2026年6月29日に9周年を迎えた『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』(以下、『ミリシタ』)。 『ミリシタ』9年目、そして『ミリオンライブ!』全体としても13年目となったこの1年。『ミリシタ』プロデューサーの狭間和歌子氏を始め、各プロジェクトの主要スタッフの皆さんに、さまざまな大型企画がゲーム内外で進行していた激動の日々を振り返っていただいた。思わぬ舞台裏エピソードも!
※本インタビューは6月中旬に実施しました。狭間和歌子氏(はざまわかこ)
バンダイナムコエンターテインメント所属。配信番組の司会などでもおなじみの『ミリオンライブ!』プロデューサー。文中は狭間。

新たな“バトン”をつなぐためアイドルたちの挑戦は続く
──まずは1年間の総括をお願いします。
狭間
『ミリシタ』も今年で9周年となりました。ここまで支えてきてくださったプロデューサーさん、本当にありがとうございます。9周年となる今年も、昨年以上に挑戦に満ちた1年になりました。2025年から開始した“BATTLEOF THEATER”を中心に、ボイスコンテンツ“Off Time Voice Series”のスタートやMR公演楽曲の実装など、アイドルたちの新しい一面や成長の姿をお届けできたのではないでしょうか。
また『ミリオンライブ!』全体としても11thLIVEからの“主演公演”やさまざまな企業さまとのコラボを、意外性や驚きをもって楽しんでいただけたと考えています。
──ユニークな内容のCDリリースイベントや“BATTLE OF MASCOT”などの派生イベントもプロデューサーたちを楽しませてくれたと思います。これらの企画はどのようにして生み出されたのでしょうか?
狭間
52週連続CDリリース企画も“BATTLE OF MASCOT”もゲームだけでなく、さまざまな形でプロデューサーさんに参加していただき、楽しんでいただきたい、という考えから始まりました。とくに52週連続CDリリース企画は『ミリオンライブ!』が大切にしている“52人のアイドルをひとりも手放さない”という信念を体現した大きな挑戦です。
そしてプロデューサーさんの熱い盛り上がりを拝見し、本当にうれしく、また確かな手応えを感じました。今後も、皆さまに新しい体験をお届けできるよう、さまざまな角度から企画を検討していきます。
──大型企画“BATTLE OF THEATER”(以下、“BOT”)が展開中ですが、こちらについてもその手応えを教えていただけますか?
狭間
こちらに関しては『ミリシタ』開発・運営チームの東義人さんが答えてくれます。
東 “BOT”はもともと“お互い遠慮なくぶつかり合えるアイドルどうしの関係性”を描こうと企図して始めました。そのコンセプトは楽曲テーマやメンバー編成にもおよび、「今回は●●対決!」と何かしらの競合軸を作ることで展開してきました。結果、過去のどのシリーズとも違う切り口からアイドルたちの姿をお届けできたのではないでしょうか。
──BOTに続く企画も準備されていると思われますが、どういったことをやっていきたいと考えていますか?

東 いままさに絶賛調整中・制作中ですが、765プロのアイドルたちにはまた新たなバトンを、広く強くつないでいってもらおう、という視点で考えています。
──一方、システム面では“アナザーキネマティクス/揺れ”機能の実装、改善が何度も行われました。この機能が生まれたきっかけは?
東 機能開発中のコードネームは“スカートふわふわ化計画”でした。まさに“名は体を表す”ネーミングだったと思います。
──なるほど。そこが出発点だったのですね。
東 皆さんにはそのあたりをお楽しみいただければ幸いです。
──4月には“先行プロデュース版”も実装された“アイドルグランプリ”について、現状と今後の予定を教えていただけますか?
狭間
“アイドルグランプリ 先行プロデュース版”はたくさんのプロデューサーさんにプレイいただきました。ありがとうございます。現在、北沢志保編のGP1~iGP、宮尾美也編が同時進行で制作中です。その中で“北沢志保編、宮尾美也編のアドバンストコミュパート”が完成いたしました。この後もアドバンストコミュで表現したアイドルをお楽しみいただけるように引き続き開発を進めておりますので、いましばらくお待ちください。
──この1年はライブ三昧でしたね。各ライブを振り返っていただけないでしょうか?
狭間
『アイドルマスター』シリーズ、そして765プロの20年間の集大成となった“~NEVEREND IDOL!!!!!!!!!!!!!~”を始め、開催順は前後しますが『ミリオンライブ!』の新たな挑戦である“主演制公演”を無事お披露目できた“12thLIVE”、そのまま歩みを止めずに駆け抜けた“11thLIVE”や“13thLIVE”といった数々のライブを、その瞬間、その事務所にしか作れない形で、キャスト・スタッフ、そしてプロデューサーの皆さまといっしょに作り上げることができました。これからも“伝統”と“挑戦”を模索しながら、皆さまに夢・感動・驚き・共感などを感じていただける素敵なライブをお届けしていければと思います。

──52週連続CDリリース企画もいよいよ完走です。この企画で苦労したところ、やってよかったと思えたところなど、振り返っていただけないでしょうか?
狭間
こちらに関しては、企画担当のバンダイナムコミュージックライブ・上田隆博さんに答えていただきます。
上田 とにかく、毎週毎週締切が迫ってくるので、本当にたいへんでした(笑)。ここだけの話、絶対に遅れられない締切の2時間前に納品なんてこともあり、思い返すとなかなかに痺れる日々でした。
──我々も週刊誌を作っているので、その気持ちはよくわかります(笑)。
上田 しかしそんな日々がこの1年間のルーティ-ンのひとつとなっておりましたので、残すところあと2週となったいまは少し寂しさもあります。また本企画に協力してくれた関係
各所には感謝の気持ちでいっぱいです。またこの企画をやって何よりもよかったことは、いつも応援くださっている皆さまにやっとこれらの音源をお届けできたことですね。
──このような企画に再挑戦する可能性は?
上田 まだ具体的にこれという企画案は決まっておりませんが、また皆さまにいい意味で「馬鹿だなー」と笑ってもらえるような企画を考えたいですね。
──続いてはついにリリースされた『ミリアニ』OVAについて。いまだから語れる見どころを紹介していただけないでしょうか?
狭間
いちばんの見どころは“宮尾美也”と“バンド表現”です。私たちにとって『ミリアニ』を続けたい、という思いをなるべく早い形で実現できる手段がOVAでした。1話分という尺の制限の中で何を表現するかにはいくつかの選択肢がありましたが、最初の打ち合わせで本編で描き切れなかった美也にフォーカスすること、“マイペースユニット”という切り口で展開していくことを決めました。
──最初から決めていたことだったんですね。
狭間
私たちが描くと決めた美也の魅力は、制作が進むほどに凝縮されていきました。彼女の温和で柔和な個性と強さに、私もすぐ魅了されました。これほどまでに魅力的になるとは、想像できていませんでしたね。また、バンド表現はOVAのみの新たなチャレンジでしたが、こだわりぬいた繊細で迫力のある表現は綿田監督×白組ならではだと思います。

──さて、『ミリシタ』はいよいよ10年目を迎えますが、具体的な目標はありますか?
狭間
まだ細かいことはお伝えできないのですが、『ミリシタ』10周年ではこの節目の年にふさわしい仕掛けを、『ミリシタ』に関係するすべてのメンバーが一丸となって考えています。2024年の『ミリオンライブ!』の10周年ともまた違った感動をお届けできると思います。ぜひ楽しみにしていてください。
──『学マス』など、コンテンツとしても変化を続ける『アイドルマスター』シリーズですが、その中で『ミリシタ』および『ミリオンライブ!』全体は今後どういったポジションを担っていくことになるのでしょうか?
狭間
『ミリオンライブ!』は、『アイドルマスター』シリーズの原点であり元祖である“765プロオールスターズ”と同じ事務所出身の唯一のアイドルです。765プロに所属するアイドルとして、765プロオールスターズとともにシリーズ原点のよさを生かしながら、つねに新しいチャレンジをしていくことでシリーズを牽引していきたいと思います。
──最後に、プロデューサーの皆さんへメッセージをお願いします。
狭間
まずは『ミリシタ』をここまで支えてきてくださったすべての皆さんに心から「おめでとうございます」と「ありがとうございます」をお伝えさせてください。2017年、本作をリリースしたときは正直なところ「まずは2年」が目標でした。それが10周年に手が届くところまで来ることができたのは、キャスト、運営、ライセンス、イベントチーム、そして何よりプロデューサーの皆さんが支えてくださったからにほかなりません。また、リリースからずっと『ミリシタ』を応援して特集してくださるファミ通さんにも心からの感謝をお伝えしたいです。『ミリシタ』10周年はもちろん、『ミリオンライブ!』15周年はプロデューサーの皆さんといっしょに最高のアニバーサリーにしたいと思っています。これからもともにプロデュースよろしくお願いいたします!