2023年11月2日は、エニックス(現スクウェア・エニックス)のプレイステーション(PS)用RPG『スターオーシャン セカンドストーリー』(SO2)のリメイク作品である『スターオーシャン セカンドストーリー R』(SO2R)が発売された日(※)。本日で1周年を迎えた。
※Steam版は2023年11月3日発売。 30年近い歴史を持つ人気RPG『スターオーシャン』シリーズの中でも、とくに人気が高い『SO2』。主人公をふたりから選択し、それぞれの視点で物語を追体験していく“ダブルヒーローシステム”、ポイントを振り分けて多彩なスキルを強化していく“スキルシステム”など、さまざまな要素を盛り込み、多くのプレイヤーを魅了した作品だ。
原作にあたるプレイステーション用ソフト『スターオーシャン セカンドストーリー』は、1998年7月30日。2008年4月2日には、キャラクターイラストや声優陣などの一部要素をリニューアルした『スターオーシャン2 Second Evolution』がプレイステーション・ポータブル(PSP)で発売。そして2度目のリメイク作となる本作『SO2R』は、オリジナル版をベースにさまざまな要素がパワーアップしている。
『SO2R』では、オリジナル版のノスタルジックなテイストを継承しながらも、新たに作り直された3Dフィールドをドットキャラクターが動き回る、2Dと3Dが融合したグラフィックで壮大な冒険が楽しめるのが特徴。さらにキャラクターイラストも、梶本ユキヒロ氏によってオリジナル版を準拠しつつ新たに描き起こされた。オリジナル版の懐かしさを感じながら、最新の映像表現で生まれ変わったビジュアルに魅了された人も多いだろう。なお、旧作のイラストで楽しむこともでき、キャラクターごとに設定可能。
また、原作版の声優を起用したフルボイスイベントも実現され、さまざまなイベントシーンをフルボイスで堪能できるようになっているのもうれしいポイント。オプションでキャラクターごとにオリジナル版、PSP版の新旧ボイス、キャラクターイラストも切り替えられるので、自分のお気に入りの設定でゲームが楽しめるようになっているのだ。
シンプルな操作で楽しめるリアルタイムアクションバトルの戦闘システムはそのままに、敵のシールド値を削って行動不能状態にする“ブレイク”や、仲間を呼び出して強力な効果を発揮する“アサルトアクション”といった新要素をプラス。必殺技や紋章術の映像表現の進化も相まって、よりダイナミックで爽快なバトルが楽しめるようになっているのも魅力のひとつだ。
もちろん『SO2』には欠かせないスキルシステムも健在。オリジナル版ではショップで“知識”、“感覚”といったアイテムを購入することで習得するスキルを増やしていく仕組みだったが、『SO2R』では最初からすべてのスキルが習得可能に。手に入れたSP(スキルポイント)を使ってスキルのレベルを上げていく、シンプルでわかりやすいシステムに改良されていて、初めて『SO2』を遊ぶという人でもすぐに理解できる作りとなっている。
システム面は改良されてはいるが、アイテムクリエイション(IC)を駆使して序盤に強力な装備を作ったり、スーパー特技“出版”で作った本を出版社に売却して大量の印税を獲得したりといった、いい意味でゲームバランスを崩壊させるような『SO2』らしい遊びはバッチリと継承されている。いわゆるオリジナル版での“悪い遊び”を制限をせずにそのまま残されているのは、オリジナル版のファンにとってうれしいポイントだった。
『SO2R』ならではの新要素として、世界各地のポイントに瞬時に移動できる“ファストトラベル”、さまざまなお題に挑む“チャレンジミッション”、新たなアクティビティ“釣り”が新登場。また、ダンジョンやフィールド上で発生する新規の会話も追加。ちなみにこの新規追加セリフは、『スターオーシャン6』でシナリオを手掛けた和ヶ原聡司氏が手掛けている。新要素が満載で、オリジナル版を遊んだ人も新鮮な気持ちでプレイできただろう。
発売後に配信されたアップデートでは、最高難度“CHAOS”や十賢者の新レイドエネミー、新たな装備品なども追加され、やり込み要素もパワーアップ。さらにはキャラクターの表情差分が閲覧できる“キャラグラフィックコレクション”、エンディングコレクションやイベント再生機能も実装された。
シリーズ中でもとくに人気の『SO2』フルリメイク作品となる本作。オリジナル版のファンはもちろん、『スターオーシャン』シリーズに初めて触れるという人にもオススメの1作だ。色褪せない名作を現代風に遊びやすく改良した『SO2R』。この機に遊んでみてはいかが?