そんな『RO』の世界を、より手軽に楽しめるようにしたのが『ラグアド』。戦闘が基本的に自動で進行し、ゲームを起動していない間にも報酬を獲得できる。プレイヤーが細かく操作する必要はなく、キャラクターの育成やパーティー編成が中心。放置系とも言えるタイトルだ。


実際にプレイしてみると、つぎつぎにステージを攻略するというよりも、キャラクターを少しずつ成長させていくことに楽しさがあると感じた。放置して装備を集め、キャラクターを強化すると、それまで勝てなかったボスを倒せるようになる。そんな『ラグアド』に触れて感じたことをつづろうと思う。
戦闘はおまかせ。懐かしい『RO』キャラクターが戦う姿を眺める楽しさ
この戦闘を眺めている時間が意外と楽しい。PCのMMORPGを遊んでいたころにはない感情を味わってしまった。
『RO』でおなじみの職業やモンスターが登場し、キャラクターのビジュアルにも『RO』らしさが残っている。見慣れた職業のキャラクターがスキルを使って敵と戦う姿には、どこか懐かしさがある。
自分で操作できることは少ないものの、育てたキャラクターが戦う姿を眺めるだけでも楽しいというのは、少し不思議な感覚だ。とくに『RO』に親しんできたプレイヤーほど、こうした光景に魅力を感じられるのではないだろうか。
一方で、戦闘自体に複雑な操作や駆け引きがあるわけではない。自分で攻撃を避けたり、状況に応じてスキルを使い分けたりするようなゲームではなく、プレイヤーは育成や編成を通じて戦闘に関わることになる。こうした割り切ったゲームデザインによって、ちょっとした空き時間にも気軽に遊べる作品になっている。




『RO』らしい6種類のステータスも健在。パーティー編成やスキル選択でキャラクターを育成
もっとも、実際にプレイした範囲では、ステータスの振り方を細かく試行錯誤する必要性はあまり感じなかった。おすすめの割り振りも用意されているため、育成方針に迷ったらそれに従うのが無難だろう。
スキルは、職業ごとに用意されたものを順番に解放したり、レベルアップさせたりしていく。習得したスキルをすべて使えるわけではなく、限られたスキルスロットに何をセットするかを選ぶ必要がある。


中でも、プレイ中に存在感を放っていたのがアコライトだ。序盤は支援スキルを中心に使用してパーティーをフォロー。MMORPGではバッファーの存在が重要であると、改めて思い知る。育成を進めれば回復スキルも使えるようになるとみられ、パーティーを支える役割として期待できそうだ。
育成を進めるとカードシステムなども解放される。カードにはステータスを上昇させる効果があり、物理攻撃力が上がるカードなら物理攻撃を得意とする職業に使うなど、上昇する能力に応じて組み合わせを考える余地がある。
とはいえ、本作は多様なビルドを構築して戦いかたを大きく変えるようなゲームではない。職業ごとの個性を活かしながらステータスを振り、職業固有のスキルを覚える。そして、ゲーム進行で入手できる装備を合成してより強力な装備を作り、ステータスに補正がかかるカードを装備する。そういったいくつもの成長要素を組み合わせ、パーティー全体を少しずつ育てていく。シンプルな積み重ねが育成の中心だ。


12時間の放置で、勝てなかったボスを突破。少しずつ強くなる成長の手応え
そうなったらどうするべきか。何度も何度も挑戦して突破を目指すのか。違う。いったんゲームから離れるのである。
それは、倒せないボスに出会って先に進めなくなったときだった。その日は諦めて仕事や睡眠を挟み、およそ12時間後。するとどうだろう。放置している間に多くの装備や経験値を獲得でき、キャラクターを育成できたのだ。パーティー全体の戦闘力が上がり、それまで勝てなかったボスを見事に撃破。先に進めるようになった。
『ラグアド』ではゲームをプレイしていない間にも放置報酬が蓄積される。数時間放置するだけでも装備を更新できる程度のアイテムが手に入るのだから、休憩が重要なゲームとも言えるだろう。


レベルアップはそれなりの頻度で発生し、プレイ状況によっては1日に何度かキャラクターを強化する機会がある。戦闘力も数値として少しずつ上昇していくため、成長が目に見える形でわかるのもうれしい。すぐにボスを突破できなくても、しばらく放置してから育成すればいい。攻略に行き詰まることがストレスにならないのは発見だった。
休むことを覚えたら、つぎにやることは壁を越えるためのキャラクター育成だ。育成には、メインステージの攻略や放置報酬以外にも、さまざまな要素が用意されている。
たとえば、キャラクターのレベルアップに使用するアイテムは、専用のダンジョンなどでも獲得できる。メインステージの攻略が止まったときでも、こうしたコンテンツを利用して育成を進められるわけだ。


ただし、専用ダンジョンも基本的にはオートバトルで進行するため、メインステージとはまったく異なる遊びが用意されているわけではない。ゲームを進めるにつれて新しい仲間キャラクターやカードシステムなどが解放され、育成の手段は増えていくものの、基本となる遊びかたは大きく変わらない。
このあたりは、プレイヤーによって好みが分かれそうな部分だ。つぎつぎと新しい遊びが登場することを期待すると単調に感じられるかもしれないが、このシンプルなゲームサイクルこそが遊びやすさの源泉である。
日々の報酬回収や育成にも、それほど時間はかからない。ログインしたら報酬を受け取り、装備を更新したり、キャラクターのレベルを上げたりして、再びボスに挑戦する。基本的には画面上のボタンを何度か操作する程度で済むため、日課の消化が大きな負担にならない。毎日長時間プレイしなくても、空き時間に少し触れるだけで育成を進められる。こうした気軽さは、本作の大きな魅力だろう。
MMORPGとしての『RO』とは異なるが、懐かしい世界を気軽に楽しめる
自由にフィールドを歩き回る冒険や、街でほかのプレイヤーたちの生活を感じるような体験は、少なくとも今回プレイした範囲では見られなかった。また、物語を追うことより、キャラクターの育成とステージ攻略に比重が置かれている。
その代わり、職業やモンスター、スキル、ステータス、カードなど、『RO』を構成するおなじみの要素が随所に取り入れられている。


もちろん、『RO』を知らない人でも、放置しながらキャラクターを成長させるRPGとして楽しめる内容になっている。育成に複雑な知識を求められる場面も少なく、気軽に始められる作品だ。
のんびり育てて、少しずつ先へ。日常の中で気軽に付き合える『RO』
焦らずに自分のペースでキャラクターを育成し、少しずつ先へ進める。何より、昨日は勝てなかったボスを倒せるようになると、確実に成長していることを実感できる。その小さな達成感が、またキャラクターを育てようという気持ちにつながっていく。


かつて『RO』に親しんだプレイヤーなら、懐かしい職業やモンスターが登場する世界で、自分のキャラクターが成長していく様子を眺めるだけでも楽しいはず。
従来の『RO』のような冒険や交流を期待する作品ではないが、日常のちょっとした空き時間に、気負わずキャラクターを育てていく。『ラグアド』は、そんなのんびりした付き合いかたが似合うRPGだ。
















