『イザリア』はとにかく「やめどきがわからない」。硬派なPvPに重厚なシナリオ、豊富な育成要素にガチャにミッション……先行プレイでコンテンツ量に圧倒された

byオクドス熊田

『イザリア』はとにかく「やめどきがわからない」。硬派なPvPに重厚なシナリオ、豊富な育成要素にガチャにミッション……先行プレイでコンテンツ量に圧倒された
 『イザリア』のやめどきがわからない。

 ガチャチケットをもらうためにクエストを進め、もらったチケットでガチャを引き、育成をすればまたチケットがもらえ、そうこうしているうちにさらに上位のクエストに……このループが延々と続く。ゲームとしてのサイクルが綺麗に回っているので気付けば黙々と進めて数時間経ってしまう。
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育成に実績解除に入手したアイテムでガチャを回してメインクエストを攻略してレベル上げてPvPもやってと大忙し。とにかく非常にできることが多い。
 XDより日本版が2025年9月25日にPC、iOS、Androidで配信予定の『イザリア』。配信に先駆けてプレイする機会をいただいた。この記事を書く時点でそれなりの時間プレイしているが、奥深さにただただ圧倒されている。

 多数の育成要素、複雑な対人戦、多くのメインシナリオと、2025年6月5日よりすでにグローバル版が配信されていることもあり、初動でやれることはかなり多い。コンテンツもりもりなタイトルとなっていた。
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とくに興味深かったのがこの対人戦。まさかバン&ピックまであるとは……。
本稿は『イザリア』の提供でお送りします。

電脳世界で厄災を狩れ。重厚な世界観と圧倒的な遊びの多さが魅力のタイトル

 『イザリア』の舞台は近未来。大寒波により滅亡しかけた人類は、適性のある人たちを霊子化し、新たなる電脳世界・イザリアへと移住させていた。しかしそんなイザリアにも、“ジェネシス”と呼ばれる災厄が蔓延り、またも滅亡の危機を迎えようとしている。プレイヤーは“ハイパーリンカー”となり、特殊な力を扱う“異格者”とともに人類の危機を打破するためのさまざまな試練へと挑んでいく。
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凍り付いてしまった現実の都市(左の画像)と、繁栄するイザリア(右の画像)。
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異格者と人類は、イザリアで共存してはいるものの、種族としては別になる。
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主人公であるハイパーリンカーは人類。ちなみに性別は自由に選択可能だ。筆者は男性で始めた。
 ……ちょっと足早な説明となったが、つまるところ「人類が滅亡しかけていてヤバいので電子空間(イザリア)に住むことになった。でもそこもいろいろ起きてヤバい」ぐらいの認識でオーケー。電子だ霊子だ電脳世界だとSF的な単語が飛び交うことからも察されているかと思うが、本作はガッチガチに練られた世界の中で物語が進行していく。シナリオ中にも“原質能力”とか“霊子中枢”とか“雪晄”とか、そういった『イザリア』だけの用語がいっぱいだ。

 筆者自身、冒頭から叩きつけられる専門用語の数々に、世界観を直接口に流し込まれているような情報の洪水にクラクラしてしまった。もちろんネガティブな意味ではなく、
「情報量の洪水を浴びるのが気持ちいい!」という感じ。こういった単語の数々が、新しい物語に触れているという実感を与えてくれる。
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“脆弱ノード”とか、“指向性転送”とか……いいよね。詳しい定義はわからないが響きでなんとなく理解できるのも好き。
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ちなみにメインシナリオでは、実際にキャラクターをフィールド上で動かして進行させていく。先述した指向性転送は、いわゆる特定の場所につかえるフックショットのようなもの。
 もちろん複雑なのはシナリオの話であり、戦闘などのシステム面は基本的にとてもシンプル。『イザリア』はターン制のRPGで、味方キャラクターである異格者たちを編成して敵と戦う……というもの。異格者ごとにスキルを3種類持っており、それぞれクールタイムや効果が違う。どのスキルをどういうタイミングで使うのか、というのが戦闘では重要になる。
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編成はバトル開始時に行う。属性による有利不利の概念もあるため、敵の属性を見て有利なキャラクターを選んでもよし、好きなキャラクターだけで固めてもよし。
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スキルは右下に並んだ3種類。キャラによっては“パッシブ”という常時発動のスキルもある。
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スキルにはド派手な演出があるものも。プレイ時はビジュアル面にもかなり魅せられた。
 前述の通り戦闘はシンプル。とはいえ、スキルの効果に関しては複雑なものがちらほらと見られた。とくに支援系、いわゆるバフ・デバフまわりの効果はかなり種類があり、単純に攻撃力や防御力を上昇させるものから、つぎに食らうデバフを無効化するバフ、強力な攻撃に対応して発動するデバフなどさまざまなものが存在する。このあたりの組み合わせを考えるのも、『イザリア』における戦略のひとつというわけだ。
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敵に多くのダメージを与えるデバフ“防御力DOWN”と“被ダメUP”は重複できる。
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各要素の説明は、読んでいればなんとなくわかる。とっつきにくさはないのでご安心を。
 育成要素はキャラクター自体の強化、装備の入手と強化、“シェル”と呼ばれる支援ユニットの強化……という具合でだいたい3種類。それぞれ強化に使う素材は別なのでいろいろと集めなければならないが、素材入手用のクエストは自動周回が可能となっている。裏で自動周回させつつメインクエストを進める、みたいなこともできてしまうので、そこまで苦労は感じなかった。
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キャラクターそれぞれに、装備である“源器”は6ヵ所、支援ユニットである“シェル”は1機装着できる。
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源器もシェルも専用のクエストで入手可能。性能には多少のランダム性があるので、最終的に理想のものを集めるとなると、それなりに時間はかかりそう。
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自動周回は連続で何回周回するかを設定する方式。一度戦闘を開始すればそのあとは放置していてもいいし、メインクエストを並行して進めたっていい。
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キャラクターのレベル上限を上げることも可能。こちらの素材はウィークリーミッションなどで入手可能だ。
 編成させるキャラクターの入手はいわゆるガチャ。『イザリア』はすでに配信されているグローバル版と同じ仕様になっており、ほしいキャラクターの確定入手……いわゆる天井は80回。SSR(最高レアリティ)はすり抜けなしという方式。

 さらにキャラクターはすべて、
グローバル版で登場しているものと同じバージョンのものとなり、これまで登場したすべての異格者が恒常召喚に追加される。
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日本サーバーでは、初心者に向けたSSR確定ガチャも実装予定とのこと。
 その関係でかなり先のシナリオで登場するキャラクターを序盤から使うこともできるのだろう。筆者がプレイした際は、ガチャで引いて便利に使っていた異格者がシナリオに出てきて「あ、そういう過去を持ったキャラだったのね……」と、改めて実感することが何度かあった。個人的な事情だが、気になっているゲームは初動から追っていることがほとんどだったので、“キャラの事情を後から知る”という体験は新鮮だった。
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蘇生も使える強力なヒーラーとして大活躍だったサニア。
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彼女が登場するメインクエストでは、ネタバレになるので多くは言及しないものの「そういう子だったのかあ……」と、しみじみ感じ入ってしまった。
 筆者がプレイした段階までの話にはなるが、メインシナリオはあまり難しいことを考えずに、好きなキャラ中心で編成しつつプレイしていても詰まることはなかった。依頼や試練の証(いわゆるミッションやアチーブメント)を積極的に達成するようにしていればガチャ用のアイテムはサクサクと集まるので、そのたびにガチャを回し、育成して、装備を集めて強化して……というのをくり返していけば問題はない。

 で、育成をトリガーにまた依頼が達成しているので、そこで手に入れたガチャ用アイテムを元手にまたガチャを引いて。
そしてまた育成して、メインシナリオを進めて、またガチャ用アイテムが手に入るから引いて、育成して……。
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なんかね、いっぱいガチャ用の石とかチケットとか、育成の素材がもらえるんです。
 体感として、サービス当初のソーシャルゲームはだいたい「よっしゃやることやった! あとは更新待ちっ!」みたいになることがほとんどだが、『イザリア』の場合は依頼の数が膨大、かつメインシナリオも先のほうまで進んでいるので、できることが非常に多い。

 そのうえ依頼を達成しているうちに上位のコンテンツを攻略する準備が整い、それによりまた依頼を達成できて……というサイクルが綺麗に回っており、筆者の体験した序盤においては、
プレイヤーの成長曲線とゲーム難度のバランスは綺麗に保たれているように感じる。実際、初回に起動した際はとくに攻略に詰まることもなく、もくもくと10時間ほどぶっ通しでプレイしていた。
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別に手を止めたっていいんだけど、これをやればガチャ引けるってんなら……ねえ?

リアルタイム操作の硬派なPvP。『イザリア』の“沼”はここにあった

 正直ここまででもかなり満足度の高いゲーム体験だったのだが、さらなる沼が『イザリア』にはある。

 それは
バトル領域。いわゆるPvP用のコンテンツだ。
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 本作のPvPは、大きく分けて2種類。ひとつはよくある、ほかプレイヤーが編成したパーティーに勝負を挑んでポイントを獲得していくもの。そしてもうひとつは、リアルタイムでコマンドを入力しあう、ガッチガチの戦略をともなったリアルタイムのPvPだ。

 キャラクターの選出すらリアルタイム。お互いにキャラクターを見せあいながら5人選出し、最後に相手の選出したキャラの中から1体を除外する。いわゆる“バン&ピック”の要素を持った、非常に硬派なもの。
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これはリアルタイムで戦闘を行う“頂上コロシアム”のピック画面。これを見たとき「そこまでやるの!?」と思わず口に出してしまうほど驚いた。がっつり遊べるPvPを提供しようという気概を感じる。
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ちなみにこちらは通常のコロシアム。敵の編成は最初からわかっており、非リアルタイムでの対戦が楽しめる。
 なんなら海外では、頂上コロシアムの形式で対戦する超大型のオフラインイベント“EWS(etheira world summit)”が開催されていたとのこと。128人のオンライン予選をくぐり抜けた猛者たちが一堂に会し、熾烈な戦いをくり広げた。(もちろんある程度強力なキャラクターを持っていることが必要ではあるものの)大きな規模の大会が開けるレベルの競技性はあると見ていいだろう。

 ちなみに筆者は挑戦してみたもののまったくと言っていいほど勝てなかった。ある程度キャラクターの育成が済んでいるか、各キャラの性能をしっかり勉強してから挑むのがいいだろう。
極めたらかなりおもしろそうなポテンシャルは感じる。

 ただ、
キャラの所持率が勝率に大きく影響しそうなのは気になるところ。キャラの多さは戦略の多さにつながるため、このPvPコンテンツがしっかりと作られていればいるほど、この差は顕著になるはずである。このコンテンツに向きなうならば、相応の覚悟は要求されそうだ。
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とはいえ、「いまいるキャラでどう攻略していくのか?」というのを組み立てる楽しみもある。どちらにせよやり応えのあるコンテンツであることは間違いない。

全体的に高水準な作品。キャラクターデザインも魅力のひとつ

 『イザリア』は海外のゲームランキングで上位を獲得、話題作として注目を集め、公式の展開するDiscordにも多くのユーザーが集まっている……。今回プレイするにあたってそういったお話を聞いていたのだが、実際にやってみて、たしかにそれだけの評価に値するゲームだと感じる。

 キャラがいいのはもちろん、シンプルでありながら奥深さを感じさせるシステム、いくらやれども尽きぬコンテンツ、魅力的なシナリオ、白熱のPvPと、全体を通して高水準にさまざまなものがまとまっている印象だ。
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ポッと出のキャラもかわいい。キャラクターデザインのよさも、このタイトルの大きな魅力のひとつになっている。
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 全体的に、いずれの要素も高品質にまとまっているタイトルだと感じられた。問題があるとすれば、「コンテンツがいっぱいあってなんかずっとやれちゃうのでやめどきがわからない」くらいのものだろうか。
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いわゆる“うれしい悲鳴”。いっぱい遊べるって幸せ。
 そんな『イザリア』でのサービス開始は2025年9月25日に予定されている……のだが、さらにその前に、CBT(クローズドベータテスト)が予定されている。こちらの期間は8月28日 11:00 ~9月8日 11:00。ゲーム内での課金も可能であり、課金した金額に応じて正式サービス時には還元や返還もあるとのことだ。
 さらに事前登録も開始しており、こちらにもさまざまな特典が用意されている。『イザリア』が気になる方は、登録してサービスの開始を待つといいだろう。

 筆者は正式サービス時には、ぜひともPvPに向き合ってみたい。読者の皆様とコロシアムで会える日を楽しみにしている。
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