2027年春に発売が予定されている『ロックマン』シリーズ最新作『ロックマン: デュアル オーバーライド』。 ロックマン誕生40周年に発売予定の本作は、ロックマンとブルース、ふたりの主人公から選べるデュアルヒーロー作品である。幕張メッセで開催されている東京ゲームショウ2026(一般公開日は9月19日~21日)では、ロックマンを操作できる国内初の試遊出展が実施されている。

この東京ゲームショウの開催タイミングで、本作のプロデューサー南谷洋行氏、ディレクター生田真也氏、アートディレクターの小牧信介氏と石原雄二氏へのメディア合同インタビューが行われた。他メディアの質問も交えてその模様をお届けしていく。
※記事内のボタン表記はPS5版のものになります。
左から南谷洋行氏、小牧信介氏、石原雄二氏、生田真也氏
南谷 洋行(みなみたに ひろゆき)
『ロックマン: デュアル オーバーライド』プロデューサー
生田 真也(いくた しんや)
『ロックマン: デュアル オーバーライド』ディレクター
小牧 信介(こまき しんすけ)
『ロックマン: デュアル オーバーライド』アートディレクター
石原 雄二(いしはら ゆうじ)
『ロックマン: デュアル オーバーライド』アートディレクター
新ボスのトゥインクルガールは想像以上の反応だった
――2026年8月のgamescom2026では、新ボスのトゥインクルガールやブルースのプレイアブル参戦などが明らかになりましたが、発表時の手応えはどのように感じましたか?
生田
ロックマンらしくない部分もありつつ、ちゃんとロックマンらしいキャラクターを出しているというところで、想像を超える反応をいただいたと感じています。
石原
イラストが次から次へとSNSに上がっていて、びっくりしました。
小牧
ファンアートをいっぱい描いていただき、すごく受け入れられているなぁと感じています。
――やはり、映像を出すまでは制作チームもドキドキしていたのではないでしょうか。
生田
それはそうですね(笑)。今回チャレンジした部分もけっこうありますから。ただ、スタッフの中ではすごくいいデザインだなと思っていて、初めてそのイラストを見たときは、チーム全員から良い反応がワッと来るくらい盛り上がっていました。
ロックマンのディテールが今回は上がっていて、ちょっとかっこいい形でデザインしてもらっているんですが、その流れでトゥインクルガールというキャラクターも作りましたので、チームの中でも評判が良く、一般のお客さんにも受け入れられているんじゃないかという手応えを感じています。

ディレクター・生田真也氏
小牧
これまでのロックマンの“記号”に加えて、ちょっと新しいデザインラインも入っています。トゥインクルガールの太もものラインは、今までのボスデザインではやっていなかったようなアプローチで、そういった新しい試みがすごく受け入れてもらえているのかなと捉えています。



アートディレクター小牧信介氏
石原
新しいユーザーたちにも響いたらいいなと思ってデザインしていたので、割とそこはうまくいっているのかなと。

アートディレクター石原雄二氏
――ブルースの反響はどうでしたか?
生田
ブルースは具体的な情報を出す前からネットでいろいろな考察があって、「盾を使った攻撃をする」、「近接タイプじゃないの?」といった声もありました。近距離での戦闘に特化しているキャラクターなので、まさしく狙い通りではあったんですが、ユーザーの皆さんもそういったイメージを持たれているというのはすごくうれしかったですね。


ブルースはやり込むと使いこなせるようなキャラクターに
――メディア向けの先行試遊会は、ブルースは3種類のシールドアクション(ブルースブーメラン、シールドジェット、ライジングシールド)が使えました。これは初めから持っている技なのでしょうか。
- ブルースブーメラン:円を描くようにシールドを投げる【△ボタン】
- シールドジェット:盾を構えて突進していく。敵への攻撃や、空中ダッシュのような移動手段として使える【←または→+△ボタン】
- ライジングシールド:上方向へ盾アッパー攻撃【↑+△ボタン】
生田
初めから使えるのがブルースブーメランです。ただ、シールドジェットとライジングシールドについてはボスを倒して入手する形になっています。ほかにも、通常の攻撃がさらにパワーアップするような要素もあるので、それぞれのボスを倒すと何がゲットできるのか、そこも楽しみにしていてください。


――ロックマンとブルースの得意・不得意なところは、はっきりと違いがあるのでしょうか?
生田
そうですね。ロックマンは遠距離から近距離まで対応できるバランスの良い設計になっていますが、ブルースはどちらかというと自分から近寄って戦うスタイルです。その代わりに攻撃力を高くしてメリハリをつけています。
それからブルースの技は、コマンド入力で出せるようになっているので、ロックマンのように武器を選択してから使う形ではなく、シールドジェットからライジングシールドへ連続して使えるのも楽しんでほしいです(※)。
※先日行われたメディア向けのブルース試遊会では、シールドジェット(→+△)で突進して、そのままコンボをつなぐようにライジングシールド(↑+△)をくり出すこともできた。なお、続けてシールドアクションを使うため、オーバーヒートするリスクは上がってしまう。 ただ、近距離での戦いが強すぎるぶん、オーバーヒートゲージが溜まると技が使えなくなります。うまく連続で攻撃しつつ、ちゃんとクールダウン(ゲージを下げる操作)をしてから次へ移っていく、そういったテンポの遊びをロックマンとは明確に分けています。

ブルースはライフエネルギー(体力)とは違う別のゲージが用意されている(画面左上のオレンジ色ゲージ)。チャージ攻撃やシールドアクションを出すと溜まっていく。

オレンジ色ゲージが最大になると“オーバーヒート”を起こして、しばらくシールドアクションなどができなくなってしまう。L2ボタンで出せる“クールダウン”を使うと蓄積されたゲージを下げられる。
小牧
テクニカルだけど、決してネガティブな意味ではなく、やり込めば使いこなせるようになると思います。
生田
流れるように連続で技を出したあとで、ピシューッと排熱する、この一連の動きがブルースの特徴かなと。
――ブルースのアクションは公式サイトで「コマンド入力によってさまざまな特殊アクションを発現する」と紹介されていましたが、それは波動拳コマンド(↓↘→+攻撃ボタン)のようなテクニカルな入力も含まれるのでしょうか? メディア向け試遊では【→+△ボタン】入力など簡単なものでしたが、いろんなユーザーの反応を見ていると「コマンド入力」と聞いたときの認識が違うみたいで。
生田
そういった入力はないですね。基本的にはシンプルに遊んでほしいという思いが強いので。方向キーとボタンの組み合わせで出せる設計で、たとえばアッパー(ライジングシールド)をキャンセルしてスライドしたりとかもできます。複雑な操作は一切要求していないです。
――ブルースは久しぶりの再登場となりますが、今回の作品の企画段階から決まっていたのでしょうか。
生田
いちばん最初に決めていました。今回、ロックマンとは違う遊びをさせたいというのもありましたし、同じステージを遊んでも、ロックマンとブルースで全然違った体感ができるというところをぜひ実現したかったんです。
戦いかたも違うし、ロックマンはボスを倒して特殊武器を入手するのに対し、ブルースはシールドを使った攻撃が追加されるという要素を入れています。じつはあまり気づかれていないかもしれませんが、敵の配置もロックマンとブルースで変えていて、二度遊んで遊びごたえがあるものにしました。

――過去のブルースは被ダメージ量が大きく、神経を使うキャラクターという印象がありましたが、今回はそうではない?
生田
近距離での攻撃が強い代わりに、ダメージを受けやすい、被ダメージ量が多いみたいなデメリットはないです。過去作では、特殊武器がそのままロックマンと同じものがブルースも使えることがありましたが、そこも変えようと思いました。ブルース自体の弱体化はあまりさせずに、ポジティブに積極的に攻撃してほしい。対等に、戦いかたが違う表現を目指しています。
オーバーライドは危機感を抱かせるデザイン。ブルースの背中の“アレ”についても判明
――ロックマンが強くなるオーバーライド時の姿は、腕や脚が変形していましたね。デザインでこだわった点はなんでしょうか。
小牧
オーバーライド時は、ただかっこよくなるだけじゃなくて、リスキーな状態であることが伝わるようにしています。『ロックマンX』シリーズのかっこよさとは少し異なり、アンバランスな面があったり、危険さを感じさせるものですね。ユーザーから見たときに単にかっこいいだけでなく、「長時間その姿でいてはならない」という危機感を抱かせるようなデザインを狙いました。

――ユーザーから反応もあったんですけど、2ndトレーラーで見せていたブルースの背中に付いているものはなんでしょうか?

『ロックマン: デュアル オーバーライド』2ndトレーラーより引用
南谷
おっ。
小牧
よくお気づきに。
生田
あ~っ!
小牧
これはちょうど私がデザインを担当した部分ですね。もともとブルースの構造で、公式であまり明確にしていなかったのが背中なんですよね。シールドがどう付いているのかとか、具体的にあまり発表したことがなくて。
今回3Dモデル化するにあたって、かなり詳細にデザインを詰める必要があったので、改めてブルースのデザインをディテールアップしました。先ほど話したように、ブルースがオーバーヒートするという設定をしっかりデザインに取り入れていて、いろんなところに放熱用のスリットが入っているんですよ。
背中にもスリットが入っていて、じつは足にもあります。そういったところで、彼がオーバーヒートしやすいという設定をしっかりデザインに落とし込みました。「シールドをどう付けるか?」についても、デザインとしての整合性をしっかり取るためにアレンジしています。(Xの)ポストで、ここに気づいてくれた人がいてすごくうれしいです。

▼『ロックマン: デュアル オーバーライド』 2nd トレーラー
ロックマンとブルースは別々に進行。こんなにしゃべるブルース、珍しいですよ
――ゲームを進めていて、途中でロックマンとブルースを切り替えることはできますか?
生田
途中切り替えはできなくて、ロックマンはロックマンとして最後まで遊んでいただき、次にブルース、という内容になります。ふたりの進捗は共有されませんし、順番はどちらから始めても構いません。ストーリーは基本的には同じですが、主人公がロックマンかブルースかという形で、それぞれのセリフ回しや性格の違いも楽しんでいただけるようにしっかり作っています。
――これまでのブルースは、ストーリーへの関わりもスポット参戦がほとんどでしたが、今回は相当な量のセリフがあるのでしょうか。
生田
キャラクターとしてはロックマンは正義の心が強く、ブルースはちょっと意味ありげな人物として物語に関わっていきます。そのセリフ回しは私自身もすごく魅力的に感じているので、そこを楽しんでいただけるとうれしいですね。
小牧
こんなにしゃべるブルース、珍しいですよ。
――ロールのデザインですが、『プラグマタ』のコラボで公開されたビジュアルが本作のデザインなのでしょうか。
石原
あれは『プラグマタ』のチームがデザインしてくれたもので、こちらで監修しましたが「この世界観でロールを出したらどうなるか?」を考えてデザインしてもらいました。なので、向こうが先出しというわけではないですね。
スコアは競うための記録。カスタムチップの組み合わせを共有してほしい
――ステージクリアー後に出るスコアは、なにかに使えるのでしょうか?
生田
スコアは競っていただきたいという思いがあります。チップを付け替えることでプレイスタイルが変わるので、そこで競い合ってほしいですね。スコアでアイテムが交換できたり、強化されたりということはないです。
南谷
オンラインランキングは予定していませんが、個人個人がカスタムチップを組み合わせた結果をシェアしてもらって、「こういう攻略方法があるんだ」とか、試行錯誤しながら進めてほしいです。

プロデューサー南谷洋行氏
生田
どのチップを使って、どのタイミングで倒したかも記録として残るようになっています。それをシェアすれば攻略情報の共有としても活用できますね。

――ブルースのカスタムチップはロックマンと違いがあるのでしょうか。また、難しいステージで残機が尽きてしまった場合の救済措置はありますか?
生田
ブルース専用のチップも用意しています。
南谷
まだ検討中ですが、そういったご要望の声にお応えできるよう何かできないかというのは考えています。チップを使った救済措置案もありますが、今回の体験版には含まれていません。幅広いユーザーに遊んでいただけるよう、いろんな仕組みを考えています。
生田
チップは50種類以上用意しているので、残機だけでなく、チップをほかのステージで手に入れることで攻略がしやすくなるという方法でも先に進みやすくなります。たとえばトゥインクルガールは今回の3ステージの中でもいちばん難しいステージになっていますが、1ステージ目をクリアしてネジ(チップとの交換素材)を集めて、チップを強化して再挑戦するというような遊びかたもできます。
――ロックマンをサポートするラッシュはどのように登場するのでしょうか。試遊版の設定では、カスタムチップを設定しない状態だと出てきました。
生田
ラッシュはカスタムチップですね。チップをセットすることでラッシュが出てくるので、取りにくい場所にあるネジを取ったりする場面でラッシュを活かす、といった使いかたなども考えています。
――現在の開発状況はどのくらいでしょうか。
生田
だいたい一通り遊べる段階になっていて、現在調整中ですね。ロックマンとブルースで戦いかたも違いますし、ステージも複数ありますから、その部分をユーザーに楽しんでいただけるようにしっかりと調整しているところです。
――東京ゲームショウ以外でも遊べる体験版などは予定していますか?
南谷
体験版は予定しています。前回のインタビューでもお伝えしたかもしれませんが、皆さんに楽しんでもらえるように準備しようと思っています。


『ロックマン: デュアル オーバーライド』が東京ゲームショウで遊べる!
2026年9月17日~21日(※)に幕張メッセで開催される東京ゲームショウ2026(TGS2026)では、カプコンが『ロックマン: デュアル オーバーライド』をプレイアブル出展。ロックマンを使用して、トゥインクルガールステージ1~3を体験できる。
7ホールのカプコンブース、またはTKP東京ベイ幕張ホールのファミリーゲームパークにて試遊台が出展されているので、気になる人はプレイしてみてはいかがだろうか。
※9月17日、18日はビジネスデイ。使用できるのはロックマンのみ。ロックマン 関連記事