『救国のスネジンカ』は、かわいいキャラクターたちが過酷な戦場に送り込まれる世界観や日を追うごとに苛烈になる敵の攻撃を死に物狂いで凌いでいくゲーム性など『溶鉄のマルフーシャ』の数多くの魅力的なポイントを引き継いだ正統続編となっている。本稿ではそんな本作のプレイレビューをお届けしたいと思う。
ブラック企業に入社し戦場で働く

本作の世界観は、まさに“ザ・ディストピア”といったところで、敗戦濃厚なのにかたくなに負けを認めない上層部が、戦争を続けるためにさまざまなプロパガンダや税金という名の資金調達を行っているといったあまり救いのない世界。多額の税金で苦しむ人々、銀色のプレートに載せられて出てくるブロックのようなマズそうな飯、血と硝煙の匂いがしてきそうな戦場、襲い来る機械の兵士、人権なんてないような労働環境など、ディストピアテイストがこれでもかと詰め込まれている。
前作『溶鉄のマルフーシャ』では、ただの少女であるマルフーシャが徴兵され、戦場で生き残るために戦い続けた結果……といったストーリーが展開されるので気になる方はチェックしてほしい。前作を遊んでいなくても物語的にはとくに問題ないが、『溶鉄のマルフーシャ』を遊んでいると世界観により深く没入できるだろう。

重税に頭を抱え、身銭を切りながら敵を倒す
プレイヤーが操作することになるキャラクターは、メインモードではスネジンカ、チャレンジモードではスネジンカを含む仲間からひとりを選ぶことになる。ちなみに、基本的にどのモードでもキャラクターはダメージを受けないので、敵の攻撃を回避することに意識を割く必要がなく、ひたすら防衛目標を守ることに注力できる。

「自キャラはダメージを受けないし、敵を倒すだけに注力できるのなら楽勝では」と思った方もいるかもしれない。しかし、そんなに甘くはないのが本作。敵の侵攻とともに一日が始まり、一定数の敵を倒すと一日が終わるということをくり返すことでゲームは進行していくのだが、日を追うごとに機械兵のバリエーションが増え、ものすごく体力の多いヤツや自爆特攻を仕掛けてくる厄介なヤツなど、さまざまな種類の敵が無数に押し寄せてくる。

また、敵は機械兵だけではない。本作では、一定数の敵を倒して防衛目標を一日守り切ると給料が手に入り、その給料で装備などを充実させていくことになるのだが、給料は所得税、厚生年金、雇用保険などといろいろなものが引かれてしまい、最終的にはすずめの涙程度の手取りしかない。しかも、そもそも支給される武器はただのハンドガン一丁。どうなっているんだこの会社……。
ある程度、ゲームが進行すると基本給は上がるものの、なぜか同時に国営放送の受信料の支払いやインボイス制度の導入により支払わなければいけないお金なども増えていく。このへんは、現実社会と同じかもしれない。

カードには、過酷な戦場で生存するために重要なものが多数ある。アサルトライフルやショットガンなど生き残るのに欠かせない武器やバリケード、タレットなどの便利な防衛兵器、各武器を使いこなして支援してくれる仲間、ミニガンなどの一度使うと少しのあいだ使用不可になる強力な特殊武器、スネジンカたちの攻撃力、リロード速度などのステータスを上昇させるものなどなど。

カードで入手できる武器は数日戦うとなくなり、初期装備である弱いハンドガンに戻るのだが、高性能な武器ほど高く、お金がないときに限って出現したり、逆にお金が余りまくっているときに限って武器がなかなか出現せずに、手持ちの武器がハンドガンに戻るといったことが往々にして発生する。「ちくしょう、ブラック企業め! 給料増やせ!」みたいに会社に対する文句を垂れながら遊ぶとゲーム内のキャラクターたちとリンクした気分になれるのでオススメだ。

爆弾魔お姉さんに通信できない通信兵など個性強すぎな仲間たち

そしていちばん重要なのが、そう。仲間となるパートナーのビジュアルだ。とにかく、全員かわいい。さらに性格や経歴も個性豊かで、人前やマイクで話せない通信兵や勤務先の学校で爆弾を作ったお姉さん、超攻撃的なゆるふわお嬢様など、遊んでみたら誰かしらに対して、その“癖”が刺さるはずだ。


一部キャラクター紹介
通信できない通信兵。明るい性格と高い運動能力で社内評価は高いが、人前やマイクの前で話すことができないので、肝心の通信兵としての能力はない。

攻撃的なふんわりお嬢様。おとなしい雰囲気の見た目で、お嬢様らしく口調も丁寧。自分の能力に絶対的な自信を持っており、認めた人間以外は徹底的に見下していて口が悪い。

断れない斥候兵。自己肯定感が非常に低く他人の意見につねに振り回されている。人からの頼みごとを断れない性格で、社内のさまざまな部署から雑用を押し付けられることが多い。

ニコニコ爆弾魔お姉さん。穏やかで真面目な人格者。ただ、もと勤務先の学校で爆弾事件を起こして懲戒解雇になっている。

メインモードではこれらの仲間それぞれにエンディングが用意されている。おとなしいふつうの少女であるスネジンカがこんな個性的すぎるメンバーにどう接していくのか、そこはご自身の目で確かめてほしい。

また、戦闘を行っていると定期的に宿舎で休むことになる。宿舎ではスネジンカの行動を選択することができる。その行動は、“食事をする”、“シャワーを浴びる”、“飲み物を飲む”、“内職をする”などさまざま。これらの行動を実行することで、ステータス上昇や少ないがお金を入手することができたりと、戦闘が有利になる効果を得ることができる。ここには雇用した仲間もいて、キャラクターごとに違った行動をしていたりする。


さらに、スネジンカと仲間の会話イベントが発生することも。会話の内容はキャラクターによって違うので、すべて確認するのも楽しい。そのキャラクターがどういった経緯で入社したのかや特徴を知ることができる内容なので、見た目だけではなく内面を知ることで、お気に入りのキャラクターに対する好感度がさらにアップするかもしれない。

チャレンジモードで己の限界に挑む

エネルギー施設防衛では、施設の入り口に簡単に敵が侵入しないように周囲にあったコンテナをバリケードにしている。敵の攻撃からコンテナを守って門にたどりつかないようしていくのだが、ここで肝になるのがコンテナだ。
このコンテナは、敵に破壊されると、なんとお金や強力なカードが手に入ってしまうという何とも扱いに困ったもの。そんなわけで、筆者はこの非常に魅力的なコンテナを「あー、手が滑ったー」とわざとらしく敵に破壊させていくのだが、やりすぎると後半でコンテナが足りなくなり、敵の猛攻に耐え切れず防衛に失敗してしまうこともある。ちなみに筆者は、自己ベスト更新手前でそれが起こった。みんなは注意しよう。

『救国のスネジンカ』
- 発売日:2025年2月13日発売
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5、Xbox Series X|S、PC(Steam)
- 発売元:PLAYISM
- 開発元:hinyari9
- 価格:各1180円[税込]
- ジャンル:シューティング
- 対象年齢:IARC 12歳以上対象
- 備考:PC版は2024年8月27日発売、790円[税込]







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