その会場で、バンダイナムコエンターテインメント AE事業部 765プロダクション ゼネラルマネージャーの波多野公士氏にインタビューする機会を得た。アイマスエキスポの手ごたえや、今後の20周年施策についての展望などを聞いた。
波多野 公士氏(はたの こうじ)
バンダイナムコエンターテインメント AE事業部 765プロダクション ゼネラルマネージャー。文中は波多野。
今後もさまざまな新しい取り組みを20周年に向けて続々展開予定
今回のイベントのコンセプトは、「みんなで"アイ"を集めて みんなでつくる、みんなのための 一大アイマスイベント」となっております。愛(“あい”)、“アイ”ドル、“アイ”ディア、出“会い”、ふれ“あい”といった、さまざまな“アイ”が集まるイベントをプロデューサーさんたちと作り上げることができればと考えておりました。その想いに、プロデューサーさんたちが存分に答えてくださっていて、本当に感謝しかありません。
――プロデューサーさんの大きな熱量を感じていらっしゃると。公式のイベントで、企業のみではなく、プロデューサーさんも自主制作物の頒布や展示ができるというのはかなり挑戦的なことだと思います。そこに対する不安などはなかったのでしょうか?
そうして議論をくり返して定めたレギュレーションをプロデューサーさんたちは遵守してくださり、素晴らしい創作物の数々を生み出してくださりました。いまは皆さんのご協力に安堵しておりますし、感謝の気持ちでいっぱいです。
――波多野さんもブースはご覧になられました?
――20周年に向けて、おなじみのイベントやライブに加えて、今回の“アイマスエキスポ”を始め、 “全国プロデューサー検定(アイマス検定)検定”や“アイに行きマス!”など、新しい試みも行われていますが、改めて、20周年に向けた取り組みのコンセプトなどをうかがえればと思います。
その中で、さまざまな目玉企画を実施中でして、そのひとつとして、ライブやイベントを多数実施しつつ、全国のショッピングモールや小売りのお店などに私たち制作陣やキャストさんたちが足を運び、その土地土地のプロデューサーさんたちと交流したり、感謝の気持ちをお伝えさせていただいたりといった、皆さんのもとに“会いに行く”取り組みも実施しております。
20年間支えてくださったプロデューサーさんに直接感謝をお伝えできるというこの“会いに行く”取り組みは、“アイ MUST GO ON!”のコンセプトを体現できていると感じていまして、私もとても素敵な取り組みだなと感じていますし、改めて直接感謝をお伝えできることは幸せなことだなと実感しております。
――新しい試みとしては、この後もアイマス検定が控えていますし、各ブランドの周年ライブに加えて、ハッチポッチフェスティバル2や765プロオールスターズの単独ライブなども含めると、現時点で発表されているだけでもかなり盛りだくさんな印象があります。ただ、やはりプロデューサーの皆さんは20周年ならではイベントを期待していると思いますが、現時点で発表されている以外にも準備されているものはあったりするのでしょうか?
――20周年施策としては、『アイドルマスター ツアーズ』も目玉のひとつだと思います。先日、『学園アイドルマスター』のアイドルたちがアップデートで登場することが決定し、話題になりました。全ブランドで20周年を盛り上げていくのだなと感じる一方で、ブランドという扱いにはなっていない、“vα-liv(ヴイアライヴ)”を含めた876プロ、そして961プロは少し立ち位置が異なるかなという気がしています。ただ、プロデューサーとしては、それぞれのプロダクションのアイドルも『アイドルマスター ツアーズ』や、仮に合同ライブが実施されるのであれば出演してほしいという声もあると思いますが、ふたつのプロダクションの立ち位置ついてはどのようにお考えでしょうか?
これまでのIP作品では、私たち提供者側が100%描いてお届けするのが一般的だったと思いますが、今回の“ヴイアライヴ”はその点がこれまでのIP作品と大きく異なっています。
これまでのIP作品とは大きく異なる展開ということで、社内での注目度も高くなっておりまして、弊社のゲームのプロデューサーたちが、「(自分たちのゲームを)配信してくれないか」とカジュアルに声を掛けてくれる状況にもなっています。私たちはもちろん、弊社全体としても大切に感じている新しいコンテンツとなっていますので、引き続き、彼女たちを皆さんといっしょに輝かせることも忘れません。
そして、特定のプロダクションへの言及は避けさせていただきますが、20周年施策のさまざまな企画の中で、これまで活躍してきたアイドルたちに改めて触れる機会は当然出てくると思います。今回のアイマスエキスポでもヴイアライヴがライブパフォーマンスを行ったり、876プロのアイドルたちのグッズを販売したり、数多くのアイドルたちに触れていただけるように、意識的に展開している部分があります。
私たちは、本当にどのアイドルたちも仲間だと思って活動しております。これからもひとりひとりを大切に描いていきますので、ご期待いただければ幸いです。
――それでは最後に20周年への意気込みとプロデューサーさんへのメッセージをお願いいたします。
『アイドルマスター』としては、2年前に発表させていただいた戦略 “PROJECT IM@S 3.0 VISION”にて、お伝えしたアクションスローガン“CRE@TE POWER WITH YOU ! あなたらしさが、きっと誰かの力になる。”をとても大事にしながらさまざまな施策を実施しております。
ここでの「あなたらしさ」とは、アイドルらしさ、制作陣らしさという意味合いもありますが、何より、プロデューサーさんたちそれぞれのプロデュースへの向き合いかた、いわば「プロデューサーさんらしさ」もプロジェクトとして大事にしていきたい部分でもあります。皆さんがプロデュースしてくださることで、アイドルたちが輝ける場所も増えていくと思いますし、私たちの使命は、皆さんのプロデュースへの熱意を受け取り、輝ける場所を実現していくことだと思っております。ですので、これからも末永く、アイドルたちをプロデュースしていただければ幸いです。