2025年10月23日に発売予定の『 ワンス・アポン・ア・塊魂 』。バンダイナムコエンターテインメントによる『 塊魂 』(かたまりだましい)シリーズ14年ぶりの完全新作だ。対応ハードはNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC(Steam)。 ※Steam版は10月24日に発売。 本作では日本の江戸時代の城下町をメインに、氷河期や古代ギリシャ、現代といったさまざまな時代へタイムトラベル。新たな“素敵ソング”を聴きながら、塊を大きくして失われた星空を甦らせていく。『塊魂』独自の世界観をそのままに、サポートアイテムや“メイツカスタマイズ”など新要素が多数追加されている。 今回、9月27日~28日(一般公開日)に開催される東京ゲームショウでの試遊に先駆けて、ゲームメディア向けの体験会が開催。古代ギリシャと海賊時代のステージをプレイできたので、その模様をお届けしていく。なお、PC版とコントローラでのプレイとなる。 また、本作プロデューサーへのインタビューもあわせてチェックしてほしい。
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海賊船ステージにはルート分岐の仕掛けが。モノやステージの雰囲気も変化 さっそくプレイする前に、まずは『塊魂』の基本ルールと操作についてサクッとおさらい。アナログスティックを使って塊を動かして、小さなモノから徐々に大きなモノへと、さまざまなモノを巻き込んで大きくしていく。かんたんでしょ。
操作方法は“イツモノ操作”と“カンタン操作”の2種類。イツモノ操作は、左右のスティックを同じ方向に動かすことで曲がったり、前後に転がしたりできる従来の操作方法だ。 そして、カンタン操作は左スティックだけで塊を転がすことができ、右スティックはおもに左右を向いたりなど視点周りの操作として使用する。より直感的に操作できるので、初めてプレイする方はこちらがおすすめだろう。『塊魂』をプレイしていると、自分の体も同じ方向に傾いちゃうのは僕だけ?
ゲーム設定のオプションからいつでも操作変更が可能だ。
今回は、とくに印象的だった海賊船ステージを中心に紹介。海賊に話しかけてみると、なにやらクラーケンや幽霊船のウワサが……。いやな予感がプンプンだ。
不安を抱きながらもいざ、挑戦! 目標は、制限時間までに1m80cmの大きさまでデカくすること。 スタートは船尾に置かれたテーブル上から。まずは、食べものや宝石などひたすら小さなモノを巻き込んでいく。ヒトや動物などいまの段階で巻き込めないモノに勢いよくぶつかったり、ぶつけられたりすると塊が弾かれ削れてしまうので要注意。 また、ステージ開始直後、王様がまだ喋っているのに転がし始めちゃうと「マダシャベッテルンデスケド……」と拗ねる。ごめんね。
ちょくちょく挿まれる、王様のセリフやリアクションも『塊魂』の魅力のひとつ。
序盤から、船中央へ行けるかと思いきや、ビレイピンで塞がれており通行不可。ちなみに、ビレイピンとは帆船で使用されるロープを巻き付けておくための木の棒のこと。いろんなモノの名前も知れて勉強になる。
50cmぐらいまで、大きくすると場面が進行。どうやら、海から引き上げた網にタコが引っ付いていたようだ。海賊が引き剥がそうと、威嚇すると……まさかのタコ激怒。船内に逃げ出してしまった。追いかけねば。
ムービーが終了。障害物のビレイピンが巻き込めるようになっていたので、新エリアの船中央部分へ移動。タコを追いかけると、王様が「ナンデショウ…アノ“タコ”カラ、タダナラヌ雰囲気ヲカンジマス……」とのこと。むむ、これはなにかある!
ここでルート分岐。ステージ選択時に海賊から聞いたウワサ話を思い出してほしい。この場面でタコを巻き込むと、クラーケンが出現し、なにもしなければ幽霊船が出現するのだ。ステージ構造やのちのムービーも変化し、1ステージで2度楽しめる仕掛けになっている。 今回はクラーケンルートへ。じつはこのタコ、逃げ足が早いので意外と捉えるのが難しい……。ここで、新要素として登場したサポートアイテム“マグネット”の出番だ。短時間、周囲のモノを大量に巻き込んでくれるので、少しだけ転がすスピードが上がる“王子ダッシュ”で一気に近づき無事?確保。
ダ◯ソンも驚きの吸引力!
すると、親タコ(クラーケン)が現れてさらに場面が進行。子ども(タコ)がくっつけられたことに対して、ご立腹のよう。海賊たちは大砲で応戦するも……沈没させられ、海中へと引きずり込まれてしまう。王子や海賊たちの運命やいかに。
適応力◎。王子や海賊たちもシュノーケルを付けてふつうに楽しんでるじゃん。ということで、ここからラストスパート。船が海に沈んだことで、ステージの雰囲気がガラッと変わり、海底に出て転がることもできる。海の中では人魚や河童の姿も。
ここまでくれば、ほとんどの大きなモノを巻き込めるようになっているので、1m80cmを目指してコロコロ。目標サイズをクリアーしたら、あとはより大きくしてランクアップを目指そう。もはや、たくさん巻き込みすぎて、塊の形はカオスなことに。
時間制限が迫ると王様が教えてくれる。ありがとう。
ここでタイマー終了。結果、2m74cmまで塊を大きくすることに成功! 目標サイズの1m80cmから約1mも大きくなり、最高ランクのSを取ることができて大満足だ。ただ、残り15秒でSランクを達成できたので意外とギリギリ。
王様もご満悦。ただ、成績が悪かったり、目標達成に失敗したりすると、リザルト画面で辛辣なことを言われたりも。
塊が大きく育ち、ほぼすべてのオブジェクトを巻き込めるようになったときの無敵っぷり……最高。とくに、終盤にマグネットを使用すると、サイズが1m63cm→1m89cm、巻き込んだモノの数も653→792となり、一気に巨大化できた。これがクセになるほど気持ちイイ。
新アイテムはどれも使い得なので、見つけたら積極的に使用していきたい。
古代ギリシャで哲学者を巻き込め 古代ギリシャが舞台のステージもかんたんに紹介しておこう。目標はアリストテレスやソクラテス、ピタゴラスなど有名な哲学者8人を巻き込めればクリアーとなる。3分以内にクリアーできればSランクだ。
巻き込むと哲学者の格言を聞くことができる。タメになるなぁ。
ここでは、アイテム“ソナー”が活躍。ソナーは、近くにいる哲学者の位置を教えてくれるほか、隠し要素的なプレゼント・メイツ・クラウンの場所も表示してくれる。 古代ギリシャステージは海賊船ステージよりも広く、多少入り組んでいるので、自力ですべて見つけ出そうとするとたいへん。ソナーを使用すると、それぞれのアイコンが画面上に表示されるので、それを頼りに探し出せる。
また、クラウンは集めることで新たなステージが開放され、メイツ(王子のイトコやハトコたちのこと)は、巻き込むとそのメイツを操作して遊べるように。見つけたらいっしょに集めていきたい。
ちなみに、海賊船ステージにいるメイツのひとりは、階段下のモノに紛れているという……。わかりづらッ!
カスタマイズ機能で自分だけのオリジナルメイツを作ろう! ここからは、ストーリーやメイツカスタマイズについて紹介。
『ワンス・アポン・ア・塊魂』ストーリー ある日、王様がお城の掃除中に見つけた巻物をバトンのようにくるくる回して遊んでいたら、投げた拍子に巻物がそのまま宇宙に飛び出しちゃって、星を砕きながら地球に激突。さらに、その衝撃で巻物が開き、近くの月や王子星などあらゆるものを飲み込んでしまう。 その巻物“大コスモ絵巻”には、世界各地の歴史が描かれており、星を作るのにちょうどいいということで、王様の命により王子は“王子シップ”を使ってタイムスリップ。時代を超えて塊を転がし、星々の輝きを取り戻していくというストーリー。要するに王様のせいで宇宙がヤバいので王子よ、ガンバレ。
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メイツカスタマイズ 新要素のメイツカスタマイズでは、王子またはメイツをベースに、ボディー・フェイス・カラーを選択してオリジナルメイツを作ることが可能。作成したオリジナルメイツでステージをプレイすることもできる。メイツ集めのモチベーションも上がるというもの。
最大10キャラクターまで作成可能。
カラー変更は、頭頂部(アンテナ)・頭・胴体・足の4項目から。カラープリセットが用意されているほか、いろあい(色相)・あざやかさ(彩度)・あかるさ(明度)を数値から設定可能だ。お気に入りカラーは登録もできる。
豪華過ぎる素敵ソング歌唱陣 『塊魂』といえば、ゲームプレイ中に流れる新たな“素敵ソング”にも注目。さだまさしさんや松崎しげるさんを始め、花譜さん、こっちのけんとさん、『 学園アイドルマスター 』花海咲季さん、Suis from ヨルシカさんまで有名アーティストが勢揃い。一部の楽曲はバンダイナムコエンターテインメント公式チャンネルで公開されているので、興味ある方はチェックしてほしい。 VIDEO
まとめ・『塊魂』らしさ全開でやりごたえバツグンな『ワンス・アポン・ア・塊魂』! 筆者は、今回『塊魂』をはじめてプレイする新参王子。イツモノ操作に慣れるまで王様から辛いことを言われたりもしたが、最終的にはSランクを取れるようになったので、気分爽快だ。褒められるってイイね。 とくに、海賊船は途中でステージが変化するからやりごたえバツグン。このルートでしか獲得できない、クラウンやメイツもあるので、何度も挑戦したくなる。いち王子としてはやく、製品版でも転がしていきたいものだ。 なお、東京ゲームショウ2025では、昔の日本を舞台にしたステージを試遊できるので楽しみにしてほしい。ブースでは、オリジナルエコバッグや、王子のダイカットメモ帳などオリジナルノベルティが必ずもらえる予約キャンペーンも実施。王子を始めとしたメイツたちも、ときどき遊びに来るようだ。 ぜひ、会場で14年ぶりの新作『ワンス・アポン・ア・塊魂』を転がして遊んでみてはいかがだろうか。