2024年7月19日から21日までの期間、京都のみやこめっせで開催されているインディーゲームの祭典“BitSummit Drift/ビットサミット ドリフト”。本イベントにて展示されたフツララが開発中の生物の培養実験をテーマにしたゲーム『CultureHouse』(カルチャーハウス)の試遊体験できたので、その模様を紹介する。
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魅力的な作品世界への没入感を深める開発者の細やかな配慮も
生物の培養実験という育成要素をテーマにした1人称視点のアドベンチャーゲーム作品。7年前に失踪した生化学者が暮らしていた住宅兼研究施設“カルチャーハウス”を舞台に、“ジェニオ”と呼ばれる謎の生命体を培養する委託研究員として7日間を過ごすことになる。
今回体験できたデモ版では、失踪した生化学者が創設した財団に所属する“ノモス=ゾーイ”との会話から物語が展開された。疫病が蔓延し大幅に人口が減少した世界を舞台に、カルチャーハウスでは疫病の抑制剤となる謎の生命体“ジェニオ”の研究が行われている。
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ノモス=ゾーイの目的は“戦争と疫病で失われた文化の再生”。疫病を完治させる薬が研究の成果として得られるかもしれないと示唆される。
ひと通り彼女の説明を聞くと、ついに培養実験がスタート。そこでジェ二オの培養に必要不可欠な“境界結晶”を集めてくるように言われる。
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境界結晶は、ハウス内の“Anomaly Subject”(違和感があるもの)をカメラで撮影することで入手できる。実際に周辺を探索すると、重力を無視して浮いてる豚や、勝手に動きまわるアヒルのおもちゃなどを発見できた。
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開発者のフツララ氏によると、“プレイヤーがこの不思議な世界に没入できるか”をもっとも注力したとのこと。
「本作には、障害物に衝突するしそうになると自動で歩きに変わるというシステムが搭載されていて、これにより“キャラクターが壁に当たりながら移動する”といった非現実的な動きを減らしている」と語る。
このような要素は操作キャラがジャンプする際に、しゃがんで力を貯めてから跳ね上がるといったよう視点移動などでも表現されていた。人間の自然な動きを追求しているのが印象的だった。
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契約書を渡されたシーンでは、画面上に契約書が表示されるだけでなく、下を向いているような視点になっていた。
また、敷地から離れようとするとだんだんと視界が歪んで進めなくなってしまう演出も新鮮だった。
意図しない場所にプレイヤーが行かないよう、ゲームで制作者が不自然な障害物を置いたり、見えない壁などを設置して、プレイヤーの行動を制限するのはよくある手法だ。しかし、このような表現もゲームの没入感を阻害してしまう要素とフツララ氏は考えているとのこと。
「なぜ、視界が歪んで敷地に戻されてしまうのか」と疑問もゲームを進めていくうちにストーリーで語られるそうだ。
このように、没入してしまう世界のなかで不意に見つかる異変は、情景の美しさとのコントラストでより一層不気味に感じる瞬間もあったようにも感じた。“得体の知れないマズい事が確実に起きている状況下”での探索は非常にスリリングな体験だった。
撮影を終えて集めた結晶をノモス=ゾーイに渡すと、ストーリーが進行。培養の下準備が済み、時間をおいてジェニオの様子を見てみると、そこには幼体の姿へと変化したジェニオの姿が。その繭に包まれたような禍々しい姿を前に一日目も終了し、デモ版もここまでとなった。
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ブースにいた本作をひとりで開発しているフツララ氏に話を伺うと、製品版はマルチエンディングが予定されているそうで、なかにはしっかりと探索しないと辿り着けないようなエンディングなどもあるとか。また、周回プレイを前提にしたデザインとなるようで、一周は最大でも2時間かからないくらいのボリューム感を想定されているようだ。
ジェニオとはどういう生命体なのか、本当に世界を救うための存在なのかなど、気になる謎だらけの本作は、2025年後半のリリースを目指して現在開発中。この世界観に惹かれた方はぜひ現在公開されているsteamのストアページや公式サイトを確認しておこう。
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ブースには「終末を培養する7日間。」という目を引くキャッチコピーがデザインされた配布用パンプレットも。……これ絶対ヤバいことが起こるやつやん。