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『トワと神樹の祈り子たち』先行レビュー。カジュアルさの中にローグライトアクションの神髄がこれでもかと詰まった一作。ガチの刀鍛治で至高の一本を作り出す楽しさも醍醐味のひとつ!

byQマイン

『トワと神樹の祈り子たち』先行レビュー。カジュアルさの中にローグライトアクションの神髄がこれでもかと詰まった一作。ガチの刀鍛治で至高の一本を作り出す楽しさも醍醐味のひとつ!
 バンダイナムコエンターテインメントとブラウニーズがタッグを組んで製作された、完全新作アクションアドベンチャー『トワと神樹の祈り子たち』が2025年9月18日にリリースされる(※)。対応プラットフォームはNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC(Steam)。
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※Steam版は2025年9月19日発売。
 本作は、性能の異なる2本の刀と多彩な効果を持つ法術を駆使してダンジョンの攻略を目指す、見下ろし型のアクションアドベンチャー。ハイスピードで爽快感のあるアクションとランダム性のあるローグライトの要素が魅力の一作だ。
 そんな本作をひと足早くプレイする機会を得たのでプレイレビューをお届け。今回は8時間程度プレイし、2つ目のダンジョンクリアーまで進めてみた。

 また、本作の体験版が8月18日23時より各種ストアにて配信。プロローグや1つ目のダンジョン「始まりの道」のステージをプレイすることができるので、こちらもあわせてチェックを。
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世界を脅かす穢れに立ち向かう主人公と8人の仲間たち

 本作の舞台は、大樹のもとに根差す“シンジュ神”を祀る “シンジュの里”。この里にはシンジュ神より生まれた、不老の神の子“トワ”(主人公)がおり、彼女は里の民たちと同じ時を過ごしながら里の発展に尽力していた。
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 しかしある日、はるか遠くの地に住まう神“マガツ”によって、世界が少しずつ瘴気に侵され始める。やがてその驚異はシンジュの里をも飲み込もうとしていた。

 「8人の仲間を集め、シンジュ神から与えられた刀と杖を以てマガツを討つ」というシンジュ神からの啓示を受けたトワは“祈り子”と呼ばれる8人の仲間を集め、マガツと倒す旅へと出た。

 道中、戦いにより何度も祈り子たちを失うも、トワは神に与えられた“時を巻き戻す力”を使い、試行錯誤の末、諸悪の根源であるマガツのもとにたどり着く。

 そして激闘の末、マガツの守護者を討伐したトワと祈り子たちは、マガツ本体が目覚める前に封印の儀式を執り行おうとする。しかしマガツが目覚めてしまい、祈り子はときの果て(次元の狭間のような場所)へと飛ばされてしまう。かろうじてトワだけはシンジュ神の力で過去のシンジュの里へと戻ることに成功するが……。
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マガツの守護者戦の直前~シンジュ神の力によって守られたトワが里へと戻るところまでが、プロローグ兼チュートリアルとなっている。
 トワの戦いの代償は大きかった。度重なる時戻しの影響で無数の並行世界が生まれ、本来ひとつの世界で循環していたエネルギー“マナ”が不足し、シンジュの里のときが進まなくなっていたのだ。

 絶望に打ちひしがれるトワだったが、幸いにも祈り子たちはときの果てで生きており、トワに力を貸すことができる状態であることが判明する。トワは気持ちを奮い立たせ、ふたたびマガツ討伐の準備を進めるのだった。
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 これが本編に至るまでのあらすじだ。朴璐美さんによるナレーションやトワと祈り子たちの奮闘を描く演出により、この世界に引き込まれる導入になっているのが印象的だ。ラスボスに負けてから本編が始まるという王道の展開も、個人的に大好きだ。

 プロローグをプレイしていて、まずすごいと思ったのが、トワや祈り子たちを演じる声優陣だ。小原好美さん(『
まちカドまぞく』シャミ子役、『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』ロキシー・ミグルディア役など)や杉田智和さん(『銀魂』坂田銀時役、『鬼滅の刃』悲鳴嶼行冥役など)ファイルーズあいさん(『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』空条徐倫役、『ウマ娘 プリティーダービー』シリウスシンボリ役など)といった、そうそうたる声優陣が集結している。
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 そんな声優陣がくり広げる会話パートはフルボイス(ありがたい!)で、かわいらしいデザインや個性豊かなキャラクター性も相まって、「キャラどうしのやり取りを聴くだけでも楽しい!」と感じさせる作りになっていた。登場するキャラクターについては下記の記事を参考にしてほしい。

祈り子の組み合わせが重要なハイスピードアクション

 プレイヤー(トワ)の目的は、各ダンジョンの最奥に潜むマガツの眷属を倒してマナを取り戻し、シンジュの里のとき(時代)を進めてマガツの討伐を果たすことだ。そのために、ときの果てにいる祈り子たちと協力して、ダンジョンを攻略することとなる。

 ダンジョンに挑む際、プレイヤーは8人の祈り子たちのなかから“ツルギ”と“カグラ”という特別な役割を持ったふたりを選ぶ。

 ツルギは“ミツギハライ”と呼ばれるマガツの眷属を打ち倒す力が込められた2本の刀を振るうアタッカーで、カグラは法術(本作における魔法)でツルギの戦いを補佐するサポートだ。
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祈り子たちはそれぞれの役割に応じたアクションや特殊能力を持っており、同じ祈り子でもツルギとカグラで立ち回りがガラリと変わるのがおもしろいところだ。
 プレイヤーが操作するのはツルギで、カグラは自動追従する。ツルギで敵の攻撃を避けたり、攻撃をくり出したりしながら、カグラに法術の指示を出すというのが、本作における戦いの基本だ。

 また、ツルギとカグラを同時に操作する手動移動モードもある。使いこなせれば効率よくダメージを与えられるものの、マルチタスクな状況判断能力と操作性を求められるため、上級者向けの操作方法と言える。基本的には自動追従モードでプレイするのがおすすめ。
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ツルギとカグラは一定距離以上離れられない。これは手動移動モードでも同じだ。
 多くのゲームでは自動追従するキャラクターには当たり判定がないことが多いのだが、本作には当たり判定がある。そのため、ツルギだけのことを考えた立ち回りをすると、いつの間にかカグラの体力がゼロになっていることも珍しくない。

 体力はツルギとカグラ、それぞれに存在するが、いずれかの体力がゼロになっても、ふたりとも戦い続けることができる。ふたりの体力がゼロになったとき、初めてゲームオーバーとなる仕組みだ。
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画面下の中央にある緑色のゲージがツルギ、水色のゲージがカグラの体力。
 ツルギは通常攻撃型の“本差”とチャージ攻撃型の“脇差”という2本の刀を持っている。攻撃方法は祈り子によって大きく変化するため、自分のプレイスタイルに合った祈り子を見つけるといい。

 筆者は隙の少ない連続攻撃と敵の背後に回り込んで奇襲攻撃を仕掛ける “ムツミ”を愛用していた。本作には敵を背後から攻撃すると、ダメージにボーナスが乗るという仕様があるため、ムツミは効率よくダメージを稼ぐアタッカーとして活躍してくれた。
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ダンジョン突入前に、ツルギとカグラの試遊が可能。ここで各祈り子のアクションをチェックしておける。使い勝手が悪いと感じたら、あらためて8人の中から選び直すことも可能だ。
 また、刀には耐久値の概念がある。同じ刀で攻撃し続けると耐久値が尽き、攻撃力が半減してしまうのだ。もう一方の刀に切り換えて戦えば、休めた側の耐久値が回復していく。刀の切り換え時には、素早く前方へ移動しながら刀で敵を斬りつける“居合攻撃”もくり出せるため、本差と脇差の切り換えという動作自体を攻撃に組み込めるのもおもしろかった。
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 さらに、ツルギは敵にダメージを与えることでマナを得る。最大まで溜まったマナを消費することで必殺技をくり出すことが可能。必殺技の内容も、本差や脇差のアクション同様、祈り子によって変化する。
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 サポート役であるカグラは、拠点となるシンジュの里でセットした2種類の法術を駆使して戦う。法術は敵にダメージを与えるものから、味方にバフを付与したり、敵を妨害したりするものまで、幅広い。育成要素(後述)によって法術の種類を増やすことも可能だ。
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法術は火、水、風、土、金の5属性があり、属性ごとに10種類の法術が存在する。
 本作の醍醐味は、このツルギとカグラの組み合わせが生むプレイスタイルの幅広さにある。隙の大きい攻撃特化のツルギをバリア能力のある法術でサポートしたり、隙の少ない連撃型のツルギに攻撃型の法術を持つカグラを組み合わせて手数を増やしたりと、さまざまな戦いかたを楽しめて、試行錯誤がとにかく楽しい。

 また、操作ボタンが少ないが、本差と脇差の耐久値管理や切り換え、カグラへの法術指示、攻撃の回避など、やることは意外と多い。アクション好きも満足できる骨太さを実感できたのも印象的だ。

恩寵と鉱貨、二者択一のローグライトダンジョン

 ダンジョンは複数の部屋で構成されている。各部屋に出現する敵をすべて倒すと次の部屋へ進むことができ、最奥で待ち受けるマガツの眷属を倒せばダンジョンクリアーとなる。

 各部屋では、敵をすべて倒すと“恩寵”または“鉱石”を報酬として得られる。恩寵はキャラクターの能力を強化するが、その効果は現在挑戦中のダンジョン内に限られる。ゲームオーバーになるか、ダンジョンをクリアーすると、恩寵は消えてしまう。一方、鉱石はシンジュの里でキャラクターを育成するためのアイテムだ。恩寵と違い、育成要素は永続効果なので、どちらを優先するかはプレイヤー次第だ。
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恩寵には無銘、業物、貴品、稀代、神業の5種類のレアリティが存在。レアリティが高いほど、キャラクターの能力を大幅に強化できる。
 部屋でもらえる報酬は、その部屋に入る前の扉で確認できるようになっている。中には恩寵などを販売している“露店”や、一定の部屋数をクリアーするまでキャラクターを強化する効果を持つ料理が食べられる“料理屋台”など、敵と戦闘することなく、何らかの報酬を得られる特殊な部屋というのも存在する。
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露店や料理屋台を利用するには、敵を倒した際に得られる“マガタマ”が必要だ。恩寵同様に、ダンジョンから出ると消えてしまうのでなるべく使い切るようにしよう。
 また、各ダンジョンには“焚き火の間”と呼ばれる休憩部屋が必ず存在する。ここではツルギとカグラに選択した祈り子たちによる、特別な会話を聞くことができる。祈り子の組み合わせごとに会話パターンがあるので、会話目当てで組み合わせを考えるのも醍醐味のひとつだ。
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 気になるダンジョンの難度だが、簡単過ぎず、難し過ぎずといった感じで、いい塩梅に調整されている印象を受けた。ただし本作は戦闘中、能動的に体力を回復する手段がないため、敵の動作をよく観察してしっかりと攻撃を回避しなければならない。ゴリ押し戦法や闇雲に回避を連打するようなプレイスタイルをしていると、途端に難度が跳ね上がってしまう。
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敵が攻撃する際、必ず攻撃範囲を予兆するエフェクトが表示される。これを参考にしながら、回避や反撃を行おう。ツルギだけでなくカグラも攻撃範囲から逃れられるように回避するのがポイントだ。
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回復は基本的に焚き火の間で行う。また各部屋に設置されているオブジェクトを破壊した際、稀に体力を回復する豆が落ちることもある。
 本作はローグライトであるため、何度もダンジョンに挑戦しては負けてをくり返しながら、キャラクターを永続強化していくことも重要だ。今回の先行プレイでは3つ目のダンジョン“マヨイガ「過去へ至る道標」”までプレイすることができたのだが、ここのボスがかなり手強く、筆者は何時間も足止めを食らった。しかし、負けながら溜めた鉱貨で愛用キャラクターであるムツミを集中的に育成したところ、それまでの苦戦が嘘のようにボスを簡単に撃破できた。
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 何度も挑戦をくり返してキャラクターを育成し、恩寵によってさらに能力をブーストして攻略していくというリピート性のあるゲームスタイルは、まさにローグライトらしく、非常に楽しめた。

 冒頭で「恩寵と鉱石、どちらを優先するかはプレイヤー次第」という話をしたが、ローグライトというゲーム性を最大限に楽しむのであれば、先に鉱石を集めてキャラクターを育成したのち、恩寵を選んでダンジョンを本格的に攻略するのがおすすめだと感じた。

 マガツの眷属を倒してダンジョンをクリアーすると、必ず“神葬”(かんはぶる)と呼ばれる儀式イベントが発生する。これは穢れを浄化しマナをトワに奉納するというもので、これを行うことで里の止まっていた時間が少し進み、物語が進展していくのだ。
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 なお、神葬は“カグラを犠牲にすることで執り行う儀式”。今回のプレイでは、神葬を行ったカグラは以降のダンジョンでは選択できなくなっていた。カグラを担った祈り子が皆、笑顔で役目を全うしていく姿は心にくるものが……。
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 神葬が終わると、シンジュの里でイベントが発生し、時代を進めることができるようになる。ときが進むことで、さっきまで子どもたった村民が、一気に大人へと成長する。大人になることでトワへの接しかたが変わるというエモい演出も見どころのひとつだ。
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時代を進める前に遭遇した鼻たれ小僧が、イケメンへと成長! こんな感じでダンジョンをクリアーしてときを進めることで、村にさまざまな変化が現れる。

多彩な育成要素とガチすぎる刀鍛冶システム

 先ほど触れたとおり、ダンジョン攻略の鍵を握っているのが、シンジュの里で行える下記の育成要素だ。

■シンジュの里での育成要素
  • 能力強化:スキルポイントを使用して祈り子の基礎攻撃力、基礎体力、ダッシュ回数、マナ吸収、攻撃速度、移動速度を強化できる
  • 法術装備:カグラとして使用するときの法術の装備と、法術の解放が行える。解放には鉱貨が必要。
  • 刀の装備:ツルギとして戦うときに使用する本差および脇差用の刀の装備変更が可能。刀は刀鍛治システムの“作刀”で製作可能。
  • 碑文:印、符、象の3種類のスロットそれぞれに最大3つまで碑文と呼ばれるパッシブスキルを装備できる。碑文は鉱貨で購入可能。
  • 宝珠の設定:鉱貨を消費してダンジョンで最初に出現する恩寵の固定化と、ダンジョンでの恩寵の出現率を変更できる。
  • シンジュの天恵:鉱貨を消費してダンジョン攻略に役立つ特殊能力を付与する。
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 このように、本作にはバラエティー豊かな育成要素が用意されており、プレイヤーは自分の好みに祈り子を強くすることが可能。なかでも便利だったのが、宝珠の設定とシンジュの天恵だ。恩寵は種類が非常に多く、自分のプレイスタイルと相性の悪い効果もあるかもしれない。この設定機能を使えば、狙った恩寵を引きやすくなるため、ランダム性をある程度抑えることができる。
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 シンジュの天恵は“焚き火の間での泉の体力回復量がアップ”や“恩寵の再抽選が●回まで可能になる”、“露店の品数が増える”など、ダンジョン攻略を優位に進められる特殊能力を付与するシステムだ。とくに“ツルギとカグラの体力が0になったときに●回まで復活”は、回復手段の少ない本作において極めて強力な能力だ。これがあるとないとでは難度が大きく変化するため、積極的に付与しておきたい。
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 そんな育成要素の中でも、とくに異彩を放つのがツルギの刀を作る刀鍛治要素の“作刀”だ。刀の製作は以下の工程を経て行われる。
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【作刀1:素材と作刀方法の選択】刀の素材となる玉鋼と刀魂の組み合わせを選んだのち、作刀の方法を選択する。使用した素材の組み合わせや作刀の方法によって、刀完成時の基本ステータスが変化する。
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【作刀2:水へし】火床で玉鋼を加熱し金床で叩いて薄い板状にする。
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【作刀3:小割り/積み沸かし】水へしした玉鋼を細かく割ったのち、加熱してひとつの塊にする。
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【作刀4:鍛錬】鉄の中心に切れ込みを入れて折りたたむ作業をくり返す。
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【作刀4:組み合わせ】刀の芯となる柔らかい玉鋼の心鉄と刀の外側を覆う硬い玉鋼である皮鉄を叩いてひとつにする。
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【作刀5:火造り】玉鋼を叩いて、プレイヤーの好きな形状にする。
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【作刀6:土置き】刀に土を塗り、自由に刃文を作成する。
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【作刀7:焼き入れ】加熱した刀を水槽に入れて一気に冷ます。
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【作刀8:研ぎ】砥石で刀を研ぐ。対応する砥石を使うことで、刀の通常攻撃力、居合攻撃力、必殺攻撃力、耐久値のステータスを自分好みに調整できる。
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【作刀9:装飾】刀の名前と装飾品(鍔、柄、鞘の形状と色)を選択する
 これらの工程は、実際の日本刀の作りかたを参考にしており、刀鍛治シミュレーターとして楽しむことができるぐらい作り込まれている。各工程はミニゲーム形式で、その成否によって刀の基礎耐久値のステータスにボーナスが付与される仕組み。
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 また、完成時には刀に“祝福”という名のパッシブスキルが付与されることもあり、出来栄え次第では刀一本で祈り子を大幅に強化することもできるのだ。
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ヘンテコな形状の刀にすることも可能。自分だけのオリジナル刀を作ろう。
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作った刀は本差または脇差として各祈り子に装備可能。
 なお、刀を作成する方法は、あらかじめ設計図で決めた形状になる“通常作刀”(火造りの工程をスキップ)、上記の9工程を経て作る“本格作刀”、鍛治屋に作ってもらう“おまかせ”の3つがある。刀鍛治の工程が面倒と感じる場合はおまかせを選ぶといい。

 最初は本物さながらの刀鍛冶のシステムにあっけにとられたが、使用する素材や各工程でのがんばりが刀の性能に大きく影響する仕組みは魅力的で、作刀のしがいがあるいい要素だった。
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作刀や育成以外にも、シンジュの里にある施設の建築・拡張を行う要素もある。里を発展させることで、店の品揃えが増えたり、見た目が変化していったりする。

カジュアルに見えてじつは骨太な一作

 プレイする前は、かわいらしいキャラクターデザインと3960円(税込み/通常版)という手頃な価格から、カジュアル性の強いローグライトという印象を抱いていた。

 しかし実際にプレイしてみると、刀の切り換え、敵の攻撃を観察して正確に回避する必要のあるアクション性、恩寵と育成要素による強化、そして本格的な刀鍛治などを備えており、カジュアルさがありながらも、じつは遊び応えのある骨太なアクションアドベンチャーに仕上がっていることがわかった。
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 「キャラクターや世界観は好きだけど、アクションは苦手……」という人も安心してほしい。本作には、ダンジョンで敗北するほど敵が弱体化し、難度が低下していく“ストーリーモード”もある。

 一般的なイージーモードとは異なる仕様だが、このモードならアクションが苦手な人でもダンジョンをくり返し遊びながらキャラクターを強くしていくというローグライトの醍醐味をしっかり味わえるようになっている。

 このように本作は幅広い層のユーザーを視野に入れつつも、ローグライトやアクションの魅力をうまく表現した一作となっている。そんな『トワと神樹の祈り子たち』の体験版が各種プラットフォームにて好評配信中! 序盤のダンジョンや刀鍛治、各種育成の一部がまるごと遊べるので、気になったかたはダウンロードしてみてはいかがだろうか。
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