ユービーアイソフトから2026年7月9日に発売予定のプレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC (Ubisoft Store / Steam / Epic Games Store)用ソフト『アサシン クリード ブラック フラッグ Re:シンクロ』。 本作はシリーズでも屈指の人気を誇る『アサシン クリード IV ブラック フラッグ』のリメイク作。“Anvilエンジン”で再構築された18世紀のカリブ海での冒険を楽しめる。
そんな本作の発売に先駆けて、メディア向けのプレビューイベントがユービーアイソフトのシンガポールスタジオで実施。本記事では、イベントの一環として行われたスタジオツアーで判明した内容と併せて、先行プレイの感触をお届けする。
開発陣へのインタビューも行ったのでこちらの記事もぜひ読んでいただきたい。
戦闘に駆け引きが生まれさらに楽しく進化
本作ではオリジナル版から各種アクションを刷新。シリーズおなじみのパルクールアクションはより滑らかになっているほか、戦闘アクションもさらに多彩に進化している。
なかでも気に入ったのが“パーフェクトパリィ”。その名の通り、完璧なタイミングで敵の攻撃をパリィすると発動する新アクションで、パリィ後は一撃で相手を倒せるテイクダウンに移行可能。しかも、最大4人まで連続してテイクダウンできるという非常に強力なアクションだ。

プレイ前に行われたスタジオツアー中、このアクションの存在を聞いて筆者は「それだけ使っていればいいんじゃない?」と思ったのだが、そんなことはなかった。というのも、本作のクリエイティブディレクターを務めるPaul Fu氏いわく、敵はこちらの行動を学習するというのだ。
実際、筆者は最初こそパーフェクトパリィばかり使っていたのだが、途中から敵がパリィ不可の攻撃を頻繁にくり出してくるようになったり、パーフェクトパリィからテイクダウンしようとしているところをジャマしてきたりと、敵の行動がガラッと変化した。

通常のパリィを成功させれば敵の防御ゲージが一気に削れ、ガードされずに連続攻撃をたたき込めるように。
つまり、本作の戦闘ではさながら対人戦のような駆け引きが存在する。蹴りで敵の防御を崩したり、銃を使ったりと、さまざまなアクションを織り交ぜながら、ここぞというところでパーフェクトパリィを決める。こうした、臨機応変にアクションを選択する楽しさはリメイク版ならでは。
戦闘中、意識してアクションを使い分ければ自然と主人公・エドワードの動きがかっこよくなるし、何より、プレイが一辺倒にならないのでどんな敵との戦闘でも楽しく感じられた。
もちろん、敵の背後から忍び寄って一撃で仕留める、高所から急襲するといった暗殺アクションの爽快感も健在。本作ではどこでもしゃがめるようになっているので、暗殺の自由度もアップ。通常の戦闘も暗殺も気持ちいいため、どうすればスタイリッシュに敵を倒せるかを考えながら、行動を選択するのが楽しい。

そして、晴れや雨、曇りなど、天候に応じて敵からの視認性も変化する。たとえば、雨の日は敵がこちらの存在に気付きづらくなる。天気によって立ち回りを変えるのもよさそうだ。
また、“Trinket”という装備アイテムも追加。これは“パーフェクトパリィ成功時に体力を回復する”、“強靭な敵も銃弾1発で倒せるようになる”など、有用な効果を常時発揮するアイテム。倒した敵や宝箱から入手できたほか、装備品を販売している店でも購入することができた。最大3つまで装備できるので、さまざまな効果のTrinketを組み合わせて自分のプレイスタイルに合ったビルドを考えるのもおもしろそうだ。

美しく生まれ変わったカリブの海でド派手な海戦
オリジナル版のユニークな要素であった帆船での航海・海戦もブラッシュアップ。ストーリーをある程度進めると、ジャックドー号の船長として海にくり出せるようになるのだが、まず驚いたのは海の美しさ。波の表現や光の反射、水中の影の歪みなど、“Anvilエンジン”で表現されたカリブ海のリアリティーには目を見張るものがあった。

見よ、この海の美しさを。圧倒的開放感がたまらない。左にはクジラの姿も!
「先行プレイイベントならハイエンドPCで遊んでいるだろうし当然では?」と思われるかもしれないが、ソフト側でレイトレーシング(※)を行えるようになっているため、PS5やXbox Series X|S、ローエンドPCなどのプレイ環境でも美しい光の表現を体験できるとのこと。
※レイトレーシング……光の反射や影をシミュレートして表現する描画技術。
『アサシン クリード シャドウズ』では上限30fpsだった画質優先の“クオリティーモード”も、全プラットフォームで60fpsでのプレイに対応しているそうだ。
美しい海に見とれながら船員たちの愉快な歌を聴いて航海を進めていると、敵船と遭遇。敵船の攻撃に合わせて身をかがめてダメージを減らしつつ大砲や迫撃砲で手痛い反撃を食らわすという、海戦の基本はオリジナル版から変わっていないので、すぐになじむことができた。

ちなみに船乗りの歌は10種類確認できた。戦闘中以外はいつでも好きな歌を歌ってもらえる。

迫力満点の砲撃音や砲弾がヒットした際の破壊表現は圧巻で、グラフィックやサウンド表現技術の向上をダイレクトに感じられた。
気になったのは、いまどのくらいの速度が出ているのかがややわかりづらいということ。海戦では敵船との位置関係や船の速度が重要になるのだが、速度(帆の開き具合)は左下に小さく表示されているのみ。オリジナル版よりもわかりやすくはなっているものの、もう少し直感的に速度がわかる仕組みがあれば……というのが正直な感想だ。
とはいえ、前述した通り表現技術の向上にともない海戦の迫力は増しており、大量の砲弾を浴びせて敵船をハチの巣にする気持ちよさはオリジナル版以上。航海中は意味もなく敵船を見つけてはケンカを吹っかけていた。
『アサシン クリード シャドウズ』でも使われたマイクロポリゴン技術もさらに向上しており、ジャックドー号など曲線が多くポリゴンの角が目立ちやすいオブジェクトも滑らかに描写されていた。
さらに、破壊力の高い速射武器“Heated Shots”といった、ジャックドー号に搭載できる武器の種類も増えており、カスタマイズ性はさらにアップ。プレイ中は確認できなかったのだが、猫やサルといったペットを船に乗せられるようになるサイドクエストも収録されている。



訪れることのできるカリブの島々には猫や犬、ニワトリといった動物がおり、撫でたり餌をあげたりできる。ちなみに、猫を撫でるモーションの最後には近年のシリーズではおなじみの“猫吸い”も。
完全新規のストーリー要素も数多く追加!
本作ではすべてのクエストに手が加わっており、約6時間ぶんにも及ぶ新規コンテンツが収録されているという。当日プレイできた、新たな将校“ルーシー・ボールドウィン”関連のクエストでは、物語の中で彼女の生い立ちや人となりを知ることができた。


彼女も猫が好きなようだ。猫好きに悪いやつはいない。
メインストーリーにも手が加わっており、オリジナル版にあった現代編は削除。代わりにエドワードに焦点を当てた物語が追加されている。また、終盤には、海賊狩りとして有名な歴史上の人物ロバート・メイナードと対決する8つの新ミッションからなる新チャプターも加わっているとのこと。
こうした主要なもの以外にもカリブ海全域に新たな物語が散りばめられており、オリジナル版を遊びつくした人でもさらに深く『アサシン クリード IV』の世界を堪能できるようになっているそうだ。
当日プレイできたビルドではすべてを確認できたわけではないが、それでも、まだ見ぬ物語にワクワクさせられる完成度となっていた。シリーズファンはもちろん、本記事を読んで興味が出たという人がいれば、発売後ぜひ遊んでみてほしい。