部隊運営に軸足を置いた戦いが、シミュレーションとしての色濃い個性に。部隊単位でユニット構成や陣形を決められる自由度の高い編成も魅力で、歩兵から騎兵、魔法使い、投石機、モンスターまで登場する豊富なユニットが、プレイヤーだけの部隊作りをサポート。自動で進む戦闘はカードで介入できるとはいえ、鍵を握るのは、兵士の運用と兵站の維持。戦術でなく戦略で勝つ醍醐味が味わえます。

週刊ファミ通1877号より

ミュシャのような画風のイラストが魅力的。シミュレーションのシステムとしてはシンプルめで、バトルや内政でもやれることはあまり多くはないが、複雑さがないので、このくらいがちょうどいいと感じる人もいるかと。カードを選んでコマンドを実行する形式がなじみやすいものの、絵柄のみではカードの効果がわかりにくく、別パネルを開いて逐一効果を確認することになりがちなのは、少々手間。

週刊ファミ通1877号より

まるでタロットのようなデザインの行動選択カードが美しく、共通のタッチで描かれたアート全般に見惚れてしまう。やや説明不足な点が散見されるものの、このジャンルの経験があれば問題なし。ターン制でじっくり考える場面から、リアルタイム性のある戦闘に切り換わる構成がおもしろい。キャンペーンでは直訳調のセリフにつき、ドラマチックな盛り上がりには欠けますが、話の筋は十分理解できます。

週刊ファミ通1877号より

アール・ヌーヴォー調のグラフィックがそこかしこでアニメーションするビジュアルは、大画面出力で映えます。リアルタイムストラテジーとしては、よくも悪くもシンプル。会戦中はなすすべもなく眺める時間が長く、マップ画面では“待機”でターンを消費する機会が多くなりがちです。スカッとする瞬間があれば印象も変わってくるのですが。UI構成は煩雑。とくに情報系ウインドーの表示関連は問題あり。

週刊ファミ通1877号より