
物語の舞台は、1960年代の冷戦時代。大自然と敵兵の脅威が待ち受ける広大なジャングルに降り立った主人公“ネイキッド・スネーク”が、単独で過酷なミッションに挑みます。
敵兵に見つからないように進むステルスアクション、装備や食糧をすべて現地調達するサバイバル要素、国家間の策略と兵士たちの葛藤が描かれる奥深いストーリー。『メタルギア ソリッド』シリーズのなかでも屈指の人気作が、20年以上のときを経て蘇ります。

そんな『MGSΔ』をひと足先にプレイしたレビューをお届け。ちなみに筆者はシリーズ作品をおおかたプレイ済み。ファンのひとりだよ……。
遊ぶ手が止まらなくなった結果、気づいたら1周目をクリアーしていました。それでもまだまだぜんぜん遊び足りない……そんな思いでこの文章を書いております。
スタートする前からもう懐かしさが溢れちゃう
この時点で「うわ~懐かしい!」と、かつて遊んだ当時の記憶がよみがえってくるわけです。始める前からテンション最高潮でした。

マップの形や落ちているアイテムの配置もオリジナル版と同じなのですが、見た目が一新されたことで新鮮に見えました。このジャングル、懐かしいのに新しい……。



とくに、スネークのライバル的存在である“オセロット”のカッコよさにびっくり。あなた、若いころからこんなイケメンだったっけ……。


また、筆者が感じた「そんなところまでこだわってるの!?」ポイントは“変装マスク”です。
劇中にはイワン・ライデノヴィッチ・ライコフという「あなた『メタルギア ソリッド 2 サンズ・オブ・リバティ』の主人公じゃなかったっけ?」みたいな顔の将校になりすまし、敵基地に潜入するシーンがあります。そこで使うのがライコフの顔の変装マスクなのですが、その出来栄えがすごくて。


こういった細かい表現にめちゃくちゃ気合を感じ、いろいろな描写をじっくり楽しみながらプレイしておりました。
オリジナル版に忠実に、かつ細部をアップデート
敵に見つからないように物陰や草むらに隠れながら進んで、隠されたアイテムを見つけて、さまざまな要素を試して……。
マップを移動するたびに敵に見つかって「やるしかねぇ!」とせん滅にかかる、あの感じも変わっていません。……あれ? 筆者だけ? いや、そんなことないはず。

ジャングルを生き抜くサバイバル要素もそのまま。動植物を捕獲(キャプチャー)し食べてスタミナを回復する、あの工程も体験できます。グラフィックの向上によって動物たちがよりリアルになっていて見ごたえも満点。


なお本作では、操作スタイルを2種類から選ぶことができます。
ひとつは、肩越し視点の“ニュースタイル”。カメラを自由に動かせて、銃の射撃時にはレティクル(照準)が表示されるため、TPSのような感覚でプレイできます。また弾丸は距離によって落下(遠いほど狙いより下に着弾)する仕様となっており、射撃周りの操作感は『メタルギア ソリッド V』あたりが近いかもしれません。

もうひとつの“レガシースタイル”はオリジナル版に近い見下ろし視点で、カメラの位置が固定されています。前方を確認するために主観視点を多用しながら進む、オリジナル版に近いプレイ感覚を楽しめます。

スタイルの切り替えはいつでも行える(切り替え時にチェックポイントからのスタートとなる)ため、筆者はニュースタイルを中心に、適度にレガシースタイルに変えつつプレイしていました。
敵の視界や体力などの細かいステータスがスタイルごとに調整されているので、一概にこちらが簡単、こちらが難しいとは言えないと思います。ただ「スタイルが変わるだけでこんなにプレイ感覚って違うのか」と驚かされましたね。
ニュースタイルはより“アクションゲーム感”を味わいたい人に、レガシースタイルは「『メタルギア ソリッド』の操作といえばやっぱりこれよぉ!」という筆者のような人にオススメしたいです。


レガシースタイルだとオリジナル版と同じ写真ですが、ニュースタイルではモデルさんはそのままに、新たに撮影した“いま現在のお写真”となっています。時の流れを感じてちょっとエモい要素ですね。


プレイが快適に、より楽しみやすくなる新要素
たとえば、スネークが重傷を負うとサバイバルビュアーの“CURE”で適切な治療を施すというシステムがあります。この要素自体はオリジナル版にもありましたが、本作ではその際に治療した傷跡がクリアーまで残り続けます。
筆者のプレイ時には、なぜか右腕にばかり重傷が集中しており「そんな右腕ばっかりいじめないで……」と思っていましたが、徐々にそれらの傷も戦士の勲章のように感じられました。

またユニフォーム&フェイスペイントを即座に切り換えられるショートカット機能も便利。周囲の風景に溶け込む格好をしてカムフラージュ率を上げて敵に見つかりにくくするのが重要なのですが、一瞬のロード時間でサッと変えられるのがとても役立っています。

ほかにも、かゆいところに手が届く要素が追加されています。そのひとつがゲームスタート時から所持品のなかにあるアイテム“コンパス”。
装備すると方角とともに目的地の方向が表示されます。オリジナル版をプレイした当時は、セーブしたあと日をまたいでプレイしたときに「どこに行かなきゃいけないんだっけ?」となることがしばしばあり……そんな悩みを解消してくれます。こういうちょっとした配慮、助かりますね……!

小ネタもたくさん楽しめます
そのバリエーションの豊かさや思わずフッと笑ってしまうユーモアあふれる会話が魅力的でした。本作では、ワンボタンで任意の人物へ無線がかけられるショートカット機能が実装されており、より“動植物の味”を聞きやすくなっています。


スタイリッシュなアクションで、吸血鬼や化け物たちをつぎつぎに倒していくゲームとなっています。吸血鬼が苦手なスネークがこんなものを見たら、それは“悪夢”としか形容できませんね……。

プレイしながらアクションに“プラチナゲームズらしさ”をちょっと感じていたのですが、クレジットを見てびっくり。筆者は『メタルギア ライジング リベンジェンス』大好きなので、勝手にうれしくなっておりました。

このとおり、本作にはそれらの要素もほとんどが組み込まれています。『MGS3』の魅力を徹底的に再構築し、現代に復活させたといっても過言ではないでしょう。
オリジナル版のファンはもちろん、シリーズの時系列ではいちばん過去の話が描かれるので、新たに『メタルギア ソリッド』の世界に触れてみるというプレイヤーにもぴったりだと思います。ぜひ発売日をお楽しみに!
なお、2025年8月21日発売の週刊ファミ通では、『メタルギア ソリッド デルタ: スネークイーター』の発売直前特集を掲載。描き下ろしスネーク表紙が目印だ!


















