オンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV』(FFXIV)の最新大型アップデートとなるパッチ7.2“永久(とわ)の探求者”が、2025年3月下旬に公開される。
パッチ7.2から始まるパッチシリーズでは新たなメインクエストをはじめ、『黄金のレガシー』のレイド第2弾である“至天の座アルカディア:クルーザー級”、フィールド探索型コンテンツ第3弾“蜃気楼の島 クレセントアイル”、大規模生活系コンテンツ“コスモエクスプローラー”など、多数の新コンテンツが実装される。
本記事では、パッチ7.2公開に先駆けて、『FFXIV』プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏のインタビューをお届け。気になる新コンテンツの注目ポイントや、細かいアップデート内容をうかがってきた。
なお、3月14日には第86回プロデューサーレターLIVE(PLL)が放送予定。パッチ7.2実装コンテンツ特集Part2として、実機プレイを交えた最新情報が公開予定だ。本インタビューとあわせてぜひチェックしておこう。
吉田直樹(よしだ なおき)
スクウェア・エニックス 取締役/執行役員 クリエイティブスタジオ3 スタジオヘッド。2010年12月に『ファイナルファンタジーXIV』のプロデューサー兼ディレクターに就任。『ファイナルファンタジーXVI』のプロデューサーも兼任している。文中は吉田。
“絶もうひとつの未来“のポートレートも実装決定!
――パッチ7.2についてうかがう前に、パッチ7.1では新アライアンスレイド“エコーズ オブ ヴァナ・ディール”や、新バトルコンテンツの“滅暗闇の雲激闘戦”などが追加されました。まずはそんなパッチ7.1のふり返りからお聞かせください。
吉田
“エコーズ オブ ヴァナ・ディール”に関しては、先日、藤戸(藤戸洋司氏。『FFXI』プロデューサー兼ディレクター)と話す機会があったのですが、もともと『FFXI』プレイヤーの一部から「現在のグラフィックで表現されたヴァナ・ディールを見てみたい」という声がありまして、「それに応える形にもなったので本当にありがたかった」と言っていました。
実装後は『FFXI』への注目が集まり、プレイ人口などの数字的な影響もはっきりと見て取れましたし、我々『FFXIV』チームとしても非常にポジティブな反応をプレイヤーの皆さんからいただけたので、すごくホッとしています。
前回のインタビューでもお話させていただきましたが、『FFXI』プレイヤーの中には『FFXIV』にさまざまな思いを抱く方もいらっしゃいます。そのため、これまではなかなか踏み込めなかったのですが、改めて“エコーズ オブ ヴァナ・ディール”というコンテンツを作ってよかったなと感じました。開発チームはすでに気合を入れてつぎの第2弾、第3弾を作っていこうとしていますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います!
――『FFXI』もプレイしている身としては、あのグラフィックやバトル、そしてジュノ下層の実装はとても感動しました。
吉田
そう言っていただけるのがいちばんうれしいです。第2弾、第3弾ではプリッシュというキャラクターのよいところがもっと見えてきますし、ストーリーが完結した際は、さらに『FFXI』を遊んでみようかなと考える人も増えていくと思うので、『FFXI』と『FFXIV』の両面を盛り上げていけるとうれしいです。
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――“滅暗闇の雲激闘戦”の手応えはいかがでしたか?
吉田
6.xシリーズでは、おもに“MMORPGではあるけれど、「ひとりでも」楽しめる”という部分を、システム開発を含めてしっかりと確立することができました。それに対して、7.xシリーズからの大きな方針は、あらためて“みんなで遊んで、より楽しいものを”です。そのコンセプトの第一弾が新バトルコンテンツである“滅”です。
拡張パッケージ発売後のx.1のメジャーアップデートでは、従来ですと全員が直前まで拡張の作業にシフトしていることもあって、コンテンツボリュームが少なくなりがちです。ですから今回はそこをカバーするためにもかなり前から作り始めていて、中川(中川誠貴氏。『FFXIV』リードバトルコンテンツデザイナー)がうまくまとめてくれました。相当こだわってギミックを作ってくれたので、想定以上にたくさんのプレイヤーに遊んでいただきましたし、周回している方からは「クリアーするのが楽しい」と言っていただけました。
――坂口さん(坂口博信氏。『FF』シリーズの生みの親であり、『FFXIV』プレイヤーとしても知られる)もSNSで楽しんでいる様子を投稿されていましたね。
吉田
楽しんでいただけて何よりです(笑)。報酬もトレード可能なアイテムを意図的に入れて、「周回したい」と思っていただけるような作りにしていたので、そこもうまく機能したのではないかと。プレイヤーの皆さんからは「毎回とは言わないから、また滅コンテンツを実装してほしい」という声をたくさんいただいていますので、そのお声にはいずれお応えできたらと思っています。
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――パッチ7.1では“絶もうひとつの未来”も実装されましたが、パッチ7.2で報酬としてポートレートの追加は予定していますか?
吉田
用意しています。デザインの最終確認は終わっていて、当然、ド派手なものに仕上がっています。あのふたりのイメージから来ているので、けっこう“中二感”があふれたものになっています(笑)。
――それは楽しみです。詳しくは後ほどうかがっていきますが、つぎのパッチ7.2でも“蜃気楼の島 クレセントアイル”や“コスモエクスプローラー”という新コンテンツが実装されますし、7.xシリーズは全体的に新しいチャレンジが多い印象ですね。
吉田
プレイヤーの皆さんの日々の目線とは異なってしまうのですが、MMORPGの開発/運営には長期的な想定と計画が必要です。先ほどもお話させていただいたように、6.xシリーズでは「ひとりでも遊べる」という部分に力を入れ、“間口を広くする”という目標を掲げ、コストをある程度集中させてこれを達成しました。
ここから先はMMORPG本来の“多人数で遊べばより楽しい!”ものに力を入れていきます。開発チームもかなり気合を入れて進めており、パッチ7.2Xシリーズのコンテンツボリュームは過去最大になると思います。ぜひさまざまな要素を楽しんでいただきたいです。
“ゼレニア討滅戦”では正々堂々とした真っ向勝負が展開!
――パッチ7.2“永久(とわ)の探求者”のパッチアートは、これまでのビジュアルと違った印象を受けました。まずはパッチタイトルとアートのコンセプトをお聞かせください。
吉田
これまでの『ハイデリン・ゾディアーク編』と、『黄金のレガシー』の物語では、明確に「記憶と魂は別のもの」だと提示してきました。でも、記憶だけを保存し、電脳空間上にそれを展開した場合は、それは死なないことになるのか、つまり“永久”であるのか? 変化のない単なる記憶/記録、そこに魂の存在がなければ、永久ではないと感じる人もいれば、それを永久かつ理想として信じてやまない価値観も存在する。では“永久”とはいったい何なのか。それを探求していくことが、今回やこれ以降のテーマのひとつでもあります。
7.0から登場している“鍵”もそうなのですが、そういった概念は、ここから先の『FFXIV』の物語を描くうえで、重要になるもので、これで終わりではなく、今後につながっていくものです。これまでの物語で登場した古代人やアシエンという存在や設定が消えてしまったわけではなく、『ハイデリン・ゾディアーク編』を踏まえ、新しいテーマや目的へとつながっていく……。パッチ7.2は、まさにそんな展開が新たな登場人物とともに始まった、という印象になると思います。
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――いよいよこの先に向けた新たな展開が待っていると。
吉田
もちろん、いきなり1パッチで全容が描かれるわけではありませんが、それぞれのキャラクターの目的はだんだん明確になっていきます。これはパッチ7.2だけでなく、この先のパッチ7.xシリーズの中盤から後半にかけて、よりはっきりしていきます。そういった意味もあり、新キャラクターもあえてパッチアートに登場させることにしました。またパッチアートでは、多面的な考えかたや、多面的なコンテンツという意味で、多数のモニターを使った表現を採用しています。
ちなみに今回のアートについては、アーティスト側からの提案により、いままでの雰囲気を踏襲したものと、彩度を高めたものの2バージョンを作ってもらいました。そして実際に採用したものが彩度を高めたバージョンになります。チーム内から「あまりにもこれまでのアートと毛色が異なるため、拒否反応が出る可能性も?」という声もありましたが、いろいろな表情を見せることも『FFXIV』らしさだと考え、このバージョンを採用しました。
もちろん、いままでのように彩度を抑えたファンタジックな絵のほうが好みという人もいると思いますが、「こういった世界観もありだよね」という方もいらっしゃると思いますので、今回は振り切りました。ちなみにパッチロゴ側の最終エフェクトも、絵に合わせて調整しています。
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――レイドシリーズ“至天の座アルカディア”のビジュアルも、これまでの『FFXIV』とはまったく異なるイメージだと感じましたが、さらにいろいろな面がパッチ7.xシリーズで見えてくるわけですね。
吉田
そうですね。といっても、いっぽうで“蜃気楼の島クレセントアイル”はファンタジーのド直球だったりするので、ひとつの方向性だけではなく“すごくバラエティーに富んでいる”と思っていただけるとうれしいです。
――メインストーリーに関してはあまりネタバレできないとは思いますが、やはり気になるのは“ゼレニア討滅戦”です。この討滅戦はメインクエストに関係するものになるのでしょうか?
吉田
はい。過去には「新たな討滅戦を先に遊びたいから、メインクエストと切り分けてほしい」というフィードバックがあり、メインクエストとは別のパターンも試したのですが、最近はいろいろなコンテンツが一気に実装されるようにもなって、ストーリーとバトルの連動パターンも再び増えてきました。討滅戦のコストをメインクエスト側にも活用したほうが、より物語の盛り上がりが作りやすいのも事実です。そのため、今回は新たなインスタンスダンジョン“王城旧跡 アンダーキープ”も、“ゼレニア討滅戦”も、メインクエストに絡んだものになっています。
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王城旧跡 アンダーキープ
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ゼレニア討滅戦
――“ゼレニア討滅戦”は、公開されたスクリーンショットを見るに、モチーフが『FFIX』のベアトリクスではないかと言われていますが、いかがでしょうか?
吉田
パッチ7.2で実装される新インスタンスダンジョン“王城旧跡 アンダーキープ”の舞台や“ゼレニア討滅戦”のデザインに関しては、たしかに『FFIX』を想起させるものになっています。ですが、もともとの僕からのオーダーは「『FFIX』から距離を離してくれ」でした。『FFIX』は本当に名作で、思い入れの強い方も多く、7.0に続いてそちらに寄せすぎると、どうしてもそっちに引っ張られて主題がぶれてしまう可能性があったからです。
ただ、パッチ7.3以降の展開も考えたときに、プロットの段階で「こういう展開だとなじむのですが、どうでしょう?」という提案がありまして、物語のテーマ自体は変えていないのですが、そのテーマをどのようにお伝えするかという部分を今回のような形に変えました。
――そういった経緯があったのですね。
吉田
ただ今回は「『FFIX』とここが違う」、「ここが同じだ」といったことを見ていただきたいわけではなく、その裏で流れていた思想やニュアンスのようなものの親和性、オマージュを感じ取っていただけるギリギリの形にしたつもりです。僕の意向もあって、設定としてのバックグラウンドも多くは語らないようにしています。
なお“ゼレニア討滅戦”については、あの姿からもわかるようにある程度は、正々堂々の真っ向勝負になりますので、実際に戦っていただいていろいろと感じていただきたいなと。セリフやバトルの端々からも伝わるものがあるといいなと思って作っていますので。
――やはり。姿形から、何となくフィジカル系のイメージのバトルを想像していました。
吉田
そうですよね、そうなんですが、ノーマルはその範疇に収まっていますが、“極”となるとさてどうでしょうか(笑)。正々堂々でもいろいろなタイプがありますので……。
“零式”は7.2とずらして実装
――“至天の座アルカディア:クルーザー級”ですが、第1弾の“ライトヘビー級”では各層に登場するボスやギミックがバラエティーに富んでいるのが非常に印象的でした。今回も各層で特徴がまったく異なる作りになっているのでしょうか?
吉田
はい。今回はさらにそれぞれの層の特徴がはっきりと異なります。ものすごく高速なギミックの連発がメインとなるボスが登場したり、ダンスをテーマにコンテンツが作成されていたり、マップ自体の絵を描き変えてしまったり……それぞれテーマの異なるバトルが展開します。
『黄金のレガシー』のレイドシリーズ“至天の座アルカディア”は、もともとキーワードとして某人気漫画の“天空闘技場”から始まっていて、「このフロアを突破したかったらフロアマスターを倒さなければならない」というイメージからコンセプトが始動しました。そこに『黄金のレガシー』が中南米や北米にインスパイアされた世界を表現していたこともあって、“プロレス”のエッセンスを加え、さらに実況を入れて……というような経緯があっていまの形になっています。
――なるほど。プロレスのエッセンスがあったからこそ、あのユニークなボスたちが生まれたのですね。
吉田
プロレスでは、やはりキャラクター性が重要になると思っているんです。技にしても、やられかたにしても、レスラーごとに違いがある。だからこそ応援したくなる、エキサイトできる……それを今回のレイドシリーズを作っていく上でのテーマにしているんです。
ここ最近のバトルコンテンツとしては、さまざまなコンテンツを作ってきたからこそ自分たちで制約をかけ、抑えすぎてしまったポイントも多々あって……。ですから今回は「もっとおもしろさを優先して、自由な発想で作ろう」、「その結果、ミスをしてしまったらそれをしっかり反省/検証して、それを活かしてつぎのチャレンジをしよう!」という原点に立ち返るタイミングでもありました。そこに“至天の座アルカディア”のコンセプトがうまくかみ合った形となり、各層のユニークさは“クルーザー級”でもより強くなっているかなと思います。
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――第85回PLLで公開された謎のララフェルが、いったいどんなキャラクターなのかが気になります(笑)。
吉田
あの謎のララフェルは、プレイヤー間で好みがわかれるかもしれません。僕個人としてはしゃべりかたが苦手なタイプなのですが、それもそれで「キャラクター性」です。人によっては「それがいい」と刺さるかも……(笑)。ほかにも、全体的な色の調整にこだわっており、なぜあの雰囲気になっているのかは実際にプレイしていただけたらわかると思います。
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――これまでのレイドシリーズでは第1弾は難度が抑えめで、第2弾で難度が増すといった傾向があったと思いますが、今回も同じような傾向になりますか?
吉田
そうですね。ただ、昔からギミックそのものを意識的に難しくするといった作りかたはしていなくて、必要とされる火力の下限の高さや、複合ギミックの重ねかたで難度を調整しており、第1弾はそれを意図的に抑えるように作っています。ですので、今回は抑えることはせず、きっちり“零式”というバランスにこだわった数値付けをしたつもりです。キャラクター性が強く出たぶん、相当な戦い応えがありますので、ちょっとだけ気を引き締めて挑んでいただけますと幸いです……。
とくにパッチ7.0で実装された“ライトヘビー級”に関しては、ピクトマンサーが強すぎたこともあって、従来のレイドよりも簡単だと感じる人が多かったと思いますが、“クルーザー級”はピクトマンサーを含めて全体的にジョブバランス調整をしたうえでのレイドになるので、歯応えは間違いなく上がると思います。
――やはり細かいジョブ調整も入るのですね。
吉田
はい、もちろんです。
――となると、過去の6.2や6.4と同様に、パッチ7.2実装から若干あとに“零式”が実装される形になるのでしょうか?
吉田
はい。パッチリリース直後は、メインクエストやレイドそのものの“ノーマル難度”、“極”などを、しっかりこなしてから“零式”へ向かいたい、というお声が強く、パッチ7.2と同時ではなく1週間程度の間を作ってから零式を公開します。また、これまでの皆さんのプレイデータやマーケットデータを分析し、いわゆる“新式装備”についても、零式公開と同時ではなく、それよりも少し前に制作可能として、零式への準備期間としていただいたほうが、全体がうまく回るという判断をしました。
まとめますと、パッチ7.2公開と同時に新式装備も製作可能となり、その1週間後に零式がオープンする、という流れとなります。
――メインストーリーや討滅戦を楽しみつつ、新式装備を準備して、来たる零式実装に備えると。
吉田
はい。そのような形にしています。今後もノーマルと零式が存在する8人レイドについては、基本的にこの方針で進める予定です。
サポートジョブのアクションはピーキーでおもしろいものが満載
――“蜃気楼の島 クレセントアイル”は三日月島という場所が舞台になるとのことですが、フィールドの広さは“禁断の地 エウレカ”や“南方ボズヤ戦線”と同じぐらいになるのでしょうか?
吉田
はい。7.2でのフィールドの大きさについては、これまでのコンテンツと大きく変わらないと思います。
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――“エウレカ”や“ボズヤ”ではパッチごとに新しいフィールドが追加されていきましたが、今回も同じようにアップデートされていくのでしょうか?
吉田
“蜃気楼の島 クレセントアイル”の全体的な計画について、ざっくりお話させていただきますと……まずパッチ7.2Xでは、探索型の専用フィールドと、すっぴんを除いた12のサポートジョブ、多数のボスバトルコンテンツ、そして最大48人で挑戦できる“フォークタワー”という高難度バトルが同時に実装されます。そして、パッチ7.4Xにて、サポートジョブを追加し、パッチ7.5Xで、今回と同規模のフィールドを目指してのアップデートを現在計画中です。現在の計画通り走り切れれば、過去最大のコンテンツになると思います。
また今回はフィールドの面積も広いですが、コンテンツとしての密度も非常に濃くなっています。さらにはナレッジレベルという独自のレベルを上げることに加えて、すべてのサポートジョブをマスターするまでのレベリング、そして武器強化、防具入手&強化の要素も用意されています。
――防具強化の要素も用意されているのですね。ちなみにそこで獲得できる防具は、“クレセントアイル”で役立つ性能が付与されていくイメージでしょうか?
吉田
はい。プレイヤーの皆さんにやり込んでいただけるように、ひとつの部位が完成するまでに何時間といったような、時間計算も徹底して行っています。
ナレッジレベルやサポートジョブのレベルを上限まで上げて、武器や防具も最終まで強化したときは、“クレセントアイル”内で、かなりの火力差が出てきます。極限を目指したい人はぜひやり込んでいただきたいなと。今回の実装ぶんだけでも“住み込んで遊べる”レベルになっていると思います。
――そしてパッチでさらに拡充していくと。
吉田
ちなみにパッチ7.3ではディープダンジョンの最新作などを予定しており、別のコンテンツに注力させていただくので、実装後のつぎのアップデートは、先ほどお伝えしたようにパッチ7.4Xを予定しています。そしてパッチ7.5で、パッチ7.2と同じぐらいのボリュームのアップデートをお届けできたらなと。サポートジョブ数を今回と同じぐらいまで増やせるかはまだ話し合っている最中ですが、攻略という観点ではさらに幅が広がると思っています。
――サポートジョブは個別にレベルを上げていく形になるのでしょうか?
吉田
はい。そのときにセットしているサポートジョブにのみ、経験値が入るという仕様です。
――サポートジョブは、自分のメインジョブに対して使えるものが決まっているのでしょうか? それとも自由に付け替えられるのですか?
吉田
基本的には、どのジョブにどのサポートジョブをつけていただいても大丈夫です。制約はありませんので自由です。そのサポートジョブでどのようなアクションが使えるかはレベルを上げる前でも確認ができるので、「このアクションを修得したいので、このサポートジョブから上げよう」という形でもよいと思います。
たとえば、サポートジョブの時魔道士はキャスター(遠隔魔法DPS)との相性がよく、周囲のプレイヤーに対してのサポートや、自分を守るためのアクションはないものの、攻撃寄りの性能になっています。あ、でも……時魔道士は最初にアンロックされていないため、初期状態では選べなかった……。例として悪かったかもしれません(苦笑)。
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――サポートジョブはアンロックしていく形なのですね。
吉田
最初は“すっぴん”を除いて3つのサポートジョブしか選択できません。そこから島内を探索し、さまざまな条件下で入手できるクリスタルによって、新たなサポートジョブがアンロックされる仕組みです。
――『FFIII』や『FFV』でクリスタルからジョブを入手していくイメージですね。
吉田
ぜひ皆さんで情報交換をしつつ、探索していっていただければ。ちなみにサポートジョブの中には“侍”もあるのですが、現代のエオルゼアの侍とは違い、太古の奥義が使える設定になっていて、“白羽取り”が使えたりします。
――おお! それは楽しみです。
吉田
“フォークタワー”の攻略を目指すのであれば、“誰がどのサポートジョブをセットするか”の試行錯誤も必要になるので、ガチガチに攻略を進めるなら、最終的にすべてのサポートジョブを上げることになるかもしれません。そのためのレベリング手段として、パーティでのモンスター狩りが非常に有効になっています。
当然、最初は情報がオープンになっていないため計画を立てにくいかもしれませんが、遊んでいくうちにだんだんと「このメインジョブにはこのサポートジョブがよさそう」ということが見えてくると思います。
サポートジョブは“クレセントアイル”でしか使えないからこそ、かなりピーキーでおもしろいアクションが揃っています。特殊な例としては、とあるサポートジョブはギルが大量に必要になったりなど……。
――いわゆる“銭投げ”のようなものでしょうか?
吉田
うーん……ポーションなどの薬品を使って戦うサポートジョブがあるのですが、その際に使う効果の高い薬品はどこから手に入れるかというと、島内のショップで売っているのです。ですので、パーティを救う救世主になりたければ、事前に身銭を切って購入しておいて、1回投げるごとに30万ギル……みたいな……。そうなると確かに「銭投げ」かもしれません(笑)。
ほかにも、相手に付与されているバフをひとつ消す効果のアクションもあり、通常のコンテンツではこういった効果は無効化されやすいのですが、島内ではこれも有効に動作します。
そういった特定状況下で役立つアクションが多いので、いろいろと試しながら、攻略のヒントにしていただきたいなと思っています。
――これまでのフィールド探索型コンテンツ内のレイドである“バルデシオンアーセナル”や“グンヒルド・ディルーブラム零式”では、蘇生が制限されるなどの独自ルールが用意されていました。今回の“フォークタワー”も同様に独自のルールがあるのでしょうか?
吉田
はい。“フォークタワー”にも独自ルールが存在します。コンテンツの歯ごたえとしては、やはりサポートジョブがある以上、サポートジョブを極めつつ攻略する前提になっています。ですので、「ここまで攻略したけれど、このサポートジョブでは突破できなさそう」といった事態もあるでしょうし、探索コンテンツならではの高難度バトルコンテンツですので、島内全域を駆使して攻略を目指していただけるとうれしいです。
――このサポートジョブでの攻略が厳しそうなら、つぎはこのサポートジョブで……と、試行錯誤が必要になってくるわけですね。
吉田
“禁断の地 エウレカ”では、昔のMMORPGのような体験ができる場所を目指して、デスペナルティを入れたり、情報をできるだけ伏せたり、無限にモンスターが追ってくるようにしたりと、非常にピーキーな作りでした。結果、実装から間もないころはあまり評判がよくなく、いろいろなお声をいただきましたが、完成形である“バルデシオンアーセナル”は世界中で評価していただいて、いまでもなお定期的に攻略活動が行われています。
かたや“南方ボズヤ戦線”では、エウレカでの経験を踏まえて、もう少し『FFXIV』に寄せた作りになっていました。たとえば、“クリティカルエンゲージメント”は、フィールド上でボスバトルが楽しめるもので、すごくよくできたものだったと思います。ただ、申請を行えば自動で集まることができる仕組みのため、探索感は薄くなってしまったなと。
――新たに実装される“クレセントアイル”は、どちらに寄せた作りになっているのでしょうか?
吉田
“クレセントアイル”は、その中間を目指しています。エウレカの“みんなで遊んでいるワイワイ感”に加え、ボズヤのクリティカルエンゲージメントに似たボスバトルも相当数用意しています。ほかにも、これまでの経験を踏まえて改良すべきポイントを調整した結果、自分の個人活動やパーティでのチェーンをつなげたモブ狩りなど、いろいろな目的のために駆け回って遊べるコンテンツになっているかと思います。
また探索という点では、エウレカの場合はフィールドの奥まで行くのがたいへんな作りでしたが、今回はプレイヤーのスニークスキルさえ高ければ、レベル1でもすべての転送ポイントにたどり着けるようになっています。序盤はシナリオに沿って行動する流れになっているものの、マップ上に転送ポイントの位置だけは見えているので、シナリオを無視してそこを目指すこともできます。そういった自由度はかなり確保しています。
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――これまでのフィールド探索型コンテンツとは違った遊びも楽しめそうですね。
吉田
エウレカからさらに快適性を増した部分、ボズヤよりあえて不便にした部分など、これまでのコンテンツのよいとこ取りをしたイメージです。探索感を強く感じていただきたいので、ボズヤの戦果記録のような、ロアブックのアンロック要素も相当な数があります。ひとりだけ突出して進めても“フォークタワー”は攻略できないので、あまり焦らず、ぜひじっくりと別のゲームを遊ぶ感覚で楽しんでいただけるとうれしいです。どのワールドで最初に攻略が果たされるのか、楽しみにしております……。
――“クレセントアイル”では武器強化コンテンツも用意されているとのことですが、第85回PLLでは「“クレセントアイル”だけではなく、従来のコンテンツをプレイして武器を強化することも可能」と語られていました。これに関しては、最初にどちらの方法でやるかを選択する形でしょうか? それとも“クレセントアイル”で強化した武器について、ほかのコンテンツでも続きの強化が行える仕組みなのでしょうか?
吉田
タイプとしては後者のように、“クレセントアイル”の中でも外でも強化可能な仕組みになっています。詳細は伏せますが、ひさしぶりに「シャキッ!」という音がするかどうかを味わってください……とだけ……。
――ゾディアックウェポンの懐かしい思い出が蘇ってきました(笑)。
吉田
一応、当時のままではなく、ある程度の“やさしさ”は込めさせていただきましたので、その点についてはご安心ください……。
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“コスモエクスプローラー”にもさまざまな遊びを用意
――“コスモエクスプローラー”は、クラフター・ギャザラー向けコンテンツとなりますが、行うことのベースは製作・採集という形になるのでしょうか。
吉田
はい。そうなります。“コスモエクスプローラー”も、これまでに実装してきた“イシュガルド復興”と“無人島開拓”でいただいたフィードバックを合体させて、よい部分を継承しながら“みんなで遊べるコンテンツ”として制作しています。
――“クレセントアイル”と同じく、過去のコンテンツのいいとこ取りをして作られたわけですね。
吉田
はい。イシュガルド復興は、一度体験した後に後戻りできない“MMORPGらしい体験”を重要視したもので、その感覚でワールド間の復興競争、ランキングの機能を実装しましたから、かなり尖ったコンテンツだったと思います。最終的には、“自分たちの手でイシュガルドのハウジングエリアを開く”ことをコンセプトに作っていました。
ですが、じつを言うとイシュガルド復興は、先にハウジングゾーンを作ってからいったん壊すという作業を経て、マップをリリースしているのです。だからこそBGチームは精一杯がんばってくれましたが、無茶は効かず、ダイナミックにグラフィックが変わるような、絵で見えるよろこびが多少薄かったと思うのです。
――そんな裏話があったのですね。
吉田
その反省もあって今回は、どう星が探索され、そこにどのような環境ができていくのかをまっすぐに楽しんでもらいたいという思いがありました。また、ひとつの星だけだと環境が固定されてしまうので、見た目がおもしろくならない。だったらパッチごとに違う星を探索しようというところから、企画がスタートしています。
――絵的な部分の変化も踏まえて作られていったと。
吉田
そのうえで、パッチ7.2Xで実装されるストーリーでは、星探査のための基地を月面に作るところから始まっていきます。星を探索するためには宇宙船が必要ですし、宇宙船を発射するための発着場も必要です。さらにはどんな環境でも育つ植物を持って行かなくてはいけないとか、水を作り出す機械をテストしておかないと……などなど、本当に細かい部分まで作っていくことになります。
――それはかなり楽しめそうです。
吉田
探索の段階が多いので、ぜひがんばっていただけると幸いです。最初はコンテナが数個と中央にクリスタルのようなものがあるぐらいで、本当に何もない状態です。そこからさまざまなものを建造し、探索エリアを広げていく流れになります。
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――無人島開拓から引き継いだ部分はありますか?
吉田
無人島開拓でよかったのは、ひとつのUIにすべてを集約できたことでした。今回もそれを踏襲していて、皆さんにはレポリットから新型のタブレットをお渡しし、基本的にはそのUIですべてが完結できる作りになっています。タブレットからミッションを受けて、それをみんなでこなしていく形ですね。
もちろん、個人ミッション以外にも突発事象があって、その中にはロボットの“パワーローダー”を使った大規模なものも用意されています。これに関しては、ボズヤの一騎打ちのような仕組みになっており、チケットを事前にトークンで交換しておいて、それが発生したらチケットを使ってパイロット役に立候補。抽選に当選するとチケットを消費して、パイロットになることができます。
また、はずれた場合にも応募がカウントされており、いずれ当たりやすくなるといった要素を用意しています。ここはいままでに作ってきた生活系コンテンツだけでなく、それ以外からもシステム部分を踏襲しています。
――ベースは製作・採集であるものの、そういったイベント的なものも用意されていると。イシュガルド復興の復興共同作業のようなものもあるのでしょうか?
吉田
はい、そのようなものもあります。単にコツコツと製作・採集して納品するだけではなく、さまざまな遊びを用意しています。マップサイズも“クレセントアイル”と同じぐらいで、ジップラインが完成したらより遠くまで行けて、そこでしか採れないアイテムもあって……といった流れになりますので、ぜひ隅々まで楽しんでください。
また、イシュガルド復興で評判がよかったクポフォーチュンのような、“くじ”的な要素もあります。今回はルーレットという形で、クポフォーチュンと同じように、当たりやすいもの、当たりにくいけどレアな報酬が入っているもの、さらに追加で特定のミッションを遂行してチケット入手、それを使ってレア報酬確定を作れるなど、いろいろと要素を詰め込んでいます。
“クレセントアイル”もそうなのですが、要素が非常に多く、次回のPLLでお伝えしきれるか、ちょっと不安ではあります(苦笑)。
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――遊ぶ側としては期待が膨らみます(笑)。
吉田
現在はチェックがもう本当に地獄絵図で……。“クレセントアイル”をチェックしたと思ったら、つぎは“コスモエクスプローラー”をチェックして、さらにどちらも1回では見切れないボリュームになっているので……。新しいコンテンツだけに説明のわかりやすさもすごく大事なので、そのための文章のチェックもあってと、いままさに最盛期であるため、ヘロヘロですみません。
――ちなみにこれだけのボリュームとなると、当然ながらパッチ7.2で一斉に実装されるわけではないと予想しているのですが、どのような流れで実装されていくのでしょうか?
吉田
パッチ7.2公開からおよそ1ヵ月おきぐらいに大型コンテンツが実装されていくと思っていただければ。パッチ7.2が公開され、メインストーリーや討滅戦などを楽しんでいただきつつ、新式装備の準備を行い、そこから1週空いて零式が公開されます。新しいアラガントームストーンもパッチ7.2で追加されますので、トークン装備の更新も同じタイミングで始まります。
まずは、いわゆるメジャーの偶数パッチが来たときの定常コンテンツをしっかり遊んでいただいて、1ヵ月後ぐらいにつぎのコンテンツ、さらにその1ヵ月後ぐらいにつぎのコンテンツが実装されるイメージです。
――パッチ7.2自体は3月下旬ですが、ゴールデンウィークあたりもかなり遊べるコンテンツが多そうですね。
吉田
“クレセントアイル”と“コスモエクスプローラー”の公開時期はずらしてはありますが、今後も並び立っていくものになるので、バトル用の装備を最新のものに更新しつつ、どちらも進めていただければ。かなり長い期間、楽しめるものになると思っています。
――ちなみに“コスモエクスプローラー”にも専用の報酬が用意されていますか?
吉田
もちろん、“コスモエクスプローラー”でしか手に入らない報酬もたくさん用意しています。ただ、焦って入手するものではありませんので、まずはやりたいことをつまみ食いしながらじっくり遊んでいただけたら幸いです。
ほかにも大規模PvPコンテンツの制圧戦が復活しますし、大規模PvP専用ロールアクションも追加されるので、本当に今回のパッチのボリュームは特大になったと思います。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/36244/a9414a8f5b810972c3c9a0e2860c07532.jpg?x=767)
スプリントなど、基礎システムの利便性も向上
――以前発表されたホワイトボード機能やチャットバブル機能などの進捗についてはいかがでしょうか?
吉田
もともとパッチ7.2でホワイトボード機能のベーシックバージョンをリリースしようと考えていたのですが、機能が中途半端な状態だと判断しましたので、パッチ7.3をリリースターゲットとしています。ベーシック版でもゲームに実装するものとしては十分な機能があると思うのですが、PCで遊ばれている方はDiscord(ディスコード)などを使っているとすれば、それと比較になると、やはり中途半端さがある。
家庭用ゲーム機版だと必ずしもそういった機能が使えるわけではないので、もちろん需要としてはあるのですが、キチンと『FFXIV』ならでは、を強化してお届けしたいと考えています。一般的なホワイトボードアプリは、いろいろな用途に使えるように作られていますが、『FFXIV』内に実装するものは、『FFXIV』での話し合いに明確に役立つものにしたいな、と。
――具体的になどのような部分でしょうか。
吉田
保存しておいた散開図をホワイトボード用にすぐに出せるとか、各ジョブアイコンやジョブドットが使えて、さらにパーティメンバーのジョブに合わせて自動的にアイコンが切り替わるとか、きっちり作成したフェーズごとの図案を他のプレイヤーに配布できるなど、そういった“『FFXIV』ならでは”な機能があったほうが、ゲーム内に実装するシステムとしては使いやすいだろうと考えています。
試作はすでにできあがっており、最終的な落としどころをバトルコンテンツチームとUIチーム、そして僕によるフィードバックで決めている最中ですので、もう少しお待ちいただけると幸いです。
中途半端な機能のまま出してしまうと、使っていただけない状態が続いて、アップデートしても利用者が増えないといったこともありますので。現在、レイドなどでは多数の人がフィールドマーカーの保存機能を利用してくださっていますが、同じように、プレイヤーの皆さんに便利だと思っていただける機能にしていきたいと思っています。
――それは楽しみです!
吉田
先ほども触れましたが、作成したホワイトボードのデータを渡し合う機能があれば、絶対コミュニケーションが捗りますし、活用されやすくなります。基礎実装部分ができてきたからこそ、どういった機能を入れるかのまとめをUI班にお願いしているところなので、その確認ができたら着地点が確定させられそうな感じですね。
――最後に、パッチ7.2の見どころ、そして2025年の『FFXIV』の展望を教えてください。
吉田
パッチ7.2は、間違いなく過去最大のボリュームになっています。これまでにお話したように、新しいチャレンジ、遊びなど、これまでの経験を活かしたものがたくさん実装されます。「すごいものになっている」ということを実際のプレイで感じていただけると思うので、じっくりと遊んでいただきたいなと思います。
もちろん、その先のパッチの計画もすでにできあがっていて、それらがしっかりと実装できれば拡張と拡張の間の期間としても、過去最大のボリュームになるのではないかなと思っています。もちろん、リミテッドジョブの“魔獣使い”も忘れているわけではなく、ちゃんと進行していますので、ご安心を(笑)。
――しばらくは『FFXIV』から目が離せなさそうですね……!
吉田
新たなメジャーアップデートが公開されるたびに、つぎの拡張パッケージまでに遊べるコンテンツがとんでもない量になると思うので、2025年はそれを具体的に提示していく1年になるかなと思います。さらにそこを越えれば、そのつぎに向かっての動きも見えてくると思います。パッチ7.3もまだ言えないものだらけですが、本当に多くの驚きが仕込まれています。
ですからまずは、パッチ7.2で実装されるふたつの超大型コンテンツを楽しんでいただければ。今回実装されるコンテンツは、「みんなで遊ぶとより楽しい!」であるぶんだけ、時間消費の激しい要素も多いです。睡眠時間と体調だけは本当に気を付けてください!
――かなりのボリュームが期待できそうで楽しみです。
吉田
ゲームは逃げないので、じっくり遊びながらその魅力を味わっていただけたらなと思います。あとは本当に細かい部分ですが、パッチ7.2ではスプリントまわりに手が入っていたり、走りながらマウントに乗れるようになっていたりと、基礎システムの利便性も大きく変わるアップデートがいくつか入っています。
――最後に思わぬ情報が! スプリントは効果時間やリキャストなどの調整になるのでしょうか?
吉田
ほかのコンテンツとの兼ね合いもあって、永続的にスプリントできるようにすることは難しいのですが、セーフティエリアでスプリントを使ったときは、スプリントの効果が切れると“ジョグ”という新しいステータスが付与されます。速度はスプリントより少し落ちるのですが、けっこうなスピードで移動できるようになっています。その間にリキャストが戻ったら再度スプリントしてダッシュ、効果が切れたらジョグに……という感じです。
あとは長年の夢だった走りながらのマウント騎乗も可能になります。最初はみんな慣れずに立ち止まってしまうかと思いますが……(笑)。このあたりは第86回PLLの中で、実機で紹介できたらなと思っていますので、ぜひ放送もお楽しみに!
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/36244/aedab7ba7e203cd7576d1200465194ea8.jpg?x=767)