- KONAMIキャラクターで2D&3Dアクションゲームが作って遊べる!
- 2Dモードはかなり“悪魔城ドラキュラツクール”。しかもお手軽!
- “遊んでもらう”おもしろさが核に。サービス参加人数が課題になるか
- 「ゲームづくりの楽しさを多くの人に」谷渕弘氏プチインタビュー
KONAMIキャラクターで2D&3Dアクションゲームが作って遊べる!

本作は、自分で好きな2Dアクションゲームや3Dアクションゲームを作れる、いわゆる“ツクール”系のソフトだ(ゲームコンストラクションとも呼ばれる)。
近ごろ、こうしたジャンルのゲームサービスは増えているので、そのひとつととらえてもらえればわかりやすい。現時点では開発段階ということで、これがすべてではないとのことだけど、2Dアクションと3Dジャンプアクションが簡単に作れるという点がおもな特徴として示されていた。
今回のデモでは“3Dジャンプゲーム”と“2Dアクションゲーム”を実際にプレイすることができた。
まず、ワールドに入る際には“アクター”を選ぶ。そのアバターには悪魔城ドラキュラのシモンや、『魂斗羅』の主人公と女性キャラクターなど、KONAMI作品のキャラクターが並んでいる。これ系のゲームでは、UGC(User Generated Content/ユーザー・ジェネレイテッド・コンテンツ)であることを言いわけに著作権無視のものが見過ごされているサービスも現実には見られる。
その点、本作内に公式実装されたKONAMI作品のキャラクターや素材を権利面のフアンなくゲーム制作に利用できるというのが、ほかの類似サービスとの大きな違いのひとつだろう。




一方の2Dアクションは、まさに『悪魔城ドラキュラ』(キャッスルヴァニア)シリーズそのものといった印象だ。飛んでくる敵や地面を歩く敵、ちょっと手強かったり倒しても復活してくる敵などが現れ、壁を壊せばアイテムが出現。「ここだけ見ると“悪魔城ドラキュラ・ツクール”だな」と思わずにはいられなかった。


ざっくり、大づかみに言ってしまえば『RPGツクール』の2Dアクション・3Dアクション版で、KONAMIのIPが使えて、フリートゥプレイ(F2P)。それが本作の立ち位置と言える。
2Dモードはかなり“悪魔城ドラキュラツクール”。しかもお手軽!

今回は残念ながら制作モードは体験できく、スタッフの方がデモンストレーションしてくれるのを横で見ていた。なのでゲーム制作ツールとしての本格的なレビューということは難しいのだけど、見ていて気づいたことをいくつか。


制作画面では、最初に“マジックポッド”と呼ばれるキャラクターと会話しながら選択肢を選び、ゲームの土台を作ることができる。AIのように見えるが、これは実際にはAIではなく、スタッフが手作業で作り込んだシステムだという(AIよりもめちゃくちゃ速く返答してくれるぞ!/笑)。選択肢の結果として生成されるステージも、人の手で丁寧に組まれたものだそうだ。
また、当初はゼロからフルスクラッチで作らず、最初から用意されている公式のゲームをカスタマイズしていくほうがオススメとのこと。


3Dアクション制作では、“回避アクション”を入れるかどうか、“スタミナゲージ”を採用するかどうか、といったゲームルールの設定を変えられるデモが見られた。
2D部分では、ブロックをマウスでマップ上にちょちょっと置いていき、“このブロックは乗ると壊れる”、“壊れたら何秒後に復活する”といった細かい設定を施すことができる。すべての設定項目が日本語で書かれていて、UI(ユーザーインターフェース)として非常にわかりやすく動作も軽快だった。



なので横から見ている限りでは制作ツールとしてのデキもよさそう……とは思うけれど、デモをしてくれたのが本職のKONAMIスタッフだったので、プロが操作すれば、どんなツールも颯爽と使いこなして見えるのは当たり前かもしれない(笑)。実際に一般ユーザーが触れたときにどれほど直感的に扱えるかは、未知数だけど、それでも、少なくとも見た目には軽快に作れそうな感じはする。
とくに2Dモードでは眺めている数分のあいだにあっという間に『悪魔城ドラキュラ』風のステージが組み上がっていき、「おお……」と見とれてしまうほど。『キャッスルヴァニア』ファンが自分好みのステージを作ったり、世界中の“メトロイドヴァニア”ファンに挑戦状のような高難度ステージを叩きつけたりするのもおもしろいだろう。
“遊んでもらう”おもしろさが核に。サービス参加人数が課題になるか

ひと昔前はこうしたツクール系ゲームが多く出ていたような気がする。『RPGツクール』を筆頭に、『2D格闘ツクール』とか『サウンドノベルツクール』といった作品群が、アスキーからつぎつぎとリリースされていた時代があった。それが現状では少なくなっている。
「Unityとか汎用エンジンを使えばゲームは作れるよ」という声もあるとは思うけど、そのレベルに踏み込む前の、もっと手前の入口。そこがいまは空白になっているかもしれない。
『スーパーマリオメーカー』というすばらしい先例はあるけど、あれは横スクロール限定であり、マリオという強力なキャラクターと世界があってのものだ。「マリオ以外のゲームをもう少し幅広く作ってみたい」と思ったとき、ほかにも選択肢があったら、それはある方がよいと思う。
思えば、『エキサイトバイク』(ファミリーコンピュータ)のエディットコースで自分のコースを作って友だちに遊んでもらった、あの感覚。『くまうた』(PS2)でヘンな歌詞をクマに歌わせて友だちと笑い合った、あの思い出。“作る”ことというのは、ゲームを“遊ぶ”こととはまた別の独特の楽しさがある。自分が作ったものを誰かが遊んでくれる高揚、共有する喜びは、ふつうに遊ぶゲームとは異なる快感がある、ひとつの体験だ。レストランの料理を食べるのもおいしいけど、自分が作った料理を誰かが「おいしい!」って言ってくれたらそれはまた格別のうれしさがあって思い出になるよね、っていう。
こういったサービスが長く続くかどうかは、突き詰めると“プレイヤー数の問題”になっていくと思う。10時間とかそれ以上の時間と労力をかけて作ったゲームを、遊んでくれたのがひとりだけだったとなれば、作る側のモチベーションは当然下がる。で、アップロードされるステージが少なくなると、プレイヤーも集まらない。それでプレイヤーが来なければ、また作る人も減る……なんて悪循環はやっぱりありえることだと思う。
逆に、遊んでくれる人が多く、それをきちんと評価してくれる環境があれば、作るモチベーションは上がってつぎの作品へと向かうだろう。『Roblox』がまさにその好循環の典型例だろう。ただ、『Roblox』には著作権侵害の問題や現金化をめぐる議論もあり、手放しで称賛できるわけでもない難しさがある。
その点、本作はKONAMIのIPに関して問題なくキャラクターを使えるというのは、健全な設計として安心して遊べる環境と言える。また、デモでは『悪魔城ドラキュラ』と『魂斗羅』のキャラクターのみだったけど、将来的にパワプロくんや桃太郎電鉄のキャラクターなども加わっていけば、ぐっと魅力が増すはずだ。
『ワイワイワールドCraft』が、その“作る楽しさ”の入口になれるかどうか。まだ開発段階での試遊だから確かなことは言えないけど、その予感は確かにある。本作でそういう楽しさを感じてくれる人が増えたらいいなと思う。
「ゲームづくりの楽しさを多くの人に」谷渕弘氏プチインタビュー
谷渕弘 氏(たにぶち ひろし)
コナミデジタルエンタテインメント所属のエグゼクティブディレクター。『ワイワイワールド Craft』のディレクターを務める。『パワフルプロ野球』シリーズにはプログラマーとして参加し、ディレクターを経て、複数作品でプロデューサーを務めた。
これまでは、ツールを扱える人やゲーム制作会社の方でなければ難しかったことを、若い方を始め「昔、ゲームを作りたかったな」という方まで、幅広い人に体験してもらえたらと思っています。
――ゲームを作って公開する、その先はどのようなイメージをお持ちですか。
遊んだ人がそのクリエイターを応援してさらにそれで関係が深まっていって、応援してる人もちょっとゲーム作りに参加していくというか、そういった新しい世界観的なものができたらいいなと考えています。
それを実現するためには、このアプリを用意するだけではなくて、運営とか、ユーザー間のコミュニティとか、そういったところまで全体で設計して遊びが生み出せたらな……と。
――家庭用ゲーム機への展開のご予定は?
『ワイワイワールド』要素について
KONAMIとかゲーム業界が色々発展してきていて、『コナミワイワイワールド』って、当時の人気キャラクターが一堂に会するものだったと思うんです。なので、こちらの『ワイワイワールドCraft』にも、これまでのKONAMIのいろいろなキャラクターを追加していく予定です。
さらに、ゲームをクラフトするというところで、KONAMIが培ってきたいろいろなゲームのシステムも含めて、それを集めて実現したいなと思っています。
――デモゲームの『悪魔城ドラキュラ』タイプのゲームはかなり「悪魔城らしかった」印象でした。
――遊びきれないくらいの(笑)。期待したいですね。ありがとうございました!



















