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『シュレディンガーズ・コール』ある日、月が落ちて幕を閉じた“人類の歴史”。生き残った少女は死に切れない無数の魂を“通話”で救う【BitSummit Drift】

by小林白菜

更新
『シュレディンガーズ・コール』ある日、月が落ちて幕を閉じた“人類の歴史”。生き残った少女は死に切れない無数の魂を“通話”で救う【BitSummit Drift】
 集英社ゲームズが販売、アクロバティックチリメンジャコが開発を行うアドベンチャーゲーム『シュレディンガーズ・コール』。PC(Steam)向けに発売予定の本作が、京都・みやこめっせで開催された“BitSummit Drift(ビットサミット ドリフト)で世界初プレイアブル出展されました。
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 公称ゲームジャンルは“世界最後の電話アドベンチャー”。そして主人公の少女・メアリは“世界最後の話し相手”。長らく、この意味深なコンセプトがどんな内容を指しているのかが不透明だった本作ですが、これは出展された体験版のラストで明らかになりました。

 なお、体験できたストーリーの一端は、公式PVでも触れることができます。
 ゲームがはじまると、呼びかける声に目を覚ますメアリ。声の主はハムレットという黒猫でした。記憶喪失のメアリは、ハムレットの「この電話に出るところから始めよう」という声に促され、電話の受話器を上げます。
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 受話器から無数に聞こえてきた声の中、この体験版で重要な役割を担うのが鹿の女性・ルーシー。彼女はなんらかの後悔に苛まれている様子です。ルーシーが少しずつ自身の後悔の断片を語りはじめる中で、「あなた(メアリ)と同じ悲しみを共有してる」、「私は母親なのに彼と会えなかった」などの情報が明かされます。
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 いったん通話が途絶えてから、机に置かれていた手帳を開くメアリ。すると、ルーシーが吐露した情報について記されたメモが見付かります。別のページにはルーシーの電話番号も。先ほどはルーシーのほうから電話が掛かってきましたが、今度はメアリのほうからこの番号に電話を掛け、通話を再開します。
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ダイヤル式の電話で、プレイヤー自身が操作して掛けたい番号を入力する。
 再びルーシーと対話を行うメアリ。先ほどのメモを頼りに、メアリの後悔がどんなものだったのか、その全容を掴もうと試みます。

 対話の中では、メアリとしてルーシーに対して掛ける言葉や、どんな態度を取るかを選択する場面も。ルーシーがなんらかの罪を懺悔している様子に対して「悪いことって何?」と聞くか、それともあえて「(聞かない)」を選ぶのか。これまでのルーシーの言動を踏まえて適切と思える選択肢は、プレイヤーの価値観によって異なるかもしれません。
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 ほかにもプレイ中には「あなたが悪い」、「あなたは悪くない」、「そんなこと知らない」などから掛ける言葉を選ぶ選択肢や、“優しく話しかけるか?”、それとも“冷静な態度で話しかけるか?”といった選択肢もありました。

 ひとつひとつの掛ける言葉や、そのときの態度に対して、「この言葉や態度で接した場合、相手はどのように感じるのだろう?」と想いを馳せ、想像をめぐらせることになるのが、本作の選択肢の特徴と言えるかもしれません。
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 さまざまな対話を経て、ルーシーの“後悔”を理解し、これを解消するための行動を促すメアリ。しかしこの試みは、想い半ばで悲劇的な展開を迎えます。ある人物の「空から月が!」という言葉を最後に通話は途切れてしまい、画面には「その瞬間、世界に月が落ちた。」というテキストが。

 ハムレットはメアリに告げます。いまから21ナノ秒前に世界に月が落ちてきて、人類の歴史は唐突に幕を閉じたことを……。そして、自分がここにいるのは運命だということをハムレットから伝えられます。
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 月が落ちたことで、人々が後悔を抱えたまま“生と死”が重なり合った状態になってしまった世界で、死にきれない魂たちを“通話”によって救う――それが『シュレディンガーズ・コール』における、メアリの役割だったのです。
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 この作品にどんな想いが込められているのか? 後日公開のインタビューでは、開発チーム・アクロバティックチリメンジャコの皆さんに話をうかがいます。
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