The Last of Us Part II(プレイステーション4)のレビュー・評価・感想情報
高いエンターテインメント性を持たせつつ、ゲームでの物語表現の可能性を新たな領域へ引き上げる野心作。命懸けの戦いの緊張感、復讐という行動原理の推進力、空気まで感じられそうなリアルなステージなど、そこに散りばめられた大小さまざまな発見が、圧倒的没入感をもたらす。バディのセリフやカメラアングルによるマップの導線、リスタートの手軽さといった丁寧な職人的作り込みもさすがです。
週刊ファミ通1646号より
冒頭からもう衝撃的。見ていて胸が締めつけられるような場面も多々あるけれど、だからこその重みとリアリティーが生まれるストーリーから目が離せない。フィールドの作り込みもすさまじく、美麗なグラフィックで世界観に没入させてくれるうえに、探索のおもしろさや誘導の巧みさなど、プレイ面でもよく練られていることに感服します。アクションに関しても、前作よりも幅が広がっていてグッド。
週刊ファミ通1646号より
スムーズに探索可能なゲームプレイが秀逸。恐怖の中で、余計な神経をすり減らさず移動できるのを始め、リロードの速さや戦闘の頻度、アイテムの取りやすさなどのすべてが、物語に集中するための環境を生み出しています。人はわかり合えない生き物ですが、個々の立場をディテールたっぷりにゲームで体験することは、いままでにないレベルでの理解と結びつくのですね。たとえ許すのが難しくても。
週刊ファミ通1646号より
キャラのルーチン的な動作から、潜伏した主人公を捜す敵部隊の指揮系統にいたるまで、よくも悪くも“ゲームらしいキッチュさ”が排された、恐ろしいまでの作り込み。道徳的価値を超えた状況下のリアリティーがつねにのしかかってくる物語展開ゆえに、プレイ中の精神疲労はかなり大きいです。それでも、難度を下げれば手強い敵とも十分に渡り合えるので、ホラーな雰囲気が苦手な人も気楽に遊べます。
週刊ファミ通1646号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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