発売迫る『サイレントヒル:タウンフォール』「最高傑作になるかもしれない」――岡本P&脚本家が語る最新作プチインタビュー【gamescom 2026】

発売迫る『サイレントヒル:タウンフォール』「最高傑作になるかもしれない」――岡本P&脚本家が語る最新作プチインタビュー【gamescom 2026】
 2022年にアナウンスされた『サイレントヒル』シリーズのリブート。
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 始まって以来、『SILENT HILL 2』リメイク、『SILENT HILL f』と、それぞれ異なる個性を持つ作品が届けられてきた。

 そして『
SILENT HILL: Townfall』(『サイレントヒル:タウンフォール』)。2026年9月24日の発売がいよいよ近づいている。

 8月26日~8月30日にドイツ・ケルンで行われたgamescom 2026にて、岡本基シリーズプロデューサーと、ディレクター・シナリオを担当するJon McKellan氏にインタビューを実施。主人公サイモンの造形から一人称視点の可能性、そしてシリーズの中での本作の位置づけまで語ってもらった。

岡本基 氏おかもと もとい

コナミデジタルエンタテインメント所属。『サイレントヒル』シリーズの展開全般を統括するプロデューサー。(文中は岡本)

Jon McKellanジョン・マッケラン

『SILENT HILL: Townfall』Screen Burn所属のライター兼プロデューサー。(文中はJon)

スクリーンバーンが果たしたもの

発売迫る『サイレントヒル:タウンフォール』「最高傑作になるかもしれない」――岡本P&脚本家が語る最新作インタビュー【gamescom 2026】
――スクリーンバーンは、ナラティブの構築に長けたスタジオという印象があります。その強みは、本作にどのように活かされていますか。

岡本
 スクリーンバーンには『Stories Untold』と『Observation』という傑作がありますよね。パズルとナラティブの紐づけや、ストーリーの組み立てかた、それから物語に曖昧さを残す感覚。そういったところに非常にすぐれたスタジオだと思っています。

 やっぱり『サイレントヒル』のストーリーって曖昧な中に真実があるというか、すべてを語り尽くさず考察の余地を残すことが非常に重要なんです。そういう感覚をとても高いレベルで持っているんですよね。

――Jonさんは、シナリオを描く際に主人公サイモンの心理や内面をどのようなアプローチで描こうと考えられましたか。

Jon
 『サイレントヒル』シリーズでは、主人公や登場人物の内面を、外の世界に投影するような表現がこれまでも用いられてきました。本作でも、サイモンが内面に抱えているものが、彼を取り巻く世界に現れるようにしています。

 もちろん、カットシーンやビジュアルの演出でも表現していますが、本作ならではの方法として大きいのは、携帯型のポケットテレビ“CRTV”ですね。
発売迫る『サイレントヒル:タウンフォール』「最高傑作になるかもしれない」――岡本P&脚本家が語る最新作インタビュー【gamescom 2026】
――CRTVもサイモンの内面を描くための役割を担っている?

Jon
 CRTVが受信する音声や映像には、まさにサイモンに向けて発せられているようなメッセージが含まれています。これが、本作でもっとも特徴的な表現方法だと思います。

――そうした表現には、『サイレントヒル』シリーズだからこそ実現できた部分もあるのでしょうか。

Jon
 強いて言うなら、シリーズそのものが、こうした表現をするための土台を用意してくれていたことが大きいですね。

 本作では、どこまでが現実でどこからが虚構なのか、その境目がはっきりとはわからないようにしています。何が本当に起きたことなのかをあえて語りすぎず、見せすぎない。その点は意識しています。

 ですから、最後まで遊び終えても、「けっきょく、どこまでが実際に起きた出来事だったんだろう?」という疑問は残ると思います。すべてを明かすのではなく、プレイヤーの皆さんが考察できる余地を残したいと考えています。

内向的な性格、インナーワールドの旅

発売迫る『サイレントヒル:タウンフォール』「最高傑作になるかもしれない」――岡本P&脚本家が語る最新作インタビュー【gamescom 2026】
――改めて、サイモンとはどのような人物なのでしょうか。歴代の主人公と比べて、どのようなキャラクターとして描こうとされたのかも教えてください。

Jon
 サイモンは、まさに『サイレントヒル』の主人公らしい人物だと思います。

 まず、彼はこの街に「戻ってくるように」と伝えられています。街との接点も確かにあるのですが、本人には来た記憶がない。そこに、物語の前提となる謎があるんです。

――「戻ってこい」と言われても、本人には心当たりがない。

Jon
 記憶喪失で忘れているということではないんです。本人としては、本当に来たことがない。では、この街と自分にはどんな関係があるのか……それを知ろうとするところから始まります。

 性格はとても物静かで、寡黙で内省的な人物ですね。自分自身やこの街を取り巻く謎、いま何が起きているのかという真実を知ろうとしています。ただ、その真実を知ることで何が起こるのか、内心では恐れてもいるんです。

――本作の特徴でもある一人称視点について、ストーリーテリングの面で工夫されたことはありますか。

Jon
 三人称視点とは、もちろん演出の方法が違います。ただ、課題や問題があったというよりも、この視点を採用したことで、新しい可能性が開けたという印象のほうが強いですね。

 たとえば、サイモンがいま考えていることを、声に出して話すのではなく、画面上にテキストとして表示する表現を採用しています。

――顔や表情が見えないぶん、考えている言葉を通してサイモンの内面を伝えるわけですね。

Jon
 一人称視点では、キャラクター自身の表情や動きは見えませんが、その代わりに、別の方法で考えていることを表現できます。そこに、新たな可能性がありました。

 先ほどお話ししたCRTVも、一人称視点だからこそ活かせるシステムだと考えています。三人称視点との違いが困難につながったというよりも、新しい表現を開拓するきっかけになったと思います。

「最高傑作になるかもしれない」。“社会派”なサイレントヒル

発売迫る『サイレントヒル:タウンフォール』「最高傑作になるかもしれない」――岡本P&脚本家が語る最新作インタビュー【gamescom 2026】
――再び岡本さんに伺います。シリーズ再始動後の『サイレントヒル2』と『サイレントヒル f』、そして今回の『サイレントヒル タウンフォール』への反響をどのようにご覧になっていますか。

岡本
 『サイレントヒル2』も『f』も、非常に高い評価をいただけたと思っています。メタスコアもよかったですし、今回の『タウンフォール』も、同じように高い評価を獲得できるんじゃないかという自信があります。

 もしかすると、現時点では少し地味に感じている方もいらっしゃるかもしれません。ただ、実際に試遊してくださった方の評判を聞いていると、非常に高く評価していただける『サイレントヒル』になるんじゃないかと感じています。

 「最高傑作になるかもしれないな」と思うくらいの手応えはあるので、非常に期待しています。

――おお、力強い。シリーズ再始動後の3作は、それぞれ異なるコンセプトで作られているように感じます。『サイレントヒル:タウンフォール』には、シリーズの中でどのような役割を期待されていますか。

岡本
 本作は、非常に“社会派”な『サイレントヒル』だと思っているんです。“社会派”という言葉が、日本語だとわかりやすいと思うのですが、個人と企業、あるいは個人と社会という枠組みでシナリオが描かれています。

 そういう視点を『サイレントヒル』に持ち込んでいるのが、とてもユニークですよね。ストーリーの深みが増したというか、描ける物語のバリエーションが広がったと思っています。

――『2』や『f』とも、また違う切り口の物語になっているんですね。

岡本
 『2』は、“もっとも『サイレントヒル』らしい作品を現代に合わせて作る”という正統なアプローチでした。『f』ではまた変わって、女性の主人公を据えて、昭和の日本を舞台にしています。

 そして本作では、“一人称視点と社会的な視点”という新たな軸を加えています。こうしたアプローチによって、シリーズの幅をさらに広げられていると思います。

――本作がまたどのように新たな“サイレントヒル像”を描き出しているのか、楽しみにしています。ありがとうございました!
発売迫る『サイレントヒル:タウンフォール』「最高傑作になるかもしれない」――岡本P&脚本家が語る最新作インタビュー【gamescom 2026】

 岡本氏が「最高傑作になるかもしれない」と手応えを語る『サイレントヒル:タウンフォール』。一人称視点の『サイレントヒル』CRTVといった独自のシステムは、サイモンの内面や、この街を取り巻く謎とどう結びついていくのか。物語を読み解き、考察を巡らせる楽しみにも期待したい。

作品概要

  • タイトル:SILENT HILL: Townfall(サイレントヒル:タウンフォール)
  • メーカー:KONAMI
  • 対応ハード:PS5、PC(Steam、Epic)
  • 発売予定日:2026年9月24日
  • 価格:各7840円[税込]
  • 対象年齢:CERO 17歳以上対象
  • 備考:PC版はダウンロード専売、デラックスエディション(ダウンロード版)は各8580円[税込] 開発:Screen Burn

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      担当者プロフィール

      • 堅田ヒカル

        堅田ヒカル

        ギリ昭和生まれのファミ通編集者。富山県出身。秋葉原と神宮球場に出没。酒とゲームとスワローズと本と旅と犬と猫を適量かき混ぜたら完成。『パワプロ』、『シェンムー』、『ドラクエ』、『逆転裁判』、『グランツーリスモ』が好きな雑食系ゲーマー。内野手。右投げ右打ち。

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