バウンド:王国の欠片(プレイステーション4)のレビュー・評価・感想情報
背景がつねに動いて形を変えていく、“妊婦の意識の中”を再現した世界観が独特。その中で、バレエのように舞い踊るキャラを操作して進んでいく内容は、ゲームというよりも“介入できるアート”といった趣きがある。カメラが切り替わった後に、どの方向へ行けばいいのかがわかりにくいなど、気になる部分もあるが、何が起こるか予想のつかない展開に惹きこまれてしまう。不思議な魅力を持っている。
週刊ファミ通1448号より
バレエのモーションを取り入れたという主人公の動きや、現代美術をモチーフとしたステージの風景が、アートな雰囲気に浸らせてくれる。やること自体はシンプルなジャンプアクションが主体で、誰でも気軽に楽しめるが、やり込み要素の“想い出の欠片”集めやタイムアタックに挑むと、途端にシビアなゲームの一面を見せる。タイムアタックで会話を飛ばせないなど、もどかしく感じる点があるのは惜しい。
週刊ファミ通1448号より
“姫”の動きすべてがバレエの型になっていて、その洗練された美しさが現代美術のような世界に映えます。PS VRで観てみたい芸術作品ですね。ただ、ステージを進むことがおもな目標となるので、アクションゲームとしてはちょっと物足りないかな。母になる主人公が自分の母親に抱く嫌悪感や、過去の家庭不和の場面を垣間見ていくため、モヤモヤと重苦しい気分になりがちに。そこは、好みが分かれそう。
週刊ファミ通1448号より
アクションゲームとして見ると、攻防の駆け引きは薄く、ひたすらゴールを目指して進むだけのシンプルなもの。しかし、圧倒的な映像美と芸術的なキャラの動き、そして先が気になる物語展開が相まって、一気にゲームの世界観に引き込まれる。ステージが進んでもやることは変わらず、若干の間延び感があるのは否めないが、この斬新な視覚的演出は、一度は体験する価値がある。アート色が強い作品。
週刊ファミ通1448号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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