スーパーコアゲーマーがクリエイターに突撃! 椿姫彩菜のゲームの話

タレントでコアゲーマーとしても知られる椿姫彩菜さんが、ゲームクリエイターの皆さんに“ならでは”の視点で切り込む連載企画。椿姫さんが注目するゲームのクリエイター、旬なクリエイターに対談形式でお話を聞いていきます。椿姫さんのゲーマー側に立った突っ込みに、クリエイターはどう応えるのか? どんなぶっちゃけトークが展開されるのか? 注目です。

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“椿姫彩菜のゲームの話”第4回 スクウェア・エニックスの齊藤陽介プロデューサーと齋藤力ディレクターをゲストに迎えて全開『DQⅩ』トーク!

2014-03-18 12:00:00

 タレントでコアゲーマーとしても知られる椿姫彩菜さんが、ゲームクリエイターの皆さんに“ならでは”の視点で切り込む連載企画。今回からのゲスト(全3回)は、スクウェア・エニックスの『DQⅩ』プロデューサー齊藤陽介氏とディレクターの齋藤力氏。『ドラゴンクエストⅩ TV』などでも親交のあるおふたりに、椿姫さんが鋭く切り込みます!

DQX1回目/1-01

齊藤陽介(よーすぴ)氏(写真中央)
『DQⅩ』を支える名物プロデューサー。ニコニコ生放送で放送されている『ドラゴンクエストⅩ TV』ではゲストという名のMCも務める。

齋藤 力(りっきー)氏(写真右)
『DQⅩ』のディレクター。開発当初から『DQⅩ』にはチーフプランナーとして関わっていたが、バージョン2.0からは現在の業務を担当。

椿姫 まずは……“2014年度 オリコン顧客満足度ランキング オンラインゲーム部門 総合1位”の受賞おめでとうございます! お気持ちはいかがですか?
りっきー いやー、めっちゃうれしいです!
よーすぴ 本当にうれしいですねー。やってきてよかったなと思います。
椿姫 あれ? いつもと違って、褒められたときは微妙に口数が減っているような……。
よーすぴ 褒められるのは苦手なんです(笑)。あとは、バージョン2.1スタート直後は不具合が出てしまって皆さんにご迷惑をおかけしたので、まずそこはお詫びしなければならないんです。ただ、おかげさまで、過去最高の接続数になりました。
椿姫 すごい! ちなみに、その理由はどう分析されているんですか?
よーすぴ 遊べる要素が多くなったことが一番ですかね。ただし、以前と違って取捨選択の余地が出てきたことは大きいかなと思っています。以前は、主要なものが1日で遊び切れる内容だったので、日々「これやらなきゃ!」って感じになってしまって。少し重たかった部分もあったと思うんです。でも、遊べる要素が増えて全部は無理! となってからは、逆に「今日はお花の水やりとチャットだけでいいや」という感じの人もログインしてくれるようになっているみたいで。色々な要素の積み重ねが過去最高の接続数につながっているのかもしれないですね。
椿姫 なるほどー! ではまず先日アップデートが行われたバージョン2.1の話題についてお伺いしようと思います。個人的には、“神アップデート”と言ってもいいものだったと思うんですが?
よーすぴ アストルティアならぬ、トマトルティアと言われたアレですね。
椿姫 あははは! 一瞬でしたけど、びっくりトマトの高値は本当にびっくりでしたね(笑)。
よーすぴ ホントに一瞬だったけど(笑)。
椿姫 私は、そのお祭りには乗り遅れたんですけど(笑)。そう、新しく追加された調理なんですけど、メインキャラクターですでにほかの職人レベルを高めていたこともあって、まだやってないんですよね……。ギルドは移れるけど……どうしよう!? みたいな。
よーすぴ まあ、そうかもしれないですね。しかも、いま(※3月6日時点)は、まだまだ具材になる野菜の流通量も多くないし、職人レベルをとにかく上げたいという人も多いから……ぜんぜん儲からない!
りっきー 具材の流通量が少ないのは、いまだけだと思いますよ(笑)。討伐依頼書の報酬でも手に入ったりしますから。
よーすぴ そうだね。今後は具材の値段も落ち着くだろうし、料理アイテムの値段も何となく決まってくると思うので、遊ぶのはそれからでも(笑)。
椿姫 でも、料理アイテムには驚きました。戦闘経験値+30%の効果があるものが用意されているなんて! 元気玉の効果にさらにプラスされるんですもんね?
りっきー そうですそうです。だから、相当経験値は稼ぎやすくなったと思いますよ。
椿姫 ホント、あっという間にレベルが上がっちゃいますよねー。

DQX1回目/01_経験値

椿姫 そして、個人的にバージョン2.1の最大の注目ポイントだったのは……釣り! もっとアクション性のあるミニゲームっぽいものを想像していたんですけど、フタを開けてみればコマンド選択式で職人仕事みたいな感じだったのは驚きました。
よーすぴ  “釣りバトル”という名前からもわかるように、釣りの仕組みって、かなり『DQ』シリーズの戦闘っぽく作りました。
椿姫 あと、釣れる魚が現実世界にいる魚と同じだったのが、ちょっとビックリで!
りっきー そこは堀井さんのコダワリですね。じつは企画段階で堀井さんにいろいろな案を持っていったんですよ。たとえば「“オグリドシャーク”とかどうですか?」とか、「とつげきうおが釣れたほうがいいですか?」みたいな感じで。でも、堀井さんは最初からずーっと「釣れるのはふつうの魚にしてほしい」って仰っていて。
よーすぴ わかりやすさを優先されていたみたいですね。現実世界の魚なら、お子さんでもわかるでしょうから。
椿姫 確かに、サイズ感も現実にいる魚だから、想像しやすいかもしれないですね。ところで、アストルティアではもうすでに「全種類の魚を釣った!」なんて人もいるんですけれど、これから新たな魚は追加されたりするんでしょうか?
よーすぴ それねー(笑)。
りっきー 先にお伝えしておくと、今後追加する予定ではあります。
よーすぴ じつは今回、りっきーに言ったんですよ。「釣りは難しくしよう!」って。なのに初日からガンガン大物が釣られちゃって(笑)。
りっきー 「ジンベイザメが釣れるのは、3日後くらいがいいなあ」なんて思っていたんですが……。
よーすぴ リュウグウノツカイなんて、世界に数人レベルでよかったと思うんだけど……。
椿姫 あははは。いつもの強ボス追加のときのような状態だったんですね(笑)。『DQⅩ』プレイヤーを舐めちゃだめですよ! みんな愛がすごいんですから!!(笑)
りっきー ですねえ。一応、よーすぴから「もっと難しく!」って言われていたので、一度調整したんですけどねえ……。個人的には「ここまで難しくするとキツいよね?」っていうギリギリまで難しくしたつもりだったんですけど……甘かった……(笑)。
よーすぴ 結果的には、皆さんのパワーのほうが上回りましたね。これは毎度毎度のことなんですけど。
椿姫 そうそう、私が釣りで「これはいい!」って思ったのが、釣った後に、魚を見せられることなんですよ。釣り心をくすぐられるというか。大物を釣りたくなっちゃう。
りっきー 大きな魚を釣ったときのインパクトはすごいですからね。
よーすぴ 「その魚はどこで釣ったんですか?」なんていう会話が生まれたりもしているようなので、入れてよかったなーと思っています。釣り大会をやっても盛り上がると思いますし。

DQX1回目/02_魚

椿姫 ちなみに、前回のバージョン2.1の内容を決めていくとき、いちばん悩まれたことってどんなことなんでしょうか?
りっきー やっぱり、どうぐ使いですね(笑)。どうぐ使いをどういう立ち位置にするかについては、本当に悩みました。いままでにある職業と違うポジションにしなきゃいけないということもあって、マジックバリアとディバインスペルを使えるようにしたんですけど。
椿姫 そうですね。そのふたつの呪文でほかの職業とはだいぶ違う立ち回りができる気がします。ただ、ひとつ意外だったのは、どうぐ使いが呪文を使えたことなんです。『DQ』シリーズには、バイキルミンみたいな同等の効果を持っているアイテムがあるじゃないですか。それを使うことで効果を発動させるのかな? って思っていたので。
りっきー どうぐ使いばっかりがアイテムを消費し続けることになっちゃうっていう状況はさすがにツラいだろうな、って思ったんです。だから、現状であるアイテムの倍化と範囲化だけに留めておいた……という感じですね。
椿姫 なるほどー。私、どうぐ使いの能力を最初に聞いたとき「せかいじゅの葉をみんなに使えるなんて最強じゃない!?」って思ったんです。だけど、実際に遊んでみたらそこまででもない感じで……すごくいいバランスになっている気がしています。
よーすぴ “範囲化せかいじゅの葉”に関しては、開発中も話題に上ったんですけど……結局のところ全員にせかいじゅの葉を使わなきゃいけない状況って、ほぼどうぐ使いが先にチカラ尽きてるでしょ! っていう話になって(笑)。じゃあそのままでもいいねって。
椿姫 確かに!(笑)。あとは、バイシオンとスクルトが使えるのもすごいなって思って。逆に「魔法戦士さん大丈夫かな?」って思っちゃったくらい。
よーすぴ りっきーは、直前までバイキルトを使えるようにするかどうかで悩んでいましたね。でも、やっぱり強すぎちゃうんで、ナシにしましたけど(笑)。
りっきー いまのところバイキルトが使えるのは魔法戦士だけなので、魔法戦士としての役目は残されていると思います。それに、見ている限りだと、ここぞというときにパーティに入るメンバーは、旅芸人やどうぐ使いよりまだまだ魔法戦士のほうが多いみたいなんですよね。
よーすぴ 旅芸人なんかも、ホントに上手な人だとスゴイんだけどね~。
椿姫 そうやって全職業のバランスが微調整されていってるので、最近は強敵を相手にしたときも「コレ!」っていうお決まりのパーティ編成じゃなくてもオーケーな感じですよね。自由度が高まったというか。
よーすぴ そうですね。ピラミッドを冒険するときに、各職業の新しい面を発見する人も多いみたいですし。最初なんて、第6廟は魔法使いをメインにしたパーティが主流でしたけど、いまではだいぶ変化しましたからね。
椿姫 ブーメランもこんなに流行るとは思わなくて! 私、賢者が追加されたばかりのころ、「盾も持てるし、これいいじゃない!」って思ってブーメラン賢者を目指していたんですけど……。集合場所に集まったら、私の姿を見て、フレンドが黙っちゃったことがあったんですよ(笑)。その時代を知っていると……感慨深いんですよね。
よーすぴ あの頃は……そうね、そうなる。
椿姫 まだまだバージョン2.1で気になったポイントはあるんですが……来週に続きます!

DQX1回目/1-02

次回はバージョン2.1の話題を皮切りに
バージョン2.1中期、そしてそれ以降の話も
ガンガン訊いていきます!
(3月25日更新予定)

ちなみに

 今回の取材を行ったのは東京・六本木にある『DQ』ファンの聖地、LUIDA'S BAR(ルイーダの酒場)! 同店の“『DQⅩ』プレイルーム”では、最大4人までがWindows版の『DQⅩ』で遊びながら、ルイーダの酒場ならではの食事を楽しむことができる!! 詳細は以下からチェック!

DQX1回目/075241

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