『メタルギア ソリッド デルタ』“FOX HUNT”は『メタルギア オンライン』のコンセプトを踏襲。開発インタビュー&蛇とサソリの試食もあった試遊会に行ってきた! ウマすぎる
 2025年8月28日(木)にコナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)よりリリース予定の『メタルギア ソリッド デルタ: スネークイーター』(以下、『MGSΔ』)。

 発売に先駆け、KONAMI“esports 銀座 studio”にてメディア向け先行試遊会が実施された。この記事ではその会場の様子や、発表された新情報、囲みインタビューの様子などをお届けしていく。
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まるでジャングルな会場の様子

 会場全体はグリーンの照明や草木風の装飾で彩られ、『MGSΔ』の舞台となるジャングルを再現。まさに任務に赴いたような気持ちになっていた。
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任務(ミッション)を帯びた歴戦の戦士(プレイヤー)たちが世界中から集結。
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スネークたちのパネルが試遊の様子を見守る。
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メディアにはお土産として、さまざまなグッズを詰め込んだダンボールが配布された。家に帰るまでがミッションだ。

猿蛇合戦&ボム蛇合戦をプレイ

 今回の体験会では、スペシャルゲームとして収録される“猿蛇合戦”(PS5&Steam版)、“ボム蛇合戦”(Xbox Series X|S版)もプレイできた。それぞれ、ステージを選んで挑戦しクリアまでのタイムでスコアが決まるルールとなっている。
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 猿蛇合戦は『
サルゲッチュ』とのコラボスペシャルゲーム。基本的なルールは、特殊サル気絶銃やスタングレネードを駆使してピポサルを気絶させ捕獲(ゲッチュ!)するという、オリジナル版と同一のもの。ただ、最新のグラフィックで動くピポサルはやはり新鮮だ。

 また「ゲッチュ!」時のモーションが追加されており、スネークのテンションの高さに思わず笑ってしまった。
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バックハグでゲッチュ! それにしてもこのスネーク、じつにノリノリである。
 さらに『アストロボット』に登場するロボット・アストロがゲストキャラクターとして登場。ピポサルたちのなかに紛れており、「ゲッチュ!」すると特別な演出が見られた。
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捕まえると宙に飛び上がるアストロ君。かわいい。
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 ボム蛇合戦は『ボンバーマン』とのコラボスペシャルゲーム。フィールド内にいるたくさんのボンバーマンたちを、手榴弾を用いてすべて吹き飛ばすというルールとなっている。
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爆発をヒットさせたときのヒットストップが気持ちいい!
 無数のボンバーマンたちを一気に吹き飛ばせたときはめちゃくちゃ爽快。しかしボンバーマンもボムを投げ返してくるため、やられないように注意する必要がある。またステージ内にはスネークの恰好をした特別なボンバーマンが紛れているようだ。
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たくさんのボムが飛び交い、爆発満載。
 ちなみに猿蛇合戦とおなじくストーリーが用意されており、プレイヤーが操作するのはソリッド・スネークという設定。ボンバーマンの演習相手として彼が選ばれたらしい。なお、オタコンやメイ・リンの新規収録ボイスも聞くことができた。

新モード“FOX HUNT”の新情報も

 2025年秋に配信予定のオンライン対戦モード“FOX HUNT(フォックスハント)”の新情報も公開された。

 『
メタルギア オンライン』のスニーキング系ルールのコンセプトを踏襲しながら、“かくれんぼの駆け引き”が楽しめるモード。プレイヤーはFOX部隊の隊員候補として、ライバルプレイヤーとともにミッションに挑む。武器や装備品を現地調達しながら、フィールド内にあるターゲットのケロタンを奪い合うルールが用意されている。
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 また特徴的だったのは、瞬時に展開可能で環境に合わせてパターンを切り替えられるギリースーツ“AT-CAMO”。会場では実際の映像が確認できたのだが、迷彩効果が非常に高く、動かなければまったく気づかなそうなほどだった。AT-CAMOによる実戦での駆け引きが、今から楽しみだ。
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囲みインタビュー

 ここからは、本作の開発陣が登壇し行われた囲みインタビューの様子をお届けしていく。

岡村憲明 氏(おかむらのりあき)

『MGS』シリーズ制作プロデューサー。(文中は岡村)

是角有二 氏(これかどゆうじ)

『MGSΔ』クリエイティブプロデューサー。(文中は是角)

佐原祐 氏(さはらゆう)

『MGSΔ』“FOX HOUNT”担当ディレクター。(文中は佐原)

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左から佐原氏、岡村氏、是角氏。
――本作はオリジナル版を忠実に再現するコンセプトで制作されていると思います。その判断に至った経緯についてお聞かせください。

岡村 
リメイクにはいろいろな形があるので、どのようにするのかはプロジェクトの最初期からたくさん議論しました「たとえば、現代のスニーキングアクションゲームにおいては、オープンワールド的なデザインにするのがふつうではないか」という意見があることも理解はしていました。

 ただ、シナリオやレベルデザインなどいろいろなものをすべて含めたものが、当時のスタッフの方々がやりたかったものだと考え、それを忠実に届けるのが私たちがやるべきことだと思い、現在の形での制作が決まりました。
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――新たな操作方法やアクセシビリティの面についてお聞かせいただきたいです。
 
是角 
操作方法は、現代のユーザーが違和感なくプレイできるNEW STYLE(ニュースタイル)と、オリジナル版に近いゲームデザインを堪能できるLEGACY STYLE(レガシースタイル)の2種類を用意しています。また、さまざまなサポート機能も用意しており、より多くの人が楽しめるようになっています。

――スタイルの違いでゲームの難易度が変化すると思うのですが、調整はどのようになっているでしょうか?

是角 
本作ではスタイルごとに異なる調整を施しています。ニュースタイルのカメラだと前方への視認性が上がり、射撃がとても簡単になるんです。そのため、敵の視力やダメージ値、スタミナの減るスピードや銃弾の挙動を調整し、どちらのスタイルでもしっかりと緊張感を味わえるようにしています。

――本作の制作にあたって、苦労した点はどのような部分でしょうか?

是角 
本作はオリジナル作品の本質を変えずに進化させる形で制作していますが、手を加えることでオリジナルのよさが失われないようにとくに気を付けています。

 ただオリジナル版にあった、仕様とは異なるけれどおもしろい挙動などは、残すべきか悩みました。実際にどうなっているかは、プレイしてご確認いただきたいです。

岡村 
本作では、オリジナル版の魅力をアップグレードする方向に力を入れています。ハードのスペックが当時からかなり上がっているので、グラフィックだけではなく、サウンドやUI(ユーザーインターフェイス)など、現代でしかできないような部分を進化させています。

 また新しい遊びとしては、新たなオンライン対戦モード“FOX HUNT”を用意していますので、そちらも楽しんでいただきたいです。

――“FOX HUNT”について、とくにアピールしたいポイントや『メタルギア オンライン』のファンに伝えたいことなどを教えてください。

佐原 
“FOX HUNT”は『メタルギア オンライン』にあったスニーキング系ルールのコンセプトを踏襲しており、『メタルギア』らしい、かくれんぼの遊びを拡張したものになっています。

 スニーキング系ルールが好きだったみなさんはもちろん、『メタルギア オンライン』をプレイしたことのない人にも、ほかのシューターにはあまりないようなユニークな体験を楽しんでいただけると思います。
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――本作ではオリジナル版と同様にステージがエリアごとに1区画ごとに区切られています。この形を維持したのはなぜでしょうか?
是角
その仕様に手を加えると、ゲームデザインを崩すことになると判断したからです。区切られたステージならではの遊びというものがオリジナル版の魅力のひとつだと考えていますので、その形を崩さずに再現しています。

――ゲーム内に登場するグラビアポスターのデザインが変更されているように見受けられましたが、こちらはどのような経緯で?

岡村 
ポスターのデザインはスタイルによって変化する仕様になっています。レガシースタイルは当時のもの、ニュースタイルは新しく撮影した写真で、モデルとなった方は同じです。本作の制作にあわせて、当時ご協力いただいた方にお声がけしたところ、全員に快くご協力いただけました。
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レガシースタイルの浜田翔子さんのポスター。デザインはそのままに高解像度化されている。
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こちらはニュースタイルのポスター。お子さんとともに映っているステキな写真となっている。
――オリジナル版にあったイースターエッグ的な要素はどの程度実装されているのでしょうか?
是角 
オリジナル版にあったものは、ほぼすべて実装しています。新しい要素としては、スタイルの違いによって変化する要素にとくに注目していただければと思います。

――本作はUnreal Engine 5(UE5)を用いて制作されていますが、開発において得られた恩恵や、Fox Engineとの違いなどをお聞きしたいです。

是角 
今回使用して改めて思いましたが、UE5は強力でした。Fox Engineは『メタルギアソリッドV ファントムペイン』などオープンワールドの開発に適したものでしたが、『MGSΔ』の制作にあたっては、UE5がもっとも適していたと感じます。

――“ボム蛇合戦”にて『ボンバーマン』とのコラボに至った経緯についてお教えください。

是角 
ほかのタイトルをお借りすることは最初から決まっていて、さまざまなアイデアが出ていました。そのなかで“猿蛇合戦”を担当しているディレクターが『ボンバーマン』はどうかというアイデアを出したんですね。

 『ボンバーマン』はKONAMIタイトルで、モデルやアニメーションはすぐお借りできるので、さっそく実験してみて。するとすごくぴったりで爽快感もあったので、すぐに「『ボンバーマン』で行こう!」と決まりました。
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――本作から『メタルギア』シリーズを始める人に向けたアプローチや、アピールポイントなどを教えてください。
 
是角 
本作はシリーズにおける始まりの物語ですので、初めてプレイされる方でもスムーズに物語に入っていけると思います。またゲーム性や操作、小ネタなど、いろいろな要素を新しいユーザーさんに届けるために、今回はTIPSという形をとらせていただいています。

 『メタルギア』シリーズでは、仲間たちが無線でさまざまな情報を教えてくれますが、気づきにくい攻略法などもTIPSに置くことで、より多彩なおもしろい要素に触れやすくなっています。ただ、すでに知っているよという人にとってTIPSは邪魔になる場合もあると思いますので、4段階に分けて表示頻度を調整できるようにしています。

アフターパーティーでサバイバル体験!?

 イベントの最後に、メディア向けのアフターパーティーが開催された。作品内でも食べられるワニやヘビ、カエル、サソリなどの料理が提供されており、気分はまさにスネーク。しっかり味を確かめてきたので、紹介しよう。
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ゲーム内ではよく食べるが、リアルでは食べないものがズラリ。並べられていると“圧”がすごい。海を越えてやってきて爬虫類を食わされる海外メディアの人たちの気持ちが少しだけ心配だ。
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いちばん美味しかったのは、ワニ手羽のグリルとフリット。ワニ皮が残っている手先の絵面におののいてしまうが、意を決して食べてみると、味はちょっとクセのある鶏肉といった感じでおいしい……いや、「うますぎる!」。
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カエルのコンフィ。カエル肉は“水っぽい鶏肉”のようなイメージ。思っていたよりおいしく食べられた。骨が多め。
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意外だったのがサソリで、カラがちょっと固いものの、エビのような香ばしい風味でサクッといけた。おつまみによさそう。
 なお、2025年8月21日発売の週刊ファミ通では、『メタルギア ソリッド デルタ: スネークイーター』の発売直前特集を掲載。描き下ろしスネーク表紙が目印だ!

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