篤は家族を殺した仇に対して強い怒りを持ちながらも、激しく怒りをぶちまけるというより、怒りを深い部分に抑えながら戦いますよね。どこか西部劇的な主人公像なのかなと感じましたが、そのあたりは意識されたのでしょうか?
イシイ
はい、私たちは西部劇も大好きです。まさしく、西部劇の独特の緊張感……ストイックでありながら、内側で感情がうごめいている様子が見えるようなところは、篤のキャラクターを作る中でも参考にしていきました。
同時に、三船敏郎さん主演の『用心棒』や『椿三十郎』といった作品も大好きで、彼が演じる、言葉が少なくてもいろいろ考えていることが伝わってくるような、そういったところからも影響を受けています。
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――収録中に、印象的だったエピソードなどがありましたら教えてください。
イシイ
東京ゲームショウ2025のステージイベントでもお話ししましたが、篤と狼がいっしょのシーンで、私が演じやすいように、モーションディレクターのビリ―・ハーパーさんが実際に四つん這いになって狼役をやってくれたのが印象に残っていますね(笑)。あと、これはネタバレになってしまうので詳しくは話せませんが、とあるシーンでは、撮影の直前に台本を渡されて、何が起きるかをそのとき初めて知り、とても驚いてしまったことがありました。
――そんなふうに収録することもあったんですね。
イシイ
また、昔を回想するシーンは、感情的に大きな動きがあって、思わず涙ぐんでしまうこともありましたね。演じ終えたあとには、とても達成感がありました。
――回想シーンと言うと、篤の幼少期の出来事を振り返るシーンですか? 幼少期の篤もイシイさんが演じていらっしゃるのですね。
イシイ
はい、そうです。とくに銀杏炎上の夜……斎藤一派に襲われた日のシーンは、篤にとって強いトラウマとなる一夜ですし、演じる私たちにとっても恐ろしい体験でした。
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――最後に、もうすぐ本作が発売となり、世界中で何百万人もの方々が、イシイさん演じる篤を操作して旅をすることになります。演じた本人としては、どんなお気持ちで発売を待っているのか教えてください。
イシイ
本当に信じられない気持ちでいます。私自身、ゲームが大好きで育ってきましたし、このゲームに関わることできたのは、本当に光栄なことだと思っています。プレイヤーの皆さんにも、私が篤というキャラクターを演じることをすごく楽しんだのと同じぐらい、篤の冒険を楽しんでいただきたいと思います。
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